6 / 50
1章 死亡フラグへの第一歩
第6話 十一歳 2
しおりを挟む今の状況だが、さっきまで満面の笑みで酔っぱらっていた同期から、フェラされている。
何も返答できないまま彼のキスに翻弄され、俺はソファの上にもたれる。
気付いた頃にはスラックスはおろか、何もかも脹脛に留まっている状態……らしい。
北岸の熱い吐息が俺の下腹部に当たるのがすぐ分かった。
俺の陰茎をぺろぺろと舐め続けている。下から上にかけて、時間を掛けて。
本気で俺のを……舐めてる……。
どうしよう、は、恥ずかしい。
俺が思ってた雰囲気と、違うんだけど、これ。
開けかけ弛んだワイシャツの袖をギュッと掴み自分の開脚した間を隠す。
唇がカリの部分に触れると、亀頭を唇ですべて含みあげ、チュプチュプとしゃぶる。唇の 柔らかな感触が、堪らなく俺の性欲を駆り立てた。
「ひもひい……?ひやはふん……」
咥えながら、喋らないで欲しい。
本当に恥ずかしくて死んでしまいそうだ。
「やめろ、ばか……っ!」
竿を全て喉の奥まで咥え切り、口を窄め舌で強く裏筋に圧力を与えた。
数回扱いた後、その流れで舌先を亀頭の尿道口にグリグリと押し当てた。
慣れた様子で俺のソレをしゃぶり続ける。
「ふ……あっ……んっ」
同期にしゃぶられてるだけだ。そう、遊びの戯れに付き合っているだけ、と自分に言い聞かせていたが、なんだ、この声。
本当に自分の声なのかと耳を疑う。
男にフェラされるのがこんなに気持ち良いなんて、知らなかった。全然、違う。
君津さんも……会議室でこういうコト……してたのかな。
どうしてくれるんだよ。この状況。
「……宮田くん?……よーく見て、僕がしゃぶるとこ」
彼の手が俺の胸部にまで伸びてきた。
「っ!」
煽られていると感じ、視線を向けるのに躊躇したが……自分のソレを弄る彼の姿も見たいという思いと、葛藤。
胸の突起した部分をなぞられる感覚。
視線の先には、俺の竿に手を添えた上目遣いの北岸がいた。いつもの顔とは全く違う、北岸が。
酔いがまだ回っているのか、興奮しているのか、北岸は顔が少し赤かった。
見つめ合えたと思うと、微笑し、とろけそうな目で亀頭にしゃぶり付いた。顔の角度を傾けてカリの部分を尖らせた舌で執拗に攻める。
そして、舌全体を使い挑発的に陰茎を上下に舐めると全て一気に口に含み、じゅるるると小さな口で懸命に扱き続けた。
「ああっ!……くそ……気持ちよすぎる……っ」
「ほんほ?……うれひい!」
めちゃくちゃ喘ぎたい。
まさかここまでされてしまうなんて。
屈辱的で気持ち良くて、ちょっと嬉しくて、混乱してる。
目頭が熱くなってきた。
「ふぅ……ん……うぐ……んふ……」
彼の口元から微かに漏れる声。
刺激を与え続けられ、たぶん俺、先走っている気がする。
北岸の口元がじゅぶじゅぶに濡れ、口の端からは涎なのか、俺の先走りなのか、顎にかけてツー……と透明な液体が垂れ、俺の陰毛の上に添えられた指に、糸を引きながら滴っていた。
はっ、と、ここまで細部を視認しはぁはぁと興奮してしまっている自分。
俺……何してんだ……。
何に期待してる……。
その心のゆらぎを察知したかのように、北岸は口を存分に使い、俺の陰茎を更に激しく弄び続けた。
「はぁ……これ……だめ! ……イっちゃう……からぁ!」
部屋の一角にあるスタンドミラーになんとなく目を移すと、股を開いて同期にしゃぶられ、身を捩らせ喘いでいる俺の姿が映っていた。
こんな顔してんのか俺……!?
恍惚な表情をしている自分自身と目が合う。
体の中が一気にカッと熱くなった。心拍数が上がり、火照って汗が滲み出てくる。
「いいよ、イきたくなったら、出して」
そう言い放つと、口を窄め舌を激しく蠢かせて、喉元まで自ら突っ込み激しくフェラを続けた。
「あっ!! ああっ!」
彼の上顎に、喉奥に亀頭が擦れる度、俺は堪えていた喘ぎ声が遂には漏れてしまった。
これが引き金となって俺の嬌声だけが部屋の中に響き渡る。
じゅぶじゅぶ、じゅるるる……と、猥雑な音と共に。
