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第二幕 あやかし兎の京都裏町、舞妓編 ~祇園に咲く真紅の紫陽花
25.隠された脅迫(1)
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切目さんの反応は、期待通りでした。
個人商店で発生したトラブルですし、二十年も前の騒動ですから、わざわざ警察が捜査なんてしてくれません。たとえ捜索願を出しても自発的に一家離散している場合は行方不明者どころか、家出人に該当するのかも怪しいところ。
――だからこそ趣味に相応しい。
切目さんの返答は、きっと棋士が息抜きに詰将棋やチェスをしている感覚で、言葉は悪いのですが、生粋のド変態と言っても、あながち的外れではない。『趣味を仕事にしては云々』のフレーズも突き抜けてしまえば天職にまで昇格します。切目さんから事前に聞いた話によると、おおよその経緯は把握できたらしく、例の市議会議員の香月さんが詳しい事情を知っているのではないかと。
そんなわけで、私と沖田さん、切目さんと香月さんの四人で真相究明会を実施することになりました。内密な相談ですから、集合場所は裏町が適しているかと配慮し、土御門屋の裏町側、『アマモリ』の会合が開かれる旅館の部屋を手配しました。本館だと野次馬が酒を両手に談笑の横やりを入れかねないので、別館の最上階の角部屋です。
土御門屋で待ち合わせし、中居さんに裏町旅館の別館へと案内されます。中居さんが鉄のように光沢のある襖を、両足をふんばって、重たそうに横に滑らせると――
広くて殺風景な部屋が待っていました。
開け放った襖に三つの和室を繋げており、四角い机が等間隔に配置されていますが、畳は黒く薄汚れていますし、どことなく煙草臭い。
「麻雀用の部屋なんです。敢えて、こうしてます」
「なるほど、雰囲気がある」
香月さんと切目さんが感心しながら納得しています。私としてはもう少し綺麗な部屋がよかったけど、騒音被害を食い止める措置でしょうから、防音という観点だけは評価しておきました。
しばらく四人で雑談し、中居さんから缶コーヒーと栄養ドリンクと、水とサンドイッチという、これまたヘンテコな配慮の差し入れを受け取ると、早速、本題に入るために――
四人で東西南北に卓を囲みます。
沖田さんが二つのサイコロを振ります。
どういうわけだか、ルールも知らないのに麻雀が始まっています。こんな情緒の欠片もない緩んだ空気の中で、沖田さんは私にしてくれたのと同じように、過去の想い出話をしてくれました。
「……だいたい、こっちで調べた状況と合っていると思いますよ、ロン」
切目さんが牌を一列に倒しました。
「いったい誰が僕らを迫害したのでしょうか、裏ドラ乗らずですね」
「ざんくです……懐古回顧ですよ、裏で糸を引いていたのは」
「名前は聞いたことがありますが、百点棒が足りません、四千からで」
邪魔な情報が多い。知るべきキーワードはどれなのか。とりあえず片っ端から聞いてみよう。
「ざんくって何ですか?」
「三千九百点です」
外れ。
「カイコカイコってなんですか?」
「平安平穏党の前身ですよ。昔はそういう党名で活動してました」
当たり。それでいて驚き。平安平穏党といえば、あの五臓さん。扇子をバッと開いてふんぞり返っている彼が煙となって現れ、「どの牌を切っとるねん、アホ」と横やりを入れてきたので、想像の悪霊を左手で払いのけました。
「当時、呉服屋をやっていた織田さん一家は――」
ややこしいのですが、沖田さんは本名ではなく、裏町新選組での通称です。本名は『織田蘭丸』だそうで、織田で武士の家系ですから、信長さんと関係がありそう。
「懐古回顧党の運動に反対する活動をしていたようです。度重なる嫌がらせを受けていると、父親が警察へ相談に訪れています。警察の扱う事案やないですし、形式上の手続きで済ませたようですが、薫さんから話を聞いて、私の方で過去の映像を可能な限り追ってみたら……確かに営業妨害してたんは党と関わりのある連中やと判明しましたけど、最初の頃はともかく、途中からは直接的に仕掛けて来んかったみたいです。沖田さんを誘拐しようとしたのも、全くの別人です」
「たまたま無関係な、身代金目当ての犯行だったのですか?」
私が聞きました。
「その一件だけなら面倒事に不運が重なっただけとも考えられますが、不買運動なんかも扇動してます。酷いのになると放火未遂もあったようで、ボヤで済んでますから、これまた犯人が分からんと、逮捕には至ってません」
「酷い。誰がそんなことを!」
怒りで私の方が発火しそうになりました。大変に腹が立ったので、コーヒーを飲んでおきます。
「裏事情までは、いくら記録を追っても分からんのです。ただ、その後に沖田さんの父親である三左さんと、香月さんが一緒になって活動していたのは間違いありません。そうでしょう、香月さん?」
切目さんの問いかけに、香月さんは当時を思い起こしたのか、首を少し斜めに上げて、汚れた灰色の壁を見つめました。それから対面に座っている沖田さんに視線を移し、瞳がわずかに霞み、憐憫の情を誤魔化すかのように麻雀牌をジャラジャラと両手で混ぜています。
「織田さん一家を追い出したのは真実と嘘を織り交ぜた、噂話が原因でした。三左さんの妻がアヤカシであると、そればかりか、災いを振りまく鬼であると」
香月さんの告白に、いったん会話が途切れました。
鬼といえば、節分の日。
学校の先生が鬼役になって、みんなで豆をぶつけたっけ。あれは行事だから無礼講だけど、潜在的に鬼は災いであると認識されやすいのかも。
