ゴッドクエスト

紅蓮の焔

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8章 知識の神の謎解きとゲーム

95話脱出ゲーム2

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ミルが玄関へ行くとこの学校の構図があった
「さっきはここにいて、階段はさっきの場所の前にあった所にしかないのか~まずは地下に降りて用具入れは…ここね」
ミルが用具入れに向かおうと振り返ると巨大な蜘蛛がミルを見ていた
「え?」
ミルが間抜けな声を出すと同時に蜘蛛はミルに糸を吐いた
「わっ!」
ミルは慌てて近くの部屋へ走って行った
部屋のドアを閉めるとガンガン!と何度かドアを開けようとするがミルはドアを必死で押さえ、耐えた
中を見ると沢山の机が右側に向いていてその方向には黒板があった
「ここに水晶のヒントはあるかしら」
ミルは蜘蛛の化け物に気を付けながら部屋を探索していく
「う~ん…おっ!何?この紙?」
ミルはある机に入っていた1枚の紙に目が行きそれを取りだし読み始めた
『あの化け物達が現れてからかれこれもう1年、今頃あいつらは元気にしてるかな?いや、元気じゃなくても生きてるかな?…か、後にここに来た奴に告ぐ、あの少女に騙されるな!奴は化け物だ!しかも他の奴等とは違い知能がある様だ。ここに入った時の日記に騙されるな!行くなら2階の校長室にしろ!』
「この紙怪しいわね、校長室?に行けとか完全に騙してる様にしか見えないし、それに後少しの間は蜘蛛がいるから外には出れないしここをもうちょっと探しましょ」
部屋の隅から隅まで探して伊豆の下に貼られた紙を見つけた
『生きる希望を持たない方がいい、世界で一番賢いと言われたこの私でさえこの謎は解けなかった。これまでに数多の探偵達がこの町に探しに来たが全ては無駄に終わった
軍隊が来てこの町を破壊しようとしたが蜘蛛たちに襲われ僅か2日で壊滅した
あの蜘蛛達は人間がどうにか出来る物ではなかった
そう言う私でさえ蜘蛛から逃げるだけで精一杯だ
1つ、希望を持つなら私は校長室を探す。そして絶対に地下室へは行かない地下へ行くと蜘蛛の量が多くなり襲われやすくなる
そしてこれを読んでくれた者へ、私より賢い人が来ることを祈る。そしてあの蜘蛛たちを、あの者達を人へ戻してやってくれ』
「…何?これも校長室に行けって?はあ、まあまずは地下室へ行けば良いか。その後、校長室に行きましょ」
ミルはドアをそーと開け、周りを確認してあの蜘蛛がいない事を確認すると走って階段まで行き、階段を降りていった
「うぅ~ん、暗いわね~このライトがあっても光が当たった所しか見えないし」
ミルはライトを前に向けながら歩いて行った
少し歩くと壁にドアがおりそしてそこには
『用具入れ』
と書かれていた
「ここね」
ミルは喉を鳴らした後、用具入れを開けた
するとガシャン!と音を立てて開いた
「ねえ!誰かいる~?」
ミルが大きな声で叫んだが誰かが出てくる気配は無かった
「誰もいないのかな?」
ミルは用具入れに入り適当に水晶を探した
「う~ん、無いわね~」
ミルが校長室に行こうと振り返ると少女が立っていた
「おねーちゃんどうしたの?」
ミルはその少女を見て驚き口をポカンと開けていた
(嘘でしょ?さっきまで誰も居なかったのに、じゃあこの子があの蜘蛛の女の子?…まあそれを前提に考えて置きましょ)
「あなたはいつここに来たの?」
「ん~とね~、ついさっき!」
「じゃあ聞くけど巨大な蜘蛛の化け物が居なかった?」
「ん~、一杯いたよ!」
「じゃあどうやって蜘蛛達にバレずにここまで来たのかな?」
「どうって?隠れて来たんだよ」
「へ~」
ミルは完全にその少女を疑っていた
(普通に隠れて来たですって~?ここまで一本道なのに)
「じゃあ私は行くからね、気を付けてね」
「え~、連れてってくれないの?」
「私は優しくないから」
ミルは少女にそういい残すと用具入れのドアを閉めて階段を登って行った
「とにかくまず校長室に行きましょ」
「うん!」
「は?」
ミルが校長室に行こうとするとミルの隣に先程の少女が立っていた
「どうしてここに?」
「そんな事は別にいいじゃん!さっ、校長室に行こう!」
その少女に手を引っ張られ階段を登って行った
そして左に曲がり暫く歩き、校長室に着くと右側から巨大な蜘蛛が物凄い速さで迫ってきた
「は、早く入らないと!」
ミルは慌てて入ってドアを閉めた
ガンガンガンガン!
蜘蛛がドアを開けようとするがミルは必死でドアを押さえる
「うっ、早くどっか行ってよ!」
ミルがドアを押さえながら叫ぶとドアを開けようとする力が消えた
「ほっ、良かった~」
「おねーちゃん、サヨナラ」
ミルがその声が聞こえた方向を見ると背中から蜘蛛の足を8本生やした少女がミルを張り付いた笑顔で眺めていた
「やっぱりね」
「おねーちゃんが探してたのはこれでしょ?」
少女が蜘蛛の足を水晶に刺して出してきた
「そ、それって」
「でもざ~んね~ん!」
少女がその水晶を壁に叩き付けパリンと割ってしまった
「な、何てことするのよ」
ミルがその割られた水晶の破片を拾い集めようとした所で手を止めた
(あれ?強力な結界を壊せる程の水晶が何でこんなに簡単に割れるんだろ?もしかして偽物?)
ミルが考えていると蜘蛛の足がミルが手を伸ばそうとしていた所に突き刺さった
「あっ、それ取らなかったんだ~!でもこれで終わりだね」
少女はニコリと冷たい表情で笑うとミルに蜘蛛の足を刺そうと足を伸ばしてきた
「うわっ!」
ミルがすぐにドアに向かって走って行ったがどれだけのノブを回しても開かなかった
「どうなってるのよ!」
「さっきの蜘蛛さんにね、開かないようにしてもらったんだ~!」
そのドアの向こうには物凄い量の蜘蛛の糸が張り巡らされていたがミルはその事には気付いて居なかった
「じゃあサヨナラだね」
「誰がさよならよ」
ミルがニヤリと笑いながら少女を睨むが頭の中では焦っていた
その証拠にミルの額には冷や汗が流れていた
「じゃあ、バイ、バイ!」
少女がミルに足を突き立てるがミルは間一髪で避けて校長室の窓へ全力で走ったがある事を思い出した

