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番外編
【悟史視点】日菜子ロス・2
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学校に近づくにつれて何組か高校生カップルとすれ違った。
制服姿で一緒に手を繋いで帰る勇者とか、すごいよな。通学路でそれやる勇気、俺には無いわ。
放課後ダブルデートを実行しようとしているカップル。その中でひとりはしゃぎ過ぎて空回ってしまっている男子がいる。
「ごめんねぇ~、コイツ馬鹿でぇ~」なんて。
彼女がちょっと引きつつフォローしてるのが、見ていて微笑ま痛々しい……。
決して楽しいことばかりじゃないだろうけど、一生懸命に青春謳歌してます! ていう彼らが眩しい。
日菜子だって同世代の男子の方が同じテンションで付き合えるっていうか、あのくらいの年なら、わいわい騒がしい交際をしたいだろうに。
俺なんか、つっまんない彼氏だろうな。
学校生活を頑張っている日菜子を、静かに見守りたい気持ちと繋ぎとめておきたい気持ち。
恋人としての在り方とか、難しくてもどかしい距離の取り方に悩んだりするけど、そういうことに悩めるようになっただけ、自分はまだ前に進んでいると信じたい。
ふわふわしたおさげ髪を発見した。
「日菜子!」
思わず大きな声を出していて、自分で自分にびっくりした。
周りの生徒の視線を浴びて、なんとも気まずい気持ちになる。
信号の向こうでおさげ髪が振り向いた。
間違いない、日菜子だった。
良かった。時間がちょっと遅いから無理かと思ってたけど、本当に会えた。
制服姿の日菜子を見る機会は滅多にない。
だからかどうかはわからないけど、まだ高校生なんだなと思うと同時に――変な話かもしれないけど――いつもより妙に大人びて見えた。
日菜子は、いつだって制御しきれないくらい元気で明るくて、会えば「サトちゃん!」と満面の笑みで駆けてくる姿しか想像できなかったけど、喜ぶ俺とは対照的に、俺を見た日菜子は眉間にしわを寄せて顔を強張らせた。
想定外の反応にちょっと……いや、結構凹んだ。
聞く人が聞いたら「幸せ者め!」とボコられそうだけど、愛され慣れるっていうのは本当、良くないと思う。
日菜子に冷たくされる耐性なんて俺にはない。
学校生活頑張ってみたら、素敵な男の子がいっぱいいるって気づいちゃいました。
てへ☆ サトちゃんごめんね?
そんな展開だって考えられるし、覚悟しなくちゃいけないことだとは思うけど……拗ねたくなる……。
「あ!」
横にいた、日菜子の友達? らしき女の子に思いっきり指を差される。
なんだ「あ」って。
別に漫画家でも人に顔が認知されているような有名人ではないし、呼び止められるような覚えはないんだけど。
声の方をじっと凝視する。
日菜子より頭ひとつくらい大きな女の子が俺のことを不思議そうな顔で見ていた。
少し色を抜いた髪が、肩の近くで外に跳ねる。
気の強そうな瞳。俺もその顔を見て相槌を打った。
「あぁ」
あの時の子だ。
日菜子のクラスメートで、前に一度話をしたことがある。
交差点の信号が変わると、二人は横断歩道を渡ってこちらに歩いてきた。
日菜子は、「え? え?」と言いながら、俺と茶髪の子を交互に眺めている。
面識があったなんて思ってもいないんだろうな。
あれから友達になったのか。
ものすごく日菜子からは疎遠そうに見えたのに、バトルすらしたとか言ってたのに。
頑張ったん……だろうなぁ……。
キョトンとしている日菜子をしみじみと眺める。
知らないうちに成長してるんだ。
「ふたり、知り合いなの?」
そう尋ねてくる日菜子に、俺もその子も「いや……別に」とか「勘違いだった」とか言って、お茶を濁しておいた。
あの時の俺達は日菜子にとっちゃあんまり良い話をしていないし。
別に知り合いというレベルでもないので、お互い適当にごまかすことにした。
「この人が言ってた、日菜子のカレシ?」
「え…………」
そう尋ねられて、日菜子が「あ……うん……」と嬉しそうにはにかんだ。
その初々しい反応に恥ずかしさが伝染する。
一瞬でも日菜子の浮気がどうとか考えたことが申し訳なくなった。
ほわほわ笑っているのかと思えば、日菜子は急にキリリッと顔を上げて俺を売り込み始めた。
「水谷結城先生だよー。とってもお偉いんだよー」
「やめれ。偉くない、偉くない」
そして、恐らく初めての友達を俺に紹介してくれた。
「こちら、クラスメートの東雲鹿乃子さん」
ばか言うな。
友達って言え、友達って!