自分の呼吸が、荒い。
彼の指先が俺の乳首を激しく愛撫する。
指圧と抓られる感覚を敏感に受け取れてしまうくらい、全ての行為に対して欲情していた。
「はぁ……ぐっ……あっ、い……くっ……イク……あっ!……ああっあ!!!」
「んーーっ!」
彼の口の中に、俺の全てを出してしまった。
「……はぁ」
身体が痙攣する。
一滴も溢さないように、北岸は口の中に出し切った精液を口を大きく開けて見せてると、全て飲み干した。
「……んっ……ん……はぁ……宮田くんの精液……熱くて……おいしい」
汗ばんだ額。
とろとろになった瞳が俺の顔を覗き込んでくる。
これで終わりかと思っていた。
「ふふ」
彼はまだ右手で陰茎を上下に動かしている。
果てたはずの俺だったが、こんなコトをされるのは初めてだ。
体がヒクヒクと痙攣している間も、北岸は扱くのをやめない。
「っ……、もう……!いい!変になるから……!それ以上……触るな!」
「どう変になりそう?……教えて」
開放してくれない、ずっと焦らされてばかりで頭の中がおかしくなりそうだ。
既に俺は何も気にも留めず、喘ぎ続けていた。
「あう!……おねが……い……だから……!終わらせろ……!」
「宮田くん、ちょっと両足上げて……」
俺はソファにもたれ掛けたまま、正常位で北岸に向き合う形で自ら太股をかかぎ上げ、腰を浮かせ改めて開脚して見せた。
これで終わるのなら、と。
「こ、こう……?」
どうなるんだ、これからという不安と期待が混在する意識の中でただ快楽を求める。
完全に麻痺し始めてる。
今はただ、欲しい。もっと。
「凄い、宮田くんのチンコ、僕に突っ込んでぐちゃぐちゃにして欲しいって思ってだけど…こんなえっちな穴見せられたら…挿れたくなっちゃう……」
俺のモノを扱きながら、我慢ならなかったのか、その穴付近を舌で舐め上げた。
「あっ!……きたない……って!」
まただ、また未知の快楽が体中を駆け巡る。
「大丈夫。ふふ、ここ……ピンク色でヒクヒクしてる」
優しい声とは裏腹に、舌を蠢かせ、激しく中へ、中へと厚い舌を挿れてきた。
穴の周りに舌が這う感触、ゾクゾクしてくる。
もっと。
フェラだけで終わると軽く思ってたのに。
今は北岸のアレが、欲しくて堪らない。
あれ、俺、どうしたんだろ。
早く、挿れてほしいなんて。
「むり……挿れ……て……もっと、ほ……しい」
しまった。
まてまて、何俺声に出して!?
挿れて……? ……え?
俺、一度も男に挿れられたことないのに……っ!?
夢……?これは夢……
俺は下唇をぎゅっと噛んでみた。
……痛い。
夢なんかじゃ、無い。
泣きそう。
「……宮田くん、エロ過ぎ」
北岸が落ち着いた声でそっと呟いた。
14
お気に入りに追加
91
あなたにおすすめの小説

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中

のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。


ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!

転売屋(テンバイヤー)は相場スキルで財を成す
エルリア
ファンタジー
【祝!第17回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞!】
転売屋(テンバイヤー)が異世界に飛ばされたらチートスキルを手にしていた!
元の世界では疎まれていても、こっちの世界なら問題なし。
相場スキルを駆使して目指せ夢のマイショップ!
ふとしたことで異世界に飛ばされた中年が、青年となってお金儲けに走ります。
お金は全てを解決する、それはどの世界においても同じ事。
金金金の主人公が、授かった相場スキルで私利私欲の為に稼ぎまくります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる