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8話「イエーガー公爵のその後」三人称・ざまぁ回
しおりを挟むイエーガー公爵は財産のほとんどを売り払い、借金の返済と慰謝料に当てた。
財産を失い名ばかりの貴族となったイエーガー公爵は、小さくなった領地の隅に小さな家を買い移り住んだ。
領地からの収入はほとんど税金に持っていかれ、残った金は家の維持と一年間の食料に消えてしまう。
使用人を雇う金などあるはずもないイエーガー公爵は、身の回りのことを全て自分でやらなければならなかった。
外食をする金もない料理を作ったこともないイエーガー公爵は、硬いパンと水だけで食事を済ませた。
馬車などないので外出は徒歩、服が破れても新しい服を買うお金もない。洗濯などしたことがないので汚れた服を着て過ごした。
掃除もしたことがないので、公爵の家は日に日に汚れていき、終いにはうじがわいた。
裕福な暮らしを謳歌してきた公爵には、貧しく汚い生活は死ぬよりも辛いものだった。
数年後領地で疫病が流行、イエーガー公爵もその病にかかった。だが薬を買う金もなくイエーガー公爵は苦しんで苦しんで死んだ。
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