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異世界と少年と私
決勝戦 前編
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こっそり天幕の外へ出て、初めての覚えた属性魔法の土魔法を連打する。
「土ポコ、土ポコ、土ポコ」
まるでモグラが顔を出すかのようにポコポコと地面の土が盛り上がる。楽し過ぎる。ずっとこのまま土魔法で遊び続けられる気分だったけれど、今は寝間着として使っている転移当時に着用していたTシャツと巻き上げたズボンの上にダウンジャケットを羽織っている姿だ。こんな格好を誰かに目撃されたら完全に怪しい人なので一通り土ポコで遊び、ボコボコの地面を踏みつけ証拠隠滅をして天幕へと戻る。
「いや、待って……もう一回だけ。土ポコ」
うんうん。満足しながら今度こそきちんと天幕に入る。
明日も早朝からトーナメント試合を観戦する予定だから、今日はもう寝よう。身体を綺麗にしてベッドへ入り意識をすぐに手放した。
◇◇◇
早朝、六時くらいだろうか? まだぼんやりとした目を擦りながらベッドから出て天幕の外を確認する。夜中に少し雪が降ったようで、昨日土魔法で遊んだ場所は雪で完全に覆われていた。
「うん。これなら土ポコプレイは見つからないわね」
それにしても雪の降った後の朝は絶景だ。朝日の眩しさに目を細めながら、天幕の入り口から見える野営地の景色を眺める。時間が経つにつれ徐々にこの光景にも慣れてきている。ブルルと身体が震える。
「寒さだけには、しばらくは慣れなさそう」
身支度をしてオレンジジュース二個、飴、クッキー三箱をコピーする。残りふたつのコピーは後でいいだろう。コルセット部分だけはリリアに手伝ってもらう必要がある。朝食は控えめに取ろう。
自分の準備ができたのでシオンを起こしに行くが……
「あれ、今日は早起きだね。どうしたの?」
シオンがモジモジしてベッドから出てこようとしない。どうしたのかと思ったら、どうやらおねしょをしてしまったみたいだ。おねしょをしたことが見つかるとシオンの目が涙であふれ始めた。
「ごめんな……さい。ひっく」
声を引きつらせながら謝るシオン。どうしよう……泣き出してしまった。おねしょに関しては私の責任だ。昨日の夜、シオンがあまりにも眠そうだったのでトイレに行かせずにそのまま寝かせたのだ。
ベッドに腰を掛け、シオンに声を掛ける。
「シオン、こういう時のために魔法があるんだよ。洗浄《クリーン》。ほら、もう全部綺麗になったでしょう?」
完全丸洗いと乾燥のイメージでおねしょしたベッドとシオンを一緒に洗浄する。一瞬ですっきり全部が綺麗になってシオンはキョトンとした表情で目から溢れていた大粒の涙を流した。涙を拭いてシオンを膝上に抱き上げる。
「洗浄の魔法で全部綺麗になったから大丈夫でしょ?」
「う、ん」
シオンはしばらく私のお腹に抱きついてグズグズと泣きながら離してくれなかったが、準備しないと騎士のトーナメントを見学に行けないよと伝えるとケロッと機嫌が良くなり急いで身支度を始めた。現金だなと思わず笑みが漏れる。
朝食後、リリアと共に昨日と同じ騎士のカルロスとディエゴに護衛されながらトーナメント会場へと向かった。護衛の騎士達に感謝を伝えたら、ディエゴに『いつでも護衛しますよ』と再びウィンク攻撃をされる。飛んできたウインクは地面へと投げ捨てる。
昨日と同じタープのあるベンチへ到着すると、トーナメント試合はもう開始していた。急いでベンチにいるロワーズ達の元に向かい、遅れた謝罪をする。
「いや、今日は準備が早くできた故、別の練習試合をしていただけだ。気にする必要はない。二人ともこちらに座ってくれ」
椅子に腰を掛けると丁度試合の勝負がついたところで、準決勝まで少しの休憩を挟むそうだ。ロワーズとレズリーは先程の試合のことを話し始めたので、リリアが用意してくれた温かいお茶に口を付けながら少しの間ボーッとする。
「シオン、なんだ。暇そうだな」
