30 / 38
優しく、時に嫉妬深い彼からの溢れる程の愛情
10
しおりを挟む
「週刊誌に出ていた通り、私はマネージャーである彼女と交際しております。それは紛れもない事実です」
「それでは渋谷さんはあの記事を認めるんですね?」
「今現在もお付き合いされているのですか?」
私との交際を認めると報道陣が更に質問をしてくる。
社長の話だと、別れた事にして今はもう何の関係も無いと宣言するはずだったのに雪蛍くんは、
「――はい、交際は続いています」
はっきり交際が続いていると断言した。
これには社長は勿論、私も驚いてしまう。
「雪蛍くん、何で……」
勿論、雪蛍くんがはっきりと交際宣言してくれた事は嬉しいけど、このままでは今以上に事態は悪化の一途を辿ってしまう。
だからと言って私が今から会見場へ向かう訳にもいかず、どうすればいいのか悩んでいると、
「芸能人という立場である私は、周りからも、彼女からも、別れる事を説得されました。全ては私のこれからを心配しての事だと理解はしています。ですが、私は彼女の事を心から愛しています。人生で初めて出来た、大切で守りたい人です。そんな彼女と別れる未来は見えていません。彼女が居たから、ここまで来られたし、辛い事も頑張れた。私は、彼女と別れてまで、この仕事を続けるつもりも、ありません」
雪蛍くんは淡々と自分の想いを口にしていき、報道陣たちも口を挟む事をせずに見守っていた。
そして、テレビの画面越しに、雪蛍くんと目が合った。
まるで今ここに彼が居るみたいな感覚に陥る、そんな中、
「すみません、この場を借りて、少しだけ、言わせてください。――莉世、俺にはお前が必要なんだ、別れるなんて、絶対に嫌だ。お前が居てくれたから、俺はここまで来れた。お前の支え無しじゃ、途中で投げ出してたかもしれない。だから、これからもずっと傍にいて欲しい。これから先もずっと傍に居て、俺を……支えていて欲しいんだ」
私の名前を口にした彼は、私への想いを語りかけていた。
「雪蛍くん……こんな事して……駄目じゃない……っ」
喜んではいけない、そんな場合では無い。それは分かっているけど、やっぱり嬉しかった。
だって、雪蛍くんはこんな状況になっても私と一緒に居たいと思ってくれているのだから。
「――この場で言う事では無いと分かっていますが、皆さんにも私が本気である事を分かってもらいたかったので、言わせていただきました。そして、可能であれば私はこれからも仕事を続けていきたい。演じる事も、歌う事も大好きだから。だけど、世間に彼女との事を受け入れてもらえないのであれば、潔く引退をする覚悟でいます。今後については後日、正式に発表させていただきますので、宜しくお願い致します。長々と失礼致しました。ありがとうございました」
話したい事を話終えた雪蛍くんは深々と頭を下げていた。
そして、会見の中継はここで終わりのようで画面は切り替わってしまった。
私はすぐに彼と連絡を取りたくて、ひとまず彼のマネージャーをしている小柴くんに電話を掛けようとスマホを手に取ると、開きっぱなしだったSNSのタイムラインが動き出す。
《渋谷雪蛍の会見、びっくりした》
《あれは無いわw》
《もう引退しろよ》
《散々調子乗りすぎた結果だろ》
《公開プロポーズ? メディアを私物化し過ぎ》
《彼女の名前言っちゃうとか、無いな》
《余程魅力的な彼女なのかw》
なんて否定的な内容が流れていく中で、
《ってかさ、別に良くない?》
《芸能人だからって恋愛禁止じゃないし、マネージャーが相手でも別にねぇ》
《好き合ってるなら他人がとやかく言う事ではないな》
《雪蛍、カッコ良かった》
《あんなに想われてる彼女羨ましい》
《引退は嫌》
《彼女いてもいいから頑張って欲しい》
《浮気とか不倫じゃないんだし、全然いいよね、好きな人が居て仕事も頑張れたらそれが1番》
《公開プロポーズ、かっこいい!》
《彼女、別れる説得してたとか、可哀想》
《芸能人だって一人の人間よな。恋愛は自由じゃね?》
《あんなに一途に想ってるとか、普通にカッコイイよね》