「そう……だったんだ。あ、とりあえずサインくださいっ」
「えー……。と」
カバンからごそごそと――なんか出てきた。それは、少年ホップ。
俺の最終話が載ってる回ですか。それは死ねるほど恥ずかしいですね。
「日菜子から勧められて読みました。少年漫画なのに線が細いって言うか。キレーな絵ですね」
「あぁ、どうも」
「次も何かお話描かれるんですか?」
ラブストーリー描くことが決まってます。
とりあえず1話読み切り型の連載を5回くらいやって、行けそうなら本格的に……ということで。
今日も担当さんとバッチリ打ち合わせしてきました。
もう逃げられそうにありません。
なんて言えない。
言うわけがない。
「いや……ちょっとまだ方向性が決まって無くてね」
マジックペンを受け取って、ホップの表紙にサインを入れる。
どこに書けばいいのか少し悩む。
右脇とか表紙のイラストに映えるような位置にサインを入れると、表紙を飾っている人気漫画の作者が俺に見える気がする。それは詐欺っぽくてやだ。
いっそこの表紙の熱血主人公の顔の上に書くか? ……さすがにそんなことしたら人間ちっちゃいよな。
一瞬くだらないことを色々考えたが、下の方にシンプルにサインしておいた。
サインから『黒翼士 最終回』と書いてある所に向かって矢印線を引いて『コレ』と書いておく。
「はい」
「わ……ありがとうございます……」
嬉しそうに受け取ってくれた鹿乃子ちゃんを見てると、士気が上がる。
「いつか、この雑誌にプレミアつけるね」
「あは。期待してます」
そして俺は、気付けばひとり言に近いくらいの声で彼女に頼んでいた。
「……できれば、これからもずっと日菜子と仲よくしてやって」
聞き取れているかわからないと思ったけど、声はちゃんと届いたらしく。
鹿乃子ちゃんは少し不思議そうな顔をしていた。
「別に……仲よくとかってお願いされてするもんじゃないし」
あぁ。
「そっか」
目から鱗が落ちた。
ホント、そうだ。
良かった。
この子良い子だ。
「…………」
一連のやりとりを眺めていた日菜子がぼんやりと呟いた。
「いいなぁ」
「は?」
「私もサトちゃんのサインが欲しい」
「「何を……今さら……」」
思わず鹿乃子ちゃんと声がハモった。
日菜子もカバンからおもむろに少年ホップを取り出す。
って、おまえもかよ。どんだけ厚いと思ってるんだ少年ホップ。
「カバンには教科書入れろよ……」
いや、嬉しいんだけどさ……。ここは一応、年上としてそれなりの発言をしておく。
こんなんいつでもいいじゃんか、と思いつつ日菜子のホップにサインを入れていると、「んじゃまー、あたしはお邪魔なので先に帰りまーす!」と鹿乃子ちゃんは右手を上げて、信号が点滅している交差点を駆けて行ってしまった。
「ごゆっくり、日菜子ー」
少し離れた所から、悪戯っぽく笑って叫んでいる。空気読まれた……。
ちょっとこれは、空気読むべきなのは俺だったんじゃ……?
