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乙女ゲームからの脱出
妖精王オーベロンと妖精の城
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虹色の髪の陶磁器のような白皙。整った顔はまだ少し幼い。妖精王オーベロンは新緑の乙女と恋に落ちて成長する。少年から青年へと変わっていく中で、彼は乙女を溺愛して甘やかす。
ああとフレイヤは思い出す。飴のようなものを口の中に何度も入れるシーンは新緑の乙女を悪魔から隠すためのイベントの一つだった。またフレイヤのように悪魔のせいで殺されないために、悪魔から感知されないように身体の中にオーベロンの精霊の力を飴のようなものにして入れたのである。どんどん成長して青年になると直接キスで力を分け与えてくれる。そのスチルはあまりにもきれいすぎて、オーベロンは攻略対象者ランキング第一位になるほどの人気だった。
そのオーベロンが目の前にいると思うと身体が震える。ああ、ここはゲームの世界ではなく現実なのだとそう思う。
「私は死んでしまうの?」
恐る恐る尋ねる。ゲームの補正とかが効いて、どうしても死んでしまう運命になるのかもしれないという不安がずっと纏まりついている。前世で最後に読んだラノベ乙女ゲームの悪役令嬢転生者だとどんなに頑張ってもゲーム補正がついて回り、最後に必ず断罪が来るというものもあった。ゲーム補正は恐ろしい。死ぬ運命から逃れられなかったらどうしようと心が震える。
「大丈夫、そのためにぼくがいるんだから。君をむざむざ悪魔に殺させはしないよ」
目の前の少年は力強く言う。
「本当はぼくがついていてあげればいいのだけど、ぼくは妖精王でもあるので忙しいので、君には上位精霊を付けておくから大丈夫。彼らの守りがあれば、大抵のことは問題ない」
「そう」
気が緩んでへなへなと身体が草の上に崩れ落ちた。ゲーム補正があったらどうしようという思いはまだあるが、助けてくれる人がいると言うだけでも安心できる。一人ではないのだと思うと心強い。
「必ず、君はぼくが守る。だから、安心して今はお眠り」
ロンの声がどんどん遠くなる。フレイヤはお蔭でぐっすりと眠ることができた。
知らない天井。あの結末が不可解で不思議な有名すぎるロボットアニメで流行った言葉。そうまさしく見知らぬ天井。ぼうっとした頭でドラマで必ず記憶喪失者が口にする「ここはどこわたしは誰」とまた有名なセリフを口にする。
「愛し子様、お目覚めですか?」
バリトンの聞きほれるような声。前世でおばあちゃんが好きだった日本語にすれば暗いアヒルたちという名前の4人のおじいちゃんたちのコーラスグループを思い出させるような声。おばあちゃん、メンバーの人が亡くなるたびにがっくり肩を落としていたっけ。あの4人で奏でる素晴らしい音の調べは子供の私でも聞きほれるほどだった。
って、フレイヤはハタっと気付いてがばっと目を開ける。
目の前にイケメンと美女と美少女と美少年がいた。目が~~、目が~~、空飛ぶ城のどこかの悪者大佐のようになってしまう。ああ、また日食グラスプリーズと言いたい。眩しすぎて目がチカチカしてしまう。何この美形集団。これだけ美形が揃うと反対に怖くなるよ~~。
何故か綺麗なお姉さんが絹よりも光沢があり美しいドレスを取り出して、湯あみやらマッサージやら公爵家にいた時の侍女たちのように恭しく私を着替えさせてくれた。それよりもここはどこと聞きたいが、美形軍団の迫力に負けてどうしても聞けない。ヘタレだわと項垂れる。
食事は美味しいけれども、美味しいけれども、今一つ物足りない。何かが足りない気がする。よくある異世界物の定番の飽食の日本で育つとどうしても味に物足りなさを感じるというあれだろうか?
