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番外編
【亜季視点】川内亜季は愛されたい・1
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26才。
友達がちらほら結婚しだした。
仕事も別に派遣だし、将来の目標もないし、どうだっていい。
良い男がいれば、あたしも適当に結婚して養ってほしい。
容姿は多分、悪い方じゃない。
綺麗に生んでくれて、ありがとう両親。
お陰さまで、学生の頃から今日に至るまで、特に相手に困ることはなかった。
別れてもすぐに次の彼氏ができたから、ひとりの人間に執着したことがなかった。
なかったんだけれど、ね。
そろそろ『結婚』の二文字を前に、誰があたしを一番幸せにしてくれそうか考えてみた。
結果、別にこれと言って今まで当たりも引いていないことに気づいてしまった今日この頃。
「あーぁ……」
居間の真ん中にごろりと寝転がって、スマホをいじくる。
中身のない言葉遊びを流し見ながら、あたしはがっくりと肩を落とした。
こんなんであたしの機嫌がとれるとでも?
特に何もすることがない、日曜の昼下がり。
窓から差し込んでくる温かいおひさまの光にウトウトしていると――。
「こんにちはーっ」
馴染みのある、少し高くて甘めの声が我が家に響く。
そわそわしていた両親が、ガタン! と音を立てて椅子から立ちあがり、慌てて玄関へと出迎えに行く。
なんてわかりやすい反応なんだか。
「まぁまぁ、いらっしゃい」
「えへへ、お邪魔します~」
そんな一連のやりとりの後、隣家の幼馴染の女の子が部屋に入ってきた。
色素の薄いふわふわの髪が、日の光に透けて輝くのを目を細めて見る。
彼女はあたしの弟、悟史にベタ惚れの日菜子ちゃん。
馬鹿悟史のせいで内部分裂を起こした我が家に、悟史の描いた漫画を毎月届けにくる律儀な子。
父さんも母さんもこの子が来るのを、悟史の話が聞けるのをいつも心待ちにしている。
正直ね、自分の弟だから余計なのかもしれないんだけどね。
悟史の何が良いのかあたしにゃさっぱりわからん。
夢を追い求めて、かっこいいですよね! なんてこの子は頬染めて言ったりするんだけど、わっかいなぁと思う。現にJ Kだし、あたしより全然若いんだけど。
新人漫画家と恋愛したいだなんて、将来不安定確実な、そんなギャンブル人生あたしはごめんだ。
「亜季おねーちゃんも、こんにちはっ」
ゴロゴロしていたあたしにも、彼女は律儀に姿勢を正し、屈託ない笑みで挨拶をする。
「あんたも、よくうちにマメに来るよねー」
あたしが何の気なしにそう言うと、「ご……ごめんね。日菜子、ちょっとお邪魔だよね……」と謙遜してみせる。
両親然り、悟史の姉であるあたしにも良い子であろうとしているのがわかる。
これも一応、計算のうちなんだろうなぁ……。
そら、わかる。
あたしの方が伊達に長くあざと可愛く生きていない。
「いやー? 別に全然だよ~」とあたしが言うと、「ホント!? 良かった~」とふわふわ可愛く笑う。
こういう強かさは嫌いじゃないんだけどね。
嫌いじゃないんだけどさ……。
あたしはどーもこの子が苦手だったりする。
フツー、そういうかしこい立ちまわりはもっとスマートにやるものだよ。
あたしや両親への献身奉公、ここまでくるともう計算じゃない。
自分の時間を犠牲にしてまで悟史に尽くす、この子はちょっと異常だと思うんだ。
あたしは自分が一番大事。
女は男に愛されて、尽くされてなんぼのもんでしょう。
手に入れたくてヤキモキさせるくらいでちょうどいい。
好きな男に尽くしすぎる女の子はハッキリ言って馬鹿。
愛されてるなんて男に過信させるのは危険危険。
何やっても許されると思わせる、浮気の温床になるんだから。
尽くして報われればマシだろうけど、大事な一番可愛い時期を、テキトーにあしらわれ翻弄されてフツーはポイ。
自己犠牲とかそうゆうの全然美しくないと思う。
うちの弟はそこまで酷い男じゃないにしろ、今は漫画で頭いっぱい、恋愛なんて二の次。
あんたのことだって、正直どうでもいいんだって。
この子もあんだけ一緒にいるんだからそんなことわかってんじゃないのかなー? と思うのにね。
「サトちゃんが……サトちゃんが……サトちゃんが……」
以下、エンドレス。
うちに来て、恋する乙女全開のこの子があたしは哀れで仕方ない。
まぁ、あたしにはせいぜいドンマイって合掌することしかできないけどね。
いやいや。そんなことよりも。
他人のことより、あたしのことだよ。
もうねー、そろそろ派遣の契約も更新時期にさしかかっているし。
