ゴッドクエスト

紅蓮の焔

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7章 再会の嵐と修羅場

sidestoryⅠレイン6~サツキ師匠~(終)

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キラが引っ張っているとサツキが降り立ちレインを地面から引っこ抜く
「なぁ君?」
「は、はい!」
「良かったら家に来ないか?」
「え?」
キラは完全に殺されるとばかり思っていた
何故なら、自分が住んでいた町が襲われこうして逃げてきた矢先に、レインが急に落下したと思ったらサツキに気絶させられていたのだその後完全に自分は殺されるとばかり思っていた
「ねぇ家に来るの?」
「は、はい!行きます!」
キラはレインを担いだサツキと共に山岳を歩いていった
(ここの重力は外の約3倍近くあるってのにこの子、もうこの環境に適応してるよ。この子も例外にならず楽しめるかな?)
サツキはキラをチラ見した後ニヤリと笑うキラは何故か額に冷や汗が流れるのを黙ってサツキに付いていった
それから2分歩いた所に小さな小屋があった
いや、それは小屋とも呼べない洞穴ほらあなの様な場所だった
「あの~、これが小屋ですか?」
「あぁ!儂の自信作だ!ろかかかかかか!」
少女の変な笑い声でレインは目を覚ました
「あれ?確か…何か体が重いしどうなってんだキラ?」
「そんなに重い?」
「いやいや!結構重たいよ!?」
「起きたなら儂の肩から降りろ!」
レインはその場に落とされた
「ふべっ!いててててて!え~と、確かサツキだっけ?何だ?何でここまで連れてきたんだよ!後俺は何でこんな事になってる!」
「まず、ここまで連れてきたのはそいつを家に招待したからだ!そしてお前は儂が殴ったからこうなってる!殴ったのは儂に格好いいとか言うからだ!せめて可愛いと言え!可愛いと!」
と、サツキはレインに怒ってきた
「なぁキラ、格好いいって言って何が悪いんだ?」
「…レインくん、女の子が格好いいって言われて喜ぶと思う?」
「俺は喜ぶぞ?」
「じゃあ聞くけどレインくんは可愛いって言われたらどんな気分?」
「それは嫌に決まってるだろ?」
「それと同じだよ?」
2人が小声で話し合っているがサツキの耳には普通に聞こえてきていた
「…分かった次からは気を付ける」
レインがそう言うとサツキは納得したようにうんうんと嬉しそうに首を縦に振っている
「なぁ、お前達は何者だ?ただの人じゃ無いみたいだけど?」
「あ?俺はレイン、こっちは俺の嫁?のキラだ」
「ちゃんとしたお嫁さんだよ~!」
キラはレインの言葉にイラッと来てレインの頬をムキューと思いきり引っ張っていた
「それでここには何しに?」
「それは…」
「逃げてきた」
キラが言いにくそうにしているとレインが横からいきなり言い出した
「逃げてきた?どうした親にでも責められたか?」
サツキは笑いながらレインに聞く
「いや、攻めてきたのはモンスターだ」
「モンスター?」
「あぁ、白衣を着た奴がモンスターを操って金色?だったか?それを探してた」
「あいつらまだそんな事をしてたのか」
「あいつら?」
「いや、何でもない。それより逃げてきたならこれから一緒に暮らさないか?儂も一人でいると退屈でな?話す相手が欲しかったんだよ!ろかかかかかか!」
サツキがそう言うとレインはキラに視線を向けたキラもレインに視線を向けていた様で目が合い気不味く感じてしまった
「それでどうする?儂と来るか?」
「行くよ行くよ!行けば良いんだろ?」
レインがそう言うとサツキはパアッと明るい表情で嬉しそうにレインの頭を叩いた
「あっ、やり過ぎた」
レインは脳震盪を起こしてバランス間隔を失い気分を悪くしゲロを吐いて気絶した
「わっ!レインくん!」
キラはゲロをし、白目を剥いたレインの腕を持ち背負う事が出来ないので引っ張る事にした





