妹に彼氏を寝取られ傷心していた地味女の私がナンパしてきた年下イケメンと一夜を共にしたら、驚く程に甘い溺愛が待っていました【完】

夏目萌(月嶋ゆのん)

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Episode2

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「百瀬くん……キス、して?」
「いいよ――」
「――ッん……」

 私がキスを強請ると、顎を掬った百瀬くんは優しく唇を重ね、啄むようなキスを幾度となくしてくれる。

「……ッん、はぁ……っ」

 そして、徐々に激しさを増しすキスをされると、合間に吐息混じりの声が漏れていく。

「……亜夢、ベッド行こっか?」

 何度目かのキスの後、百瀬くんに問い掛けられた私は、

「……うん、行く……」

 頷きながら、そう答えていた。

 返事を聞いた百瀬くんは私の身体を軽々と抱き上げると、「亜夢、今日は妙に甘えたがりだよね?」なんて聞いてくるから、ちょっとだけ恥ずかしくなったけど百瀬くんに触れていると安心出来るの。

「……こういうの、嫌い?」
「ううん、寧ろ嬉しいよ?  今日はいっぱい、甘やかしてあげるからね」

 百瀬くんはいつも甘やかしてくれるし、私をいっぱい愛してくれる。

 そんな彼が私に隠し事をするなんて、やっぱり思えない。

 ベッドに着いて優しく身体を下ろしてくれた百瀬くんは私の上に跨ると、再び唇を塞いでは貪るようなキスをする。

「……っん、はぁ……っ、んん、ッふぁ……」

 キスをしながら頬や耳朶、首筋に指を這わせられると擽ったさと快楽で、身体がゾクリと震え出す。

 そして、唇から舌を入れられ口内を探るように支配されると、私ももっと百瀬くんに触れていたいのに力が抜けてしまって触れる事すら出来なくなる。

「……も、もせ……くん……ッ」
「ん?  何?」
「……っ、もっと、……百瀬くんを、感じ、たい……」

 もっと彼を感じて、何も考えられないくらい彼に溺れたくて私は、恥ずかしいけど、途切れ途切れに言葉を紡ぎ、百瀬くんを求めた。

 互いに服を脱ぎ捨て、私から百瀬くんに触れると、彼も私に応えるように触れてくれる。

 百瀬くんの指や舌が身体を這う度、私の身体は強く反応していく。

「――亜夢」
「……百瀬、くん……っ好き」
「俺も、好きだよ」

 名前を呼び合い、好きだと伝え合う。

 不安な気持ちもあるけど、彼に名前を呼ばれ、好きだと言われ、快楽を与えられると、次第に不安は和らいでいく。

(大丈夫……百瀬くんとの関係は、これまでのように駄目になったりしない……)

 そう言い聞かせながら、私は彼と深く繋がり合った。


 何度か繋がり合った後、そのまま眠ってしまった私がふと目を覚ますと、私の横でスマホを弄っている百瀬くん。

 彼は私が目を覚ました事に気づいていないのか、どこか苦々しげにスマホの画面に視線を向け続けている。

(何か、あったのかな?)

 そう気にはなったものの、まだ眠かった私は彼に声を掛ける事なく、再び眠りの世界へと落ちていった。



 それから一週間程が経った休日の昼下がり、百瀬くんがどこかへ出掛けて行った事に気付いた私は、何となく嫌な予感がした。

 だけど、別に今日は約束している訳じゃ無かったし、彼女だからって彼の行動を制限する権利も無い。

 車で出掛けて行った百瀬くん。

 もしかして、有紗に会いに行ったのでは……などと、根拠の無い仮説まで立て始めていた、その時、

「……有紗?」

 何とも言えないタイミングで有紗から着信が来る。

「……もしもし?」
『あ、お姉ちゃん?  今暇?』
「まあ、暇だけど」
『そう。それじゃあちょっと、出て来れない?  この前の話の続き、したいと思って』
「!!」

 正直、有紗には会いたくない。

 けど、この前の話というのは恐らく百瀬くん関連の事で、気になっていた私はそれがどうしても知りたくて、

「分かった、どこへ行けばいいの?」

 有紗と会う事を決めて待ち合わせ場所へ向かう事にした。
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