話しを終えたレズリーが、大人ばかりに囲まれて暇そうにしていたシオンに騎士の心得を教え始めた。レズリーに剣の構えを教えてもらうシオンを眺めていたら、隣にロワーズが座り尋ねる。
「して、連日の菓子は興味深いな。特に昨日のバターの香ばしいクッキーはなんというか、格別だった。あそこまで甘く美味しい物は食べたことがない。砂糖も散りばめられていて、あれは相当高級なのではないか?」
ロワーズが言うには、この国では砂糖は外国からの輸入に頼っているため高級品に部類するそうだ。
「あー、それは――」
「この国では下級貴族も毎回食べられないものを平民のそなたは使用人にすら撒き散らしておる」
「うっ、いや、そっれは」
働け! 嘘も方便! 今こそその力を発揮する時! グルグルと頭の中で言い訳を考えたが、だめだ……何も出てこない。
「なんだ? あのクッキーも知人に貰った物なのか?」
悪戯が成功したかのような表情でフッとロワーズが笑う。どうやら私の知人から貰ったという戯言など初めから信じていないようだ。まぁ……そうだよね。
でも、砂糖ってそこまで高級だったの? うーん、失敗した? 封印するか? でもクッキーはシオンにも出すし、これからも隠せそうにない。ロワーズに正直に話す? うーん。ロワーズは良くしてくれてるが、どこまで信用できるのか判断できない。とにかく、今はコピーについては絶対に言えない。それは分かる。なので、またあからさまな嘘を付く。
「も、貰ったものです」
「エマがそう言うなら、今はそういうことにしておいてやろう。その内、話してもらうがな」
「え? いや――」
「ほら、試合が始まるぞ」
ロワーズの指さす方を見れば、丁度準決勝に進出した騎士の名前が読み上げられていた。
「第一試合場エリー対マルクス。第二試合場ノア対ガル」
密かに応援している土ポコのエリーも準決勝まで残ったので嬉しい。マルクスと呼ばれた対戦相手に視線を移しギョッとする。あれは、新人なの? 二メートルほどありそうな長身にムキムキの筋肉、どう見ても三十代にしか見えない顔つきだ。心の中で応援を送る。
(エリー、頑張れ!)
「土ポコ、土ポコ、土ポコ」
まるでモグラが顔を出すかのようにポコポコと地面の土が盛り上がる。楽し過ぎる。ずっとこのまま土魔法で遊び続けられる気分だったけれど、今は寝間着として使っている転移当時に着用していたTシャツと巻き上げたズボンの上にダウンジャケットを羽織っている姿だ。こんな格好を誰かに目撃されたら完全に怪しい人なので一通り土ポコで遊び、ボコボコの地面を踏みつけ証拠隠滅をして天幕へと戻る。
「いや、待って……もう一回だけ。土ポコ」
うんうん。満足しながら今度こそきちんと天幕に入る。
明日も早朝からトーナメント試合を観戦する予定だから、今日はもう寝よう。身体を綺麗にしてベッドへ入り意識をすぐに手放した。
◇◇◇
早朝、六時くらいだろうか? まだぼんやりとした目を擦りながらベッドから出て天幕の外を確認する。夜中に少し雪が降ったようで、昨日土魔法で遊んだ場所は雪で完全に覆われていた。
「うん。これなら土ポコプレイは見つからないわね」
それにしても雪の降った後の朝は絶景だ。朝日の眩しさに目を細めながら、天幕の入り口から見える野営地の景色を眺める。時間が経つにつれ徐々にこの光景にも慣れてきている。ブルルと身体が震える。
「寒さだけには、しばらくは慣れなさそう」
身支度をしてオレンジジュース二個、飴、クッキー三箱をコピーする。残りふたつのコピーは後でいいだろう。コルセット部分だけはリリアに手伝ってもらう必要がある。朝食は控えめに取ろう。
自分の準備ができたのでシオンを起こしに行くが……
「あれ、今日は早起きだね。どうしたの?」
シオンがモジモジしてベッドから出てこようとしない。どうしたのかと思ったら、どうやらおねしょをしてしまったみたいだ。おねしょをしたことが見つかるとシオンの目が涙であふれ始めた。
「ごめんな……さい。ひっく」
