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本編
22 【悟史視点】熟成期間
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「どうして恋人兼アシスタントじゃ駄目なの?」
日菜子はわかっていそうで、やはり全然わかっていない気がする。
肩すかしを思いっきりくらったような渋い顔で、俺は日菜子を見た。
日菜子はというと、俺の仕事を手伝えないので手持ち無沙汰に作業風景を眺めていた。
あの1件以来、橘さんからの連絡は無い。
ずっとお世話になっていた人に迷惑をかけて申し訳なかったけど、何度も過去を振り返ってばかりもいられない。
俺は新たな出版社に売り込む原稿に手をつけていた。
「恋人でもアシスタントはできると思うんだけどなぁ……」
日菜子は「待て」をさせられている犬のように、俺の手の動きをうずうずしながら目で追っていた。
本当に、この仕事が好きなんだよなぁ……。
嬉しさ半分、寂しさ半分。
きっと日菜子は、どこへ行っても幸せそうに漫画を描くんだろう。
技術を吸収したら、今よりもっと高みを目指すんだろう。
俺もうかうかしてらんないな、と手元の原稿に力が入る。
そんな俺の心境は知らず。
お仕事ちょーだい、と日菜子は目で訴え続けてくるので、「普通に考えて、恋人とふたりっきりなんて仕事になんねーだろ」と言ってやった。
これももうひとつの本音。
精神的に未熟な状態で、職場とプライベートを混同することは避けたかった。
俺は至って一般論を真面目に答えたつもりだったが、これは日菜子に覿面に効いた。
頬を薔薇色に染めて「日菜子と、そ……そ……そういうことしたいって思うんだ!? サトちゃんが!? サトちゃんなのに!?」と物凄い勢いで食いついてきた。
「…………」
俺は少し間をおいてから、自分の言葉を反芻する。
なるほど、今のは完全に誘い文句だ。
日菜子は耳まで真っ赤になって、頬を手で押さえながらくねくねと恥ずかしがっている。
長時間ふたりきりなることが多かったから、そういうことは考えないようにしていたけど。
改めて日菜子をまじまじと見る。
ふわふわぷにぷにした柔らかそうな体に、ほんのり桃色がかった白い肌。
ちょっかいかけてみたくもなる。
日菜子は可愛い。
でも、それをあえて口に出そうとは思わなかった。
「もう少し、大人になったらな」
「…………」
日菜子はおもむろに、胸元に手を当て、そして俺に視線を戻した。
「……サトちゃんが思ってるよりは、日菜子、絶対あると思うよ」
思わず吹き出しそうになる。
そこじゃねーよ! というツッコミはさておき。
「……精神面の話」
ため息まじりに俺は言った。
でも、それはもちろん、自分も含めての話。
高校生相手に何ができるっつーんだか。
年の差が辛いのは日菜子じゃないっつの。
日菜子は不満かもしれないけど、高校生に手を出す大人なんてろくなもんじゃないからな。
これは俺の誠意であって、大事にされていることを誇って欲しいくらいだ。
そんな俺の胸中なんて知る由もなく。
日菜子は面白くなさそうな顔をして、心に湧いた疑惑を口にした。
「やっぱり、いい様にサトちゃんに騙されてる気がするんだよなぁ」
「あ?」
「日菜子を遠ざける為の口実なんでしょ、“彼女”なんて。日菜子をアパートから遠ざけたら由梨おねえちゃんと宜しくやる、とかね」
数秒、俺たちの間に気まずい沈黙が訪れた。
え……。
えぇー……?
正直、心外だった。
あの死ぬほど恥ずかしい告白を聞いておいて、それか。
あんなの嘘でも言えないし。
俺がそんなことできる人間じゃないって、お前ならわかるだろ!?
