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久々の種付け
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「なかなか元気がいいねえ。男の子かな?」
「うーん。それは、生まれてみないとわかりませんねえ」
この世界では、妊娠中に胎児の性別を知る術はないらしい。
つまり、現段階ではアルファかベータかオメガかもわからない。
「まあ、無事に生まれてくれるならオレは男も女もアルファもベータもオメガも関係ないよ」
「領主さま……」
シュタルクが嬉しそうに微笑んで頬を染めた。
父親のオレが、自分の子の存在を認めてくれたことに感謝しているのだろう。
「そうだ、シュタルク。きみにプレゼントを買ってきたんだ」
オレは、ドアを開けるときに廊下に一旦置いた荷物を持って、ソファに座っているシュタルクのそばまで運んだ。
オレが買ってきたのは、凝ったデザインのマタニティ服に妊婦用の枕、腹帯、産着におくるみ、よだれかけ、乳児用の靴下などなど…
シュタルクは、オレが買ってきたプレゼントを嬉しそうに受け取ってくれた。
「こんなにたくさん……ありがとうございます。領主さま、わたし、出産と育児頑張りますね!」
シュタルクは感動のあまり、目に涙まで浮かべていた。
そこまで喜んでくれると、遠くまで行って買ってきた甲斐があるというものだ。
シュタルクが嬉しいと、オレも嬉しくなる。
「うん、でも、無理はしないでね。なるだけ安静に過ごして、医者の言うことはきちんと聞いて、任せられることはベビーシッターや使用人に頼むんだよ」
オレはシュタルクの額にキスすると、おもむろに立ち上がった。
「はい!」
シュタルクがにっこり笑う。
いい笑顔だ。
こんないい顔する母親なら、子どももきっと幸福であろう。
「じゃあ、そろそろ失礼するよ」
「ええ、また来てくださいね。いつでも結構ですから」
「ありがとう!」
オレはドアを潜り抜けると、パタンと閉じた。
────────────────────────
シュタルクは元気そうだし、お腹の子も問題なく育っているとわかって安心した。
シュタルクはこれから大仕事にかかることになる。
そう考えると、居ても立っても居られない。
オレはオレの大仕事にかからなければ!
オレは駆け足で自室に入って、名簿を開いた。
次のお相手のオメガちゃんを決めなくては。
跡継ぎとなる子どもが1人できたのはいいが、それだけでは心許ない。
もっとたくさんの子を持って、この領地を盤石なものにする必要があるのだ。
したがって、次に種付けする相手選びは大事な仕事である。
決して、ただ楽しくて気持ちいいからしているわけではない。
断じて違う。
おっと!
この子が気になるなあ。
発情期がもうすぐみたいだし。
名前はプドル、年齢は15歳。
メアルタハやドーナとともに、教会からこの屋敷に献上されてきた子だ。
オレが司教のところにお邪魔したとき、ほかの子たちと一緒にオレのムスコをぺろぺろ舐めて、おもてなししてくれたのを今でも覚えている。
アレは本当に最高だった。
「うーん。それは、生まれてみないとわかりませんねえ」
この世界では、妊娠中に胎児の性別を知る術はないらしい。
つまり、現段階ではアルファかベータかオメガかもわからない。
「まあ、無事に生まれてくれるならオレは男も女もアルファもベータもオメガも関係ないよ」
「領主さま……」
シュタルクが嬉しそうに微笑んで頬を染めた。
父親のオレが、自分の子の存在を認めてくれたことに感謝しているのだろう。
「そうだ、シュタルク。きみにプレゼントを買ってきたんだ」
オレは、ドアを開けるときに廊下に一旦置いた荷物を持って、ソファに座っているシュタルクのそばまで運んだ。
オレが買ってきたのは、凝ったデザインのマタニティ服に妊婦用の枕、腹帯、産着におくるみ、よだれかけ、乳児用の靴下などなど…
シュタルクは、オレが買ってきたプレゼントを嬉しそうに受け取ってくれた。
「こんなにたくさん……ありがとうございます。領主さま、わたし、出産と育児頑張りますね!」
シュタルクは感動のあまり、目に涙まで浮かべていた。
そこまで喜んでくれると、遠くまで行って買ってきた甲斐があるというものだ。
シュタルクが嬉しいと、オレも嬉しくなる。
「うん、でも、無理はしないでね。なるだけ安静に過ごして、医者の言うことはきちんと聞いて、任せられることはベビーシッターや使用人に頼むんだよ」
オレはシュタルクの額にキスすると、おもむろに立ち上がった。
「はい!」
シュタルクがにっこり笑う。
いい笑顔だ。
こんないい顔する母親なら、子どももきっと幸福であろう。
「じゃあ、そろそろ失礼するよ」
「ええ、また来てくださいね。いつでも結構ですから」
「ありがとう!」
オレはドアを潜り抜けると、パタンと閉じた。
────────────────────────
シュタルクは元気そうだし、お腹の子も問題なく育っているとわかって安心した。
シュタルクはこれから大仕事にかかることになる。
そう考えると、居ても立っても居られない。
オレはオレの大仕事にかからなければ!
オレは駆け足で自室に入って、名簿を開いた。
次のお相手のオメガちゃんを決めなくては。
跡継ぎとなる子どもが1人できたのはいいが、それだけでは心許ない。
もっとたくさんの子を持って、この領地を盤石なものにする必要があるのだ。
したがって、次に種付けする相手選びは大事な仕事である。
決して、ただ楽しくて気持ちいいからしているわけではない。
断じて違う。
おっと!
この子が気になるなあ。
発情期がもうすぐみたいだし。
名前はプドル、年齢は15歳。
メアルタハやドーナとともに、教会からこの屋敷に献上されてきた子だ。
オレが司教のところにお邪魔したとき、ほかの子たちと一緒にオレのムスコをぺろぺろ舐めて、おもてなししてくれたのを今でも覚えている。
アレは本当に最高だった。
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