国で暗殺されそうなので、公爵やめて辺境で美少女専門テイマーになります

竜頭蛇

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地獄にゴーゴーファンタジア

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 あの後、「クリムゾンを助けなきゃ!」というアダルマンティーの偉大なる仲間意識の元、俺たちは喧嘩の渦中に突撃。
 俺は馬車からハイジャンプを決め込んで脱出しようと試みたが、馬車に入ると同時に左手に装備されてしまった呪具『サイコホモアーム』によって阻まれ、地獄にゴーゴーファンタジアした。

 お陰で徒歩で帰らされることになった上、精霊二人に付きまとわれることになった。

「お主らも見とったじゃろう!! あれはカエサルが絶対悪かった!! そうおもうじゃろ、なあ!?」

「何言ってんのよ!! メッちゃん!! メっちゃんが絶対悪ったわよ!! あなたたちもそう思うでしょ、ねえ!?」

「キィィ!! あたしのメリットビリーブ様の関心を独占してんじゃないわよ!! この泥棒猫!!」

 昼下がりのヘルメス邸の食堂に姦しい声が鳴り響く。
 喧嘩をヒートアップさせた精霊二人は周りを巻き込もうと必死になり、クリムゾンは嫉妬で荒れ狂っている。
 テーブルの周りが非常に騒がしい。
 こういうのは話に乗らないのが基本だ。
 とりあえず紅茶をすすって、何も聞いてませんよアピールしとく。

 乗ると大概めんどくさいことになるからな。
 俺はパパとママの喧嘩で学習してる。
 大方、追い詰められた方が実力行使にでて、相手も実力行使して、周りが更地になって互いに譲り合うとかいう展開だ。
 規模が増しただけで何も最初と変わらない。

「なんじゃ、お主ら!? あからさまにシカとしよって!! 謀反か!? 謀反なのか!?」

「まったくいつの世も謀反ばかりよ、まったく!! 裏切ってもいいからちゃちゃっとあたしの味方をしなさいよ、あなたたち!!」

 うるせえよ……。
 どんだけ周り巻き込みたいんだよ、態度で察してくれ。

 なんかこのままいたら、強制で巻き込まれそうだな。
 一旦、ここからお暇させてもらうか。

「すいません、僕は村コンに参加するための手続きをしたいので。では」
「あたしも手続きするから」
「私も村コンの主催者側として準備整える必要がありますから」

 アダルマンティー、ヘルメスも俺が言ったのを好機と考えたのか、後に続いて、ここから脱出する言い訳をした。

 精霊二人はぐぬぬ顔をしたので、「これで諦めたな」と自分の中で結論付け踵を返すことにする。
 だが振り向く直前で、クリムゾンがニヤつきながら手をポンと叩く様が見えた。
 慌てて向き直るともう口を動かしていた。

「ではこういうのはどうでしょうか? 村コンでメリットビリーブ様とカエサルが競い合うというのは?」

 精霊二人はその言葉を聞くと互いをちらりと一瞥して、こちらを見ると互いに意地の悪そうな笑顔を浮かべた。

「村コンとな……。ふむ、悪くはなさそうじゃな。競いごとならば負ける道理はないしのう」
「ふふふ、確かにそうですね。こんな不毛な争いより、正々堂々と競い合いで解決するのが一番いいでしょうしね」

 承諾の意を示すと、精霊たちは俺たちに獲物を見つけた猛禽のような目を向けた。

「さて、まずはどちらに与するか、決めた上で皆で登録しに行くことにするかの」

「イースバルツの二人はもちろんこちらですね。早く来なさい」

 今まさに平和な村おこし兼合コンイベントが精霊たちの禍に巻き込まれようとしていた。




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