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することは同じ※
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「まあね、僕は貯金する必要があるから。ていうか、もう貯金が趣味だね」
これを聞いて「つまらないヤツだな」と幻滅してくれないだろうか、と円は期待してみたが、大木はむしろ感心と尊敬とが入り混じった目で円を見てきた。
「すごいなあ。俺、ちょっと背伸びしていいところ住んだはいいけど、家賃かかるし、ついつい物買っちゃうから貯金ぜんぜん貯まらないんですよ」
「何買ってるの?」
円はテーブルに紅茶が入ったマグカップを置いた。
「マンガとかフィギュアとか、あと、バスケ観戦とかね、大会重なるとチケット代もバカにならないんですよ。あ、紅茶いただきます」
大木が出された紅茶を一口飲んだ。
「スポーツ好きなんだね。プロ入りとか考えなかったの?大木くん、背は高いし力もあるし、プロのアスリートの人ってアルファの人多いでしょ?」
円が大木の隣に座った。
改めて思うが、彼と2人だと部屋がますます狭く感じる。
「いやー、アルファで背が高いってだけで通用するほどプロの世界は甘くないですよ」
苦笑いしながら放った大木の言葉に、円はそれもそうか、とひとり納得した。
「今日はメガネじゃないんですね、コンタクトですか?」
「アレは伊達メガネ。僕は視力悪いわけじゃないんだよ」
むしろ視力は良い方で、伊達メガネもマスクと同様、顔に水滴が飛ばないようするための防具みたいなものだ。
「あのメガネ、オシャレだったんですね!」
どこの世界にあんな野暮ったい黒縁メガネをオシャレでつける人間がいるのか。
円は内心呆れたが、無邪気な大木の頭ではそういった発想しか浮かんでこないだろう。
「あの……貯金するのって、ひょっとして欲しいものとか、目標あるんですか?」
「……まあね。ねえ、もうヤろうよ。僕、ガマンできない」
体を擦り寄せて、大木の股を手のひらで優しく撫でると、ほんのり兆しはじめた。
「え、いきなり、こんな昼間から…」
大木は戸惑っていたが、まんざらでもない顔をしている。
「昼間だからヤるんだよ。ここの壁薄いから声聞こえるし。深夜に大声出してごらん?こんなことで大家さんや警察呼ばれて怒られるなんて恥ずかしいでしょ」
「いや、昼間でも聞こえたら恥ずかしいかと…」
「……ジッとしててね」
大木の反論を無視して男根を舌先で可愛がってやるると、大木が「んっ」と唸った。
唾液を絡ませて、じゅっ、じゅっと優しく吸い付き、根元まで口内に押し込んでいく。
そうして頭を前後に動かしていくと、男根が膨張するのを口内で感じ取った。
「あっ、まどかさッ…でるっ、でますっ!」
大木が円の頭に触れて、軽く抗議してきた。
ちゅぱっと音を立てて男根を口から引き抜くと、唇についた唾液を指で拭う。
「もうしっかり勃ったよね?ねえ、早く…」
円はベッドに上がって四つん這いになり、大木に向かって尻を上げた。
腰の奥が疼き、脳の奥底から「早くシて」と懇願している。
「円さんったら…あまり煽らないでくださいよ!」
用意周到なもので、わざわざポケットに避妊具を入れていたらしい。
男根に避妊具をつけるやいなや、一気に挿入された。
「ああっ!んっ、んんっ…ふっ、あっ、ああー、いいッ、きもちいいっ」
何度経験しても、この快感には抗えない。
胎内を抉られ、蹂躙されると、瞬く間に理性が飛ぶ。
「まどかさん、おれ、もう、だめですっ」
大木の言うとおり、本当に余裕の無い顔をしている。
円も絶頂が近い。
「うんっ、だしてっ、たくさんだしてえ!」
お互いの体を確かめ合うように快感を分かち合って、2人は果てた。
「あの、今度は外で会いませんか?」
事が終わった後、狭い簡易ベッドに2人で寝転がっていると、大木がそんなことを言い出した。
「え?野外プレイ?虫に刺されそうだから嫌」
円は額についた汗を拭った
「そうじゃなくて!映画とか、買い物とか行きません?ずっとセックスしかしてないし…」
「別に良くない?」
「良くないです!俺、デートしたいです!!」
大木がギュッ思い切り抱きついてきた。
