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若目

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2度目の娼館街

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さてさて、困ったなあ。
その後もオレは市場をひたすら歩き回って、なんとか双子ちゃんが好みそうなものを購入できた。

実際に気にいるかどうかはわからないが、だからといって何も買わないわけにもいかない。
つくづく思うのだけど、他人にプレゼントするのってことごとくギャンブルだなあ。

もっとも、オレはこれからもっと大きなギャンブルに挑むのだけれど。










日が落ちてきて辺りが暗くなってくると、オレは市場を抜け出して、娼館街に向かった。
娼館街は以前にもまして賑わっていた。
周囲はギラギラビカビカとケバケバしいくらいの装飾が施された建物が乱立していて、ここが先ほどの青空市場や自分の領地とはまったく違う場所なのだとオレに伝えてくる。

建物のそばでは、エッチな格好をした子たちが、柳腰を揺らしながら、乳首ちゃんをチラチラ見せながら、かわいいお尻をフリフリしながら、娼館の入り口から窓から路上から声をかけてくる。
その光景を見つめるだけで、ムスコがムクムク膨らんで止まらない。

ああ、どのお店のどの子にしようかなあ♡
悩んでいた矢先、娼館のボーイと思わしき青年が歩み寄ってきた。
「そこの旦那さま。お時間都合よければ、いいものをお見せしますよ、よろしければついてきてくださいませんか?」
これはもしかして、路地裏に連れて行かれて身ぐるみ剥がされるヤツか?
「いいとも、ついて行こう」
オレは半信半疑で、そのボーイについて行った。
なあに、身ぐるみ剥がされそうになったら、時間停止術や透明化術を駆使して逃げればいいのだ。

もしコイツが追い剥ぎだった場合、オレをよそ者のカモと勘違いしたことをとことん後悔させてやろう。
「旦那さま、あちらをご覧くださいませ!」
追い剥ぎにどんな仕打ちをしてやろうかと思った矢先、ボーイがある方向を指差した。
そこにあったのは、鬱蒼とした森林地帯だった。

現世では、どんなに騒がしい繁華街でも、少し離れると何のへんてつもない町並みが広がっている、ということがよくある。
カジノ街で有名なラスベガスも少し離れると砂漠が広がっているし、歌舞伎町だって少し離れると普通の住宅地やオフィスが並んだ至って普通の町があったりする。

この世界もそれは同じらしい。
ギラギラビカビカと主張の激しい娼館街も、少し離れるとろくに手入れの行き届いていない殺風景な森林が広がっているのだ。
その森林の中から、何やら人の声が聞こえてくる。

「ああ~ッ♡」
「そこお♡もっとお♡」
「もうだめえ♡」
「イッちゃうよお~♡」
あちらこちらから、かわいい喘ぎ声が聞こえてくる。
それに加えて、声の主たちが発するフェロモンのせいでムスコもあっという間に元気になっていく。

「旦那さま、これがうちの店の売りなんですよ」
ボーイが、説明し始める。
何やら新しいお楽しみの予感がして、ドキドキムラムラしてきた。


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