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本編
08 【日菜子視点】ハルカ
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サトちゃんには恋人がいた。
高校生の頃だ。
サトちゃんと同じで漫画家を志している女の子だった。
名前は、一河由梨。
肩にかかるくらいの漆黒の艶髪に細身の長身。
かもしだす繊細な雰囲気がどことなくサトちゃんに似ていて、悔しいけど、認めたくなかったけど、二人が並ぶと絵になった。
二人はよく一緒に下校していた。
サトちゃんは、ずっと私にしていた漫画の話を、いつしか一河さんにするようになっていた。
サトちゃんが高校二年生の頃、私は小学五年生。
サトちゃんが同じ年の同じ志を持つ相手に惹かれ、私との会話に興味が無くなっていくのは、仕方のないことだったのかもしれない。
将来の夢を共有していた二人の絆は、私の目から見てもとても強そうに見えた。
私は小学校から帰ると、日が暮れるまでずっと、家の前でサトちゃんの帰りを待っていた。
何時間でも待っていた。
夕日の中に二人の姿を確認し、楽しそうな笑い声が耳に届くと、胸が押しつぶされて苦しくて息ができなくなりそうだった。
この胸の痛みは、多分、一生消えることはない。忘れられないと思った。
「サトちゃんっ……! おかえりなさい。あのね。あのねっ」
急いでサトちゃんに駆け寄る。
一河さんと夢中で話すサトちゃんの目に、私の姿は映らない。
サトちゃんの制服の袖を、私はぎゅっと握る。
「サトちゃんっ!」
サトちゃんはようやく足を止めた。
私の存在に気づくと、眉根を寄せてあからさまに迷惑そうな顔をした。
「悟史くん、日菜子ちゃんの話、聞いてあげようよ」
サトちゃんが口を開くより早く、一河さんにそう諭されて、サトちゃんはようやく私に向き直った。
「ったく、なんだよピヨ子」
私は奥歯をぎゅっと噛み締める。
悔しかった。
邪魔をしに行った相手に情けをかけられている自分が、とても惨めな存在に思えた。
「え……えへへー、由梨おねえちゃんもこんにちはー」
だけど悟られたくはなかった。
二人に邪険にされれば一気に分が悪くなる。
感情を押し殺して、精一杯の笑顔を私は一河さんに向けた。
「一河、いいよ。んなのの相手しなくて。ピヨも友達と遊んでこいよ」
「やだよ。サトちゃんと遊ぶんだもん」
間髪入れずにそう返す。
昨夜、お母さんから聞いた話によれば、今日からサトちゃんの両親は1週間旅行に行くという。
とても嫌な予感がしていた。
「日菜子ちゃん、ごめんね。今日は私、悟史くんの家で一緒にお勉強するの。だから遊ぶのは、また今度ね?」
そして一河さんの言葉で、予感は確信に変わった。
私をガキだと思うのも大概にして欲しい。
勉強?
本当に?
なんて白々しい。
「そっかぁ~……。残念だなぁ」
それでも私はシュンとうつむき、潔く身を引いた。
これは賭け。
二人がサトちゃんの家に入るのを確認してから、10分ほど待つことにした。
いーち、にーい、さーん……。
もう、いいかな。
ううん。まだダメ。
1秒、1秒数えるのがもどかしい。
1分経つのが途方もなく長い。
逸る心を必死に抑えて、食い入るようにサトちゃんの部屋の窓を見つめた。
心の中で600秒数え終わる。
もう、いいよね?
もう、待たないからっ。
そして家の前の細道を、私は助走をつけて走り出した。
走る速度が上がったところで、勢いを殺さずに思いきりつま先を蹴って、コンクリートの地面に飛び込む。
ズササ―――ッという音と共に砂埃が舞い、熱い痛みが腕や足に走る。
「……っ……!」
痛い。
血が出ている。
でもやるなら徹底的にやってやる。
体を起こし、もう一度サトちゃんの部屋の窓を睨みつける。
思い切り息を吸い込むと、私は空気を揺るがす勢いで泣き喚いた。
「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
近所の人がびっくりして飛び出してくる。
でも私は気にしない。
心配して駆け寄ってきた女性の手を振り払って、ただ一人の人を思って泣き続けた。
「サトちゃぁぁぁぁぁっっ……!」
私は子供だ。
サトちゃんから見れば女の部類にすら入っていない。
悔しいけど自覚はある。
だったら。
その子供の権限をフルに使うまでだ。
「サトちゃぁぁぁぁぁんっっ!」
叫んでから本当にすぐだった。
サトちゃんが青ざめた顔をして家から飛び出してきた。
「なんだよ、お前っ。何があった!? どうしたんだよ!?」
私はサトちゃんに飛びつくように抱きついた。
「……っく。……うぅっ。転んだの……」
転んで怪我をしたとはいえ、自分に抱きつくくらいの元気があることに安心したのか、サトちゃんの体から力が抜ける。
「~……っとに………」
そして安堵の溜息をつきながら、しゃがんで私と同じ目線になった。
「こんな平坦な道でコケるとか……マヌケだな……おまえは……」
言葉とは裏腹にサトちゃんは優しい顔でポンポンと私の頭をなで、怪我をしたところを確認する。
それだけで十分だった。
私は賭けに勝ったと思った。
自分を包んでくれる、この大きな手はサトちゃんに大切に思われているという証。
サトちゃんの後ろで、虚な目の一河さんが私を見つめている。
何事も無かったかのようにブラウスの第2ボタンをかけ直しながら。
寸止めでしたか?
