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若目

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司教の提案

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「司教殿、せっかくお誘いいただいた何、お邪魔して早々にこんなことになって、申し訳ございません」
オレは謝罪の言葉を述べながら、席についた。

「そんなとんでもない。それよりも、いかがでしたかな?」
「何がです?」
「あの子たちは充分にあなたをもてなしていましたかな?ということですよ」
司教が意味深に含み笑いを浮かべる。


オレは司教のおもてなしをありがたく感じた一方、少しばかりの嫉妬と羨望を覚えた。
この司教ときたら、あんなにたくさんの美少年を囲って、好きなときに好きなだけあんな素晴らしい快感を味わっているのか。
しかも、他人に分け与える余裕まであるときた。

うちのオメガちゃんでもできなくはない。
しかし、大人の舌では大きすぎて。あんなに上手く数カ所を舐めたり吸ったりするのは不可能だ。
それを思うと、ますます司教への嫉妬と羨望は大きくなる。

「お食事はどうされます?気分がまだ優れないようでしたら、またお休みになっても構いませんよ?」
「とんでもない。この日のために用意してくださったものを一口も味わうことなく帰るだなんて、そんな罰当たりなことできません」
「そうですか……でしたら、少々お待ちを」
司教がテーブルに並べられた料理に手をかざすと、オレが休んでいるうちに冷めてしまった料理があっという間に湯気を立てはじめた。

おそらく、この司教も魔術を使えるのだろう。
これもそのひとつに違いない。
「どうぞ、お食事を召し上がってください」
「ありがとうございます」
オレはカトラリーを手に取って、料理を口に運んだ。
どれもなかなか美味しい。
思わずがっついてしまいそうになるのをなんとか抑えて、優雅に上品に小鳥がエサを啄ばむように食べていく。

オレに続いて、司教も食事を始める。
その矢先に、司教の口が開く。
「領主殿、よろしければ一日ここに滞在しませんか?」
「何故ですか?」
「領主殿のお屋敷からここまで来るのはなかなか骨が折れたでしょう?」
「ええ、まあ」
司教の言う通りだ。
オレの屋敷からここまで、馬で走ること約1時間。
自動車で行けば15分くらいで着きそうなのに。
悲しいかな、この世界にそんな便利なものはない。

「それを考えますと、帰りも結構な長旅となるかと思うのですがね、帰り途中で先ほどの不調がぶり返す危険があるでしょう。一晩休んでからお帰りになられたほうがよろしいかと……」
なるほど、司教の言うことも一理ある。
オレとしても、不調を引きずったまま馬車に揺られて帰るのは勘弁だ。

何より、ここに留まっていれば、またあの極上の快感を貪れるチャンスもあるかもしれない。
あの少年たちの中の誰かひとりにでも精液びゅっびゅできたら、御の字というものだ。
そうしてオレは、司教の提案を聞き入れることにした。

「では、今夜はごゆっくりなさってくださいね。夜も最高のもてなしをご用意しておりますから」
司教がまた、意味深に笑った。
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