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第105話 帝国の使者
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「参謀本部の方をお招きできるなんて光栄ですわ」
そう言って笑ってはいるが、ギルティスの顔は緊張で引き攣っていた。オネーバーの居城の豪華な賓客用の応接間で彼の前に座るのは参謀本部統括次官、エライン・ボートレック中将。帝国軍の実質的なNo.2である。
「そう緊張しないでくれたまえ、辺境伯。いきなり訪ねてきた非礼をまずは詫びよう」
エラインは出された紅茶を一口すすり、落ち着いた様子で話しかける。
「と、とんでもありませんわ。こちらこそ先日の失態をお詫びいたしますわ」
「マードック卿のせいではない。こちらが焦りすぎたのが原因だ。致し方ない状況だったとはいえ、そこを王国に上手く利用された。まあ結果的には王国からの援助を引き出せたのだ。犠牲となった兵には申し訳ないが、最悪の状況は避けられたといえよう」
エラインはそう言って目の前に座る少女に目を向ける。
「それにしても神聖オーディアル教団の教主様がこんな幼い少女だったとは驚きですよ」
「お飾りの名前だけの教主よ。予言という異能を利用するためだけのね」
ギルティスとは真逆にまるで緊張していない様子でイリノアが紅茶のカップを口元に運ぶ。
「辛辣ですな。しかしあなたの演説で軍内のオーディアル教徒は平静を保つことが出来ました。参謀本部を代表して礼を言います」
「気にしないで。お飾りでも教主は教主。教団は六芒星の操り人形だったけど、信徒たちはそんなことは知らない。私は自分を教主として見てくれる信徒たちを裏切りたくはなかっただけよ」
「いやいや、その心掛けだけでもあなたは立派な教主様ですよ。それでその六芒星とやらのことについて、あなたは知っていることはないのですかな?」
「無いわ。教団内の六芒星なら面識はあったけど、彼らは所詮本物の六芒星の道具でしかなかった。大半は殺されたみたいだし、真の六芒星で唯一この目で見たのはサンクリスト公の弟を殺したヘルナンデスって男だけね。『暴風のヘルナンデス』とか名乗ってたわ。その名の通り風を操る能力者ね」
「彼らの目的などは分かっていないのですか?」
「それはここにいるピピルさんたちが予想してるんじゃなくて?」
イリノアが傍らに立つピピルに視線を向ける。
「これまでの情報から推察すると、おそらく奴らはこの大陸の覇権を握るつもりだと思われる。そしてそれを餌に『鍵』と呼ばれる人間を自分たちの勢力に取り込もうとしているのだろう」
ピピルが淡々と答える。
「鍵、とは?」
「女神が天使に与えた神装具と呼ばれる強力な武器を貯蔵している宝物庫を開くことが出来る人間だ。宝物庫は異空間にあり、ゆえあって天使自身は開くことが出来ないらしい」
「その神装具を手に入れることが奴らの目的か……」
「恐らくは。神装具は原初の力という力を持っていなければ使用できないそうだ。鍵を確保しているらしい連合評議会、ひいてはHLOの人間はそれを持っていない。一方六芒星の連中はそれを持っている」
「なるほど。で、奴らはそれを手にして誰と戦うつもりなのかな?」
「グランダ大陸にあるクアマリン皇国という大国と敵対しているようだが、奴らの目的はおそらく異空間への扉を開くことだろうな。奴らは原初の闇を崇拝しているそうだ。この世界を創ったアーシアと交わった何者かがいるという原初の闇に行くことが目的なのだろう」
「雲をつかむような話だな。連中は本気でそんなことを考えているのかね?」
「本気なんだろう。というよりそれが出来るという確信があるとしか思えない」
「何を根拠に?」
「ここにいるイリノアは実際に神装具を見ている。そして王国の中枢に天使の末裔がいることもほぼ間違いない。なら創世神アーシアの存在も眉唾とは言えないだろう。女神を産んだのが何であれ、原初の闇は存在すると考えていいだろう」
「それに触れてどうするつもりなのかな、奴らは」
「見当もつかん。女神が天国にでも連れて行ってくれると思っているのかもな」
「笑えん冗談だ。原初の闇、ひいては闇と死を司るオーディアルの信徒が天国行きを望むとはな」
「それで参謀本部はどうするつもりだ?王国との会談に応じるのか?」
「無論だ。食糧援助はすぐにでも行ってもらいたいし、帝国内にいる他国の勢力も炙り出さねばならんからな」
「皇国の技術供与を受けていた連中とか、か?」
「さすが叡智樹懶だな。その通りだ。技術局に他国からの技術供与があったのは明らかだ。君の話からしておそらくそのなんとか皇国だろうな」
「皇国はこの国に王国を占領させる気だったろうからな。一方で先の皇后が受けた預言のせいで帝国軍は長い間本格的な戦争を仕掛けていない。それを後押ししていた勢力もあるんじゃないのか?」
「またまたその通りだ。私の見立てでは広報局だな。どこの勢力下かはまだ分からんが」
「ふん、随分口が軽いな。預言を与えた大司教、ひいては正教会が同じ勢力下にあることくらいはあんたならとうに分かってるはず。俺にその推理をさせるためわざと情報を漏らしているのか」
「ふふ、この件に関しては君たちの方が情報を持っているようなのでね。で、どう見るかね?」
「噂通り食えん男だ。そうだな……仮にも正教会はイシュナル教徒だ。オーディアル信徒の六芒星ではなかろうし、皇国と逆の活動をしていることからしておそらくHLOだろうな」
「そうか。他にも入り込んでいそうな勢力はあるかね?」
「あくまでも俺たちの見立てだが、天使の末裔は王国にしかいないだろう。教団の信徒が帝国軍には増えているらしいから、六芒星の手先はいそうだな」
「そういえばキドナーはどうしたの?教団施設には立ち入ったんでしょう?」
イリノアが思い出したようにギルティスに尋ねる。
「施設には末端の信者しかいなかったわよ。私が用意した洋館も騎士に踏み込ませたけど、キドナーを始め幹部クラスは一人も見当たらなかったそうよ」
「どこへ行ったのかしら……教団の六芒星は父親のロットン卿を始め全滅したし……クリムト卿だけは生きてはいるけど、王都で拘束されてるはずよね」
「そのキドナーという男が教団の過激派である六芒星の一人か。ふむ、我が国にいる真の六芒星とやらの仲間に接触したのかもしれんな」
エラインが考え込みながら呟き、ピピルがその考えに同意する。
「やはり六芒星とその関係者は炙り出さねばならんな。イリノア殿、協力してもらえるかね?」
「それはいいけど、何をすればいいの?」
「とりあえず我が国の教団信徒を一か所に集めたい。その中に六芒星の協力者がどれくらいいるか、見極めねばならん」
「教主の名前で招集を掛けろということね?」
「無意味とは言わんが、六芒星の手先を炙り出すには有効な手とは思えんな」
ピピルが淡々と口を挟む。
「何故だね?」
「ヘルナンデスたちが表に出てきた以上、あいつらのことを知っている連中はイリノアの命令を聞く必要がない。帝国軍の動きを知るため潜入している者も若干はいるだろうが、俺たちが戦わなければならんような相手は招集に応じないだろう」
「成程。しかし君の言う通り無意味ではない。教団を解体するためにもね」
「やっぱりそうなるわよね」
イリノアが寂し気に呟く。
「オーディアルを信仰すること自体は禁止する気はない。だが今の教団は六芒星の道具にするため創られたものだ。一度解散し、奴らの影響下から脱してもらわねばならん」
「まあ予知で分かってたことだし、仕方ないわ。私が信徒には説明する。その後どう教団を作り替えるかは皆で話し合ってもらうとしましょう」
「君は教主を降りるのかい?」
「元々お飾りだし、私の柄じゃないわ。名前も変えて代表も変えて……その方があなたたちも安心でしょ?」
イリノアの言葉にエラインが苦笑しながら頷く。
「問題は軍の中に奴らの仲間がいる可能性が高いことだな。一部の兵が反乱したら今の状態では抑えきれないんじゃないか?」
ピピルが言うと、エラインは今度は苦虫を嚙み潰したような顔になり、
「それなんだよ。侵攻作戦の失敗で兵の士気が下がっている上に指揮官クラスの将校が大分殺されてしまっている。六芒星が軍内の仲間に扇動をさせたら収拾がつかなくなる恐れがある。参謀本部は今それを最も恐れているのだ」
「ここに来たのはイリノアに会うのが目的ではなく、王国軍に協力を頼むため、だな?」
「話が早くて助かるよ。君たちはもう王国軍と接触しているのだろう?万一の事態が起きた場合に彼らに協力を頼みたいのだ」
「だがそうなると王国軍と帝国軍が戦うことになる。戦争状態にならないか?」
「我々参謀本部と王家の者が了解していれば問題なかろう」
「王家、ってあんた王都に行くつもりなのか?」
「そうだ。まずは北部を統治しているサンクリスト公に会いたい。繋ぎを取ってもらえないかね?」
「ふん、不本意だが向こうには知った奴がいる。そいつに話をしてみよう」
「助かるよ」
「それじゃ私は帝国内の信徒に声を掛けるわ。マードック卿、協力して」
「分かったわ、教主様」
