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私は小さな国のさらに、辺境の村で生まれ育った。
父はその国の領主だ。
あるとき、鉱山から採れる希少な原石のおかけで国の経済は潤い、名ばかりの貴族だったのが、時が進むほどに世界に知れ渡り、今や知らない者がいないと云われる具合にまで成長した。
そこに一人の男、ダイナ・マグナが現れた。
誰でも名前を聞いたことがある名家ーーダイナ家の者で隣国の王子だ。
「僕との婚約を命ずる。君に拒否権などない。僕も君に愛こそないが、悪いことではなかろう? 婚約者も既に複数人はいる。華が増えるのは僕にとってもいいことだ」
いくら王族といえども、あまりに倫理観のぶっ飛んだ発言。
発言というよりもはや失言だろうか。
私は憤慨寸前だった。
しかし、婚約は半ば強引に契約を結ぶことになった。
ダイナ家、狙いはもちろん、うちの鉱山。
私たちと協力状態になることで、さらに国力を強化したいらしい。
マグナ王子自身は、綺麗な女性なら誰でも何人でもいいみたいだ。つまり、ただのゲスだ。
一方、私の両親はこんな光栄なことはないと、私の意見も聞かずにすぐに了承した。
それには心底、落胆したが、そこからの私の行動は早かった。
こんな奴と結婚してなるものかと、結婚しなくて済む方法を色々模索したのだ。
私が自分の生まれ育った村をとても気に入っている。
生まれ変わってもここに住みたいと思える所なのだ。
だからこそ、国が潤いお金持ちになり身分もそれほど悪くなくなった現状でも、決して幸せだとは思わない。
自分の理想とはかなりかけ離れている。
長閑な街で、穏やかに自然を感じながら過ごす。そして、もし結婚をするのならば、自らが選び運命的な存在だと感じれる相手。これが私の中では一番重要視することなのだ。
それを、いけすかない地位や名誉にしか興味のないダイナ家の王子なんかに潰されてたまるものですか。
自分の人生は自らで決めます。
私を甘く見たことを後悔させてあげますことよ。
父はその国の領主だ。
あるとき、鉱山から採れる希少な原石のおかけで国の経済は潤い、名ばかりの貴族だったのが、時が進むほどに世界に知れ渡り、今や知らない者がいないと云われる具合にまで成長した。
そこに一人の男、ダイナ・マグナが現れた。
誰でも名前を聞いたことがある名家ーーダイナ家の者で隣国の王子だ。
「僕との婚約を命ずる。君に拒否権などない。僕も君に愛こそないが、悪いことではなかろう? 婚約者も既に複数人はいる。華が増えるのは僕にとってもいいことだ」
いくら王族といえども、あまりに倫理観のぶっ飛んだ発言。
発言というよりもはや失言だろうか。
私は憤慨寸前だった。
しかし、婚約は半ば強引に契約を結ぶことになった。
ダイナ家、狙いはもちろん、うちの鉱山。
私たちと協力状態になることで、さらに国力を強化したいらしい。
マグナ王子自身は、綺麗な女性なら誰でも何人でもいいみたいだ。つまり、ただのゲスだ。
一方、私の両親はこんな光栄なことはないと、私の意見も聞かずにすぐに了承した。
それには心底、落胆したが、そこからの私の行動は早かった。
こんな奴と結婚してなるものかと、結婚しなくて済む方法を色々模索したのだ。
私が自分の生まれ育った村をとても気に入っている。
生まれ変わってもここに住みたいと思える所なのだ。
だからこそ、国が潤いお金持ちになり身分もそれほど悪くなくなった現状でも、決して幸せだとは思わない。
自分の理想とはかなりかけ離れている。
長閑な街で、穏やかに自然を感じながら過ごす。そして、もし結婚をするのならば、自らが選び運命的な存在だと感じれる相手。これが私の中では一番重要視することなのだ。
それを、いけすかない地位や名誉にしか興味のないダイナ家の王子なんかに潰されてたまるものですか。
自分の人生は自らで決めます。
私を甘く見たことを後悔させてあげますことよ。
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