でも、ここでイライラして、いつもの調子で憎まれ口を叩いていたら何も変われない。
今までさんざん日菜子への恋愛感情を否定してきたのは事実だし。
信用されていなかったとしても仕方がないのかもしれない。
それは時間をかけて、追々自分の誠実さを理解させていけば良いのであり……。
「サトちゃんのスケコマシ」
「………………」
日菜子のとどめの一言で、俺の中の誠意と誠実さは吹っ飛んでいった。
俺は墨汁の蓋をキュッと閉めて、原稿用紙を汚れないように丁寧にしまう。
机から体を引いて、日菜子のすぐ隣に座ると、日菜子は何事かと身構えた。
「お前の場合、本気かどうかは態度で示したほうがいいんだよな?」
意地悪な気持ちになってそう訊いてみると、日菜子の体はピクン! と跳ねるように反応した。
「な……な……何の……」
話? と言いたかったようだが、言葉になっていなかった。
俺が腕を伸ばすと、日菜子は反射的に後ろへ逃げる。
構わずに日菜子の腕を掴んで、胸の中に抱き寄せた。
今の状況に理解が追いついてこないのか、日菜子は俺の胸に体を預けたまま固まっている。
「顔を上げなきゃできないだろ」
「…………~~~っ……」
親指と人差し指で顎を挟んで上へ向かせると、日菜子は可哀想なくらい真っ赤で。
先程の強気な言葉は嘘のような、困惑した表情で俺を見つめていた。
日菜子の潤んだ瞳に思わずたじろぐ。
緊張、した。
あの日の日菜子は、今の俺の倍緊張してたんだろうな。
「ごめん。ずっと、関係を変えることが怖かったんだ。でももう腹括ったから」
日菜子の頬に指を這わせる。
桃色のぷっくりした唇に指先が触れると、日菜子はビクリと肩を揺らした。
ちょっと仕返ししてやるくらいのつもりだったのに。
宝石みたいな瞳がゆらめく。
思わずそのまま引き寄せられそうになって、自制心をフル動員して日菜子から離れた。
「次は本気でするからな」
口で色々言ってくる割に、ずっと純粋な日菜子に、はぁ……と深くため息をつく。
もういいや。さすがに俺が本気ってことは、伝わっただろうし。
机に戻ろうとすると、日菜子は俺の服の裾を掴んだ。
真っ赤な顔で、必死にパクパクと何かを訴えてくる。
口の動きで、大体何を言いたいのか察して、俺も顔が赤くなった。
ほらな。
仕事になんないだろ。
「………」
日菜子の前に座り直して、日菜子から眼鏡を外す。
「今度は目、閉じてろよ」
日菜子はわかっていそうで、やはり全然わかっていない気がする。
肩すかしを思いっきりくらったような渋い顔で、俺は日菜子を見た。
日菜子はというと、俺の仕事を手伝えないので手持ち無沙汰に作業風景を眺めていた。
あの1件以来、橘さんからの連絡は無い。
ずっとお世話になっていた人に迷惑をかけて申し訳なかったけど、何度も過去を振り返ってばかりもいられない。
俺は新たな出版社に売り込む原稿に手をつけていた。
「恋人でもアシスタントはできると思うんだけどなぁ……」
日菜子は「待て」をさせられている犬のように、俺の手の動きをうずうずしながら目で追っていた。
本当に、この仕事が好きなんだよなぁ……。
嬉しさ半分、寂しさ半分。
きっと日菜子は、どこへ行っても幸せそうに漫画を描くんだろう。
技術を吸収したら、今よりもっと高みを目指すんだろう。
俺もうかうかしてらんないな、と手元の原稿に力が入る。
そんな俺の心境は知らず。
お仕事ちょーだい、と日菜子は目で訴え続けてくるので、「普通に考えて、恋人とふたりっきりなんて仕事になんねーだろ」と言ってやった。
これももうひとつの本音。
精神的に未熟な状態で、職場とプライベートを混同することは避けたかった。
俺は至って一般論を真面目に答えたつもりだったが、これは日菜子に覿面に効いた。
頬を薔薇色に染めて「日菜子と、そ……そ……そういうことしたいって思うんだ!? サトちゃんが!? サトちゃんなのに!?」と物凄い勢いで食いついてきた。
「…………」
俺は少し間をおいてから、自分の言葉を反芻する。
なるほど、今のは完全に誘い文句だ。
日菜子は耳まで真っ赤になって、頬を手で押さえながらくねくねと恥ずかしがっている。
