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イカサマ
しおりを挟む「ルール簡単だ。このパンチメーターで一番デカい数字を出したやつの勝ち。血の気の多いダンジョン攻略者用に用意したわかりやすい賭けものだ」
「ダンジョンの感覚を現実でも引きずってる攻略者ホイホイね。ボロい商売するわね」
「人聞きが悪い。現実とダンジョンとの区別がついて真のプロだろ。引っ掛かる奴を現実に戻す手助けをしているだけだ。まず見本のために俺が見本を見せてやろう」
パンチングマシンに向けて白スーツの男が堂に入ったパンチをお見舞いすると、6500という数字がメーターに表示された。
桁数的に9999が最高だとするとかなり高い点数ではないだろうか。
「これを越えればあんたらの勝ちだ。どいつがやる?」
「淳やってやりなさい。あんたの力を見せつけてやりなさい」
「お! 前巨大種ぶん殴って倒してた兄さんか、マシンを壊さないでくれよ」
俺に白羽の矢が立った上、まだ人が他にもいたので、軽い気持ちでパンチを入れると、パンチングマシンのサンドバックの部分が弾け飛んで、メーターが9999と振り切れた。
俺も想像していない数値と結果なので、驚いていると、近くで折れた鉄柱が落ちるような音が聞こえた。
「な、どうなっとるんや?! 鉄柱でみじろぎもしんはずなのに、どうして、それが振り切れるんじゃ!」
その様子を見た白スーツの男が血相変えて近づくと、パンチングマシンをよく検分し始めた。
どうやらイカサマをしていたらしい。
「やらしいことしてくれたみたいね。今回のことはお互い水に流さない?」
「ッチ!」
見聞をしている白スーツの男にアリサが追い打ちをかけると、舌打ちをしながらも、了承した。
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