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♥♥通学(らぶらぶー)
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「てーつーや♪」
「……どうした?」
「ふふっ、呼んだだけー♪」
「そうか」
始業式後の初登校日。
オレは、鐵也の腕にぎゅっと抱きつきながら、並んで歩いていた。
完全なラブラブ状態、ラブコメなら最終話って感じ。
でも、これは、マンガやアニメやラノベではなくれっきとした現実。
うん、ファンタジー全開なエルフ王女のオレがいうのも何だけど……。
セクロスしまくってしっかり愛を確かめた後も人生は続くのである!
「……何か、相変わらずアホなことを考えてないか?」
「にょっ?!」
図らずも空いた拳で『人生今後も頑張るぞい』的なガッツポーズしてたら、恋人にツッコまれた。
まっ、今朝も散々突っ込まれたんだけどね!
エロス的にっ!
「そんなおバカな所も、ミレイらしいといえばミレイらしいが」
「むむ、それは聞き捨てならないナー!」
苦笑交じりの鐵也のため息に、その逞しい腕をさらにぎゅっと抱きしめて抗議。
いや、ごめん、抗議っていうのは言い訳。
実は、腕をギュッと抱きしめて、鐵也とイチャイチャしたいだけなのだまる。
「……やれやれ」
「むー」
鐵也もそれをわかってるから、軽く笑って躱す。
オレも、わかってて、頬をふくらませる。
うん……、うん! 凄く楽しい!
「おい、ミレイ、……改札」
「あ!」
ずっと鐵也の腕にすがっていい気持ちに浸ってたもんだから、気づくのが遅れた。
背負ったカバンを外し、通学定期の入った生徒手帳を探す。
つい男子のときと同じ感覚でいたけど、この女子の制服、カワイイけど大きなポケットないから、こうやって鞄にしまう必要があって……あー、えっと、どこ? どこだっけ?
「……すみません」
「あう」
改札前でバタバタしてるオレに代わって、鐵也が謝ってる。
一旦、改札前から離れようかと思った頃に、やっと生徒手帳が見つかる。
(ぴんぽーん)
「……失敗したな」
「……やっちゃったねぇ」(はーっ……)
何とか改札を抜けたんだけど、恥ずかしすぎて顔が熱い。
「まぁ、おいおい、慣れていけばいいさ」
「んー……」
短い階段を登りながら、鐵也が頭を撫でて、慰めてくれる。
それにしても、今日は、朝から疲れることが多い。
朝の鐵也との2ラウンド。
まあ、これは、気持ちよかったからまぁ良い。
問題はその後だ。
2ラウンド目終えて、少し落ち着いてから、1階に降りたら。
『昨晩も今朝もお楽しみでしたね?』『母さんっ!』
くすくすと笑う母さんと呆れたように母さんを咎める(そして無視される)父さんがお出迎え。
そういえば、……すごい声でアヘッてちゃったっけ?
『き、聞こえて……?』
『ええ、凄く刺激的だったわよ♪ お父さんも燃えちゃって』『ふぁっ?』『母さん?!』
悪気はないんだけど問題オオアリな母さんの爆弾発言に沈む父と娘(元息子)。
『お義母さん、もう、そのくらいで……』
『えー……、私たちの声の感想も聞きたかったんだけど』
『頼みますから、そのくらいで……』
うん、まあ、チラチラとバスルームから、聞こえてたけどさぁ。
死んじゃうとか、孕めとか、ご主人さまとか、牝豚とか……。
『……その、父さん、ごめん』『……いや、こっちこそ、すまん』
オレと父さんは、顔も合わせられず、謝罪合戦。
『もー……、鐵也さんのお願いしなら、仕方ないかーなー』
渋々といった風にその話題を止めた母さんが台所に向かう。
かと思ったら。
『未玲、シャワー浴びてらっしゃい』
『……え?』
『牡の匂い、プンプンさせてるわよ』
『ふわっ?!』
そりゃまあ、昨晩も今朝も、ヤることヤッたせいなんだけどさぁ。
母さんから、そんなこといわれるのって、結構ショック大きかった。
『むー……』
更に、シャワー室に父さんと母さんの牡と牝の匂いがしっかり残ってたのも、ね。
「今朝は、その……、大変だったな」
「うん」
コソコソそれを話しながら、互いにため息吐きつつ、学園駅に降りる。
今日は、……あの変なスカウトはいなさそう。
と、安堵してたのも束の間。
「うん? テツヤか?」
「あれっ、お姫様と騎士くん、おはよーデーッス!」
改札口の反対側から、同級生の青島くんとアリスが登場……。
この前と同じようにというべきか、こっちと同じようにというべきか、アリスが金髪ポニテを揺らしつつ、豊満な胸を押し付けるようにして、青島くんの腕にしがみついてる。
「うん……?」「んー……」
そんな二人が、こちらを見て、怪訝そうな顔をし、軽く空気の匂いをかぐような仕草。
そして。
「お前らもまぐわったのか?」「性交渉やったデーッス?」
「「ぶふっ?!」」
公道で非常にストレートな質問をしてくるもんだから。
オレと鐵也は、ただただ悶絶する他なかった。
「……どうした?」
「ふふっ、呼んだだけー♪」
「そうか」
始業式後の初登校日。
オレは、鐵也の腕にぎゅっと抱きつきながら、並んで歩いていた。
完全なラブラブ状態、ラブコメなら最終話って感じ。
でも、これは、マンガやアニメやラノベではなくれっきとした現実。
うん、ファンタジー全開なエルフ王女のオレがいうのも何だけど……。
セクロスしまくってしっかり愛を確かめた後も人生は続くのである!
