転生したら避けてきた攻略対象にすでにロックオンされていました[3]

みなみ抄花

文字の大きさ
上 下
29 / 35
第三章

二十九話※

しおりを挟む
 封印されていた入口からリオと二人で中に入ると、奥へと進むためのまっすぐな通路が続いていた。
 ここの壁は一面黒く、まるで向こう側の世界からいきなり色が反転してしまったかのような、体の中のセキュリティが一瞬で強く警戒したくなるほどの異様さだった。
 リュエルさんの魔法の効果もここまでは届いておらず、急な環境の変化に心が追いつくのも大変である。
 ただ、遺跡内の壁に埋められた鉱石が、自然なライトのようにところどころで緑色に光っているので、全くの暗闇というわけではないのだが……。
「なんか急に気味が悪くなったわね……」
「あぁ、すげー暗ぇ」
(暗いだけじゃなくて、かなり異質というか……)
 リオと二人で通路の奥の部屋に出ると、先ほどリュエルさんたちと別れた場所よりも、さらに広い空間に出た。
 ここは多くの段差や階段がついた狭い通路がまるで迷路のように周りに入り乱り、かなり複雑な構造になっている。
 真ん中には何かの儀式に使われていたか、悪魔でも祀っていたかのような……元日本人の自分には受け入れ難く、背筋が凍るほど気持ち悪い台座や像が何個もあった。
(うわー帰りたーい……)

 リオがサーチ魔法を展開しながら階段を降りていき、少しずつ遺跡内を調べ出したため、私も彼の後をゆっくりと追う。
 そしてリオがだいぶ先に降りた頃、まだ上の方を歩いていた私は下半身に何か違和感を感じた。
(あれ……なんだろ)
 私がもう一歩踏み出した途端、アラビアン衣装に似たスカートの端から、パサッと何かが落ちた音がする。
(ん? なんか急にあそこがスースーするような……え、まさかパンツが落ち……)
「ソア、上の方でいったい何やって……」
「な、なんでもない、なんでもないの! あっ! パンツ見つけた! って、わわわ!」
「ソアっ!」
 恥ずかしさや戸惑いが優り、冷静さを欠いてしまった私は、落ちていた下着を慌てて拾おうとしたものの、ただでさえ狭い足場の上、うっかりバランスを崩してしまう。
「きゃあああ」
「うわっと」
 私は叫びながら下方向へ落ちて、うまくリオに体をキャッチされるも、そのままリオの顔の上に跨るかたちで一緒に床の上へ倒れた。
 今の状況は、たぶんお互い上下逆さまになって重なり合ってしまっている感じだろう。
(やだ、思いっ切りリオをお尻の下敷きにしちゃった……)

「いたた……ごめん、リオ。今退くから……って、あれ……動けない……」
 どうも強い力が私の足を押さえつけているらしい。
 後ろを振り向くと、リオの大きな手が私の太ももをがっつりと掴んでいて、腰を浮かすことも動くこともできなくなっている。
 え、リオさん、今なぜそんなことを……。
「……くそ……暗くてよく見えねーじゃん」
「リオ、離して……って、ホント何してんの?!」
「ノーパン状態のソアのケツが顔の前にあって、男の俺が正気でいられっかよ!」
 いや、そこは事故なんだから正気でいろよ!
 しかも、こんな絶対にヤバそうな場所で……。
「や、やだ……なに嗅いでんの……よ」
 リオの生暖かい吐息が敏感なところにかかる。
 このままだとリオの顔にアソコから何かが垂れてしまうかもしれない。
(や、やだ……)
 今更ながらどうしてスカートにしてしまったんだろう。
 せめてパンツスタイルにしていれば、下着を落としても何とかなったかもしれないのに……。
「ちょっと目が慣れてきた……ソアのココ、うっすら光ってる。あーもう最高かよ、なにこのエロさ。濡れてんじゃん」
「ちょっ、やだ……なんで……」
 リオの言葉が正しければ、私の下はすでに濡れてしまっているらしい。
 リオに触れられてしまうと、自分の体はどうしてこんなにも素直に反応してしまうのだろうか……。

