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「……」に頼らず文章で表現できるようになる為の備忘ログ
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自分はよく、小説を書いていると、つい三点リーダーを使った表現に頼ってしまう癖があります。
例えば共感型の主人公を書いていると、無意識に「……」という便利なセリフ(記号?)を使ってしまいがちです。
プロの作家さんの小説を参考に読んでみても、その小説で使用されているテクニックをなかなか自分の作品にうまく組み込むことができない。
そもそものテクニックの理屈がわからない。
やっぱり執筆をしていると、そういったダメな点が目立ってしまって、読んでくれる方々にとっても
「キャラクターの背景が見えない」
「文章だけしか見えなくて、いくら読んでも場面を想像できない」
と感じさせてしまうなぁ……。(←まさにこれとか)という悩みが書けば書くほど大きくなってしまって、気づいたらスランプに陥り執筆自体に楽しさやモチベーションを感じなくなってしまう。
やっぱり”小説”を書くのなら魅力的な文章を書きたいし、読み手が自分の文章を読んだ時に、場面や状況がふわっと自然に頭の中でイメージできるような描写力を身に着けたい。
その為には「プロット通りに物語を文章化する」のではなく「プロットで決めたテーマを読み手にできる限りイメージしやすい形で描写する」ことでそれを「執筆の武器」にしたい。
自分は小説を書くたびにそう思いますし、やっぱり同じ悩みを持ってる人もいるかもしれない。
ということで、今回はテーマを【三点リーダーに頼らずに表現する】に絞って試行錯誤していきたいと思います。
ちなみに自分はネット小説の経験が浅い為、センテンス毎の空白スペースを利用した場面転換や文章を強調するテクニックについてはド素人です。
なので、そこらへんについてはまだ触れられません。
ここからは記事を書くのと並行して、自分がアルファポリスさんに投稿させていただいている作品から、上記のような「ダメな点」を引用し、それに対する対処法を考えていきます。
そして最終的には見つけ出した対処法をどの作品にも適用できるように要点をまとめてみたいと思います。
【”……”は他の表現に変えられないだろうか】
人形仕掛けのエンドロール「空っぽのタンクと工場と魚」からの引用文
■■
そして女性は見事、針に引っかかったモノを水の中から引っぱり上げた。
「成功です」と女性はこちらにソレを見せてくれた。
「……それが、魚ですか」
「はい、初めて見ましたか?」
「はい、初めて見ました」
■■
この場面は物語の語り部でもある少年が「とある女性が釣り上げた魚に対して疑問を抱く」というシーンです。
ここで使われている少年のセリフの中の三点リーダーを他の表現に変換出来ないか考えてみます。
そもそも三点リーダーというのはどういう状況、理由で使われるものなんでしょう。
自分の場合は大抵
沈黙や言葉に詰まった場合。
または
なにかを隠したり誤魔化す。
といった時に使用することが多いです。
上の引用文ではおそらく「言葉に詰まった場合」が当てはまるのかなと思います。
そうしたら、
なぜ少年が女性が釣り上げた魚を見て言葉に詰まってしまったのかを想像してみます。
自分の作品を読んでいない人にも簡単に説明すると、作中で女性が釣り上げた魚は、少年や読み手である皆さんが想像するような魚ではありませんでした。
ということは少年のセリフに使われている三点リーダーの内容は、そのまま
”僕が想像していた魚とは明らかに違うな”という驚きで言葉に詰まってしまった。
ということになります。
使われている三点リーダーの意味、内容が判明したら、それを文章へと変換してみます。
まずは
「判明した内容」
とこの場合の
「三点リーダーを使用した理由」
をそのまま文章化して組み込んでみます。
■■
そして女性は見事、針に引っかかったモノを水の中から引っぱり上げた。
「成功です」と女性はこちらにソレを見せてくれた。
僕は彼女が魚と呼称するソレを見て思わず言葉に詰まってしまった。
「それが、魚ですか」
「はい、初めて見ましたか?」
「はい、初めて見ました」
■■
自分の文章構成力の低さはこの場合置いておくとして(汗)、修正前よりかは幾分かその場面をイメージしやすくなったかなと思います。