長時間ふたりきりなることが多かったから、そういうことは考えないようにしていたけど。
改めて日菜子をまじまじと見る。
ふわふわぷにぷにした柔らかそうな体に、ほんのり桃色がかった白い肌。
ちょっかいかけてみたくもなる。
日菜子は可愛い。
でも、それをあえて口に出そうとは思わなかった。
「もう少し、大人になったらな」
「…………」
日菜子はおもむろに、胸元に手を当て、そして俺に視線を戻した。
「……サトちゃんが思ってるよりは、日菜子、絶対あると思うよ」
思わず吹き出しそうになる。
そこじゃねーよ! というツッコミはさておき。
「……精神面の話」
ため息まじりに俺は言った。
でも、それはもちろん、自分も含めての話。
高校生相手に何ができるっつーんだか。
年の差が辛いのは日菜子じゃないっつの。
日菜子は不満かもしれないけど、高校生に手を出す大人なんてろくなもんじゃないからな。
これは俺の誠意であって、大事にされていることを誇って欲しいくらいだ。
そんな俺の胸中なんて知る由もなく。
日菜子は面白くなさそうな顔をして、心に湧いた疑惑を口にした。
「やっぱり、いい様にサトちゃんに騙されてる気がするんだよなぁ」
「あ?」
「日菜子を遠ざける為の口実なんでしょ、“彼女”なんて。日菜子をアパートから遠ざけたら由梨おねえちゃんと宜しくやる、とかね」
数秒、俺たちの間に気まずい沈黙が訪れた。
え……。
えぇー……?
正直、心外だった。
あの死ぬほど恥ずかしい告白を聞いておいて、それか。
あんなの嘘でも言えないし。
俺がそんなことできる人間じゃないって、お前ならわかるだろ!?
でも、ここでイライラして、いつもの調子で憎まれ口を叩いていたら何も変われない。
今までさんざん日菜子への恋愛感情を否定してきたのは事実だし。
信用されていなかったとしても仕方がないのかもしれない。
それは時間をかけて、追々自分の誠実さを理解させていけば良いのであり……。
「サトちゃんのスケコマシ」
「………………」
日菜子のとどめの一言で、俺の中の誠意と誠実さは吹っ飛んでいった。
俺は墨汁の蓋をキュッと閉めて、原稿用紙を汚れないように丁寧にしまう。
机から体を引いて、日菜子のすぐ隣に座ると、日菜子は何事かと身構えた。
「お前の場合、本気かどうかは態度で示したほうがいいんだよな?」
意地悪な気持ちになってそう訊いてみると、日菜子の体はピクン! と跳ねるように反応した。
「な……な……何の……」
話? と言いたかったようだが、言葉になっていなかった。
俺が腕を伸ばすと、日菜子は反射的に後ろへ逃げる。
構わずに日菜子の腕を掴んで、胸の中に抱き寄せた。
今の状況に理解が追いついてこないのか、日菜子は俺の胸に体を預けたまま固まっている。
「顔を上げなきゃできないだろ」
「…………~~~っ……」
親指と人差し指で顎を挟んで上へ向かせると、日菜子は可哀想なくらい真っ赤で。
先程の強気な言葉は嘘のような、困惑した表情で俺を見つめていた。
日菜子の潤んだ瞳に思わずたじろぐ。
緊張、した。
あの日の日菜子は、今の俺の倍緊張してたんだろうな。
「ごめん。ずっと、関係を変えることが怖かったんだ。でももう腹括ったから」
日菜子の頬に指を這わせる。
桃色のぷっくりした唇に指先が触れると、日菜子はビクリと肩を揺らした。
ちょっと仕返ししてやるくらいのつもりだったのに。
宝石みたいな瞳がゆらめく。
思わずそのまま引き寄せられそうになって、自制心をフル動員して日菜子から離れた。
「次は本気でするからな」
口で色々言ってくる割に、ずっと純粋な日菜子に、はぁ……と深くため息をつく。
もういいや。さすがに俺が本気ってことは、伝わっただろうし。
机に戻ろうとすると、日菜子は俺の服の裾を掴んだ。
真っ赤な顔で、必死にパクパクと何かを訴えてくる。
口の動きで、大体何を言いたいのか察して、俺も顔が赤くなった。
ほらな。
仕事になんないだろ。
「………」
日菜子の前に座り直して、日菜子から眼鏡を外す。
「今度は目、閉じてろよ」
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