残念でした。
でも温度を感じない視線を受けたのは一瞬で、すぐに一河さんは心配そうな表情で「大丈夫? 日菜子ちゃん」と優しく声をかけてきた。
「うん。日菜子……良い子にしてるから。だから。おねぇちゃんとサトちゃんのお傍にいたいな」
目を腫らしながら、おずおずと二人を交互に見つめる。
「一河、悪い。こいつの手当てしないと」
家に入れてもらうまで、私はサトちゃんに抱きついて離れなかった。
『黒翼士』に出てくる、クルークの恋人のモデルを知っている。
頭脳明晰ながら、クルークの一歩後ろを歩く、美しい女性。
ハルカ。
彼女は一河由梨。
二人は高校卒業と同時に疎遠になってしまったけれど。
きっとサトちゃんは今でも、一河さんが好きなんだろうなと思う。
だってクルークはハルカをとても大切に想っているから。
だからもう一度、二人が変わらない思いで再会をしたら、今度こそ勝ち目がないと思う。
私は成長してしまった。
それも中途半端に大人と子供の中間地点。
もう、大きな声で泣いて叫んでサトちゃんを束縛することはできない。
サトちゃんが彼女を望むなら、潔く身を引くことも考えなければならない。
だから、この日が来るのがずっと怖かった。
高校生の頃だ。
サトちゃんと同じで漫画家を志している女の子だった。
名前は、一河由梨。
肩にかかるくらいの漆黒の艶髪に細身の長身。
かもしだす繊細な雰囲気がどことなくサトちゃんに似ていて、悔しいけど、認めたくなかったけど、二人が並ぶと絵になった。
二人はよく一緒に下校していた。
サトちゃんは、ずっと私にしていた漫画の話を、いつしか一河さんにするようになっていた。
サトちゃんが高校二年生の頃、私は小学五年生。
サトちゃんが同じ年の同じ志を持つ相手に惹かれ、私との会話に興味が無くなっていくのは、仕方のないことだったのかもしれない。
将来の夢を共有していた二人の絆は、私の目から見てもとても強そうに見えた。
私は小学校から帰ると、日が暮れるまでずっと、家の前でサトちゃんの帰りを待っていた。
何時間でも待っていた。
夕日の中に二人の姿を確認し、楽しそうな笑い声が耳に届くと、胸が押しつぶされて苦しくて息ができなくなりそうだった。
この胸の痛みは、多分、一生消えることはない。忘れられないと思った。
「サトちゃんっ……! おかえりなさい。あのね。あのねっ」
急いでサトちゃんに駆け寄る。
一河さんと夢中で話すサトちゃんの目に、私の姿は映らない。
サトちゃんの制服の袖を、私はぎゅっと握る。
「サトちゃんっ!」
サトちゃんはようやく足を止めた。
私の存在に気づくと、眉根を寄せてあからさまに迷惑そうな顔をした。
「悟史くん、日菜子ちゃんの話、聞いてあげようよ」
サトちゃんが口を開くより早く、一河さんにそう諭されて、サトちゃんはようやく私に向き直った。
「ったく、なんだよピヨ子」
私は奥歯をぎゅっと噛み締める。
悔しかった。
邪魔をしに行った相手に情けをかけられている自分が、とても惨めな存在に思えた。
「え……えへへー、由梨おねえちゃんもこんにちはー」
だけど悟られたくはなかった。
二人に邪険にされれば一気に分が悪くなる。
感情を押し殺して、精一杯の笑顔を私は一河さんに向けた。
「一河、いいよ。んなのの相手しなくて。ピヨも友達と遊んでこいよ」
「やだよ。サトちゃんと遊ぶんだもん」
間髪入れずにそう返す。
昨夜、お母さんから聞いた話によれば、今日からサトちゃんの両親は1週間旅行に行くという。
とても嫌な予感がしていた。
「日菜子ちゃん、ごめんね。今日は私、悟史くんの家で一緒にお勉強するの。だから遊ぶのは、また今度ね?」
そして一河さんの言葉で、予感は確信に変わった。
私をガキだと思うのも大概にして欲しい。
勉強?
本当に?
なんて白々しい。
「そっかぁ~……。残念だなぁ」
それでも私はシュンとうつむき、潔く身を引いた。
これは賭け。
二人がサトちゃんの家に入るのを確認してから、10分ほど待つことにした。
いーち、にーい、さーん……。
もう、いいかな。
ううん。まだダメ。
1秒、1秒数えるのがもどかしい。
1分経つのが途方もなく長い。
逸る心を必死に抑えて、食い入るようにサトちゃんの部屋の窓を見つめた。
心の中で600秒数え終わる。
もう、いいよね?
もう、待たないからっ。
そして家の前の細道を、私は助走をつけて走り出した。
走る速度が上がったところで、勢いを殺さずに思いきりつま先を蹴って、コンクリートの地面に飛び込む。
ズササ―――ッという音と共に砂埃が舞い、熱い痛みが腕や足に走る。
「……っ……!」
痛い。
血が出ている。
でもやるなら徹底的にやってやる。
体を起こし、もう一度サトちゃんの部屋の窓を睨みつける。
思い切り息を吸い込むと、私は空気を揺るがす勢いで泣き喚いた。
「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
近所の人がびっくりして飛び出してくる。
でも私は気にしない。
心配して駆け寄ってきた女性の手を振り払って、ただ一人の人を思って泣き続けた。
「サトちゃぁぁぁぁぁっっ……!」
私は子供だ。
サトちゃんから見れば女の部類にすら入っていない。
悔しいけど自覚はある。
だったら。
その子供の権限をフルに使うまでだ。
「サトちゃぁぁぁぁぁんっっ!」
叫んでから本当にすぐだった。
サトちゃんが青ざめた顔をして家から飛び出してきた。
「なんだよ、お前っ。何があった!? どうしたんだよ!?」
私はサトちゃんに飛びつくように抱きついた。
「……っく。……うぅっ。転んだの……」
転んで怪我をしたとはいえ、自分に抱きつくくらいの元気があることに安心したのか、サトちゃんの体から力が抜ける。
「~……っとに………」
そして安堵の溜息をつきながら、しゃがんで私と同じ目線になった。
「こんな平坦な道でコケるとか……マヌケだな……おまえは……」
言葉とは裏腹にサトちゃんは優しい顔でポンポンと私の頭をなで、怪我をしたところを確認する。
それだけで十分だった。
私は賭けに勝ったと思った。
自分を包んでくれる、この大きな手はサトちゃんに大切に思われているという証。
サトちゃんの後ろで、虚な目の一河さんが私を見つめている。
何事も無かったかのようにブラウスの第2ボタンをかけ直しながら。
寸止めでしたか?
残念でした。
でも温度を感じない視線を受けたのは一瞬で、すぐに一河さんは心配そうな表情で「大丈夫? 日菜子ちゃん」と優しく声をかけてきた。
「うん。日菜子……良い子にしてるから。だから。おねぇちゃんとサトちゃんのお傍にいたいな」
目を腫らしながら、おずおずと二人を交互に見つめる。
「一河、悪い。こいつの手当てしないと」
家に入れてもらうまで、私はサトちゃんに抱きついて離れなかった。
『黒翼士』に出てくる、クルークの恋人のモデルを知っている。
頭脳明晰ながら、クルークの一歩後ろを歩く、美しい女性。
ハルカ。
彼女は一河由梨。
二人は高校卒業と同時に疎遠になってしまったけれど。
きっとサトちゃんは今でも、一河さんが好きなんだろうなと思う。
だってクルークはハルカをとても大切に想っているから。
だからもう一度、二人が変わらない思いで再会をしたら、今度こそ勝ち目がないと思う。
私は成長してしまった。
それも中途半端に大人と子供の中間地点。
もう、大きな声で泣いて叫んでサトちゃんを束縛することはできない。
サトちゃんが彼女を望むなら、潔く身を引くことも考えなければならない。
だから、この日が来るのがずっと怖かった。
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