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不可思議な地球
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地球には資源が豊かにあるという。その噂を知り、地球を征服しようと目論む宇宙人二人がとうとう地球へ到着した。宇宙人は、地球で言うところの猫程度の大きさだった。地球の地に降り立った宇宙人たちは地球人を見上げる。
「思っていたよりも地球人は大きいな」
「そうだな。しかし、こんなに大きいというのに脳は小さいのか。不思議な生き物だな」
宇宙人たちがそう話していると、違和感が目に付いた。地球人が止まったまま動かないのだ。当然宇宙人に気付く様子もない。
「おい、此奴ら全く動かないぞ」
「どういうことだ」
「何かがおかしい。一旦場所を変えて様子を見よう」
二人の宇宙人は建物の上で様子を伺うことにした。地球人は相変わらず動かない。辺りは無音ではなく、不可思議な音が絶えず聞こえる。それは要領の得ない音であった。地球人の様子を眺めながら一日ほどそこで過ごしていると、一人の宇宙人の目が何かを捉えた。
「……地球人どもは全く動いていないわけではないようだ」
「なんだと?」
「僅かに動いている。よく見てみろ」
もう一人が四つの目を凝らしてみると、ほんの僅かに動いていることに気が付く。
「こんなにゆっくり動いて、正気か?」
「これは何かの疾病だろうか?」
「いや、集団催眠の可能性もある。この不可思議な音が地球人を操っているのかもしれない」
「いずれにせよ原因が分からないのならばここは危険だ。一旦引こう」
「そうだな」
二人の宇宙人は宇宙船に乗り込み、地球を後にした。遠ざかってゆく青く美しい惑星を宇宙船から見つめる宇宙人たち。
「資源が豊富だと聞いたが、恐ろしい惑星だったな」
「そうだな」
二人の宇宙人はそう言って故郷へ戻るまで眠りにつくことにした。
一人の男がとあるSNSに文章を投稿した。彼は学生で、いつも授業をサボるのに使う屋上での出来事を綴ったものらしい。屋上に宇宙船のような物体と頭の大きな四つ目の生物が突如出現したそうだ。驚いた彼は、スマートフォンを取り出して写真を撮ろうとしたが、既にそれらは消失していたと言う。その間、ものの三秒。その奇妙な出来事を信じる友人はおらず、彼はSNSに投稿したようだ。しかし、もらうコメントはどれも信憑性を疑うものばかり。男のアカウントは炎上し、彼はアカウントを消した。
「本当に見たんだけど……やっぱり気のせいだったのかな」
男はその奇妙な出来事を忘れることにしたのだった。
Fin.
「思っていたよりも地球人は大きいな」
「そうだな。しかし、こんなに大きいというのに脳は小さいのか。不思議な生き物だな」
宇宙人たちがそう話していると、違和感が目に付いた。地球人が止まったまま動かないのだ。当然宇宙人に気付く様子もない。
「おい、此奴ら全く動かないぞ」
「どういうことだ」
「何かがおかしい。一旦場所を変えて様子を見よう」
二人の宇宙人は建物の上で様子を伺うことにした。地球人は相変わらず動かない。辺りは無音ではなく、不可思議な音が絶えず聞こえる。それは要領の得ない音であった。地球人の様子を眺めながら一日ほどそこで過ごしていると、一人の宇宙人の目が何かを捉えた。
「……地球人どもは全く動いていないわけではないようだ」
「なんだと?」
「僅かに動いている。よく見てみろ」
もう一人が四つの目を凝らしてみると、ほんの僅かに動いていることに気が付く。
「こんなにゆっくり動いて、正気か?」
「これは何かの疾病だろうか?」
「いや、集団催眠の可能性もある。この不可思議な音が地球人を操っているのかもしれない」
「いずれにせよ原因が分からないのならばここは危険だ。一旦引こう」
「そうだな」
二人の宇宙人は宇宙船に乗り込み、地球を後にした。遠ざかってゆく青く美しい惑星を宇宙船から見つめる宇宙人たち。
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「そうだな」
二人の宇宙人はそう言って故郷へ戻るまで眠りにつくことにした。
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