徐々に肯定的な意見も沢山上がってくる。
そんな中、スマホ画面に着信を知らせる通知が来る。
それは他でも無い雪蛍くんからで、私は慌てて電話に出た。
「もしもし、雪蛍くん?」
『莉世、会見観てくれた?』
「観たよ……観たけど、どうしてあんな……社長から聞かされてた内容と違うし、社長も驚いてたでしょ?」
『まあね。けど俺は初めからああするって決めてたから。例え怒られても、莉世と別れるつもりは無い。別れるくらいなら、仕事を辞める。それくらい、お前の事が好きなんだよ』
雪蛍くんは、ずるい。
そんな風に言われたら、もう、何も言えないよ。
「それでは渋谷さんはあの記事を認めるんですね?」
「今現在もお付き合いされているのですか?」
私との交際を認めると報道陣が更に質問をしてくる。
社長の話だと、別れた事にして今はもう何の関係も無いと宣言するはずだったのに雪蛍くんは、
「――はい、交際は続いています」
はっきり交際が続いていると断言した。
これには社長は勿論、私も驚いてしまう。
「雪蛍くん、何で……」
勿論、雪蛍くんがはっきりと交際宣言してくれた事は嬉しいけど、このままでは今以上に事態は悪化の一途を辿ってしまう。
だからと言って私が今から会見場へ向かう訳にもいかず、どうすればいいのか悩んでいると、
「芸能人という立場である私は、周りからも、彼女からも、別れる事を説得されました。全ては私のこれからを心配しての事だと理解はしています。ですが、私は彼女の事を心から愛しています。人生で初めて出来た、大切で守りたい人です。そんな彼女と別れる未来は見えていません。彼女が居たから、ここまで来られたし、辛い事も頑張れた。私は、彼女と別れてまで、この仕事を続けるつもりも、ありません」
雪蛍くんは淡々と自分の想いを口にしていき、報道陣たちも口を挟む事をせずに見守っていた。
そして、テレビの画面越しに、雪蛍くんと目が合った。
まるで今ここに彼が居るみたいな感覚に陥る、そんな中、
「すみません、この場を借りて、少しだけ、言わせてください。――莉世、俺にはお前が必要なんだ、別れるなんて、絶対に嫌だ。お前が居てくれたから、俺はここまで来れた。お前の支え無しじゃ、途中で投げ出してたかもしれない。だから、これからもずっと傍にいて欲しい。これから先もずっと傍に居て、俺を……支えていて欲しいんだ」
私の名前を口にした彼は、私への想いを語りかけていた。
「雪蛍くん……こんな事して……駄目じゃない……っ」
喜んではいけない、そんな場合では無い。それは分かっているけど、やっぱり嬉しかった。
だって、雪蛍くんはこんな状況になっても私と一緒に居たいと思ってくれているのだから。
「――この場で言う事では無いと分かっていますが、皆さんにも私が本気である事を分かってもらいたかったので、言わせていただきました。そして、可能であれば私はこれからも仕事を続けていきたい。演じる事も、歌う事も大好きだから。だけど、世間に彼女との事を受け入れてもらえないのであれば、潔く引退をする覚悟でいます。今後については後日、正式に発表させていただきますので、宜しくお願い致します。長々と失礼致しました。ありがとうございました」
話したい事を話終えた雪蛍くんは深々と頭を下げていた。
そして、会見の中継はここで終わりのようで画面は切り替わってしまった。
私はすぐに彼と連絡を取りたくて、ひとまず彼のマネージャーをしている小柴くんに電話を掛けようとスマホを手に取ると、開きっぱなしだったSNSのタイムラインが動き出す。
《渋谷雪蛍の会見、びっくりした》
《あれは無いわw》
《もう引退しろよ》
《散々調子乗りすぎた結果だろ》
《公開プロポーズ? メディアを私物化し過ぎ》
《彼女の名前言っちゃうとか、無いな》
《余程魅力的な彼女なのかw》
なんて否定的な内容が流れていく中で、
《ってかさ、別に良くない?》
《芸能人だからって恋愛禁止じゃないし、マネージャーが相手でも別にねぇ》
《好き合ってるなら他人がとやかく言う事ではないな》
《雪蛍、カッコ良かった》
《あんなに想われてる彼女羨ましい》
《引退は嫌》
《彼女いてもいいから頑張って欲しい》
《浮気とか不倫じゃないんだし、全然いいよね、好きな人が居て仕事も頑張れたらそれが1番》
《公開プロポーズ、かっこいい!》
《彼女、別れる説得してたとか、可哀想》
《芸能人だって一人の人間よな。恋愛は自由じゃね?》
《あんなに一途に想ってるとか、普通にカッコイイよね》
徐々に肯定的な意見も沢山上がってくる。
そんな中、スマホ画面に着信を知らせる通知が来る。
それは他でも無い雪蛍くんからで、私は慌てて電話に出た。
「もしもし、雪蛍くん?」
『莉世、会見観てくれた?』
「観たよ……観たけど、どうしてあんな……社長から聞かされてた内容と違うし、社長も驚いてたでしょ?」
『まあね。けど俺は初めからああするって決めてたから。例え怒られても、莉世と別れるつもりは無い。別れるくらいなら、仕事を辞める。それくらい、お前の事が好きなんだよ』
雪蛍くんは、ずるい。
そんな風に言われたら、もう、何も言えないよ。
0
お気に入りに追加
71
あなたにおすすめの小説
家族愛しか向けてくれない初恋の人と同棲します
佐倉響
恋愛
住んでいるアパートが取り壊されることになるが、なかなか次のアパートが見つからない琴子。
何気なく高校まで住んでいた場所に足を運ぶと、初恋の樹にばったりと出会ってしまう。
十年ぶりに会話することになりアパートのことを話すと「私の家に住まないか」と言われる。
未だ妹のように思われていることにチクチクと苦しみつつも、身内が一人もいない上にやつれている樹を放っておけない琴子は同棲することになった。
あいにくですが、エリート御曹司の蜜愛はお断りいたします。
汐埼ゆたか
恋愛
旧題:あいにくですが、エリート御曹司の蜜愛はお受けいたしかねます。
※現在公開の後半部分は、書籍化前のサイト連載版となっております。
書籍とは設定が異なる部分がありますので、あらかじめご了承ください。
―――――――――――――――――――
ひょんなことから旅行中の学生くんと知り合ったわたし。全然そんなつもりじゃなかったのに、なぜだか一夜を共に……。
傷心中の年下を喰っちゃうなんていい大人のすることじゃない。せめてもの罪滅ぼしと、三日間限定で家に置いてあげた。
―――なのに!
その正体は、ななな、なんと!グループ親会社の役員!しかも御曹司だと!?
恋を諦めたアラサーモブ子と、あふれる愛を注ぎたくて堪らない年下御曹司の溺愛攻防戦☆
「馬鹿だと思うよ自分でも。―――それでもあなたが欲しいんだ」
*・゚♡★♡゚・*:.。奨励賞ありがとうございます 。.:*・゚♡★♡゚・*
▶Attention
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
お知らせ有り※※束縛上司!~溺愛体質の上司の深すぎる愛情~
ひなの琴莉
恋愛
イケメンで完璧な上司は自分にだけなぜかとても過保護でしつこい。そんな店長に秘密を握られた。秘密をすることに交換条件として色々求められてしまう。 溺愛体質のヒーロー☓地味子。ドタバタラブコメディ。
2021/3/10
しおりを挟んでくださっている皆様へ。
こちらの作品はすごく昔に書いたのをリメイクして連載していたものです。
しかし、古い作品なので……時代背景と言うか……いろいろ突っ込みどころ満載で、修正しながら書いていたのですが、やはり難しかったです(汗)
楽しい作品に仕上げるのが厳しいと判断し、連載を中止させていただくことにしました。
申しわけありません。
新作を書いて更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
お詫びに過去に書いた原文のママ載せておきます。
修正していないのと、若かりし頃の作品のため、
甘めに見てくださいm(__)m
もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~
泉南佳那
恋愛
イケメンカリスマ美容師と内気で地味な書店員との、甘々溺愛ストーリーです!
どうぞお楽しみいただけますように。
〈あらすじ〉
加藤優紀は、現在、25歳の書店員。
東京の中心部ながら、昭和味たっぷりの裏町に位置する「高木書店」という名の本屋を、祖母とふたりで切り盛りしている。
彼女が高木書店で働きはじめたのは、3年ほど前から。
短大卒業後、不動産会社で営業事務をしていたが、同期の、親会社の重役令嬢からいじめに近い嫌がらせを受け、逃げるように会社を辞めた過去があった。
そのことは優紀の心に小さいながらも深い傷をつけた。
人付き合いを恐れるようになった優紀は、それ以来、つぶれかけの本屋で人の目につかない質素な生活に安んじていた。
一方、高木書店の目と鼻の先に、優紀の兄の幼なじみで、大企業の社長令息にしてカリスマ美容師の香坂玲伊が〈リインカネーション〉という総合ビューティーサロンを経営していた。
玲伊は優紀より4歳年上の29歳。
優紀も、兄とともに玲伊と一緒に遊んだ幼なじみであった。
店が近いこともあり、玲伊はしょっちゅう、優紀の本屋に顔を出していた。
子供のころから、かっこよくて優しかった玲伊は、優紀の初恋の人。
その気持ちは今もまったく変わっていなかったが、しがない書店員の自分が、カリスマ美容師にして御曹司の彼に釣り合うはずがないと、その恋心に蓋をしていた。
そんなある日、優紀は玲伊に「自分の店に来て」言われる。
優紀が〈リインカネーション〉を訪れると、人気のファッション誌『KALEN』の編集者が待っていた。
そして「シンデレラ・プロジェクト」のモデルをしてほしいと依頼される。
「シンデレラ・プロジェクト」とは、玲伊の店の1周年記念の企画で、〈リインカネーション〉のすべての施設を使い、2~3カ月でモデルの女性を美しく変身させ、それを雑誌の連載記事として掲載するというもの。
優紀は固辞したが、玲伊の熱心な誘いに負け、最終的に引き受けることとなる。
はじめての経験に戸惑いながらも、超一流の施術に心が満たされていく優紀。
そして、玲伊への恋心はいっそう募ってゆく。
玲伊はとても優しいが、それは親友の妹だから。
そんな切ない気持ちを抱えていた。
プロジェクトがはじまり、ひと月が過ぎた。
書店の仕事と〈リインカネーション〉の施術という二重生活に慣れてきた矢先、大問題が発生する。
突然、編集部に上層部から横やりが入り、優紀は「シンデレラ・プロジェクト」のモデルを下ろされることになった。
残念に思いながらも、やはり夢でしかなかったのだとあきらめる優紀だったが、そんなとき、玲伊から呼び出しを受けて……
地味女で喪女でもよく濡れる。~俺様海運王に開発されました~
あこや(亜胡夜カイ)
恋愛
新米学芸員の工藤貴奈(くどうあてな)は、自他ともに認める地味女で喪女だが、素敵な思い出がある。卒業旅行で訪れたギリシャで出会った美麗な男とのワンナイトラブだ。文字通り「ワンナイト」のつもりだったのに、なぜか貴奈に執着した男は日本へやってきた。貴奈が所属する博物館を含むグループ企業を丸ごと買収、CEOとして乗り込んできたのだ。「お前は俺が開発する」と宣言して、貴奈を学芸員兼秘書として側に置くという。彼氏いない歴=年齢、好きな相手は壁画の住人、「だったはず」の貴奈は、昼も夜も彼の執着に翻弄され、やがて体が応えるように……
先輩に退部を命じられた僕を励ましてくれたアイドル級美少女の後輩マネージャーを成り行きで家に上げたら、なぜかその後も入り浸るようになった件
桜 偉村
恋愛
別にいいんじゃないんですか? 上手くならなくても——。
後輩マネージャーのその一言が、彼の人生を変えた。
全国常連の高校サッカー部の三軍に所属していた如月 巧(きさらぎ たくみ)は、自分の能力に限界を感じていた。
練習試合でも敗因となってしまった巧は、三軍キャプテンの武岡(たけおか)に退部を命じられて絶望する。
武岡にとって、巧はチームのお荷物であると同時に、アイドル級美少女マネージャーの白雪 香奈(しらゆき かな)と親しくしている目障りな存在だった。
だから、自信をなくしている巧を追い込んで退部させ、香奈と距離を置かせようとしたのだ。
そうすれば、香奈は自分のモノになると思っていたから。
武岡の思惑通り、巧はサッカー部を辞めようとしていた。
しかし、そこに香奈が現れる。
成り行きで香奈を家に上げた巧だが、なぜか彼女はその後も彼の家を訪れるようになって——。
「これは警告だよ」
「勘違いしないんでしょ?」
「僕がサッカーを続けられたのは、君のおかげだから」
「仲が良いだけの先輩に、あんなことまですると思ってたんですか?」
甘酸っぱくて、爽やかで、焦れったくて、クスッと笑えて……
オレンジジュース(のような青春)が好きな人必見の現代ラブコメ、ここに開幕!
※これより下では今後のストーリーの大まかな流れについて記載しています。
「話のなんとなくの流れや雰囲気を抑えておきたい」「ざまぁ展開がいつになるのか知りたい!」という方のみご一読ください。
【今後の大まかな流れ】
第1話、第2話でざまぁの伏線が作られます。
第1話はざまぁへの伏線というよりはラブコメ要素が強いので、「早くざまぁ展開見たい!」という方はサラッと読んでいただいて構いません!
本格的なざまぁが行われるのは第15話前後を予定しています。どうかお楽しみに!
また、特に第4話からは基本的にラブコメ展開が続きます。シリアス展開はないので、ほっこりしつつ甘さも補充できます!
※最初のざまぁが行われた後も基本はラブコメしつつ、ちょくちょくざまぁ要素も入れていこうかなと思っています。
少しでも「面白いな」「続きが気になる」と思った方は、ざっと内容を把握しつつ第20話、いえ第2話くらいまでお読みいただけると嬉しいです!
※基本は一途ですが、メインヒロイン以外との絡みも多少あります。
※本作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
お見合いから始まる冷徹社長からの甘い執愛 〜政略結婚なのに毎日熱烈に追いかけられてます〜
Adria
恋愛
仕事ばかりをしている娘の将来を案じた両親に泣かれて、うっかり頷いてしまった瑞希はお見合いに行かなければならなくなった。
渋々お見合いの席に行くと、そこにいたのは瑞希の勤め先の社長だった!?
合理的で無駄が嫌いという噂がある冷徹社長を前にして、瑞希は「冗談じゃない!」と、その場から逃亡――
だが、ひょんなことから彼に瑞希が自社の社員であることがバレてしまうと、彼は結婚前提の同棲を迫ってくる。
「君の未来をくれないか?」と求愛してくる彼の強引さに翻弄されながらも、瑞希は次第に溺れていき……
《エブリスタ、ムーン、ベリカフェにも投稿しています》
最高ランクの御曹司との甘い生活にすっかりハマってます
けいこ
恋愛
ホテルマンとして、大好きなあなたと毎日一緒に仕事が出来ることに幸せを感じていた。
あなたは、グレースホテル東京の総支配人。
今や、世界中に点在する最高級ホテルの創始者の孫。
つまりは、最高ランクの御曹司。
おまけに、容姿端麗、頭脳明晰。
総支配人と、同じホテルで働く地味で大人しめのコンシェルジュの私とは、明らかに身分違い。
私は、ただ、あなたを遠くから見つめているだけで良かったのに…
それなのに、突然、あなたから頼まれた偽装結婚の相手役。
こんな私に、どうしてそんなことを?
『なぜ普通以下なんて自分をさげすむんだ。一花は…そんなに可愛いのに…』
そう言って、私を抱きしめるのはなぜ?
告白されたわけじゃないのに、気がづけば一緒に住むことになって…
仕事では見ることが出来ない、私だけに向けられるその笑顔と優しさ、そして、あなたの甘い囁きに、毎日胸がキュンキュンしてしまう。
親友からのキツイ言葉に深く傷ついたり、ホテルに長期滞在しているお客様や、同僚からのアプローチにも翻弄されて…
私、一体、この先どうなっていくのかな?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる