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第六章
第二節
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「優しいよ!!」
風花は思わず大きな声を出した。
「私が……去年の五月十八日に珠理と大喧嘩して、最終的に『お前マジ面倒くさい』って振られた事を思い出して落ち込んでたあの時。陽翔くんは『辛かったね……。俺は風花の事を面倒くさいって思った事はないけど、誰だって面倒くさい部分を持ってるから気にしなくても大丈夫だよ。風花は風花のままでいい』って慰めてくれたでしょ?」
「……うん」
「それに、慰めてくれる三日前の六月八日に起きたあの出来事。……陽翔くんももちろん覚えてると思う。
朝清掃の時間が終了して一時間目が始まるまでのあの時間。教室で単語比嘉くんが、『こいつ、比嘉くん問題集提出してませんでしたよー、って山崎先生にまたチクったんだよ。この前もチクってたしよー。──マジうぜーんだよデブ!!』って怒鳴りながら音謳ちゃんの机を思い切り蹴った」
比嘉──比嘉光紘が音謳の机を蹴るのを目にした瞬間、風花は思わず目を塞ぎたくなった。一秒も見たくない嫌な光景だったからだ。
「音謳ちゃんはまだ掃除場所から教室に帰ってきてなかったけど……、本人がいない時に嫌がらせするなんて最低だって思った。でも、私は比嘉くんにやめなよって注意できなかった。注意して比嘉くんの怒りを買って、私が次の標的になってしまうのが凄く怖かったから……。
教室内には私の他に八人くらいいたけど、誰一人注意しなかった。私も含めて見て見ぬ振りしてた。比嘉くんだけじゃなくて私たちも最低だと思った。
……比嘉くんの友達は声を上げて笑ってた。『ざまぁみろ!』って言いながら楽しそうに笑ってた。でも、私には何がそんなに楽しいのか全然分かんなかった。
腹が立って仕方がないのに何もできずにいる自分が嫌いになって泣きそうになった時──陽翔くんが颯爽と登場した。陽翔くんは教室に入ってくるなり、『今、凄い音が聞こえたけど大丈夫? なんか落とした?』ってみんなに訊いたけど、みんなは目を逸らして答えなかったし私も何も答えられなかった。そしたら、比嘉くん自らが『デブの机蹴ってただけだ』って笑いながら答えて、また音謳ちゃんの机を蹴った。
陽翔くんは教室の床にマジックペンで書いた印から大きくズレた机をチラリと見て、次に比嘉くんに目を向けた。
『何してんの? やめなよカッコ悪い』。そう言った時の陽翔くん、めちゃくちゃかっこよかった。思わず席から立ち上がって拍手したくなった。……結局、恥ずかしくてできなかったけど」
風花は苦笑してそれから懐かしむように目を細めた。
本当にかっこよかったのだ。誰もが嫌そうに目を背ける中で、光紘にたった一人で立ち向かっていく陽翔は。
絶体絶命の大ピンチに救世主が現れた、と本気で思った。風花は真っ先に自分を守ったが、陽翔は自分の身を顧みずに行動をした。
そうか陽翔のような人間を心優しい人間と言うんだな、と感動したのを今でも覚えている。
ちなみに、注意を受けた光紘は全く反省しなかった。『デブにデブって言って何が悪ィの? いいだろ? ムカついたんだから蹴ったって』とヘラヘラ笑いながら陽翔に言っていた。
「あー……。…………よく覚えてるね」
呟きつつ陽翔は自分の顔を両手で覆った。数秒後に顔から手を離したが、なぜか苦々しい表情を浮かべている。
「……なるほど。好きになった日付を正確に覚えてる理由が分かってスッキリした。あれだね……。風花は去年の六月八日に光紘に注意した俺を見て好きになってくれたんだね」
「うんそうだよ!!」
風花は分かってくれた事が嬉しくてつい身を乗り出した。が、勢い余って陽翔に近づきすぎた。お互いの唇と唇がくっつきそうだ。
リップしてない筈なのに女子よりプルプルで──じゃなくて! キッ、キス! キスしちゃう!?