そういえば、公爵家で暮らしていた時もあまり食事を美味しいと感じたことなかったっけ。それでも、贅沢な食材を用いて作られた料理はそこそこ食べることができた。
「ここでは愛し子様の好きなようにさせなさいと我が主様からの仰せつかっております」
これだけの美形に傅かれるほど、そんなエラそうな身分じゃないし、愛し子様というからにはきっとこの美形集団は妖精さんたちなんだろうなあと思う。我が主様とはきっと妖精王オーベロンのことだろう。
恐る恐る手を上げてしまう。前世の教育の行き届いたところだ。教室では質問があれば、手を上げて聞く。もちろん、ここでは指されることはないが。
「ここはどこでしょうか?」
キラキラ美形集団の笑顔は、反対に怖い。
「妖精城でございます」
「ふえ?」
こんなちんちくりんの私がこんな美形手段のいる妖精のお城にいると?なぜ?妖精城に行くイベントはこなしていないし、妖精城は簡単に人間が入れる場所じゃない。愛し子と言えども、妖精たちの国に簡単に繰ることなどあり得ない。それほどに、妖精の国は厳重に秘匿されている。だから、あの悪魔は愛し子であるフレイヤを殺した上で、妖精たちの怒りを買ったあの国を踏み台にして、新たな新緑乙女を利用し妖精の国の場所を探し、妖精の国を手に入れて、自分が妖精王になろうとしていたのだ。たしか、ゲーム上ではそういう設定だったはず。
「なぜ、私がここにいるのでしょうか?」
「しばらくの間、御身を御隠しになられるためでございます。我が主は愛し子様のこのたびのことに心を痛め、ご自分で愛し子様の安全のために愛し子様の存在自体をあの愚かな国から消すことに決めたのです。せっかく、愛し子様を得、反映できる機会をあの国は永久に失ったのでございます」
はあと溜息しか出ない。あの国に対して何も思うことはない。そもそも親も兄もフレイヤとは希薄な関係で、ただの駒でしかない自分が王家に嫁ぎ、王子を産めば、外戚として力を蓄えられる。要するに貴族とはパワーバランスをいかにうまくとり、王家に忠誠を果たしながら、自分の家を何とか上位にもっていく、それが当たり前の権力闘争だ。故にフレイヤが正妃になったとして、更に有力貴族の娘たちが幾人も側室として迎らることは当然のことであり、王子の寵を得るために後宮では女の熾烈な争いが始まる。それが一般的な国の王族と貴族の関係だ。
今は他国とは比較的有効で落ち着いているために、王子に他国の姫との縁組の話はない。彼の姉妹である王女たちが他国の王族に嫁入りしているからだ。なので、王子には自国の有力な貴族の娘を正妃に、その次の力のある貴族の娘たちは側室にというのが暗黙の了解になっていた。
そのパワーバランスを崩す行為をしたのは王子である。あの国が乱れ、滅ぶことになってもそれは自業自得というものだ。それだけ愚かな行為なのだ。愛だの恋だのは嫁いでから相手への情により生まれるもので、嫁ぐ前には必要ではない。それが政略結婚というものだ。
出された質の良い紅茶を飲みながら、今までのフレイヤと周りの人たちのことを分析する。意外と冷静なのは、たぶん、もう命を狙われることがないと信じられるからだ。オーベロンはやると言ったら必ず細かいところまで気を抜くこともなくきっちりとやり遂げる。それが妖精たちを統べる王としての彼の矜持だからだ。
乙女ゲームの世界から脱却できたら、何をしようかとふいにわくわくしてくる。そう、ここは異世界。剣と魔法の世界。せっかく転生できたのだから、やはり冒険者として生きてみたい。これからが楽しみでたまらない。
フレイヤはもう嫌な乙女ゲームのことは忘れて、異世界ファンタジーに思いを馳せるのであった。
ああとフレイヤは思い出す。飴のようなものを口の中に何度も入れるシーンは新緑の乙女を悪魔から隠すためのイベントの一つだった。またフレイヤのように悪魔のせいで殺されないために、悪魔から感知されないように身体の中にオーベロンの精霊の力を飴のようなものにして入れたのである。どんどん成長して青年になると直接キスで力を分け与えてくれる。そのスチルはあまりにもきれいすぎて、オーベロンは攻略対象者ランキング第一位になるほどの人気だった。
そのオーベロンが目の前にいると思うと身体が震える。ああ、ここはゲームの世界ではなく現実なのだとそう思う。
「私は死んでしまうの?」
恐る恐る尋ねる。ゲームの補正とかが効いて、どうしても死んでしまう運命になるのかもしれないという不安がずっと纏まりついている。前世で最後に読んだラノベ乙女ゲームの悪役令嬢転生者だとどんなに頑張ってもゲーム補正がついて回り、最後に必ず断罪が来るというものもあった。ゲーム補正は恐ろしい。死ぬ運命から逃れられなかったらどうしようと心が震える。
「大丈夫、そのためにぼくがいるんだから。君をむざむざ悪魔に殺させはしないよ」
目の前の少年は力強く言う。
「本当はぼくがついていてあげればいいのだけど、ぼくは妖精王でもあるので忙しいので、君には上位精霊を付けておくから大丈夫。彼らの守りがあれば、大抵のことは問題ない」
「そう」
気が緩んでへなへなと身体が草の上に崩れ落ちた。ゲーム補正があったらどうしようという思いはまだあるが、助けてくれる人がいると言うだけでも安心できる。一人ではないのだと思うと心強い。
「必ず、君はぼくが守る。だから、安心して今はお眠り」
ロンの声がどんどん遠くなる。フレイヤはお蔭でぐっすりと眠ることができた。
知らない天井。あの結末が不可解で不思議な有名すぎるロボットアニメで流行った言葉。そうまさしく見知らぬ天井。ぼうっとした頭でドラマで必ず記憶喪失者が口にする「ここはどこわたしは誰」とまた有名なセリフを口にする。
「愛し子様、お目覚めですか?」
バリトンの聞きほれるような声。前世でおばあちゃんが好きだった日本語にすれば暗いアヒルたちという名前の4人のおじいちゃんたちのコーラスグループを思い出させるような声。おばあちゃん、メンバーの人が亡くなるたびにがっくり肩を落としていたっけ。あの4人で奏でる素晴らしい音の調べは子供の私でも聞きほれるほどだった。
って、フレイヤはハタっと気付いてがばっと目を開ける。
目の前にイケメンと美女と美少女と美少年がいた。目が~~、目が~~、空飛ぶ城のどこかの悪者大佐のようになってしまう。ああ、また日食グラスプリーズと言いたい。眩しすぎて目がチカチカしてしまう。何この美形集団。これだけ美形が揃うと反対に怖くなるよ~~。
何故か綺麗なお姉さんが絹よりも光沢があり美しいドレスを取り出して、湯あみやらマッサージやら公爵家にいた時の侍女たちのように恭しく私を着替えさせてくれた。それよりもここはどこと聞きたいが、美形軍団の迫力に負けてどうしても聞けない。ヘタレだわと項垂れる。
食事は美味しいけれども、美味しいけれども、今一つ物足りない。何かが足りない気がする。よくある異世界物の定番の飽食の日本で育つとどうしても味に物足りなさを感じるというあれだろうか?
そういえば、公爵家で暮らしていた時もあまり食事を美味しいと感じたことなかったっけ。それでも、贅沢な食材を用いて作られた料理はそこそこ食べることができた。
「ここでは愛し子様の好きなようにさせなさいと我が主様からの仰せつかっております」
これだけの美形に傅かれるほど、そんなエラそうな身分じゃないし、愛し子様というからにはきっとこの美形集団は妖精さんたちなんだろうなあと思う。我が主様とはきっと妖精王オーベロンのことだろう。
恐る恐る手を上げてしまう。前世の教育の行き届いたところだ。教室では質問があれば、手を上げて聞く。もちろん、ここでは指されることはないが。
「ここはどこでしょうか?」
キラキラ美形集団の笑顔は、反対に怖い。
「妖精城でございます」
「ふえ?」
こんなちんちくりんの私がこんな美形手段のいる妖精のお城にいると?なぜ?妖精城に行くイベントはこなしていないし、妖精城は簡単に人間が入れる場所じゃない。愛し子と言えども、妖精たちの国に簡単に繰ることなどあり得ない。それほどに、妖精の国は厳重に秘匿されている。だから、あの悪魔は愛し子であるフレイヤを殺した上で、妖精たちの怒りを買ったあの国を踏み台にして、新たな新緑乙女を利用し妖精の国の場所を探し、妖精の国を手に入れて、自分が妖精王になろうとしていたのだ。たしか、ゲーム上ではそういう設定だったはず。
「なぜ、私がここにいるのでしょうか?」
「しばらくの間、御身を御隠しになられるためでございます。我が主は愛し子様のこのたびのことに心を痛め、ご自分で愛し子様の安全のために愛し子様の存在自体をあの愚かな国から消すことに決めたのです。せっかく、愛し子様を得、反映できる機会をあの国は永久に失ったのでございます」
はあと溜息しか出ない。あの国に対して何も思うことはない。そもそも親も兄もフレイヤとは希薄な関係で、ただの駒でしかない自分が王家に嫁ぎ、王子を産めば、外戚として力を蓄えられる。要するに貴族とはパワーバランスをいかにうまくとり、王家に忠誠を果たしながら、自分の家を何とか上位にもっていく、それが当たり前の権力闘争だ。故にフレイヤが正妃になったとして、更に有力貴族の娘たちが幾人も側室として迎らることは当然のことであり、王子の寵を得るために後宮では女の熾烈な争いが始まる。それが一般的な国の王族と貴族の関係だ。
今は他国とは比較的有効で落ち着いているために、王子に他国の姫との縁組の話はない。彼の姉妹である王女たちが他国の王族に嫁入りしているからだ。なので、王子には自国の有力な貴族の娘を正妃に、その次の力のある貴族の娘たちは側室にというのが暗黙の了解になっていた。
そのパワーバランスを崩す行為をしたのは王子である。あの国が乱れ、滅ぶことになってもそれは自業自得というものだ。それだけ愚かな行為なのだ。愛だの恋だのは嫁いでから相手への情により生まれるもので、嫁ぐ前には必要ではない。それが政略結婚というものだ。
出された質の良い紅茶を飲みながら、今までのフレイヤと周りの人たちのことを分析する。意外と冷静なのは、たぶん、もう命を狙われることがないと信じられるからだ。オーベロンはやると言ったら必ず細かいところまで気を抜くこともなくきっちりとやり遂げる。それが妖精たちを統べる王としての彼の矜持だからだ。
乙女ゲームの世界から脱却できたら、何をしようかとふいにわくわくしてくる。そう、ここは異世界。剣と魔法の世界。せっかく転生できたのだから、やはり冒険者として生きてみたい。これからが楽しみでたまらない。
フレイヤはもう嫌な乙女ゲームのことは忘れて、異世界ファンタジーに思いを馳せるのであった。
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