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第55話 家なき教主(こ)
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「気が付いたか?」
ぼうっとした意識の中でその声を聴き、イリノアはゆっくりと目を開いた。薄暗い部屋の天井が目に映る。
「ここ……は……ううっ!!」
意識が戻ると同時に強烈な痛みが全身を襲う。異能の副作用だ。
「おい、大丈夫か!?」
太い腕がイリノアの体を抱きかかえる。イリノアは痛みに耐えながら、自分を抱く者に目を向ける。それは黒い髭が顔の下半分を覆った熊のような大男だった。
「あ、あなたは……]
「ん?何だ?」
「あなたは教団の関係者……ですか?」
「教団?」
「神聖オーディアル教団、です」
「オーディアル教団?名前は聞いたことがあるが、俺はそんなもんとは関係ない」
「そ、そうですか、よかった。あ、あなたに、聞いてほしいことが……」
「聞いてほしいこと?」
「教団は……神聖オーディアル教団は、崩壊、します」
「崩壊?」
「そうです。ああ、よかった……これで」
「お、おい!」
予言を伝えたことで痛みから解放されたイリノアは安堵の中、そのままもう一度意識を失った。訳が分からず帝国軍特任機動大隊第二中隊長、バーガット・ロビンソン大尉は困惑の表情を浮かべた。
「大尉、何なんですか?あの子は」
オネーバーの帝国軍駐屯所でマードック辺境伯家の騎士がバーガットに尋ねる。各貴族お抱えの騎士は参謀本部が直轄する帝国軍とは指揮系統を異にするが、非常時は参謀本部の命が領主のそれより優先される。
「分からん」
「分からんって、身元が分からない者をこの駐屯地に運んだんですか?」
「真夜中、郊外の道でいきなり叫びを上げて倒れたんだぞ。しかもあんな子供が。放っておけんだろう」
「それはそうですが……」
「目が覚めたら話をしてみるよ」
「大尉!」
その時、ドアが開けられ帝国兵が入ってくる。
「どうした?」
「只今メキアの森の駐屯地から連絡がありまして、鎧蜥蜴の男が大尉にお会いしたいと申しておるそうです!」
「そうか、分かった」
ようやく来たか、とバーガットは内心でホッとした。だがまだ安心はできない。王国の獣人族に協力を得られなければ、計画は頓挫してしまう。
「あの少女に会ってからすぐに向かう。馬の用意を頼む」
「はっ!」
帝国兵が敬礼して退出し、バーガットは銜えていた葉巻をガラスの灰皿に押し付けた。
「それじゃあなたは帝国軍の方なのですね?」
目を覚ましたイリノアは目の前に座るバーガットに尋ねる。体の痛みは消えたが、だるさが残っている。
「ああ。バーガット・ロビンソン大尉だ。で、君は誰だ?なぜあんな時間にあんなところにいた?」
イリノアは返答に詰まった。神聖オーディアル教団の教主だなどといえば、どうなるか分からない。まあすぐに信じてはもらえないかもしれないが、もしここに教団の信徒や教団のことに詳しい者がいたら、教主がまだ少女であることを知っているかもしれない。
「答えられないのか?まあ事情はあるんだろうが、一応ここは軍の駐屯地なんでな。身元不明の者をいつまでも置いておくわけにもいかんのだ」
「ごめんなさい」
「そんな顔するな。君を困らせるつもりはないんだ。ま、まあまだ疲れがあるようだし、もう少しここで休んでおけ。食事は運ばせる」
「ありがとう、バーガット大尉」
イリノアのはにかんだ笑顔を見て、バーガットはなぜか胸が締め付けられるような思いに囚われた。
「それじゃ王国の獣人族はこちらに協力するんだな?」
メキアの森の駐屯地でザパパに扮したグララと面会したバーガットが鋭い視線を向けながら尋ねる。
「そういうことだ。俺たちの自治区拡大という約束が守られるという条件でだがな」
「それは約束する。で、状況はどうだ?」
「これが答えだ」
そう言ってグララは大きな布袋をテーブルの上に置く。どすんと重い音が響いた。
「ほう」
袋を口を結んでいる紐を解き、バーガットは声を上げた。袋の中には麦と野菜が大量に詰められている。
「すでに村の一つは制圧した。しかしあんたらが侵攻するのに必要な兵糧を確保するには近隣の村全て抑えなければ無理だ。それにはもっと多くの仲間がいる」
「集められるのか?」
「同族が王国の湿地帯に棲んでいる。仲間の一人が応援を頼みに行ってる」
「どれくらいかかる?」
