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3話「彼らとの出会いは」
しおりを挟むロルフ様、ヴォルフリック様、ヴェルテュ様に出会ったのは今から八年前。
私が十歳の時でした。
父の葬儀のあと、お義母様に自室とドレスとアクセサリーを取り上げられ、身一つで屋根裏部屋に行くように命じられたのです。
当時子供だった私には、薄暗い屋根裏部屋は、隙間風の音がおばけのうめき声のように聞こえ、とても恐ろしい場所でした。
これからどうしていいかわからず、泣いている私の元に現れたのが一匹の白いネズミでした。
ネズミさんは私とお友達になってくれました。
そのネズミがロルフ様です。
それからしばらくして、お庭で畑仕事をしているときに干からびた銀色のトカゲさんを見つけました。
お水をトカゲさんに与えると、トカゲさんは元気になりました。
トカゲさんも私のお友達になってくれました。
それからまたしばらくして、お義母様に大量の洗濯物を洗うように命じられ困っているとき、助けてくれたのがほうきに乗って現れたヴェルテュ様でした。
ヴェルテュ様も私のお友達になってくれました。
ロルフ様とヴォルフリック様が人の姿に変身したときは、少し驚きました。
でもどんな姿になっても、彼らが他の動物にはない不思議な力を持っていたとしても、私の大切なお友達であることに変わりはありません。
そういえばロルフ様もヴォルフリック様もヴェルテュ様も、八年間ずっと同じ姿です。
彼らはずっと五歳ぐらいの子供の姿をしています。
成長していくのは私だけ。
彼らと見た目の年齢がどんどん離れていくのが、少しだけ寂しいです。
精霊や魔法使いは、歳を取らないのかしら?
ふぁぁ……今日はもう眠たいです。
考えるのは明日にしましょう。
ベッドに入って早く休みましょう。
ヴェルテュ様のおかげで、お日様の匂いがするふかふかのベッドで眠れます。
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