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五十七話「キメラとの戦い!②」
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もう一匹いたのか!?
村人はそんな話をしてなかったから、村人がキメラを退治に行った後に住み着いたのか、それとも村人がキメラ退治に行ったときはたまたま留守にしていたか。
「眠り!!」
取り敢えず一番弱そうな蛇の尻尾部分に【眠り】をかけた。蛇の尻尾がだらんと垂れる。よし! 尻尾に【眠り】が効いた!
キメラの獅子の頭が炎を吐く。
「吹雪!! 暴風!!」
ノヴァさんが【吹雪】でキメラの炎を打ち消し、【暴風】でキメラを攻撃する。
キメラは翼を羽ばたかせ風を起こし、【暴風】を打ち消した。
魔法攻撃を警戒したのかキメラが高度を上げる。
【吹雪】と【暴風】は俺にも使えそうだ。
キメラの山羊の頭が氷の矢を放ち、続けて獅子の頭が炎を吐いた。
「光の盾!」
ノヴァさんが【光の盾】でキメラの攻撃を防ぐ。
よしキメラがノヴァさんに気を取られている間に、俺も攻撃しよう!
「くらえキメラ! 暴風!! 吹雪!!」
俺はキメラに向かって杖を掲げる。呪文を唱えると水晶の杖が光り、無数の風の刃が飛び出した。
風の刃がキメラを襲う! キメラは翼を羽ばたかせ【暴風】の軌道を反らす。
しかし反らし切れなかった風の刃がキメラの羽を抉る。軌道をそれた【暴風】が後方の山に当たり、山の山頂部分を吹き飛ばした。
続けて放った【吹雪】が時間差でキメラを襲う!
獅子の頭が炎を吐いて応戦する! 俺の放った【吹雪】は獅子の吐いた炎を押し返す!
【吹雪】がキメラの体を覆い、キメラを氷漬けにした。
カチンコチンに凍ったキメラが、勢いよく落下してくる。
ノヴァさんが「光の盾!」を唱え衝撃に備える。
地面に激突したキメラは粉々に砕け散った。
ノヴァさんが呆然とキメラの残骸を眺めている。
俺も自分の放った魔法に困惑している。
これは水晶の杖の力なのかな? なんせ金貨八千枚もする高価な武器だからな。
でももしこれが、俺の力だとしたら……。
「ザフィーア……お前バカだろ」
なんでこんな強力な魔法を使えるのに、命を狙ってきた兵士と戦わなかったんだよ。
呪文を封じられていたわけじゃないんだから、両手を縛られていても戦えただろ? 崖に身を投げて自ら命を断つ必要なんてなかったんだよ。
そんなにエルガー王子に裏切られたのがショックだったのか?
あんな性欲の塊のアホ王子のどこがいいんだ? 神子とセックスしたくて、生まれる前からの婚約者を捨てたんだぞ?
戦えるのに自ら死を選んだザフィーアの気持ちは俺には分からない。
◇◇◇◇◇
村人はそんな話をしてなかったから、村人がキメラを退治に行った後に住み着いたのか、それとも村人がキメラ退治に行ったときはたまたま留守にしていたか。
「眠り!!」
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ノヴァさんが【吹雪】でキメラの炎を打ち消し、【暴風】でキメラを攻撃する。
キメラは翼を羽ばたかせ風を起こし、【暴風】を打ち消した。
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キメラの山羊の頭が氷の矢を放ち、続けて獅子の頭が炎を吐いた。
「光の盾!」
ノヴァさんが【光の盾】でキメラの攻撃を防ぐ。
よしキメラがノヴァさんに気を取られている間に、俺も攻撃しよう!
「くらえキメラ! 暴風!! 吹雪!!」
俺はキメラに向かって杖を掲げる。呪文を唱えると水晶の杖が光り、無数の風の刃が飛び出した。
風の刃がキメラを襲う! キメラは翼を羽ばたかせ【暴風】の軌道を反らす。
しかし反らし切れなかった風の刃がキメラの羽を抉る。軌道をそれた【暴風】が後方の山に当たり、山の山頂部分を吹き飛ばした。
続けて放った【吹雪】が時間差でキメラを襲う!
獅子の頭が炎を吐いて応戦する! 俺の放った【吹雪】は獅子の吐いた炎を押し返す!
【吹雪】がキメラの体を覆い、キメラを氷漬けにした。
カチンコチンに凍ったキメラが、勢いよく落下してくる。
ノヴァさんが「光の盾!」を唱え衝撃に備える。
地面に激突したキメラは粉々に砕け散った。
ノヴァさんが呆然とキメラの残骸を眺めている。
俺も自分の放った魔法に困惑している。
これは水晶の杖の力なのかな? なんせ金貨八千枚もする高価な武器だからな。
でももしこれが、俺の力だとしたら……。
「ザフィーア……お前バカだろ」
なんでこんな強力な魔法を使えるのに、命を狙ってきた兵士と戦わなかったんだよ。
呪文を封じられていたわけじゃないんだから、両手を縛られていても戦えただろ? 崖に身を投げて自ら命を断つ必要なんてなかったんだよ。
そんなにエルガー王子に裏切られたのがショックだったのか?
あんな性欲の塊のアホ王子のどこがいいんだ? 神子とセックスしたくて、生まれる前からの婚約者を捨てたんだぞ?
戦えるのに自ら死を選んだザフィーアの気持ちは俺には分からない。
◇◇◇◇◇
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