「10日ってとこか」
「長いな。一週間で何とかならんか?」
「王国軍の目を盗んで村を襲うんだ。派手に動くわけにもいかん」
「仕方ないな。だが疑うわけじゃないが、これ以外にも確証が欲しいところだ」
ボボルの言う通りになったな、とグララは内心で感心する。
「ならあんたが直接占拠した村を見に来たらどうだ?」
「森へか?王国の駐屯地を避けることは出来るのか?」
「いや、駐屯地に続く獣道以外はあんたら人間には無理だ。下手に森で王国兵と揉めるより、モースキンから入った方がいいんじゃないか?」
「モースキンから?」
「俺が一緒なら商国と取り引きのある商人という事で通るだろう」
「身分証を偽造するのか……ふん、確かにその方が確実かもしれんな」
「モースキンに入ってしまえば森を通るのは断然楽だ。村へもまっすぐ行ける」
「分かった。偽の身分証を作るのに少し時間がかかる。明日またここで会おう」
「了解した」
グララはバーガットと握手を交わし、計画が上手くいっていることに安堵した。
「まだ身元を明かす気はないか?」
オネーバーの駐屯地に戻ったバーガットは、ベッドの上でスープを口にしているイリノアに問いかける。
「味が薄くて不味いだろう?すまんな。軍の施設でもこんなものしか出せなくてな」
「いえ、帝国の事情は伺っていますし、食事を出してくれるだけでもありがたいです」
「今日のところはこのままここにいてもらって構わんが、明日以降は保証できんぞ。皆が俺のように甘いとは思わないでくれ」
「バーガットさん、どこかへ行かれるのですか?」
「まあ長いことという訳じゃないがな」
「どちらへ?」
バーガットは一瞬迷ったが、この駐屯地にいるうちはこんな少女に話しても問題ないかと判断する。
「王国に潜り込む」
「王国へ?」
「ああ。身分を隠してな。他言無用で頼むぞ」
「私も連れて行って下さい!」
「何?」
「私も王国に行きたいのです。ここにいつまでもいられないのでしたらバーガットさんと一緒に」
「それは出来ん。仮にもここで過ごした者を王国に連れていくわけには……」
「私は何も話しません。国境を越えたら一人で行動します。あなたがた帝国軍のことは何もしゃべらないとお約束します」
「そうは言ってもな」
「お願いです。私はどうしても王国に戻らなければならないのです」
「ならお前の正体を明かせ。俺に教団の事を訊いたが、お前自身が教団関係者じゃないのか?」
「私は……教団から逃げ出してきたのです」
「何?」
「教団は異能者を攫い、研究材料にしたり、戦力にしたりしています。私もその一人だったのですが」
「お前も異能者なのか?その金髪からして貴族なのかと思ったぞ」
「これは染めたのです。貴族だと思われれば狙われないかと思って」
「成程。貴族に異能者はいないからな」
実際は教団に染めるよう強要されたんだけど、とイリノアは心の中で呟く。貴族に異能者はいない。だから教主の神託はただの異能ではない神聖な力であると喧伝するためだった。
「で、何でお前さんは王国に行きたいんだ?さっき戻ると言ってたが元々は王国の人間なのか?」
「そうです。教団の手で帝国に連れてこられたのです」
『帝国内に神聖オーディアル教団の信徒が増えているという噂は聞いたことがあるが、こんな少女を攫って何をするつもりだ?』
バーガットは内心で呟く。
「私には姉がいます。王国で別れたきりの姉にどうしても会いたいのです」
「姉か。姉も異能者なのか?」
「わ、分かりません。別れるまでは発現しませんでしたが」
イリノアは言葉に詰まりながら答える。無論姉がいるというのは真っ赤な嘘だが、会いたい人間がいるというのは本当だ。教団崩壊の予知をしたとき、頭に一人の女性が浮かんだのだ。その女性に会うことが自分を救うことになると、彼女の能力は告げていた。しかしその女性は見覚えがなく、探すと言っても雲をつかむような話ではあったが。
『子供連れの方がより警戒されなくて済むかもしれんな』
バーガットはそう考え、しばし悩んだ。この少女が王国のスパイだとは思えないが、軍人としてあらゆる危険性を考慮する必要はある。
「本当に俺たちのことは口外するなよ」
「約束します」
「お前の姉探しに付き合ってもいられんぞ」
「大丈夫です。一人でなんとかします。ですが出来れば幾ばくかのお金をいただけるとうれしいのですが」
身一つで抜け出したイリノアは当然ながら無一文だった。