女性のセリフと少年のセリフの間に地の文を一行挟むことで、次のセリフまでのテンポが一瞬止まるので、+αで三点リーダーを沈黙記号として使ってしまうという悩み
にも対処できたような気がします。
しかし小説の文章はシンプルなパズルのようにピースを変えただけでそこにピッタリとハマるものではないようです。
ひとつのピースを右側に合わせて変えてみても、次は上側や左側の形が噛み合わなくなってしまったりします。
上の修正文でも、三点リーダーだけを対処した結果、若干少年が発するセリフが単調に見えてしまいます。
こういう場合はバランスをとって少年のセリフも追加した地の文に合わせたまま修正してみます。
■■
そして女性は見事、針に引っかかったモノを水の中から引っぱり上げた。
「成功です」と女性はこちらにソレを見せてくれた。
僕は彼女が魚と呼称するソレを見て思わず言葉に詰まってしまった。
「えっと、それが魚ですか」
「はい、初めて見ましたか?」
「はい、初めて見ました」
■■
これは失敗例ですね。
ここの少年のセリフは2つに分割してみると良いかもしれません。
■■
「成功です」と女性はこちらにソレを見せてくれた。
「えっと」
僕は彼女が魚と呼称するソレを見て思わず言葉に詰まってしまった。
「それが、魚ですか」
「はい、初めて見ましたか?」
■■
良くなった気がします。
さらに前後の少年のセリフのテンポをもう少し良くしたいと思った場合は、
■■
「成功です」と女性はこちらにソレを見せてくれた。
「えっと」僕は彼女がサカナと呼称するソレを見て思わず言葉に詰まってしまった。「それが、魚ですか」
「はい、初めて見ましたか?」
■■
というようにセリフとセリフで地の文を完全に挟み込んであげると全体の会話のテンポを維持したまま三点リーダーを対処できるかもしれません。
さらに今回の対処法として利用したのは心理描写に近い表現方法ですが、これでしっくりこない場合は身体的変化の描写を利用するパターンもあると思います。
自分の書いたものに良い例文がなかったので簡単な例を挙げてみます。
例えば主人公が初めての戦闘で敵と相対した時に緊張や不安、恐れなどの感情を抱いている状況などを三点リーダーではなく、身体的変化の描写で変換するとなると
■■
前方に見える敵との距離が近くなるにつれ、武器を持った両手の震えは大きくなる。
だんだんと視界が不規則に曲がりくねり、鼓動の速さとは無関係に手足が冷たく感じる。
自分がちゃんと地に足をついているのかさえわからなかった。
■■
となるでしょうか。
下手くそな文章でわかりにくいかもしれませんが、こういうような恐怖や不安などの演出には心理描写よりも身体的変化の描写を分厚くすることで読み手にも緊張感が伝わりやすいかもしれません。
特に三人称視点の小説では身体的変化の描写が登場人物たちの心境を伝えるのに一般的な表現方法だと思います。
こうして試行錯誤しながら解決法を探していった結果、要点だけをまとめ解決までのプロセスを作ることで、他の作品にも対応することができそうです。
~三点リーダーを他の表現に変換するまでのプロセス~
・三点リーダーの意味と内容を考える。
・自分が三点リーダーを使用した理由を考える。
・意味や内容と理由を照らし合わせ、他の表現へ変換する。(心理描写と身体的変化の描写)
・修正した後にセンテンス全体のバランスとテンポを調整する。
自分の作品を読み直す時は、以上を念頭に置いておくと、さらに作品のクオリティが高くなるかもしれません。
比喩や暗喩なども、コンパクトに文章をまとめたい時には有用ですね。
ただ注意しなければいけないのは、
「作中の全ての三点リーダーを変換してはいけない」
ということです。
物語にも波がありますので、波が小さい時にまで三点リーダーを全て文章化してしまうと、小説自体のカロリーが膨大に膨れ上がり、盛り上がるポイントに到着するまでに満腹になってしまい、その結果読み手が疲れてしまって続きを読まなくなってしまいます。
これは小説全体の描写に言えることですが、
描写を厚くするのは
読者にイメージしてもらいたい場面
と
物語の冒頭や次の展開への引き等の掴みを強くしたい時
くらいで十分なのかなと思います。
さらに「ここは三点リーダーを使うのが正解」の場合も多々あると思います。
