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「亜子さんがネックレスを見てたのは知ってたんだけどどれが良かったのかは分からなったから、亜子さんに一番似合う物を選んで来たんだけど……気に入って貰えた?」

 そう、私はあの時ネックレスは手に取って見ていなかったから、竜之介くんが私の欲しかったネックレスを知ってるはずは無い。

 それなのに、彼は私が欲しかったネックレスを選んでくれたのだ。

 しかも、私に一番似合う物を選んだと言ってくれて……。

 こんな事されたら、泣けてきちゃう。

 嬉しくて、本当に嬉し過ぎて、気付けば私の瞳からは涙が零れ落ちていく。

「亜子さん!?  ごめん!  そんなに気に入らなかった?」
「ち、違うっ、違うの……。ごめん……、私、何で涙なんて……っ」

 嬉し泣きだけど、こんな風にいきなり泣いては彼が驚くのも当たり前だ。

 私は急いで涙を拭おうとするけど、溢れ出した涙は止まらない。

「亜子さん……?」
「竜之介くん……、このネックレスね、私が欲しいなって思ってた物だったの。だから私、嬉しいの……。欲しかった物を当ててくれた事は勿論だけど、私に似合うって思って選んでくれた事が何よりも嬉し過ぎて、涙が出てきちゃった……ごめんね、びっくりさせて」

 止まらない涙を拭う事を諦めた私はとりあえず悲しくて泣いている訳じゃない事を彼に伝えると、

「そっか、良かった……。喜んで貰えてるなら安心した。泣く程喜んでくれるなんて、俺こそ嬉しいよ、亜子さん」

 涙の理由が分かった竜之介くんはそう言いながら自分の胸に私を引き寄せると、ギュッと力強く抱き締めてくる。

 その温もりは心地良くて、暖かくて、ずっとこのままで居たくなる。

 離れたくなくて、もっともっと抱き締めて欲しくて、私は彼の背中に腕を回した。

 少しの間抱き締め合った私たちは顔を見合わせると、そのままどちらからともなくキスをした。

 触れるだけの軽いキスから始まり、啄むように互いの唇を求め合い、徐々に激しさを増していく。

「……っん、……はぁ、ん……」

 息が荒くなって吐息混じりの声が漏れると、竜之介くんの舌が私の口内に侵入してきて舌を絡め取られた。

 舌と舌が絡み合い、厭らしい水音が聞こえてくると互いの性欲はより一層掻き立てられていき、口内を激しく攻め立てられた私は竜之介くんに後頭部を支えられ、唇を重ね合わせたままソファーの上に押し倒された。

 貪るような激しい口付けが続いた事で私の身体は疼いていき、身体全体が熱を帯びていくのと同時に子宮がキュンと反応していくのを感じた。

 すると、まるでその瞬間を待っていたかのように竜之介くんの手が私の服の中へ滑り込んでいき、その手はブラジャーの上から胸の膨らみを覆うように当てられ、ゆっくり揉まれていく。

「……っあ、あんっ、やっ……はぁ……ッ」

 ようやく唇を解放されたけど息を整える暇もなく、今度は胸を刺激された事で嬌声を上げてしまう。

 上から見下ろしてくる竜之介くんの表情はどこか余裕が無さそうで、それはきっと私を求めてくれているからだと思うと嬉しくてたまらない。

「……亜子さん、今日も、いい?」

 だから私もそんな彼に応えたくて、潤んだ瞳で竜之介くんを見つめながら、

「……うん、いいよ…………もっと、して……?」

 そう口にしていた。
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