ゴッドクエスト

紅蓮の焔

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9章 レインの治療

sidestoryⅡメイト1~脱出と恐怖~

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メイトが目を覚ますと窓もないドアが1つあるだけでそれ以外は何も無い
「うう、手首が」
メイトはまだ痛む手首を押さえたが触れた途端に余計痛んだ。メイトが見てみると手首が焼けて、皮が剥げていた
「嘘だろ」
メイトは舌打ちをした後、周りを確認した
「どこだここ?」
メイトがキョロキョロしているとどこからか声が聞こえてきた
「金色、お前達はこれから私達の研究に協力してくれないか?」
メイトが聞いていると隣の部屋から怒鳴り声が聞こえた
「ふざけるなよ!早く帰しかえしやがれ!」
だが、
「ぐわあぁぁぁぁあぁぁぁぁああ!」
メイトの隣の部屋から悲鳴が聞こえてきた
「このように暴れる者には制裁を加えるので覚悟しろ。後、協力してくれ。ではなく協力しろ。だ」
「くそっ、まさかこんな事になるなんて」
メイトはキッとドアを睨んだ
(俺に力があれば…俺が皆を守れる程強ければ!)
メイトはドアを睨み続けるがまた声が聞こえてきた
「なお、この研究に成功すればお前達は今より何倍も強くなれる。だが成功例は未だ無い、失敗すればお前達は死ぬかモンスターになってしまう。それを覚えておくように」
その瞬間周りから沢山の罵声が聞こえてきたがその声もすぐに悲鳴へと変わった
「まず1つ目にそこから脱出してみろ。話はそれからだ」
メイトはドアを見て考えていた
(ここから出ていくだけなら誰でも出来る筈だ。ならあのドアには何か仕掛けがあるだろう。だったら!)
「ウォーターバレット!」
メイトは指先に水を出しそれをドアに撃ち込んだ
だが水はバシャッと鳴るだけでドアにダメージがあるようには見えない
(だったら!)
「リバーキャノン!」
メイトはドアを標的にして発射した水の大砲が弾を撃ち込むとドアがその衝撃で破壊された
「よし、これで出られる」
メイトが出るとエルフの女性が出てきた所だった
「あら、貴方も出られたのね」
「あ、はい」
「貴方みたいな子でも美貌びぼうに興味があったのね」
「はい?」
「え?貴方聞かなかったの?何か研究に成功すれば誰でも思わず見とれてしまう程の美貌が手に入るって言われたでしょ?」
「いえ、俺は力が手に入るって言われました」
「そうなんだ…て事は人それぞれ言われてる事が違うのね」
「そうみたいですね」










ーーシルフーー
シルフは目を覚ますと手足を枷で繋がれていて足元には何か魔方陣が描かれていた
「何?ここ」
「やあやあ、起きましたね」
前を向くと白衣の男がシルフの前に顔を物凄く近付けていた
シルフは驚いて後ずさろうとしたが枷が邪魔で
「あんた誰?」
わたくしはしがない化学者ですよ」
「だったらここはどこ?」
「ここは正確な位置は言えませんが研究室兼魔力供給室ですよ」
「早く帰して」
「ダメですよ~、まだ研究はこれからなんですから」
白衣の男はニヤリと粘りつくような笑みを浮かべながらパチンと指を鳴らした
「では、
男の横の壁から色々な道具が置かれた机が出てきた
「最初は研究材料を貰いましょうか」
男はペンチを取ってシルフにゆっくりと近付きペンチでシルフの爪を掴んだ
「や、止め…」


ー数分後


「では、今日はこれで」
男は鼻歌を歌いながらシルフがいた部屋を出ていった

シルフはその後、ゆっくりと目を開けた
「…い、痛い」
シルフは誰にも聞こえない様な声で呟き、自分の指を見た
その指には爪が無く代わりに大量の血が流れていた
「っ…!」
シルフは無意識に目から涙が溢れ落ちていて爪のあった場所に落ち、染みて、痛くて思わず手を振り涙を振り落とした
「いつになったら帰れるの?」
シルフは涙を流して天井を見上げた
その天井は小さなランプが吊らしているだけで他には何も無かった
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