本当に切実にそろそろどこかに落ち着きたい。
稼ぎがよくて、落ち着いてるダンディなオジサマ希望で。
どうかあたしを養ってください。
「川内、今日は帰り早いの?」
仕事終わりに課長――高遠さんが声をかけてきた。
この会社に来てから、仕事の上手い片付け方、人間関係に至るまで、色々あたしに教えてくれた人。
身長がすらっと高くて鼻筋が綺麗に通ってるイケメン、そのうえ温和で話上手ときたもんだから、社員の女の子からパートのおばちゃんに至るまで幅広く人気がある。
実年齢より大分若く見えるけど、年は30後半なのかなぁ。
いったい何の用なのよ。言っておくけど、あたし残業はしないからね? とポケッと高遠さんの顔を眺めていたら。
「食事でも、どう?」
少し戸惑いがちに、あたしの耳元に口を寄せてきた。
仕事の時とは明らかに違う、色っぽくて低い声。
「ぅ、え?」
普段は気がつかなかった爽やかな香水の香りに、高遠さんの距離の近さを感じてしまって、あたしは不覚にも頬を赤らめ後ずさった。
え……? な……なになに……何これ、ひょっとしてお誘い?
確かにあたしはこの人に好かれてる自信はあった。
偶然にしてはよく目が合って、あたしはその度にニッコリ笑ってみせていたし。
持ち前の気の強さを上手く仕事で発揮して、ハキハキとどんなクレーム電話にも前向きに、ペースを崩さず対応してきたあたしのことをこの人は誰よりもよく見て評価してくれていたよ。
あたし達、上司と部下としてはいいコンビだったよね、あたし派遣だけどさ。
一瞬ふわっと舞い上がり、次にはたと我に帰った。
でもこの人、確か奥さんいたんじゃなかったっけ?
修羅場になったら、超面倒くさいじゃん……。
浮かれたり凹んだり、えーどうしよっかな~……とウダウダ悩んでいたら、いいタイミングでお腹がぐぅと鳴る。
高遠さんに「ぷっ……」と吹き出すように笑われ、あたしも「あは……」と照れた笑いを返す。
まぁいいいよね、とりあえずタダ飯だしね。と意味のわからない納得の仕方をして、高遠さんに付いて行ったら、すごくお洒落なホテルのてっぺんに連れて行ってくれた。
誘ってくれた時の雰囲気からして、駅前の飲み屋って感じではないと思ってたけど。けどけど。
これはガチの素敵デートだ。
大きな窓ガラスから一望できる夜景はすごく綺麗で、出される料理もお酒も夢みたいに美味しかった。
あたしはすっかりはしゃいでしまって、高遠さんとの話も弾んだ。
仕事に対する考え方とかもこの人はすごくまとも、ためになる。
結構できる人なんだけど、そのことを鼻にかけて話すんじゃなくて、こうすると上手くいくんだって、頭の悪いあたしでもどう応用していくか丁寧に教えてくれた。
あたしのくだらない話も、高遠さんはすごく楽しそうに聞いてくれて、それがまた嬉しくて。
時間が経つのも忘れて、そうしてふたり、どのくらい話しこんでいたのかもわからない。
あたし達はその後、ごく自然に一夜を共にした。
エッチも上手だった。
今まで付き合った男の中で一番良かった。
なんか自分の世界に行っちゃって女は置いてけぼり~みたいな。
ひとりよがりな男って結構いたから。
こんなに最後まで満足させてくれる人そうそういない。
体の相性なんて正直そんなに問題じゃないと思う。
男のテクニックは、女に対する細やかな気遣いだと思うんだ、あたし論だけど。
いいなー、この人に抱かれてる奥さんは幸せだなー。
でもまーどーせ、間もなく契約期間が終了する後腐れないあたしを軽く遊んだくらいなんだろう。
上手だったしね、あたしも良い思いさせてもらったから別にいいんだけど。
でもね、ずっとこの人はもっと真面目な人だと思ってたから意外だった。
そしたら、引き続き驚き発言かましてくれちゃうもんだから。
あたしの頭は完全フリーズしたわよ。
「妻に会ってくれないか?」
友達がちらほら結婚しだした。
仕事も別に派遣だし、将来の目標もないし、どうだっていい。
良い男がいれば、あたしも適当に結婚して養ってほしい。
容姿は多分、悪い方じゃない。
綺麗に生んでくれて、ありがとう両親。
お陰さまで、学生の頃から今日に至るまで、特に相手に困ることはなかった。
別れてもすぐに次の彼氏ができたから、ひとりの人間に執着したことがなかった。
なかったんだけれど、ね。
そろそろ『結婚』の二文字を前に、誰があたしを一番幸せにしてくれそうか考えてみた。
結果、別にこれと言って今まで当たりも引いていないことに気づいてしまった今日この頃。
「あーぁ……」
居間の真ん中にごろりと寝転がって、スマホをいじくる。
中身のない言葉遊びを流し見ながら、あたしはがっくりと肩を落とした。
こんなんであたしの機嫌がとれるとでも?