せっかく日菜子が友達と帰ろうとしているのを邪魔してしまったかもしれない。
「…………」
らしくもなく、お互い沈黙する。
ちらっと横目で見る日菜子の表情は、相変わらず険しくて、さすがの俺も申し訳なくなる。
だけどここでかける言葉は、『早く友達を追っかけろ』も『ごめん』も、きっと違う。
「家にケーキがあって」
「……? うん」
「日菜子に食べさせたくて」
「え!? 食べていいの?」
「なんか、会えるかなーと思って、ふらっと歩いてたら会えたから……」
「…………サトちゃん、日菜子に会いに来たの?」
不思議そうな顔をされる。
そら、そうだ。
今まで自分から日菜子に会いに行くことなんてなかったんだから。
待つまでも、行くまでもなく、日菜子は俺の元へ飛んでくるのが当たり前で、だから実感がわかないかもしれない。
俺もわかんなかった。
あれがすごく貴重で幸せな時間だったってことに。
制服姿で一緒に手を繋いで帰る勇者とか、すごいよな。通学路でそれやる勇気、俺には無いわ。
放課後ダブルデートを実行しようとしているカップル。その中でひとりはしゃぎ過ぎて空回ってしまっている男子がいる。
「ごめんねぇ~、コイツ馬鹿でぇ~」なんて。
彼女がちょっと引きつつフォローしてるのが、見ていて微笑ま痛々しい……。
決して楽しいことばかりじゃないだろうけど、一生懸命に青春謳歌してます! ていう彼らが眩しい。
日菜子だって同世代の男子の方が同じテンションで付き合えるっていうか、あのくらいの年なら、わいわい騒がしい交際をしたいだろうに。
俺なんか、つっまんない彼氏だろうな。
学校生活を頑張っている日菜子を、静かに見守りたい気持ちと繋ぎとめておきたい気持ち。
恋人としての在り方とか、難しくてもどかしい距離の取り方に悩んだりするけど、そういうことに悩めるようになっただけ、自分はまだ前に進んでいると信じたい。
ふわふわしたおさげ髪を発見した。
「日菜子!」
思わず大きな声を出していて、自分で自分にびっくりした。
周りの生徒の視線を浴びて、なんとも気まずい気持ちになる。
信号の向こうでおさげ髪が振り向いた。
間違いない、日菜子だった。
良かった。時間がちょっと遅いから無理かと思ってたけど、本当に会えた。
制服姿の日菜子を見る機会は滅多にない。
だからかどうかはわからないけど、まだ高校生なんだなと思うと同時に――変な話かもしれないけど――いつもより妙に大人びて見えた。
日菜子は、いつだって制御しきれないくらい元気で明るくて、会えば「サトちゃん!」と満面の笑みで駆けてくる姿しか想像できなかったけど、喜ぶ俺とは対照的に、俺を見た日菜子は眉間にしわを寄せて顔を強張らせた。
想定外の反応にちょっと……いや、結構凹んだ。
聞く人が聞いたら「幸せ者め!」とボコられそうだけど、愛され慣れるっていうのは本当、良くないと思う。
日菜子に冷たくされる耐性なんて俺にはない。
学校生活頑張ってみたら、素敵な男の子がいっぱいいるって気づいちゃいました。
てへ☆ サトちゃんごめんね?
そんな展開だって考えられるし、覚悟しなくちゃいけないことだとは思うけど……拗ねたくなる……。
「あ!」
横にいた、日菜子の友達? らしき女の子に思いっきり指を差される。
なんだ「あ」って。
別に漫画家でも人に顔が認知されているような有名人ではないし、呼び止められるような覚えはないんだけど。
声の方をじっと凝視する。
日菜子より頭ひとつくらい大きな女の子が俺のことを不思議そうな顔で見ていた。
少し色を抜いた髪が、肩の近くで外に跳ねる。
気の強そうな瞳。俺もその顔を見て相槌を打った。
「あぁ」
あの時の子だ。
日菜子のクラスメートで、前に一度話をしたことがある。
交差点の信号が変わると、二人は横断歩道を渡ってこちらに歩いてきた。
日菜子は、「え? え?」と言いながら、俺と茶髪の子を交互に眺めている。
面識があったなんて思ってもいないんだろうな。
あれから友達になったのか。
ものすごく日菜子からは疎遠そうに見えたのに、バトルすらしたとか言ってたのに。
頑張ったん……だろうなぁ……。
キョトンとしている日菜子をしみじみと眺める。
知らないうちに成長してるんだ。
「ふたり、知り合いなの?」
そう尋ねてくる日菜子に、俺もその子も「いや……別に」とか「勘違いだった」とか言って、お茶を濁しておいた。
あの時の俺達は日菜子にとっちゃあんまり良い話をしていないし。
別に知り合いというレベルでもないので、お互い適当にごまかすことにした。
「この人が言ってた、日菜子のカレシ?」
「え…………」
そう尋ねられて、日菜子が「あ……うん……」と嬉しそうにはにかんだ。
その初々しい反応に恥ずかしさが伝染する。
一瞬でも日菜子の浮気がどうとか考えたことが申し訳なくなった。
ほわほわ笑っているのかと思えば、日菜子は急にキリリッと顔を上げて俺を売り込み始めた。
「水谷結城先生だよー。とってもお偉いんだよー」
「やめれ。偉くない、偉くない」
そして、恐らく初めての友達を俺に紹介してくれた。
「こちら、クラスメートの東雲鹿乃子さん」
ばか言うな。
友達って言え、友達って!
「そう……だったんだ。あ、とりあえずサインくださいっ」
「えー……。と」
カバンからごそごそと――なんか出てきた。それは、少年ホップ。
俺の最終話が載ってる回ですか。それは死ねるほど恥ずかしいですね。
「日菜子から勧められて読みました。少年漫画なのに線が細いって言うか。キレーな絵ですね」
「あぁ、どうも」
「次も何かお話描かれるんですか?」
ラブストーリー描くことが決まってます。
とりあえず1話読み切り型の連載を5回くらいやって、行けそうなら本格的に……ということで。
今日も担当さんとバッチリ打ち合わせしてきました。
もう逃げられそうにありません。
なんて言えない。
言うわけがない。
「いや……ちょっとまだ方向性が決まって無くてね」
マジックペンを受け取って、ホップの表紙にサインを入れる。
どこに書けばいいのか少し悩む。
右脇とか表紙のイラストに映えるような位置にサインを入れると、表紙を飾っている人気漫画の作者が俺に見える気がする。それは詐欺っぽくてやだ。
いっそこの表紙の熱血主人公の顔の上に書くか? ……さすがにそんなことしたら人間ちっちゃいよな。
一瞬くだらないことを色々考えたが、下の方にシンプルにサインしておいた。
サインから『黒翼士 最終回』と書いてある所に向かって矢印線を引いて『コレ』と書いておく。
「はい」
「わ……ありがとうございます……」
嬉しそうに受け取ってくれた鹿乃子ちゃんを見てると、士気が上がる。
「いつか、この雑誌にプレミアつけるね」
「あは。期待してます」
そして俺は、気付けばひとり言に近いくらいの声で彼女に頼んでいた。
「……できれば、これからもずっと日菜子と仲よくしてやって」
聞き取れているかわからないと思ったけど、声はちゃんと届いたらしく。
鹿乃子ちゃんは少し不思議そうな顔をしていた。
「別に……仲よくとかってお願いされてするもんじゃないし」
あぁ。
「そっか」
目から鱗が落ちた。
ホント、そうだ。
良かった。
この子良い子だ。
「…………」
一連のやりとりを眺めていた日菜子がぼんやりと呟いた。
「いいなぁ」
「は?」
「私もサトちゃんのサインが欲しい」
「「何を……今さら……」」
思わず鹿乃子ちゃんと声がハモった。
日菜子もカバンからおもむろに少年ホップを取り出す。
って、おまえもかよ。どんだけ厚いと思ってるんだ少年ホップ。
「カバンには教科書入れろよ……」
いや、嬉しいんだけどさ……。ここは一応、年上としてそれなりの発言をしておく。
こんなんいつでもいいじゃんか、と思いつつ日菜子のホップにサインを入れていると、「んじゃまー、あたしはお邪魔なので先に帰りまーす!」と鹿乃子ちゃんは右手を上げて、信号が点滅している交差点を駆けて行ってしまった。
「ごゆっくり、日菜子ー」
少し離れた所から、悪戯っぽく笑って叫んでいる。空気読まれた……。
ちょっとこれは、空気読むべきなのは俺だったんじゃ……?
せっかく日菜子が友達と帰ろうとしているのを邪魔してしまったかもしれない。
「…………」
らしくもなく、お互い沈黙する。
ちらっと横目で見る日菜子の表情は、相変わらず険しくて、さすがの俺も申し訳なくなる。
だけどここでかける言葉は、『早く友達を追っかけろ』も『ごめん』も、きっと違う。
「家にケーキがあって」
「……? うん」
「日菜子に食べさせたくて」
「え!? 食べていいの?」
「なんか、会えるかなーと思って、ふらっと歩いてたら会えたから……」
「…………サトちゃん、日菜子に会いに来たの?」
不思議そうな顔をされる。
そら、そうだ。
今まで自分から日菜子に会いに行くことなんてなかったんだから。
待つまでも、行くまでもなく、日菜子は俺の元へ飛んでくるのが当たり前で、だから実感がわかないかもしれない。
俺もわかんなかった。
あれがすごく貴重で幸せな時間だったってことに。
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