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第一章

五話※

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「……さて、まずナターリアから連絡が来て、俺に黙っていたこと。そんで勝手に一人でドラゴンの所へ行こうとしたことは……あ~……やっぱマジで許せねぇな。まぁ、言って分からねぇ女には、体で分からせてやるか」
「リ、リオ? 一体何を……って、や、やめ……キャア!」
 私はリオに体をぐっと掴まれ、人気のない奥に連れて行かれた。
 そして、大きな木の幹に体を押さえつけられる。
 リオに両手を押さえられたまま、ワンピースのボタンを外されたあと、そのまま下着を上にずらされた。
 その拍子に私の胸が、リオの顔面の前でポロンと、はだける。 
「?!」
「うっわ、エロ……」
 自分の置かれている状況に頭がついていかず、私はただ呆然とし、体がそのまま硬直してしまった。
 そんな私の様子を見て、リオは遠慮なく両手で乳房を揉みだす。
 そして、執拗に突起部分を指で弄じられ、リオからの刺激に耐えられなくなった私は、いやらしい声が何度も外に漏れた。
(ダメ、ダメ……外でこんな……)
「ソア、他にも俺に何を隠してる? この際だから、全部言いな」
「ぜ、ぜんぶ……って……」
 リオに隠していることや言えてないことなんて、そんなのゴマンとある。
 ナターリア関連や転生に関わる深い事情など、まさにそうだ。
 それにしたって、こんな恥ずかしいことをされていて、まともに言葉なんて話せるわけがない。
「リオ、こんなの耐えられない……! もう、やめて……」
「やめてと言う割にはソアのここ、ビンビンに勃ってっけど?」
 リオに自分の胸をぐぃっと上に向けられ、こすられて腫れた突起を眼前に突きつけられたら、恥ずかし過ぎてリオの顔すらもまともに見ることができなかった。
 
 敏感な所を執拗に弄られ、リオの舌で舐められたら、私はもう何も考えられなくなってくる。
「乳首だけじゃ、さすがにイカねぇか」
 リオはそう言うと、私のスカートをまくり、下着を紐を緩めた。
「偉いじゃん、ちゃんと紐のやつ履いて」
「だって、リオが……いつも紐のがいいって……」
 パラリと地面に落ちた下着……。
「こんな明るいとこで見たの、初めてだなぁ……ソアのココも凄いことになってる」
「や、言わないでっ」
 リオの指に敏感になった下の突起を弄られると、それだけですぐに果てそうだ。
「そこ、ダメ、ダメぇ……」
 大きくて長い、骨張った男の人の指……。
 その指で突起した部分を執拗にさすられたら、私は我慢ができずに恥ずかしい声をあげて限界に達した。
 絶頂をむかえて、気持ち良すぎる快感に私の体はビクビクっと反応する。
 そして、これで終わりかと思いきや、リオはそのまま動かす指を止めてはくれない。

「リ、リオ、イッた! もうイッたから、や、やめ……」
「……今やめたら仕置きにならねぇじゃん。我慢しろ。あ~……すんげーここ、ぐちょぐちょ」
(そんな……あっ)
 リオはそう言うと、今度は私の足の間に顔を近づける。
 突起を指でこすりながら、流れてくる愛液を舐め、中の浅いところで舌の出し入れを繰り返した。
(さっきより刺激が……強くて……)
 リオの綺麗な顔が、私の恥ずかしい場所に……そんなことを考えるだけで、この場から飛び出していってしまいたくなる。
「あー……ソアのここ、うめ…」
「やっ……あっ、あっ……」
 リオが何かを喋ると、敏感になったところに息がかかって、そのたびに体の中の何かがゾワゾワっと反応した。
 断続的な刺激に逃れようと腰を引くが、すぐに強い力でグッと引き寄せられ、リオの攻めは止まらない。
(あっ、長い……あっ、あっ、また! またくるっ!)
 私は手でリオの頭を押し返し、なんとかして体を離そうとするが、舌と指の刺激をさらに強められて、私はとうとう二度目の絶頂に達した。
 連続でイッた体は、強い疲労感が襲い、足はもう限界で膝がガクッと崩れると、リオに体を支えられる。
 そしてゆっくりと草の上に降ろされた。
「すげぇ出たなぁ……舐めとって綺麗にしてやるから、この続きは帰ってからな」
 そんなリオの言葉を、ぼやけた頭でどこか遠くの出来事のように聞いていた。

   ◇  ◇  ◇

「……ソアの体が回復したら、ドラゴンの元へ行くぞ」
「え……」
 私はリオの水魔法で体を綺麗にしてもらった後、木陰で静かに休んでいた。
 その間、リオは飲み物を持ってきてくれたり、自分の服を掛けてくれたり、私の体を気遣っている。
「近くの村を襲ってんのは確かなんだろう? 仮にナターリアに倒すなと言われても、このまま放置はできねぇからな」
「リオ……」
 確かに……この人の実力なら、ドラゴン相手でも申し分ない。
 それにこちらの事情も分かってくれているから、間違ってもドラゴンをいきなり殺しちゃうなんてことはないはずだ。
「一緒に来てくれるなら……嬉しい。また迷惑かけちゃうけど……」
「俺がソアに付き合うのは当たり前、ってお前まだ一人で行くつもりだったのかよっ?!」
「え、いや……さすがにそんなことは考えてないよ。でもリオの王都での仕事は大丈夫なの?」
 リオは私の横に座った。
 さっきのヤラしいことをしたリオとは、全然違う優しい表情……。
「ナターリアのことは最優先事項だから平気。それに、お前が死んだら女神の恩恵おんけいが消えんだ。それこそ王族や貴族たちにとって最悪な事態。お前は俺をもっと頼れ? これでも夫なんだから……」
「うん……ありがとう」

 私はリオの顔をじっと見た。
 初めて出会った頃より、かなり大人っぽくなっている気がする。
 あの時はまだ綺麗な少年って感じだったけど、今は普通にカッコいい青年。
 まぁ、今も綺麗だけど……。
「ドラゴンがどう動くか分かんねぇけど、殺せねぇならどうすっかな……封印もありか?」
「リオの力でドラゴンを抑えて、話す場を与えてもらえるなら、私は話をしてみたいんだけど……」
「ああ、まぁそうだな。力でねじ伏せることはおそらく俺単体でもできる」
 なんせ魔王候補だし?
 まぁ魔王云々は私が勝手に思っているだけだけど、普通の人は魔力暴走とか異形化とかしないと思うし……ねぇ、ナターリア。
「ソアのためなら、優先して何でもしてやるつもりだから……もう俺には隠し事はするな?」
「うん、ごめん。私たちは夫婦だもんね……」
「そう、二人でひとつ……だろ?」
「ん……」
 リオ……なんか、いきなりちゃんと夫してない?
 急にどうしたの?
 んで、優しいキスなんかしちゃって……違う意味でちょっとドキドキしてきたよ。
 少女漫画的な展開きたきた?
「うまく解決したら、帰って美味いもの食ってさ……」
 うんうん。
「お前、喰お」
「んが」
 もう!
 そこはいい雰囲気のまま終わらせとけ!
 エロ魔人!
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