珠理とのファーストキスの時でさえ、ここまではドキドキしなかった。だと言うのに、今は心臓が破裂しそうなくらいドキドキしている。
「キャッ!」
風花は叫びつつ陽翔から人一人分入るくらい陽翔から離れて体育座りして前を向いた。綺麗な特大花火が真夏の夜空に咲いて消えていく。
自分から急接近してからずっと陽翔の唇に釘付けだったから陽翔の顔をちゃんと見ていない。どんな顔してたんだろ、と今更疑問に思った。
「風花」
陽翔に呼ばれて風花はピクッと反応する。足首で組んだ腕をきつく締めて、「はい」と返事した。
フフッという笑い声が右横から聞こえた。
「何で敬語なの?」
風花は陽翔の方を見ずに自分の膝小僧に顔を近づけて自分の顔を隠しつつ、
「……顔近すぎたよね。ごめん」
上ずった声で謝った。
「……ううん、大丈夫だよ。……多分、キラキラフィルターがかかってるだけなんだよ」
「キラキラフィルター?」
陽翔が口にした単語が気になって風花は陽翔の方に顔を向けて訊き返した。
「うん、キラキラフィルター。俺が偶然教室に登場して風花の望み通りに光紘に注意した。だからキラキラフィルターがかかって、俺がキラキラ輝いてかっこよく見えた。その結果、『好き』だと勘違いしてしまったんだ」
約十秒の沈黙後、風花は立腹した。
「ちょっと待って! 私の『好き』は勘違いなんかじゃない!!」
「風花には俺が颯爽と現れたように見えたのかもしれないけど、廊下歩いてたら教室からガンッって音が聞こえてびっくりしてドキドキしながら入ってきただけだよ……。それから光紘に偉そうに注意した時も、本当は怖くて心臓バクバクだったし。だって、風花も言ったけど注意したら絶対目の敵にされるし実際目の敵にされたからね。
でも……。恐怖心より怒りの方が勝った。怒りの矛先は、菊谷さんの机を蹴った光紘。そして、クラスメイトの机が蹴られてる事に気づいていながら見て見ぬ振りをしていただろうみんなだよ」
風花は一瞬どきりとした。陽翔が口にした『みんな』には風花も含まれている。
「ごめんなさい……私、見て見ぬ振りしてた」
口にした瞬間、既に朱殷色が醜くこびりついている心の傷口から鮮紅色の血がドバッと噴き出した。止める術はない。自業自得だ。
私は音謳ちゃんを見捨てた。本人がその場にいなかったとしても多分同じ事だ……。
「俺の方こそごめん」
と、陽翔が深く頭を下げた。
「風花を責めるつもりはなかった。もし、風花が見て見ぬ振りした事を今でも後悔しているなら、今度誰かが他人を傷つけるような場面に遭遇した時にやめなよって注意する。注意すれば、何もできなかったって後悔する事はないと思うからさ。
……でも。光紘が誰かを虐めてる場面に遭遇した時は、立ち向かっちゃ駄目だ。何もせず何も言わずに逃げて俺のところに報告しに来てよ。俺も一緒に立ち向かうから。風花まで目の敵にされたら困るから、絶対に一人で立ち向かわないですぐに逃げて欲しい」
約束して。
陽翔が真剣な眼差しでそう言った。
「ねぇ。私『まで』って……。さっき、陽翔くんは『目の敵にされた』って言ったよね?」
「うん、言ったよ」
「陽翔くんは比嘉くんの目の敵にされて……何かされたの?」
陽翔は一瞬真顔になったが、すぐに「されてないよ」とおかしそうに笑った。
「ギロリと睨まれたぐらいかなぁ。でも全然怖くない!」
「なぁんだ!」
風花は心の底から安堵した。
「良かったぁ……。何もされてないんだね」
風花は思わず大きな声を出した。
「私が……去年の五月十八日に珠理と大喧嘩して、最終的に『お前マジ面倒くさい』って振られた事を思い出して落ち込んでたあの時。陽翔くんは『辛かったね……。俺は風花の事を面倒くさいって思った事はないけど、誰だって面倒くさい部分を持ってるから気にしなくても大丈夫だよ。風花は風花のままでいい』って慰めてくれたでしょ?」
「……うん」
「それに、慰めてくれる三日前の六月八日に起きたあの出来事。……陽翔くんももちろん覚えてると思う。
朝清掃の時間が終了して一時間目が始まるまでのあの時間。教室で単語比嘉くんが、『こいつ、比嘉くん問題集提出してませんでしたよー、って山崎先生にまたチクったんだよ。この前もチクってたしよー。──マジうぜーんだよデブ!!』って怒鳴りながら音謳ちゃんの机を思い切り蹴った」
比嘉──比嘉光紘が音謳の机を蹴るのを目にした瞬間、風花は思わず目を塞ぎたくなった。一秒も見たくない嫌な光景だったからだ。
「音謳ちゃんはまだ掃除場所から教室に帰ってきてなかったけど……、本人がいない時に嫌がらせするなんて最低だって思った。でも、私は比嘉くんにやめなよって注意できなかった。注意して比嘉くんの怒りを買って、私が次の標的になってしまうのが凄く怖かったから……。
教室内には私の他に八人くらいいたけど、誰一人注意しなかった。私も含めて見て見ぬ振りしてた。比嘉くんだけじゃなくて私たちも最低だと思った。
……比嘉くんの友達は声を上げて笑ってた。『ざまぁみろ!』って言いながら楽しそうに笑ってた。でも、私には何がそんなに楽しいのか全然分かんなかった。
腹が立って仕方がないのに何もできずにいる自分が嫌いになって泣きそうになった時──陽翔くんが颯爽と登場した。陽翔くんは教室に入ってくるなり、『今、凄い音が聞こえたけど大丈夫? なんか落とした?』ってみんなに訊いたけど、みんなは目を逸らして答えなかったし私も何も答えられなかった。そしたら、比嘉くん自らが『デブの机蹴ってただけだ』って笑いながら答えて、また音謳ちゃんの机を蹴った。
陽翔くんは教室の床にマジックペンで書いた印から大きくズレた机をチラリと見て、次に比嘉くんに目を向けた。
『何してんの? やめなよカッコ悪い』。そう言った時の陽翔くん、めちゃくちゃかっこよかった。思わず席から立ち上がって拍手したくなった。……結局、恥ずかしくてできなかったけど」
風花は苦笑してそれから懐かしむように目を細めた。
本当にかっこよかったのだ。誰もが嫌そうに目を背ける中で、光紘にたった一人で立ち向かっていく陽翔は。
絶体絶命の大ピンチに救世主が現れた、と本気で思った。風花は真っ先に自分を守ったが、陽翔は自分の身を顧みずに行動をした。
そうか陽翔のような人間を心優しい人間と言うんだな、と感動したのを今でも覚えている。
ちなみに、注意を受けた光紘は全く反省しなかった。『デブにデブって言って何が悪ィの? いいだろ? ムカついたんだから蹴ったって』とヘラヘラ笑いながら陽翔に言っていた。
「あー……。…………よく覚えてるね」
呟きつつ陽翔は自分の顔を両手で覆った。数秒後に顔から手を離したが、なぜか苦々しい表情を浮かべている。
「……なるほど。好きになった日付を正確に覚えてる理由が分かってスッキリした。あれだね……。風花は去年の六月八日に光紘に注意した俺を見て好きになってくれたんだね」
「うんそうだよ!!」
風花は分かってくれた事が嬉しくてつい身を乗り出した。が、勢い余って陽翔に近づきすぎた。お互いの唇と唇がくっつきそうだ。
リップしてない筈なのに女子よりプルプルで──じゃなくて! キッ、キス! キスしちゃう!?