特に何もすることがない、日曜の昼下がり。
窓から差し込んでくる温かいおひさまの光にウトウトしていると――。
「こんにちはーっ」
馴染みのある、少し高くて甘めの声が我が家に響く。
そわそわしていた両親が、ガタン! と音を立てて椅子から立ちあがり、慌てて玄関へと出迎えに行く。
なんてわかりやすい反応なんだか。
「まぁまぁ、いらっしゃい」
「えへへ、お邪魔します~」
そんな一連のやりとりの後、隣家の幼馴染の女の子が部屋に入ってきた。
色素の薄いふわふわの髪が、日の光に透けて輝くのを目を細めて見る。
彼女はあたしの弟、悟史にベタ惚れの日菜子ちゃん。
馬鹿悟史のせいで内部分裂を起こした我が家に、悟史の描いた漫画を毎月届けにくる律儀な子。
父さんも母さんもこの子が来るのを、悟史の話が聞けるのをいつも心待ちにしている。
正直ね、自分の弟だから余計なのかもしれないんだけどね。
悟史の何が良いのかあたしにゃさっぱりわからん。
夢を追い求めて、かっこいいですよね! なんてこの子は頬染めて言ったりするんだけど、わっかいなぁと思う。現にJ Kだし、あたしより全然若いんだけど。
新人漫画家と恋愛したいだなんて、将来不安定確実な、そんなギャンブル人生あたしはごめんだ。
「亜季おねーちゃんも、こんにちはっ」
ゴロゴロしていたあたしにも、彼女は律儀に姿勢を正し、屈託ない笑みで挨拶をする。
「あんたも、よくうちにマメに来るよねー」
あたしが何の気なしにそう言うと、「ご……ごめんね。日菜子、ちょっとお邪魔だよね……」と謙遜してみせる。
両親然り、悟史の姉であるあたしにも良い子であろうとしているのがわかる。
これも一応、計算のうちなんだろうなぁ……。
そら、わかる。
あたしの方が伊達に長くあざと可愛く生きていない。
「いやー? 別に全然だよ~」とあたしが言うと、「ホント!? 良かった~」とふわふわ可愛く笑う。
こういう強かさは嫌いじゃないんだけどね。
嫌いじゃないんだけどさ……。
あたしはどーもこの子が苦手だったりする。
フツー、そういうかしこい立ちまわりはもっとスマートにやるものだよ。
あたしや両親への献身奉公、ここまでくるともう計算じゃない。
自分の時間を犠牲にしてまで悟史に尽くす、この子はちょっと異常だと思うんだ。
あたしは自分が一番大事。
女は男に愛されて、尽くされてなんぼのもんでしょう。
手に入れたくてヤキモキさせるくらいでちょうどいい。
好きな男に尽くしすぎる女の子はハッキリ言って馬鹿。
愛されてるなんて男に過信させるのは危険危険。
何やっても許されると思わせる、浮気の温床になるんだから。
尽くして報われればマシだろうけど、大事な一番可愛い時期を、テキトーにあしらわれ翻弄されてフツーはポイ。
自己犠牲とかそうゆうの全然美しくないと思う。
うちの弟はそこまで酷い男じゃないにしろ、今は漫画で頭いっぱい、恋愛なんて二の次。
あんたのことだって、正直どうでもいいんだって。
この子もあんだけ一緒にいるんだからそんなことわかってんじゃないのかなー? と思うのにね。
「サトちゃんが……サトちゃんが……サトちゃんが……」
以下、エンドレス。
うちに来て、恋する乙女全開のこの子があたしは哀れで仕方ない。
まぁ、あたしにはせいぜいドンマイって合掌することしかできないけどね。
いやいや。そんなことよりも。
他人のことより、あたしのことだよ。
もうねー、そろそろ派遣の契約も更新時期にさしかかっているし。
本当に切実にそろそろどこかに落ち着きたい。
稼ぎがよくて、落ち着いてるダンディなオジサマ希望で。
どうかあたしを養ってください。
「川内、今日は帰り早いの?」
仕事終わりに課長――高遠さんが声をかけてきた。
この会社に来てから、仕事の上手い片付け方、人間関係に至るまで、色々あたしに教えてくれた人。
身長がすらっと高くて鼻筋が綺麗に通ってるイケメン、そのうえ温和で話上手ときたもんだから、社員の女の子からパートのおばちゃんに至るまで幅広く人気がある。
実年齢より大分若く見えるけど、年は30後半なのかなぁ。
いったい何の用なのよ。言っておくけど、あたし残業はしないからね? とポケッと高遠さんの顔を眺めていたら。
「食事でも、どう?」
少し戸惑いがちに、あたしの耳元に口を寄せてきた。
仕事の時とは明らかに違う、色っぽくて低い声。
「ぅ、え?」
普段は気がつかなかった爽やかな香水の香りに、高遠さんの距離の近さを感じてしまって、あたしは不覚にも頬を赤らめ後ずさった。
え……? な……なになに……何これ、ひょっとしてお誘い?
確かにあたしはこの人に好かれてる自信はあった。
偶然にしてはよく目が合って、あたしはその度にニッコリ笑ってみせていたし。
持ち前の気の強さを上手く仕事で発揮して、ハキハキとどんなクレーム電話にも前向きに、ペースを崩さず対応してきたあたしのことをこの人は誰よりもよく見て評価してくれていたよ。
あたし達、上司と部下としてはいいコンビだったよね、あたし派遣だけどさ。
一瞬ふわっと舞い上がり、次にはたと我に帰った。
でもこの人、確か奥さんいたんじゃなかったっけ?
修羅場になったら、超面倒くさいじゃん……。
浮かれたり凹んだり、えーどうしよっかな~……とウダウダ悩んでいたら、いいタイミングでお腹がぐぅと鳴る。
高遠さんに「ぷっ……」と吹き出すように笑われ、あたしも「あは……」と照れた笑いを返す。
まぁいいいよね、とりあえずタダ飯だしね。と意味のわからない納得の仕方をして、高遠さんに付いて行ったら、すごくお洒落なホテルのてっぺんに連れて行ってくれた。
誘ってくれた時の雰囲気からして、駅前の飲み屋って感じではないと思ってたけど。けどけど。
これはガチの素敵デートだ。
大きな窓ガラスから一望できる夜景はすごく綺麗で、出される料理もお酒も夢みたいに美味しかった。
あたしはすっかりはしゃいでしまって、高遠さんとの話も弾んだ。
仕事に対する考え方とかもこの人はすごくまとも、ためになる。
結構できる人なんだけど、そのことを鼻にかけて話すんじゃなくて、こうすると上手くいくんだって、頭の悪いあたしでもどう応用していくか丁寧に教えてくれた。
あたしのくだらない話も、高遠さんはすごく楽しそうに聞いてくれて、それがまた嬉しくて。
時間が経つのも忘れて、そうしてふたり、どのくらい話しこんでいたのかもわからない。
あたし達はその後、ごく自然に一夜を共にした。
エッチも上手だった。
今まで付き合った男の中で一番良かった。
なんか自分の世界に行っちゃって女は置いてけぼり~みたいな。
ひとりよがりな男って結構いたから。
こんなに最後まで満足させてくれる人そうそういない。
体の相性なんて正直そんなに問題じゃないと思う。
男のテクニックは、女に対する細やかな気遣いだと思うんだ、あたし論だけど。
いいなー、この人に抱かれてる奥さんは幸せだなー。
でもまーどーせ、間もなく契約期間が終了する後腐れないあたしを軽く遊んだくらいなんだろう。
上手だったしね、あたしも良い思いさせてもらったから別にいいんだけど。
でもね、ずっとこの人はもっと真面目な人だと思ってたから意外だった。
そしたら、引き続き驚き発言かましてくれちゃうもんだから。
あたしの頭は完全フリーズしたわよ。
「妻に会ってくれないか?」
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