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「ご機嫌用、エクサス皇太子様」
彼を見つけるや否や、即座に後方にまわった。
「おー、ルミアではないか。やはり来ていたんだな」
何も知らず嬉しそうに挨拶を交わす。
「ええ。なんでもエクサス皇太子様を祝福するための集まりということでしたので」
「ありがとうルミア。私のことを本心では思ってくれているんだな」
二度三度と頷きながら言われた。
そんなことはないのだけれど、勘違いをしているようだ。
本心では潰したいと思っている。
「はい。どんな祝賀会なんでしょうね」
「ああ。私もまだわからないんだ。楽しみにしているよ。もしかすると君との正式な婚約発表だったりして……」
「それはありませんよ。私はもうエクサス皇太子様のことはなんとも思っていませんので」
「そんな……またまた強がって」
彼はこの期に及んでまだ冗談と受け取っているのだろうか。
会話をしても拉致が開かないと判断した私は、彼に最後の伝言を言い渡す。
「私から一つ忠告がありますーーエクサス皇太子様、今日という日をどうか一生忘れないでください」
これで、次に彼に会うときが楽しみだ。
「どこへ行くんだルミア」
後ろからそんな声が飛んでくる。
どこへ行くも何も、最初っから私の役目はここにはない。
裏方というものは本当大変なお仕事です。
彼を見つけるや否や、即座に後方にまわった。
「おー、ルミアではないか。やはり来ていたんだな」
何も知らず嬉しそうに挨拶を交わす。
「ええ。なんでもエクサス皇太子様を祝福するための集まりということでしたので」
「ありがとうルミア。私のことを本心では思ってくれているんだな」
二度三度と頷きながら言われた。
そんなことはないのだけれど、勘違いをしているようだ。
本心では潰したいと思っている。
「はい。どんな祝賀会なんでしょうね」
「ああ。私もまだわからないんだ。楽しみにしているよ。もしかすると君との正式な婚約発表だったりして……」
「それはありませんよ。私はもうエクサス皇太子様のことはなんとも思っていませんので」
「そんな……またまた強がって」
彼はこの期に及んでまだ冗談と受け取っているのだろうか。
会話をしても拉致が開かないと判断した私は、彼に最後の伝言を言い渡す。
「私から一つ忠告がありますーーエクサス皇太子様、今日という日をどうか一生忘れないでください」
これで、次に彼に会うときが楽しみだ。
「どこへ行くんだルミア」
後ろからそんな声が飛んでくる。
どこへ行くも何も、最初っから私の役目はここにはない。
裏方というものは本当大変なお仕事です。
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