「ちゃっかりしてるな。軍の金を使うわけにもいかん。俺のポケットマネーでよければ少しやろう。金額には期待するなよ?」
「ありがとうございます」
イリノアはそう言って深く頭を下げた。
ぼうっとした意識の中でその声を聴き、イリノアはゆっくりと目を開いた。薄暗い部屋の天井が目に映る。
「ここ……は……ううっ!!」
意識が戻ると同時に強烈な痛みが全身を襲う。異能の副作用だ。
「おい、大丈夫か!?」
太い腕がイリノアの体を抱きかかえる。イリノアは痛みに耐えながら、自分を抱く者に目を向ける。それは黒い髭が顔の下半分を覆った熊のような大男だった。
「あ、あなたは……]
「ん?何だ?」
「あなたは教団の関係者……ですか?」
「教団?」
「神聖オーディアル教団、です」
「オーディアル教団?名前は聞いたことがあるが、俺はそんなもんとは関係ない」
「そ、そうですか、よかった。あ、あなたに、聞いてほしいことが……」
「聞いてほしいこと?」
「教団は……神聖オーディアル教団は、崩壊、します」
「崩壊?」
「そうです。ああ、よかった……これで」
「お、おい!」
予言を伝えたことで痛みから解放されたイリノアは安堵の中、そのままもう一度意識を失った。訳が分からず帝国軍特任機動大隊第二中隊長、バーガット・ロビンソン大尉は困惑の表情を浮かべた。
「大尉、何なんですか?あの子は」
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「分からん」
「分からんって、身元が分からない者をこの駐屯地に運んだんですか?」
「真夜中、郊外の道でいきなり叫びを上げて倒れたんだぞ。しかもあんな子供が。放っておけんだろう」
「それはそうですが……」
「目が覚めたら話をしてみるよ」
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その時、ドアが開けられ帝国兵が入ってくる。
「どうした?」
「只今メキアの森の駐屯地から連絡がありまして、鎧蜥蜴の男が大尉にお会いしたいと申しておるそうです!」
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「あの少女に会ってからすぐに向かう。馬の用意を頼む」
「はっ!」
帝国兵が敬礼して退出し、バーガットは銜えていた葉巻をガラスの灰皿に押し付けた。
「それじゃあなたは帝国軍の方なのですね?」
目を覚ましたイリノアは目の前に座るバーガットに尋ねる。体の痛みは消えたが、だるさが残っている。
「ああ。バーガット・ロビンソン大尉だ。で、君は誰だ?なぜあんな時間にあんなところにいた?」
イリノアは返答に詰まった。神聖オーディアル教団の教主だなどといえば、どうなるか分からない。まあすぐに信じてはもらえないかもしれないが、もしここに教団の信徒や教団のことに詳しい者がいたら、教主がまだ少女であることを知っているかもしれない。
「答えられないのか?まあ事情はあるんだろうが、一応ここは軍の駐屯地なんでな。身元不明の者をいつまでも置いておくわけにもいかんのだ」
「ごめんなさい」
「そんな顔するな。君を困らせるつもりはないんだ。ま、まあまだ疲れがあるようだし、もう少しここで休んでおけ。食事は運ばせる」
「ありがとう、バーガット大尉」
イリノアのはにかんだ笑顔を見て、バーガットはなぜか胸が締め付けられるような思いに囚われた。
「それじゃ王国の獣人族はこちらに協力するんだな?」
メキアの森の駐屯地でザパパに扮したグララと面会したバーガットが鋭い視線を向けながら尋ねる。
「そういうことだ。俺たちの自治区拡大という約束が守られるという条件でだがな」
「それは約束する。で、状況はどうだ?」
「これが答えだ」
そう言ってグララは大きな布袋をテーブルの上に置く。どすんと重い音が響いた。
「ほう」
袋を口を結んでいる紐を解き、バーガットは声を上げた。袋の中には麦と野菜が大量に詰められている。
「すでに村の一つは制圧した。しかしあんたらが侵攻するのに必要な兵糧を確保するには近隣の村全て抑えなければ無理だ。それにはもっと多くの仲間がいる」
「集められるのか?」
「同族が王国の湿地帯に棲んでいる。仲間の一人が応援を頼みに行ってる」
「どれくらいかかる?」
「10日ってとこか」
「長いな。一週間で何とかならんか?」
「王国軍の目を盗んで村を襲うんだ。派手に動くわけにもいかん」
「仕方ないな。だが疑うわけじゃないが、これ以外にも確証が欲しいところだ」