「はっ!」
レインが目を覚ましたのは夜になってからだった
「夜ご飯出来たよ?サツキさんのお料理だって!」
「儂は料理も出来るのだ!」
サツキはまだ大きくない胸を張って自慢気に息を荒くする
その料理とは人数分の簡単なスープに何かの肉だった
「まぁ良いや」
レインが座ってスープを受け取ると3人は手を合わせた
「「「いただきます!」」」





「ぷはー!誰かと食べる飯はさいこーだ!儂はお前達の側を絶対に離れんぞ!ろかかかかかか!」
サツキは大きな笑い声を上げていると次第に声が小さくなっていき眠りに入った
「俺らも寝るか」
「そうだね」
レインは着けていたマントをキラに被せて眠った
レインは今、このマントを常温のマントと呼んでいる
そして次の朝
「うぅ~ん!むにゃむにゃ、ふぁ~あ」
サツキがムクリと起き上がり伸びをした後、欠伸をし、頭をポリポリ掻く
サツキが隣を確認するとマントを被せられたキラとその隣で腕を枕にしているレインが眠っていた
キラは寝言で
「捨てないで、レインくん」
と呟いていた
少ししてからレインも寝言を呟いた
「飯~、金~」
この二言を言うとそれ以降は何も言わなかったと思ったら
「メル~、母さ~ん」
と嬉しそうな声で言っていた
次にキラが起きるとレインが寝言で呟いていた事を聞いて言葉を無くしていた
「メルって誰?」
サツキが聞くとキラは
「分からない」
と答えサツキは1つの結論へ達した
「まさか…不倫!?」
「そ、そんな!」
2人がレインが寝言で呟いていたメルと言う名前について話しているとレインが起きてきた
「レインくん?メルって誰?」
「ふぁ~あ、ん~?メル~?メルは俺の妹だけど?てか何で知ってるの?」
「え、あっ、いや何でもないよ」
サツキはこの後2人は喧嘩して楽しくなると思っていたのにそのメルが妹とは思わず、チッと舌打ちをした
「そうそう、レイン?」
「ん~?」
「お前はこれから儂の弟子になって貰う、勿論キラもだ」
「「弟子?」」
2人が弟子と言われて最初に頭に思い浮かんだのは何か学校の生徒の様なものだった
「弟子ってあれか?教え子的な」
「そうそう、貴族が行く学校とか言う所の」
「まぁ、それみたいな者だな。まぁ儂が教えるのはあくまでも体術だ、見たところレインは強そうには見えない、だけど固いみたいだしな
キラちゃんはすぐにこの環境に適応出来てたし2人共、才能はあると思うけどやるか?」
レインとキラは少し話し合った後、モンスターが来てもある程度戦える、逃げられる様になるために弟子になることにした
「因みに儂の事は師匠と呼び、敬語を使うように!分かったか?」
「「はい、師匠」」
「それから特訓について来れなかった場合は…」
サツキは近くの自身の2倍位の大きさの岩を指2本で粉砕した
「これでチョップだからね?」
その時2人は後悔した
((やらなかったら良かった!))
(これで楽しくなってくるぞ~ろかかかかか)





次の日から特訓は始まった
朝起きてまず腕立てを腕が動かなくなるまで続ける
キラは67回で終わり、レインは452回だった
そしてそれが終わると10分の休憩を挟み、反復横跳びを足が動かなくなるまで
キラは302回、レインは2704回だった
次はそのまま昼食を食べるためサツキが用意したドラゴンを2人で倒し昼食にする
これは2分で殺らないと失敗となりあの岩をも粉砕した指でチョップされるので本気で足が動かないのでスキルを使い、殺しにいった
キラは何の能力を持っているのか分からず遠くからレインに攻撃が当たりそうな時小石を投げ、注意を剃らしていた
そして昼食を食べた後、腹筋、走り込み、かくれんぼをした
かくれんぼは気配を消す特訓だそうだ
これで見つかればその日の夕食無しになるという事はレインが見つかった時に2人共知った衝撃の事実であった
そして、夜になって昨日の様に眠りまた同じ事を繰り返す
稀に戦術の勉強、組み手もあったが殆どが筋トレだ
それからサツキは2人の特訓メニューを考え、それが出来ない様であればチョップする
メニューが決まったのは特訓を始めてから三日後の事だった


そうこうしている内に約1年が経った
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