珠理とのファーストキスの時でさえ、ここまではドキドキしなかった。だと言うのに、今は心臓が破裂しそうなくらいドキドキしている。
「キャッ!」
風花は叫びつつ陽翔から人一人分入るくらい陽翔から離れて体育座りして前を向いた。綺麗な特大花火が真夏の夜空に咲いて消えていく。
自分から急接近してからずっと陽翔の唇に釘付けだったから陽翔の顔をちゃんと見ていない。どんな顔してたんだろ、と今更疑問に思った。
「風花」
陽翔に呼ばれて風花はピクッと反応する。足首で組んだ腕をきつく締めて、「はい」と返事した。
フフッという笑い声が右横から聞こえた。
「何で敬語なの?」
風花は陽翔の方を見ずに自分の膝小僧に顔を近づけて自分の顔を隠しつつ、
「……顔近すぎたよね。ごめん」
上ずった声で謝った。
「……ううん、大丈夫だよ。……多分、キラキラフィルターがかかってるだけなんだよ」
「キラキラフィルター?」
陽翔が口にした単語が気になって風花は陽翔の方に顔を向けて訊き返した。
「うん、キラキラフィルター。俺が偶然教室に登場して風花の望み通りに光紘に注意した。だからキラキラフィルターがかかって、俺がキラキラ輝いてかっこよく見えた。その結果、『好き』だと勘違いしてしまったんだ」
約十秒の沈黙後、風花は立腹した。
「ちょっと待って! 私の『好き』は勘違いなんかじゃない!!」
「風花には俺が颯爽と現れたように見えたのかもしれないけど、廊下歩いてたら教室からガンッって音が聞こえてびっくりしてドキドキしながら入ってきただけだよ……。それから光紘に偉そうに注意した時も、本当は怖くて心臓バクバクだったし。だって、風花も言ったけど注意したら絶対目の敵にされるし実際目の敵にされたからね。
でも……。恐怖心より怒りの方が勝った。怒りの矛先は、菊谷さんの机を蹴った光紘。そして、クラスメイトの机が蹴られてる事に気づいていながら見て見ぬ振りをしていただろうみんなだよ」
風花は一瞬どきりとした。陽翔が口にした『みんな』には風花も含まれている。
「ごめんなさい……私、見て見ぬ振りしてた」
口にした瞬間、既に朱殷色が醜くこびりついている心の傷口から鮮紅色の血がドバッと噴き出した。止める術はない。自業自得だ。
私は音謳ちゃんを見捨てた。本人がその場にいなかったとしても多分同じ事だ……。
「俺の方こそごめん」
と、陽翔が深く頭を下げた。
「風花を責めるつもりはなかった。もし、風花が見て見ぬ振りした事を今でも後悔しているなら、今度誰かが他人を傷つけるような場面に遭遇した時にやめなよって注意する。注意すれば、何もできなかったって後悔する事はないと思うからさ。
……でも。光紘が誰かを虐めてる場面に遭遇した時は、立ち向かっちゃ駄目だ。何もせず何も言わずに逃げて俺のところに報告しに来てよ。俺も一緒に立ち向かうから。風花まで目の敵にされたら困るから、絶対に一人で立ち向かわないですぐに逃げて欲しい」
約束して。
陽翔が真剣な眼差しでそう言った。
「ねぇ。私『まで』って……。さっき、陽翔くんは『目の敵にされた』って言ったよね?」
「うん、言ったよ」
「陽翔くんは比嘉くんの目の敵にされて……何かされたの?」
陽翔は一瞬真顔になったが、すぐに「されてないよ」とおかしそうに笑った。
「ギロリと睨まれたぐらいかなぁ。でも全然怖くない!」
「なぁんだ!」
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