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十三話「フリード様と仲良くしよう」①
しおりを挟むリビングを出ると、ティーセットを持ったメイドとすれ違った。
「あのそのお茶どちらに運ぶのですか?」
お父様とお母様はリビングにいる、私はお茶を頼んでいない、となるとメイドがお茶を運ぶ先はあの方の可能性が高い。
「お嬢様、これは庭で剣術の訓練中のフリード様に」
私の予想通りメイドがお茶を運ぶ先はフリード様だった!
フリード様、庭で剣術の訓練してるんだ。うわぁー、めっちゃ見てみたい!
光る汗、鍛えられた筋肉、美しい顔のお兄様から放たれる華麗なる剣技。
「そのお茶私が持っていくわ」
お茶を持っていくといえば、堂々と見学出来る。
「いけません、お茶は熱いのですよ、お嬢様が万が一火傷などなされたら……!」
私が言い出した事でも、メイドさんが責められるわけだ。それはメイドさんに悪い。
「なら一緒について行ってもいい?」
「はい、それでしたら」
メイドさんがにこやかに笑う。
私はメイドさんの後について歩き、訓練場に向かった。
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