「……何か、相変わらずアホなことを考えてないか?」
「にょっ?!」
図らずも空いた拳で『人生今後も頑張るぞい』的なガッツポーズしてたら、恋人にツッコまれた。
まっ、今朝も散々突っ込まれたんだけどね!
エロス的にっ!
「そんなおバカな所も、ミレイらしいといえばミレイらしいが」
「むむ、それは聞き捨てならないナー!」
苦笑交じりの鐵也のため息に、その逞しい腕をさらにぎゅっと抱きしめて抗議。
いや、ごめん、抗議っていうのは言い訳。
実は、腕をギュッと抱きしめて、鐵也とイチャイチャしたいだけなのだまる。
「……やれやれ」
「むー」
鐵也もそれをわかってるから、軽く笑って躱す。
オレも、わかってて、頬をふくらませる。
うん……、うん! 凄く楽しい!
「おい、ミレイ、……改札」
「あ!」
ずっと鐵也の腕にすがっていい気持ちに浸ってたもんだから、気づくのが遅れた。
背負ったカバンを外し、通学定期の入った生徒手帳を探す。
つい男子のときと同じ感覚でいたけど、この女子の制服、カワイイけど大きなポケットないから、こうやって鞄にしまう必要があって……あー、えっと、どこ? どこだっけ?
「……すみません」
「あう」
改札前でバタバタしてるオレに代わって、鐵也が謝ってる。
一旦、改札前から離れようかと思った頃に、やっと生徒手帳が見つかる。
(ぴんぽーん)
「……失敗したな」
「……やっちゃったねぇ」(はーっ……)
何とか改札を抜けたんだけど、恥ずかしすぎて顔が熱い。
「まぁ、おいおい、慣れていけばいいさ」
「んー……」
短い階段を登りながら、鐵也が頭を撫でて、慰めてくれる。
それにしても、今日は、朝から疲れることが多い。
朝の鐵也との2ラウンド。
まあ、これは、気持ちよかったからまぁ良い。
問題はその後だ。
2ラウンド目終えて、少し落ち着いてから、1階に降りたら。
『昨晩も今朝もお楽しみでしたね?』『母さんっ!』
くすくすと笑う母さんと呆れたように母さんを咎める(そして無視される)父さんがお出迎え。
そういえば、……すごい声でアヘッてちゃったっけ?
『き、聞こえて……?』
『ええ、凄く刺激的だったわよ♪ お父さんも燃えちゃって』『ふぁっ?』『母さん?!』
悪気はないんだけど問題オオアリな母さんの爆弾発言に沈む父と娘(元息子)。
『お義母さん、もう、そのくらいで……』
『えー……、私たちの声の感想も聞きたかったんだけど』
『頼みますから、そのくらいで……』
うん、まあ、チラチラとバスルームから、聞こえてたけどさぁ。
死んじゃうとか、孕めとか、ご主人さまとか、牝豚とか……。
『……その、父さん、ごめん』『……いや、こっちこそ、すまん』
オレと父さんは、顔も合わせられず、謝罪合戦。
『もー……、鐵也さんのお願いしなら、仕方ないかーなー』
渋々といった風にその話題を止めた母さんが台所に向かう。
かと思ったら。
『未玲、シャワー浴びてらっしゃい』
『……え?』
『牡の匂い、プンプンさせてるわよ』
『ふわっ?!』
そりゃまあ、昨晩も今朝も、ヤることヤッたせいなんだけどさぁ。
母さんから、そんなこといわれるのって、結構ショック大きかった。
『むー……』
更に、シャワー室に父さんと母さんの牡と牝の匂いがしっかり残ってたのも、ね。
「今朝は、その……、大変だったな」
「うん」
コソコソそれを話しながら、互いにため息吐きつつ、学園駅に降りる。
今日は、……あの変なスカウトはいなさそう。
と、安堵してたのも束の間。
「うん? テツヤか?」
「あれっ、お姫様と騎士くん、おはよーデーッス!」
改札口の反対側から、同級生の青島くんとアリスが登場……。
この前と同じようにというべきか、こっちと同じようにというべきか、アリスが金髪ポニテを揺らしつつ、豊満な胸を押し付けるようにして、青島くんの腕にしがみついてる。
「うん……?」「んー……」
そんな二人が、こちらを見て、怪訝そうな顔をし、軽く空気の匂いをかぐような仕草。
そして。
「お前らもまぐわったのか?」「性交渉やったデーッス?」
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オレと鐵也は、ただただ悶絶する他なかった。
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