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20話「もっとご褒美をください!」*
しおりを挟むリュートに注視されるなか、ぼくはシャツを胸の上までたくし上げ、ズボンのファスナーを下ろした。
ぼくのピンク色の乳首と桃色のおちんちんがあらわになる。
胸の突起はむっくりと立ち上がり、おちんちんはお腹に突くほどそそり立ち先走り液を漏らしていた。
リュートとの初エッチを妄想していたら、触れてもいないのにおちんちんが立ち上がってしまったのだ。
リュートはそんなぼくの体を恍惚とした顔でなめるように……見てない。
いつものスンとした顔で、ありの行列を眺めるような顔で見てる。
そんな顔をされたら、余計に恥ずかしくなっちゃうよぉぉ。
リュートの名を呼びながらぼくが達してたら、リュートが襲いかかってきて『ごめん、見てるだけのつもりでいたけど我慢できない……!』『やっ、だめ……リュート! まだ、心の準備が……あん♡』なんて甘々の展開になるならまだ一人エッチの恥ずかしさにも耐えられる。
でもリュートの性格を考えると、期待は出来ない。
好きな人の目の前で手淫するという羞恥プレイのあとは、ご褒美にぼくのアナルにリュートのおちんちんがほしい。無理なら指でもいい。
自慰のあとリュートにお願いしてみよう。多分、いやかなりの確率で玉砕しそうだけど……。
「あっ…♡」
胸の突起に自身の指の先で触れると、それだけでエッチな声が漏れた。
リュートに見られていると思うと、それだけで興奮してしまう。
たまらずに自身のおちんちんに触れる、「んっ……♡」ほしかった刺激に、おちんちんがぷるりと揺れる。
「ん、はっ、ぁっ……ぁッ♡ ………と、……ゥト!」
リュートに見られていることも忘れ、夢中でおちんちんを上下にしごく。
同時に、胸の突起をなでたりつまんだりする。
「あっ、はぁ……、ん! はぁん、すきっ♡ リュー……トっ、好きっ!」
ぼくの脳内ではリュートがぼくの胸の突起に触れ、おちんちんをいじっている。
「はっ、あ……っ、ん♡ ぁんっ、リュートぉ、しゅきっ♡ もっと……して!」
正気に返ったら恥ずかしさで悶え死ねる! でも手も声も止められない!
「はぁ! はァっ、はぅっ♡ アア……っ♡ リュート、リュートっ! リュートぉぉぉぉ!」
リュートの名を叫びながらぼくは達した。ぼくのおちんちんから白濁した液がどくどくと流れている。
願わくは、リュートにぼくのおちんちんをなめてほしい。いや白濁した液を潤滑油変わりにして、指でアナルを溶かしてほしい。
ぼくの頭は完全に沸いていた。
「リュート、ちゅーして……♡」
蕩けた目でリュートを見る。
今ならリュートを誘えるかもしれない。
「うん、ハルトが炎を覚えたらね」
「くっ……!」
リュートはぼくの誘いにのってくれなかった。
ぼくの痴態を間近で見て欲望を抑えきれなくなったリュートが、ぼくの唇を奪いそのまま流れでセックス……という淡い期待は泡のように消えた。
リュートの下半身を凝視するが、リュートのズボンがテントを作っている様子はない。
急速に理性の波が襲ってきて、恥ずかしくなった!
好きな人の前で、なんという醜態をさらしたんだぼくは! 穴があったら入りたいよ! いやぼくの穴にリュートのリュートを突っ込んで、すべてを忘れさせてほしいよ!
「大丈夫?」
頭を抱えうずくまるぼくにリュートが声をかける。
大丈夫じゃないよ、主にメンタルが……。
「リュートは、好きな子が目の前で自慰しているのを見ても平気なの?」
「ペニスのことを言ってる? 前に話したよねおれは状態異常にはかからないって」
「……? 勃起って状態異常なの?」
「正常な判断ができなくなるし、ある意味状態異常だと思うけど」
確かに勃起している間はエッチなことしか考えられない。状態異常と言えなくもない。
これじゃあ時を止める呪いじゃなくて、インポの呪いじゃないかっ!!
「一刻も早く、魔王を倒さないと……!」
「どうしたの急に?」
リュートが不思議そうな顔で尋ねる。
「だってそうしないと……」
リュートとセックスできないもん。
おのれ魔王! リュートから青春(勃起)を奪うなど許すまじ!
ぼくとリュートのラブラブな新婚生活のためにも、魔王には消えてもらう!
ついでに(と言っては失礼だけど)、リュートのお姉さんも返してもらうんだから!
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