上で紹介した引用部分は、筆者である自分が
「この場面はもっと読み手にイメージしやすい形に整えたい」
と考えた結果、その解決方法として三点リーダーを他の表現に変換した方が良いと判断しただけであり、
例えば同じく「空っぽのタンクと工場と魚」から引用してみます。
■■
「やっぱり、この川には魚がいるんですね」
「はい」
「こんなに濁った川でも魚が住めるものなんですね」
「……、はい」
■■
この場合の「……、はい」はその前の「はい」と違うニュアンスで表現したかったので三点リーダーを使用しました。
さらにここらへんの場面は会話をできる限りテンポよく回したかったですし、ここで使っている三点リーダーの内容や意味は読み手に前後の流れから想像してもらいたかった。なのでここで今回の手法を使ってしまうと余分なカロリーが追加されてしまい無駄に読み手が疲れる羽目になってしまうと思います。
まだまだ自分も物語の波に合わせた文章の整え方が下手なので、もしかしたら最初に引用した文章もそのまま三点リーダーのままの方が正解の可能性も否定できません。
そこらへんは現在の筆者のレベルではどちらが吉なのかわからないので、さらにいろんな経験を経て、他人からの意見も重視していく必要があると思います。
しかしながらもうひとつ自分で発見した対処法を紹介するとしたら、
テンポを崩さず三点リーダーを使いたいけれど、どうしてもどの場面も同じパターンになってしまう。
という場合は、上のように三点リーダーに句読点などを入れてあげるだけで意外と読み手への印象を微弱ながら操作できるかもしれません。
もしくは”……”の代わりに”――(全角ダッシュ)”を使ってみるのもアリだとおもいます。
ということで、今回は三点リーダーに重点を置いて幾つかの表現方法を見つけ出すことができました。
次回があるとすれば、
【ついつい溜息をついてしまう】
【疑問符や感嘆符を多用しすぎて文章が安っぽく見えてしまう】
このどちらかか、もしくはまた改めて発見した別のテーマで試行錯誤しながら解決方法を探してみたいと思います。
ここまで読んでみて、
「自分の場合はこうしてるよー」
とか
「他にもこういう解決方法があるよー」
など、自分とは違ったもっと上手いやりかたを知っている方がいれば、感想などでテクニックを共有させていただけるととても嬉しいです!
例えば共感型の主人公を書いていると、無意識に「……」という便利なセリフ(記号?)を使ってしまいがちです。
プロの作家さんの小説を参考に読んでみても、その小説で使用されているテクニックをなかなか自分の作品にうまく組み込むことができない。
そもそものテクニックの理屈がわからない。
やっぱり執筆をしていると、そういったダメな点が目立ってしまって、読んでくれる方々にとっても
「キャラクターの背景が見えない」
「文章だけしか見えなくて、いくら読んでも場面を想像できない」
と感じさせてしまうなぁ……。(←まさにこれとか)という悩みが書けば書くほど大きくなってしまって、気づいたらスランプに陥り執筆自体に楽しさやモチベーションを感じなくなってしまう。
やっぱり”小説”を書くのなら魅力的な文章を書きたいし、読み手が自分の文章を読んだ時に、場面や状況がふわっと自然に頭の中でイメージできるような描写力を身に着けたい。
その為には「プロット通りに物語を文章化する」のではなく「プロットで決めたテーマを読み手にできる限りイメージしやすい形で描写する」ことでそれを「執筆の武器」にしたい。
自分は小説を書くたびにそう思いますし、やっぱり同じ悩みを持ってる人もいるかもしれない。
ということで、今回はテーマを【三点リーダーに頼らずに表現する】に絞って試行錯誤していきたいと思います。
ちなみに自分はネット小説の経験が浅い為、センテンス毎の空白スペースを利用した場面転換や文章を強調するテクニックについてはド素人です。
なので、そこらへんについてはまだ触れられません。
ここからは記事を書くのと並行して、自分がアルファポリスさんに投稿させていただいている作品から、上記のような「ダメな点」を引用し、それに対する対処法を考えていきます。
そして最終的には見つけ出した対処法をどの作品にも適用できるように要点をまとめてみたいと思います。
【”……”は他の表現に変えられないだろうか】
人形仕掛けのエンドロール「空っぽのタンクと工場と魚」からの引用文