ボボルの言う通りになったな、とグララは内心で感心する。
「ならあんたが直接占拠した村を見に来たらどうだ?」
「森へか?王国の駐屯地を避けることは出来るのか?」
「いや、駐屯地に続く獣道以外はあんたら人間には無理だ。下手に森で王国兵と揉めるより、モースキンから入った方がいいんじゃないか?」
「モースキンから?」
「俺が一緒なら商国と取り引きのある商人という事で通るだろう」
「身分証を偽造するのか……ふん、確かにその方が確実かもしれんな」
「モースキンに入ってしまえば森を通るのは断然楽だ。村へもまっすぐ行ける」
「分かった。偽の身分証を作るのに少し時間がかかる。明日またここで会おう」
「了解した」
グララはバーガットと握手を交わし、計画が上手くいっていることに安堵した。
「まだ身元を明かす気はないか?」
オネーバーの駐屯地に戻ったバーガットは、ベッドの上でスープを口にしているイリノアに問いかける。
「味が薄くて不味いだろう?すまんな。軍の施設でもこんなものしか出せなくてな」
「いえ、帝国の事情は伺っていますし、食事を出してくれるだけでもありがたいです」
「今日のところはこのままここにいてもらって構わんが、明日以降は保証できんぞ。皆が俺のように甘いとは思わないでくれ」
「バーガットさん、どこかへ行かれるのですか?」
「まあ長いことという訳じゃないがな」
「どちらへ?」
バーガットは一瞬迷ったが、この駐屯地にいるうちはこんな少女に話しても問題ないかと判断する。
「王国に潜り込む」
「王国へ?」
「ああ。身分を隠してな。他言無用で頼むぞ」
「私も連れて行って下さい!」
「何?」
「私も王国に行きたいのです。ここにいつまでもいられないのでしたらバーガットさんと一緒に」
「それは出来ん。仮にもここで過ごした者を王国に連れていくわけには……」
「私は何も話しません。国境を越えたら一人で行動します。あなたがた帝国軍のことは何もしゃべらないとお約束します」
「そうは言ってもな」
「お願いです。私はどうしても王国に戻らなければならないのです」
「ならお前の正体を明かせ。俺に教団の事を訊いたが、お前自身が教団関係者じゃないのか?」
「私は……教団から逃げ出してきたのです」
「何?」
「教団は異能者を攫い、研究材料にしたり、戦力にしたりしています。私もその一人だったのですが」
「お前も異能者なのか?その金髪からして貴族なのかと思ったぞ」
「これは染めたのです。貴族だと思われれば狙われないかと思って」
「成程。貴族に異能者はいないからな」
実際は教団に染めるよう強要されたんだけど、とイリノアは心の中で呟く。貴族に異能者はいない。だから教主の神託はただの異能ではない神聖な力であると喧伝するためだった。
「で、何でお前さんは王国に行きたいんだ?さっき戻ると言ってたが元々は王国の人間なのか?」
「そうです。教団の手で帝国に連れてこられたのです」
『帝国内に神聖オーディアル教団の信徒が増えているという噂は聞いたことがあるが、こんな少女を攫って何をするつもりだ?』
バーガットは内心で呟く。
「私には姉がいます。王国で別れたきりの姉にどうしても会いたいのです」
「姉か。姉も異能者なのか?」
「わ、分かりません。別れるまでは発現しませんでしたが」
イリノアは言葉に詰まりながら答える。無論姉がいるというのは真っ赤な嘘だが、会いたい人間がいるというのは本当だ。教団崩壊の予知をしたとき、頭に一人の女性が浮かんだのだ。その女性に会うことが自分を救うことになると、彼女の能力は告げていた。しかしその女性は見覚えがなく、探すと言っても雲をつかむような話ではあったが。
『子供連れの方がより警戒されなくて済むかもしれんな』
バーガットはそう考え、しばし悩んだ。この少女が王国のスパイだとは思えないが、軍人としてあらゆる危険性を考慮する必要はある。
「本当に俺たちのことは口外するなよ」
「約束します」
「お前の姉探しに付き合ってもいられんぞ」
「大丈夫です。一人でなんとかします。ですが出来れば幾ばくかのお金をいただけるとうれしいのですが」
身一つで抜け出したイリノアは当然ながら無一文だった。
「ちゃっかりしてるな。軍の金を使うわけにもいかん。俺のポケットマネーでよければ少しやろう。金額には期待するなよ?」
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