「イリノアでいいわよ。どうせもうすぐ教団は無くなるんだし」
イリノアはそう言って少し寂し気な笑みを浮かべた。
そう言って笑ってはいるが、ギルティスの顔は緊張で引き攣っていた。オネーバーの居城の豪華な賓客用の応接間で彼の前に座るのは参謀本部統括次官、エライン・ボートレック中将。帝国軍の実質的なNo.2である。
「そう緊張しないでくれたまえ、辺境伯。いきなり訪ねてきた非礼をまずは詫びよう」
エラインは出された紅茶を一口すすり、落ち着いた様子で話しかける。
「と、とんでもありませんわ。こちらこそ先日の失態をお詫びいたしますわ」
「マードック卿のせいではない。こちらが焦りすぎたのが原因だ。致し方ない状況だったとはいえ、そこを王国に上手く利用された。まあ結果的には王国からの援助を引き出せたのだ。犠牲となった兵には申し訳ないが、最悪の状況は避けられたといえよう」
エラインはそう言って目の前に座る少女に目を向ける。
「それにしても神聖オーディアル教団の教主様がこんな幼い少女だったとは驚きですよ」
「お飾りの名前だけの教主よ。予言という異能を利用するためだけのね」
ギルティスとは真逆にまるで緊張していない様子でイリノアが紅茶のカップを口元に運ぶ。
「辛辣ですな。しかしあなたの演説で軍内のオーディアル教徒は平静を保つことが出来ました。参謀本部を代表して礼を言います」
「気にしないで。お飾りでも教主は教主。教団は六芒星の操り人形だったけど、信徒たちはそんなことは知らない。私は自分を教主として見てくれる信徒たちを裏切りたくはなかっただけよ」
「いやいや、その心掛けだけでもあなたは立派な教主様ですよ。それでその六芒星とやらのことについて、あなたは知っていることはないのですかな?」
「無いわ。教団内の六芒星なら面識はあったけど、彼らは所詮本物の六芒星の道具でしかなかった。大半は殺されたみたいだし、真の六芒星で唯一この目で見たのはサンクリスト公の弟を殺したヘルナンデスって男だけね。『暴風のヘルナンデス』とか名乗ってたわ。その名の通り風を操る能力者ね」
「彼らの目的などは分かっていないのですか?」
「それはここにいるピピルさんたちが予想してるんじゃなくて?」
イリノアが傍らに立つピピルに視線を向ける。
「これまでの情報から推察すると、おそらく奴らはこの大陸の覇権を握るつもりだと思われる。そしてそれを餌に『鍵』と呼ばれる人間を自分たちの勢力に取り込もうとしているのだろう」
ピピルが淡々と答える。
「鍵、とは?」
「女神が天使に与えた神装具と呼ばれる強力な武器を貯蔵している宝物庫を開くことが出来る人間だ。宝物庫は異空間にあり、ゆえあって天使自身は開くことが出来ないらしい」
「その神装具を手に入れることが奴らの目的か……」
「恐らくは。神装具は原初の力という力を持っていなければ使用できないそうだ。鍵を確保しているらしい連合評議会、ひいてはHLOの人間はそれを持っていない。一方六芒星の連中はそれを持っている」
「なるほど。で、奴らはそれを手にして誰と戦うつもりなのかな?」
「グランダ大陸にあるクアマリン皇国という大国と敵対しているようだが、奴らの目的はおそらく異空間への扉を開くことだろうな。奴らは原初の闇を崇拝しているそうだ。この世界を創ったアーシアと交わった何者かがいるという原初の闇に行くことが目的なのだろう」
「雲をつかむような話だな。連中は本気でそんなことを考えているのかね?」
「本気なんだろう。というよりそれが出来るという確信があるとしか思えない」
「何を根拠に?」
「ここにいるイリノアは実際に神装具を見ている。そして王国の中枢に天使の末裔がいることもほぼ間違いない。なら創世神アーシアの存在も眉唾とは言えないだろう。女神を産んだのが何であれ、原初の闇は存在すると考えていいだろう」
「それに触れてどうするつもりなのかな、奴らは」
「見当もつかん。女神が天国にでも連れて行ってくれると思っているのかもな」
「笑えん冗談だ。原初の闇、ひいては闇と死を司るオーディアルの信徒が天国行きを望むとはな」
「それで参謀本部はどうするつもりだ?王国との会談に応じるのか?」
「無論だ。食糧援助はすぐにでも行ってもらいたいし、帝国内にいる他国の勢力も炙り出さねばならんからな」
「皇国の技術供与を受けていた連中とか、か?」
「さすが叡智樹懶だな。その通りだ。技術局に他国からの技術供与があったのは明らかだ。君の話からしておそらくそのなんとか皇国だろうな」
「皇国はこの国に王国を占領させる気だったろうからな。一方で先の皇后が受けた預言のせいで帝国軍は長い間本格的な戦争を仕掛けていない。それを後押ししていた勢力もあるんじゃないのか?」