■■
そして女性は見事、針に引っかかったモノを水の中から引っぱり上げた。
「成功です」と女性はこちらにソレを見せてくれた。
「……それが、魚ですか」
「はい、初めて見ましたか?」
「はい、初めて見ました」
■■
この場面は物語の語り部でもある少年が「とある女性が釣り上げた魚に対して疑問を抱く」というシーンです。
ここで使われている少年のセリフの中の三点リーダーを他の表現に変換出来ないか考えてみます。
そもそも三点リーダーというのはどういう状況、理由で使われるものなんでしょう。
自分の場合は大抵
沈黙や言葉に詰まった場合。
または
なにかを隠したり誤魔化す。
といった時に使用することが多いです。
上の引用文ではおそらく「言葉に詰まった場合」が当てはまるのかなと思います。
そうしたら、
なぜ少年が女性が釣り上げた魚を見て言葉に詰まってしまったのかを想像してみます。
自分の作品を読んでいない人にも簡単に説明すると、作中で女性が釣り上げた魚は、少年や読み手である皆さんが想像するような魚ではありませんでした。
ということは少年のセリフに使われている三点リーダーの内容は、そのまま
”僕が想像していた魚とは明らかに違うな”という驚きで言葉に詰まってしまった。
ということになります。
使われている三点リーダーの意味、内容が判明したら、それを文章へと変換してみます。
まずは
「判明した内容」
とこの場合の
「三点リーダーを使用した理由」
をそのまま文章化して組み込んでみます。
■■
そして女性は見事、針に引っかかったモノを水の中から引っぱり上げた。
「成功です」と女性はこちらにソレを見せてくれた。
僕は彼女が魚と呼称するソレを見て思わず言葉に詰まってしまった。
「それが、魚ですか」
「はい、初めて見ましたか?」
「はい、初めて見ました」
■■
自分の文章構成力の低さはこの場合置いておくとして(汗)、修正前よりかは幾分かその場面をイメージしやすくなったかなと思います。
女性のセリフと少年のセリフの間に地の文を一行挟むことで、次のセリフまでのテンポが一瞬止まるので、+αで三点リーダーを沈黙記号として使ってしまうという悩み
にも対処できたような気がします。
しかし小説の文章はシンプルなパズルのようにピースを変えただけでそこにピッタリとハマるものではないようです。
ひとつのピースを右側に合わせて変えてみても、次は上側や左側の形が噛み合わなくなってしまったりします。
上の修正文でも、三点リーダーだけを対処した結果、若干少年が発するセリフが単調に見えてしまいます。
こういう場合はバランスをとって少年のセリフも追加した地の文に合わせたまま修正してみます。
■■
そして女性は見事、針に引っかかったモノを水の中から引っぱり上げた。
「成功です」と女性はこちらにソレを見せてくれた。
僕は彼女が魚と呼称するソレを見て思わず言葉に詰まってしまった。
「えっと、それが魚ですか」
「はい、初めて見ましたか?」
「はい、初めて見ました」
■■
これは失敗例ですね。
ここの少年のセリフは2つに分割してみると良いかもしれません。
■■
「成功です」と女性はこちらにソレを見せてくれた。
「えっと」
僕は彼女が魚と呼称するソレを見て思わず言葉に詰まってしまった。
「それが、魚ですか」
「はい、初めて見ましたか?」
■■
良くなった気がします。
さらに前後の少年のセリフのテンポをもう少し良くしたいと思った場合は、
■■
「成功です」と女性はこちらにソレを見せてくれた。
「えっと」僕は彼女がサカナと呼称するソレを見て思わず言葉に詰まってしまった。「それが、魚ですか」
「はい、初めて見ましたか?」
■■
というようにセリフとセリフで地の文を完全に挟み込んであげると全体の会話のテンポを維持したまま三点リーダーを対処できるかもしれません。
さらに今回の対処法として利用したのは心理描写に近い表現方法ですが、これでしっくりこない場合は身体的変化の描写を利用するパターンもあると思います。
自分の書いたものに良い例文がなかったので簡単な例を挙げてみます。
例えば主人公が初めての戦闘で敵と相対した時に緊張や不安、恐れなどの感情を抱いている状況などを三点リーダーではなく、身体的変化の描写で変換するとなると
■■
前方に見える敵との距離が近くなるにつれ、武器を持った両手の震えは大きくなる。