声を引きつらせながら謝るシオン。どうしよう……泣き出してしまった。おねしょに関しては私の責任だ。昨日の夜、シオンがあまりにも眠そうだったのでトイレに行かせずにそのまま寝かせたのだ。
ベッドに腰を掛け、シオンに声を掛ける。
「シオン、こういう時のために魔法があるんだよ。洗浄《クリーン》。ほら、もう全部綺麗になったでしょう?」
完全丸洗いと乾燥のイメージでおねしょしたベッドとシオンを一緒に洗浄する。一瞬ですっきり全部が綺麗になってシオンはキョトンとした表情で目から溢れていた大粒の涙を流した。涙を拭いてシオンを膝上に抱き上げる。
「洗浄の魔法で全部綺麗になったから大丈夫でしょ?」
「う、ん」
シオンはしばらく私のお腹に抱きついてグズグズと泣きながら離してくれなかったが、準備しないと騎士のトーナメントを見学に行けないよと伝えるとケロッと機嫌が良くなり急いで身支度を始めた。現金だなと思わず笑みが漏れる。
朝食後、リリアと共に昨日と同じ騎士のカルロスとディエゴに護衛されながらトーナメント会場へと向かった。護衛の騎士達に感謝を伝えたら、ディエゴに『いつでも護衛しますよ』と再びウィンク攻撃をされる。飛んできたウインクは地面へと投げ捨てる。
昨日と同じタープのあるベンチへ到着すると、トーナメント試合はもう開始していた。急いでベンチにいるロワーズ達の元に向かい、遅れた謝罪をする。
「いや、今日は準備が早くできた故、別の練習試合をしていただけだ。気にする必要はない。二人ともこちらに座ってくれ」
椅子に腰を掛けると丁度試合の勝負がついたところで、準決勝まで少しの休憩を挟むそうだ。ロワーズとレズリーは先程の試合のことを話し始めたので、リリアが用意してくれた温かいお茶に口を付けながら少しの間ボーッとする。
「シオン、なんだ。暇そうだな」
話しを終えたレズリーが、大人ばかりに囲まれて暇そうにしていたシオンに騎士の心得を教え始めた。レズリーに剣の構えを教えてもらうシオンを眺めていたら、隣にロワーズが座り尋ねる。
「して、連日の菓子は興味深いな。特に昨日のバターの香ばしいクッキーはなんというか、格別だった。あそこまで甘く美味しい物は食べたことがない。砂糖も散りばめられていて、あれは相当高級なのではないか?」
ロワーズが言うには、この国では砂糖は外国からの輸入に頼っているため高級品に部類するそうだ。
「あー、それは――」
「この国では下級貴族も毎回食べられないものを平民のそなたは使用人にすら撒き散らしておる」
「うっ、いや、そっれは」
働け! 嘘も方便! 今こそその力を発揮する時! グルグルと頭の中で言い訳を考えたが、だめだ……何も出てこない。
「なんだ? あのクッキーも知人に貰った物なのか?」
悪戯が成功したかのような表情でフッとロワーズが笑う。どうやら私の知人から貰ったという戯言など初めから信じていないようだ。まぁ……そうだよね。
でも、砂糖ってそこまで高級だったの? うーん、失敗した? 封印するか? でもクッキーはシオンにも出すし、これからも隠せそうにない。ロワーズに正直に話す? うーん。ロワーズは良くしてくれてるが、どこまで信用できるのか判断できない。とにかく、今はコピーについては絶対に言えない。それは分かる。なので、またあからさまな嘘を付く。
「も、貰ったものです」
「エマがそう言うなら、今はそういうことにしておいてやろう。その内、話してもらうがな」
「え? いや――」
「ほら、試合が始まるぞ」
ロワーズの指さす方を見れば、丁度準決勝に進出した騎士の名前が読み上げられていた。
「第一試合場エリー対マルクス。第二試合場ノア対ガル」
密かに応援している土ポコのエリーも準決勝まで残ったので嬉しい。マルクスと呼ばれた対戦相手に視線を移しギョッとする。あれは、新人なの? 二メートルほどありそうな長身にムキムキの筋肉、どう見ても三十代にしか見えない顔つきだ。心の中で応援を送る。
(エリー、頑張れ!)
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