 リオが私の小さな蕾を見つけると、すかさずチュッと音を響かせて吸い付いてきた。
「あ……あ……そこ、吸っちゃいや……」
 そしてすでに捲られて外に出でいた乳房の突起も指でクルクルと弾かれて、気持ちいいものが私の中でどんどん込み上げてくる。
 胸への刺激と同時に、下の敏感なところを何度も何度もリオに吸われ、すぐに頭の中が真っ白になってしまった私は、大きな声を上げながらあっという間に果てた。
 リオの下半身には、すでに熱く硬くなったものが服の上からでも分かるくらい、私の目の前に見えていて、船の中で自分から舐めていた時のことをつい思い出してしまう。
(や、やだ……本当これ以上はダメよ、こんなところで……)
 リオが私のスカートを上にズラすと、二本の指をゆっくりと出し入れしながら、徐々に速度を上げてきた。
 そのたびに私の声が漏れ、下の方でもビシャビシャと恥ずかしい音を立てる。
「や、や……あ……」
「すげー出てくる。こぼしたらもったいねぇ……」
 リオはそう言って指を抜いた後、ズルズルッと音を立てて飲み出した。
「や、やめ……汚いからぁ……」
「どこが……」
 中も外も舌を押し付けて執拗に舐めてくるため、私は口を押さえて耐えながら、二回目の絶頂を迎えてしまう。

「リオ……本当にもう……」
「あーくそ……でも仕方ねぇ……」
 リオの腕の力が緩んだところで、私は彼の上から這い出ると、いつのまにかリオの手に握られていた下着を慌てて取り返し、柱の向こうへ隠れてから素早く付け直した。
(やっぱ紐の下着は取れやすくてダメだわ……)
 私は今度こそ外れないように、二重にギュッと硬く結ぶ。
「別に隠れて履かなくてもいーのにさぁ……そもそもちょっとでも離れたら暗くてよく見えねぇし」
「いいの!」
 そう言って、ところ構わずいつもいつもエロいことしてくるのは誰なのよ!
 全くもう……。
 私は呼吸を整えて柱の影から戻ると、浄化の魔法を自分にかけた。
 シャワーがすぐに浴びれない時は、本当この能力様々である。
「ソアーもういっかいパンツ落としたら、また俺の顔に落ちてきてーー」
「落として落っこちるなんて、そんな滅多に起きないことまたするかー!」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

美醜逆転世界でお姫様は超絶美形な従者に目を付ける

朝比奈
恋愛
ある世界に『ティーラン』と言う、まだ、歴史の浅い小さな王国がありました。『ティーラン王国』には、王子様とお姫様がいました。 お姫様の名前はアリス・ラメ・ティーラン 絶世の美女を母に持つ、母親にの美しいお姫様でした。彼女は小国の姫でありながら多くの国の王子様や貴族様から求婚を受けていました。けれども、彼女は20歳になった今、婚約者もいない。浮いた話一つ無い、お姫様でした。 「ねぇ、ルイ。 私と駆け落ちしましょう?」 「えっ!? ええぇぇえええ!!!」 この話はそんなお姫様と従者である─ ルイ・ブリースの恋のお話。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

【完結】大学で人気の爽やかイケメンはヤンデレ気味のストーカーでした

あさリ23
恋愛
大学で人気の爽やかイケメンはなぜか私によく話しかけてくる。 しまいにはバイト先の常連になってるし、専属になって欲しいとお金をチラつかせて誘ってきた。 お金が欲しくて考えなしに了承したのが、最後。 私は用意されていた蜘蛛の糸にまんまと引っかかった。 【この物語はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません】 ーーーーー 小説家になろうで投稿している短編です。あちらでブックマークが多かった作品をこちらで投稿しました。 内容は題名通りなのですが、作者的にもヒーローがやっちゃいけない一線を超えてんなぁと思っています。 ヤンデレ?サイコ?イケメンでも怖いよ。が 作者の感想です|ω・`) また場面で名前が変わるので気を付けてください

キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。

新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、

【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!

楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。 (リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……) 遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──! (かわいい、好きです、愛してます) (誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?) 二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない! ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。 (まさか。もしかして、心の声が聞こえている?) リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる? 二人の恋の結末はどうなっちゃうの?! 心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。 ✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。 ✳︎小説家になろうにも投稿しています♪

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~

恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん) は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。 しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!? (もしかして、私、転生してる!!?) そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!! そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

処理中です...