参加者は建物を直接破壊してはならない

(もう!あのハヤト?だったっけ?何でこんな面倒臭い決まりを作ったのよ!)
ミルは文句を思いながら窓の前で立ち止まった
(そうだ!あの子に破壊してもらえば直接破壊した事にならないじゃない!)
ミルは窓の前で振り返る。振り返る途中で本棚にキラリと光る何かを見つけた
(あれ何だろ?)
ミルがそう考えるのも束の間で蜘蛛の足がミルを襲い掛かって来ていた
(考えるのは止めましょ!)
ミルはその場で特に何も考えず本棚へ向かい走って本を数冊除ける
その間に蜘蛛の足は窓を破壊した
するとその奥に光に反射して光る水晶があった
「あった!」
「くそっ!」
少女が悔しがると水晶を持ち出し破壊された窓から飛び降り地面に転がり落ちる
その時に水晶を落としてしまった
「いったーーーー!」
ミルが叫ぶと左右から巨大な蜘蛛が物凄い速さで走ってきた
「待てーーーー!」
少女も上からミルに飛び掛かってきた
「わわ!」
ミルは落としてしまった水晶を取り全力で外に向かって走り出した
少女が蜘蛛の足でミルを引き裂こうと降り下ろすとミルは水晶を前に差し出しながら結界に飛び込んだ
水晶が触れると結界はミルが入れる位の大きさの穴が開いたがすぐに閉じていった
「間に合えーーーーー!」
ミルが叫び進んで行くが間に合わず足だけが結界に止められてしまった
「うわっ!」
ミルは結界に中へ引っ張られて中へゆっくりと吸い込まれて行く。水晶は引っ張られた拍子に手放してミルの前をゴロゴロと転がって行った
「どうしよ…」
ミルは必死で抵抗するが引っ張られる速度は変わらない
「あっ!そうだった!」
ミルは足に通わせていた魔力を止めた
するとミルの足がフッと消え去った
「やったー!脱出成功!」
ミルが叫ぶといきなり誰かに後頭部を殴られ気絶した





「気がついた?」
「ん~?ハヤト?」
ミルが目を覚ましたのはゲームを始める前の部屋だった
「そうそう!僕僕!ちゃんと合格出来たからね、これあげるよ」
ハヤトはミルに鍵を投げた
「これは?」
ミルは床に落ちた鍵を拾うとハヤトに聞いた
「それはこの先に行くための鍵だよこっちに来て」
ハヤトについていくとそこは王座の後ろだった
「この蓋の鍵穴に鍵を差し込んでこの奥に行けるよ」
「ありがとう」
ミルは鍵を差し込んで左へ回した

ガチャリ

と鳴ると蓋が一人でに開いた
「ここに入るの?」
「うんそうだよ?」
その蓋の奥は梯子が延々と続いていてその奥には光が全くと言って良いほど見えなかった
「はぁ、まあ良いわじゃあバイバイ」
「うんバイバイ!」
ハヤトは笑顔でミルを見送った
ミルはその梯子に足を掛けてゆっくりと降り始めた
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