若い勢いに根負けして、結局、外で会う約束を取りつけられてしまった。
──最近ずっと、この子のペースだな……
円はため息を吐いた。
これを聞いて「つまらないヤツだな」と幻滅してくれないだろうか、と円は期待してみたが、大木はむしろ感心と尊敬とが入り混じった目で円を見てきた。
「すごいなあ。俺、ちょっと背伸びしていいところ住んだはいいけど、家賃かかるし、ついつい物買っちゃうから貯金ぜんぜん貯まらないんですよ」
「何買ってるの?」
円はテーブルに紅茶が入ったマグカップを置いた。
「マンガとかフィギュアとか、あと、バスケ観戦とかね、大会重なるとチケット代もバカにならないんですよ。あ、紅茶いただきます」
大木が出された紅茶を一口飲んだ。
「スポーツ好きなんだね。プロ入りとか考えなかったの?大木くん、背は高いし力もあるし、プロのアスリートの人ってアルファの人多いでしょ?」
円が大木の隣に座った。
改めて思うが、彼と2人だと部屋がますます狭く感じる。
「いやー、アルファで背が高いってだけで通用するほどプロの世界は甘くないですよ」
苦笑いしながら放った大木の言葉に、円はそれもそうか、とひとり納得した。
「今日はメガネじゃないんですね、コンタクトですか?」
「アレは伊達メガネ。僕は視力悪いわけじゃないんだよ」
むしろ視力は良い方で、伊達メガネもマスクと同様、顔に水滴が飛ばないようするための防具みたいなものだ。
「あのメガネ、オシャレだったんですね!」
どこの世界にあんな野暮ったい黒縁メガネをオシャレでつける人間がいるのか。
円は内心呆れたが、無邪気な大木の頭ではそういった発想しか浮かんでこないだろう。
「あの……貯金するのって、ひょっとして欲しいものとか、目標あるんですか?」
「……まあね。ねえ、もうヤろうよ。僕、ガマンできない」
体を擦り寄せて、大木の股を手のひらで優しく撫でると、ほんのり兆しはじめた。
「え、いきなり、こんな昼間から…」
大木は戸惑っていたが、まんざらでもない顔をしている。
「昼間だからヤるんだよ。ここの壁薄いから声聞こえるし。深夜に大声出してごらん?こんなことで大家さんや警察呼ばれて怒られるなんて恥ずかしいでしょ」
「いや、昼間でも聞こえたら恥ずかしいかと…」
「……ジッとしててね」
大木の反論を無視して男根を舌先で可愛がってやるると、大木が「んっ」と唸った。
唾液を絡ませて、じゅっ、じゅっと優しく吸い付き、根元まで口内に押し込んでいく。
そうして頭を前後に動かしていくと、男根が膨張するのを口内で感じ取った。
「あっ、まどかさッ…でるっ、でますっ!」
大木が円の頭に触れて、軽く抗議してきた。
ちゅぱっと音を立てて男根を口から引き抜くと、唇についた唾液を指で拭う。
「もうしっかり勃ったよね?ねえ、早く…」
円はベッドに上がって四つん這いになり、大木に向かって尻を上げた。
腰の奥が疼き、脳の奥底から「早くシて」と懇願している。
「円さんったら…あまり煽らないでくださいよ!」
用意周到なもので、わざわざポケットに避妊具を入れていたらしい。
男根に避妊具をつけるやいなや、一気に挿入された。
「ああっ!んっ、んんっ…ふっ、あっ、ああー、いいッ、きもちいいっ」
何度経験しても、この快感には抗えない。
胎内を抉られ、蹂躙されると、瞬く間に理性が飛ぶ。
「まどかさん、おれ、もう、だめですっ」
大木の言うとおり、本当に余裕の無い顔をしている。
円も絶頂が近い。
「うんっ、だしてっ、たくさんだしてえ!」
お互いの体を確かめ合うように快感を分かち合って、2人は果てた。
「あの、今度は外で会いませんか?」
事が終わった後、狭い簡易ベッドに2人で寝転がっていると、大木がそんなことを言い出した。
「え?野外プレイ?虫に刺されそうだから嫌」
円は額についた汗を拭った
「そうじゃなくて!映画とか、買い物とか行きません?ずっとセックスしかしてないし…」
「別に良くない?」
「良くないです!俺、デートしたいです!!」
大木がギュッ思い切り抱きついてきた。
若い勢いに根負けして、結局、外で会う約束を取りつけられてしまった。
──最近ずっと、この子のペースだな……
円はため息を吐いた。
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