「またまたその通りだ。私の見立てでは広報局だな。どこの勢力下かはまだ分からんが」
「ふん、随分口が軽いな。預言を与えた大司教、ひいては正教会が同じ勢力下にあることくらいはあんたならとうに分かってるはず。俺にその推理をさせるためわざと情報を漏らしているのか」
「ふふ、この件に関しては君たちの方が情報を持っているようなのでね。で、どう見るかね?」
「噂通り食えん男だ。そうだな……仮にも正教会はイシュナル教徒だ。オーディアル信徒の六芒星ではなかろうし、皇国と逆の活動をしていることからしておそらくHLOだろうな」
「そうか。他にも入り込んでいそうな勢力はあるかね?」
「あくまでも俺たちの見立てだが、天使の末裔は王国にしかいないだろう。教団の信徒が帝国軍には増えているらしいから、六芒星の手先はいそうだな」
「そういえばキドナーはどうしたの?教団施設には立ち入ったんでしょう?」
イリノアが思い出したようにギルティスに尋ねる。
「施設には末端の信者しかいなかったわよ。私が用意した洋館も騎士に踏み込ませたけど、キドナーを始め幹部クラスは一人も見当たらなかったそうよ」
「どこへ行ったのかしら……教団の六芒星は父親のロットン卿を始め全滅したし……クリムト卿だけは生きてはいるけど、王都で拘束されてるはずよね」
「そのキドナーという男が教団の過激派である六芒星の一人か。ふむ、我が国にいる真の六芒星とやらの仲間に接触したのかもしれんな」
エラインが考え込みながら呟き、ピピルがその考えに同意する。
「やはり六芒星とその関係者は炙り出さねばならんな。イリノア殿、協力してもらえるかね?」
「それはいいけど、何をすればいいの?」
「とりあえず我が国の教団信徒を一か所に集めたい。その中に六芒星の協力者がどれくらいいるか、見極めねばならん」
「教主の名前で招集を掛けろということね?」
「無意味とは言わんが、六芒星の手先を炙り出すには有効な手とは思えんな」
ピピルが淡々と口を挟む。
「何故だね?」
「ヘルナンデスたちが表に出てきた以上、あいつらのことを知っている連中はイリノアの命令を聞く必要がない。帝国軍の動きを知るため潜入している者も若干はいるだろうが、俺たちが戦わなければならんような相手は招集に応じないだろう」
「成程。しかし君の言う通り無意味ではない。教団を解体するためにもね」
「やっぱりそうなるわよね」
イリノアが寂し気に呟く。
「オーディアルを信仰すること自体は禁止する気はない。だが今の教団は六芒星の道具にするため創られたものだ。一度解散し、奴らの影響下から脱してもらわねばならん」
「まあ予知で分かってたことだし、仕方ないわ。私が信徒には説明する。その後どう教団を作り替えるかは皆で話し合ってもらうとしましょう」
「君は教主を降りるのかい?」
「元々お飾りだし、私の柄じゃないわ。名前も変えて代表も変えて……その方があなたたちも安心でしょ?」
イリノアの言葉にエラインが苦笑しながら頷く。
「問題は軍の中に奴らの仲間がいる可能性が高いことだな。一部の兵が反乱したら今の状態では抑えきれないんじゃないか?」
ピピルが言うと、エラインは今度は苦虫を嚙み潰したような顔になり、
「それなんだよ。侵攻作戦の失敗で兵の士気が下がっている上に指揮官クラスの将校が大分殺されてしまっている。六芒星が軍内の仲間に扇動をさせたら収拾がつかなくなる恐れがある。参謀本部は今それを最も恐れているのだ」
「ここに来たのはイリノアに会うのが目的ではなく、王国軍に協力を頼むため、だな?」
「話が早くて助かるよ。君たちはもう王国軍と接触しているのだろう?万一の事態が起きた場合に彼らに協力を頼みたいのだ」
「だがそうなると王国軍と帝国軍が戦うことになる。戦争状態にならないか?」
「我々参謀本部と王家の者が了解していれば問題なかろう」
「王家、ってあんた王都に行くつもりなのか?」
「そうだ。まずは北部を統治しているサンクリスト公に会いたい。繋ぎを取ってもらえないかね?」
「ふん、不本意だが向こうには知った奴がいる。そいつに話をしてみよう」
「助かるよ」
「それじゃ私は帝国内の信徒に声を掛けるわ。マードック卿、協力して」
「分かったわ、教主様」
「イリノアでいいわよ。どうせもうすぐ教団は無くなるんだし」
イリノアはそう言って少し寂し気な笑みを浮かべた。
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