だんだんと視界が不規則に曲がりくねり、鼓動の速さとは無関係に手足が冷たく感じる。
自分がちゃんと地に足をついているのかさえわからなかった。
■■
となるでしょうか。
下手くそな文章でわかりにくいかもしれませんが、こういうような恐怖や不安などの演出には心理描写よりも身体的変化の描写を分厚くすることで読み手にも緊張感が伝わりやすいかもしれません。
特に三人称視点の小説では身体的変化の描写が登場人物たちの心境を伝えるのに一般的な表現方法だと思います。
こうして試行錯誤しながら解決法を探していった結果、要点だけをまとめ解決までのプロセスを作ることで、他の作品にも対応することができそうです。
~三点リーダーを他の表現に変換するまでのプロセス~
・三点リーダーの意味と内容を考える。
・自分が三点リーダーを使用した理由を考える。
・意味や内容と理由を照らし合わせ、他の表現へ変換する。(心理描写と身体的変化の描写)
・修正した後にセンテンス全体のバランスとテンポを調整する。
自分の作品を読み直す時は、以上を念頭に置いておくと、さらに作品のクオリティが高くなるかもしれません。
比喩や暗喩なども、コンパクトに文章をまとめたい時には有用ですね。
ただ注意しなければいけないのは、
「作中の全ての三点リーダーを変換してはいけない」
ということです。
物語にも波がありますので、波が小さい時にまで三点リーダーを全て文章化してしまうと、小説自体のカロリーが膨大に膨れ上がり、盛り上がるポイントに到着するまでに満腹になってしまい、その結果読み手が疲れてしまって続きを読まなくなってしまいます。
これは小説全体の描写に言えることですが、
描写を厚くするのは
読者にイメージしてもらいたい場面
と
物語の冒頭や次の展開への引き等の掴みを強くしたい時
くらいで十分なのかなと思います。
さらに「ここは三点リーダーを使うのが正解」の場合も多々あると思います。
上で紹介した引用部分は、筆者である自分が
「この場面はもっと読み手にイメージしやすい形に整えたい」
と考えた結果、その解決方法として三点リーダーを他の表現に変換した方が良いと判断しただけであり、
例えば同じく「空っぽのタンクと工場と魚」から引用してみます。
■■
「やっぱり、この川には魚がいるんですね」
「はい」
「こんなに濁った川でも魚が住めるものなんですね」
「……、はい」
■■
この場合の「……、はい」はその前の「はい」と違うニュアンスで表現したかったので三点リーダーを使用しました。
さらにここらへんの場面は会話をできる限りテンポよく回したかったですし、ここで使っている三点リーダーの内容や意味は読み手に前後の流れから想像してもらいたかった。なのでここで今回の手法を使ってしまうと余分なカロリーが追加されてしまい無駄に読み手が疲れる羽目になってしまうと思います。
まだまだ自分も物語の波に合わせた文章の整え方が下手なので、もしかしたら最初に引用した文章もそのまま三点リーダーのままの方が正解の可能性も否定できません。
そこらへんは現在の筆者のレベルではどちらが吉なのかわからないので、さらにいろんな経験を経て、他人からの意見も重視していく必要があると思います。
しかしながらもうひとつ自分で発見した対処法を紹介するとしたら、
テンポを崩さず三点リーダーを使いたいけれど、どうしてもどの場面も同じパターンになってしまう。
という場合は、上のように三点リーダーに句読点などを入れてあげるだけで意外と読み手への印象を微弱ながら操作できるかもしれません。
もしくは”……”の代わりに”――(全角ダッシュ)”を使ってみるのもアリだとおもいます。
ということで、今回は三点リーダーに重点を置いて幾つかの表現方法を見つけ出すことができました。
次回があるとすれば、
【ついつい溜息をついてしまう】
【疑問符や感嘆符を多用しすぎて文章が安っぽく見えてしまう】
このどちらかか、もしくはまた改めて発見した別のテーマで試行錯誤しながら解決方法を探してみたいと思います。
ここまで読んでみて、
「自分の場合はこうしてるよー」
とか
「他にもこういう解決方法があるよー」
など、自分とは違ったもっと上手いやりかたを知っている方がいれば、感想などでテクニックを共有させていただけるととても嬉しいです!
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