千思万考～あれこれと思いをめぐらす日々～

014 潰瘍性大腸炎だった話①～ミョウガのお味噌汁

最近、ずっと下痢してるな⋯⋯。
3年前、通信制大学に入学してから、常にお腹がゆるかった。
汚い話で申し訳ないが、トイレで健康的なバナナウンチに出会うことがほぼ無くなっていた。

そして、ここ一年で血便が3回もでていた。
3回目で、これは流石にやばい。そう思った。もしかしたら痔なのかもしれない。その血かな？という期待もあったが、なんとなく便に血がまじってるように見えた。

ネットで、「ずっと下痢 血便」と検索したら、大腸ガンなどの語句がでてきたので一気に不安になる。
でも、大腸ガンの場合は便秘と下痢を繰り返すらしいことがわかった。
私は便秘は全くない。慢性下痢の場合はどうなんだろう。

ただ、調べる前から病名の予測は少ししていた。
私の父親が潰瘍性大腸炎を患ってるので、私もそれかもしれないなと思っていたのだ。
ただ、母親が乳ガンになったことがあるので、潰瘍性大腸炎かガンのどちらかが遺伝してるのかもしれない。
そう思っていたのだ。

動画配信サイトで、医師が血便について説明している動画をみてみると、血便の症状で病院に来る方のほとんどが痔です！と言っていて、すごくホッとした。
ただの痔だったらいいな。

母に相談してみると、母の同僚も通っている専門の病院が近くにあるとのことだった。
その同僚もそこで大腸検査をしたらしい。

その日は、母は元調理師の同僚からミョウガをおすそ分で頂いていた。
「ミョウガは味噌汁や、レンジでチンして味付けして食べてもおいしいんだよって同僚が言ってたよ」
とミョウガを私に見せる母。
「ミョウガって食べたことないな～。味噌汁が食べやすそうだから、味噌汁にしてよ！」
体によさそうな食べ物に、その日も朝から下痢をして腹巻までつけてた私は喜んでいた。

母の作ってくれたミョウガの味噌汁は、独特な味をしていたが、なんだか薬になりそうな味だった。
お腹にも効くといいな。

そして、ミョウガの味噌汁を食べながら、専門の病院に連れてってもらう約束を母としたのだった。

ミョウガを食べてから、不思議とお腹が楽になった。
その晩だけは、トイレに行く回数も減っていた。
ネットの検索エンジンで調べると、ミョウガを食べすぎると下痢するという情報しかでてこなくて、困惑したが、SNSで検索をするとミョウガは下痢を止める効果があると言っている専門の方がいた。
そうか、ミョウガも食べる量によっては、毒にも薬にもなるのだな。

ミョウガが気に入った私は、次の買い出しの為に用意していた買い物メモに「ミョウガ」と書いておいた。
しばらくミョウガを食べ続けよう。
もしかしたら、病院に行かなくてもよくなるかも。

そう期待しながら、シャワーを浴びた後、洗濯しておいた予備の腹巻をしてその晩は眠った。