色々とごちゃ混ぜになったVRMMO

たこやき

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釣り

釣り⑤

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 マッスル店長からは現実時間で一日程時間を頂くと言われた。まあ、当然か。
 
 お次は、盾である。
 盾といっても、タワーシールド等のデカいやつではなくてバックラーのような小さいタイプだ。タワーシールドを持って闇夜に潜む刺客とか緊張感の欠片もないな。
 こちらは、プレイヤー経営の盾専門店という所があるらしいので、早速足を運ぶ。

「いらっしゃいませー!ガーディ盾類専門店へようこそ!」
 こちらの店は、ほとんど普通であった。店の内部にびっしりと盾が飾られていることを除けば。
 応対してくれたのは、細身の男性。
「実は、例の池で穫れた鱗を使ったバックラータイプの盾が欲しいのだが・・・」
「ゴブリン池のものですね。あれは良い代物ですよ。」  
 あの池、ゴブリン池という名前で浸透しているのか。なんか複雑。
「取り敢えず、現状であるだけの素材を見せて下さい。」
 素材か。そういえば、ぼすりん達の魔核やらが少し余ってたっけ。
 ぼすりん共の魔核、棍棒&金剣の残骸、魔魚の鱗&骨を出す。
 
「ふむ、これはまた上質な・・・しかし魔核や魔鉄は単体では使えませんね・・・量が少なすぎます・・・」
 細身君は少し考え、こんな質問をしてきた。
「何か仕込んでみたいギミックはありますか?盾自体鱗と骨で事足りるのですが、魔核と金属は恐ろしいほど魔力を通しますので何かに使えないかと。」
 ギミックぅ?ギミックか、両手にしてる腕輪だけでお腹いっぱいだが・・・
「例えばどんなものが挙げられますか?」
 細身君は思案の末、
「例えばですね、窮地に陥ったとき用に煙幕及び信号弾発射機能、変形して刀剣類になる機能、内蔵している魔核を利用しての魔法攻撃、鱗を高速発射、盾から高速回転する円形板状合金を射出、発光発音機能、鱗の性質を一時的に強化し攻撃を反らす機能、振動魔法を利用しての周囲把握、純粋な高度を重視し打撃武器としての利用を可能にするきの「ちょっとストップ!」・。」
 急に呪文を詠唱しないでくれませんか?ゲームシステムに詠唱はありませんよ?
「なら、盾に搭載出来る全ての機能を追加!」
 面倒臭いと思い、投げやりに返答すると細身君の目が爛々と光り始めた。ヤバい奴やこれ!前どっかでみたような気が・・・

 細身君は搭載するシステムの詠唱を俺にこれでもかとぶつけてきた後、
「安心して下さい、お題は五万しかとりませんよ?これでも十分頂いています・・・ひゃははっははあはっは!」
 とかトチ狂って去っていった。
 渡る世の中狂人ばかり。
 現実時刻は夜八時。まだまだ時間があるが、ここらで切り上げておこう。ダラダラと続けるとろくなことにならないしな。
 早めにログアウトし、夕飯を食べて、歯磨きし、風呂に入って Go to Bed.今日見た全てを忘れよう。
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