全員が黙ったまま、山から牌が拾われ、場に捨てられて、三周くらい回ったあたりで、
「母は、危険な存在だったのでしょうか」
沖田さんが山から牌を取って、呟きました。
「たとえ鬼であっても、そのような力はなかったかと。ですが人も、時にはアヤカシも、身近に起きた不幸や不遇を誰かのせいにしたくなるものです。悲しいことではありますが」
お婆ちゃんが言っていた、失敗の原因をタヌキのせいにした話を思い出します。それがアヤカシを生む要因になった側面もあるけれど、だからと言って。
「このような世迷言の起因ですが、三左さんによると、回顧党から選挙協力の打診があったそうです。自分の投票先は自分で選ぶと突っぱねたら、店に嫌がらせをする客が頻繁に来るようになったと」
「そんなつまらないことで、店に嫌がらせをするなんて!」
私が怒声と共に真っ白い牌を強打しながら捨てると、即座に正面の切目さんが「パン」だの「ポン」だの言って、よく分からないまま、私の白い捨牌が攫われました。
「当時の五臓さんは表には出ていませんでしたが、裏で権力を握っていたのは間違いありません。政党の黎明期でしたから、今よりもやり方が更に強引で、それで三左さんと協力して――五年ほどの活動になりましたが、最終的には回顧党を解散させたのです」
「ああ、良かった。勝ったんですね!」
「勝ったのはいいのですが、三左さんは政治活動に身を投じるあまり経営が疎かになり、経済的に困窮しました。できる限りの経済的な援助をすると提案しましたが……誇り高い人で、自分の力で店を盛り立てると、お金を受け取ってくれませんでした」
「……父らしいです」
沖田さんの口調は寂しくも、諦めを含んだ、慈愛で包むような。
「僕から手紙で状況を尋ねても、気にするな、としか書いてこなかったんです。微かに記憶に残っている父も、やっぱり頑固で、だから僕らを、家族を呼び戻さずに……それでも、僕は」
ここで沖田さんが黙ったので。
また、四人が順番に牌を捨てる音だけ。
切目さんは水を飲み、香月さんも水を飲み、私は何を考えるでもなく自分の牌を見つめました。だんだんと模様が家紋のように見えてきて、視界がボヤけます。
「父は、最後に何か言っていましたか?」
再び、沈黙を裂いた沖田さんの言葉に、香月さんは溜息をこぼしました。
「しばらく故郷に帰っていたので、会っていませんでした。私も活動に疲れてしまって、家族に会いに月へ帰り、それから音兎を連れて京都に戻ったら、三左さんの店はなくなっていました。本当に……申し訳ないことを」
深々と、頭を下げました。
「香月さんのせいでは、ありません。僕が……もっと早くに帰るべきだった」
「そう言っていただけると救われますが、責任を痛感しています。今日ここで息子さんに会えたことに運命を感じていますし、嬉しく思います」
沖田さんとの関連性が見えてきました。沖田さん一家を妨害したのは、ここでも五臓さんで、その五臓さんは香月さんと長年の因縁があり、音兎ちゃんの騒動にまで発展しています。
その音兎ちゃんは、香月さんが京都に連れて――
「差し支えなかったら教えて欲しいのですが、香月さんと音兎ちゃんって、どういう間柄なんでしょうか?」
「姪です。月に実家がありまして、京都観光の際に舞妓に憧れたらしく、私が組合に紹介しました」
個人商店で発生したトラブルですし、二十年も前の騒動ですから、わざわざ警察が捜査なんてしてくれません。たとえ捜索願を出しても自発的に一家離散している場合は行方不明者どころか、家出人に該当するのかも怪しいところ。
――だからこそ趣味に相応しい。
切目さんの返答は、きっと棋士が息抜きに詰将棋やチェスをしている感覚で、言葉は悪いのですが、生粋のド変態と言っても、あながち的外れではない。『趣味を仕事にしては云々』のフレーズも突き抜けてしまえば天職にまで昇格します。切目さんから事前に聞いた話によると、おおよその経緯は把握できたらしく、例の市議会議員の香月さんが詳しい事情を知っているのではないかと。
そんなわけで、私と沖田さん、切目さんと香月さんの四人で真相究明会を実施することになりました。内密な相談ですから、集合場所は裏町が適しているかと配慮し、土御門屋の裏町側、『アマモリ』の会合が開かれる旅館の部屋を手配しました。本館だと野次馬が酒を両手に談笑の横やりを入れかねないので、別館の最上階の角部屋です。
土御門屋で待ち合わせし、中居さんに裏町旅館の別館へと案内されます。中居さんが鉄のように光沢のある襖を、両足をふんばって、重たそうに横に滑らせると――
広くて殺風景な部屋が待っていました。
開け放った襖に三つの和室を繋げており、四角い机が等間隔に配置されていますが、畳は黒く薄汚れていますし、どことなく煙草臭い。
「麻雀用の部屋なんです。敢えて、こうしてます」
「なるほど、雰囲気がある」
香月さんと切目さんが感心しながら納得しています。私としてはもう少し綺麗な部屋がよかったけど、騒音被害を食い止める措置でしょうから、防音という観点だけは評価しておきました。
しばらく四人で雑談し、中居さんから缶コーヒーと栄養ドリンクと、水とサンドイッチという、これまたヘンテコな配慮の差し入れを受け取ると、早速、本題に入るために――
四人で東西南北に卓を囲みます。
沖田さんが二つのサイコロを振ります。
どういうわけだか、ルールも知らないのに麻雀が始まっています。こんな情緒の欠片もない緩んだ空気の中で、沖田さんは私にしてくれたのと同じように、過去の想い出話をしてくれました。
「……だいたい、こっちで調べた状況と合っていると思いますよ、ロン」
切目さんが牌を一列に倒しました。
「いったい誰が僕らを迫害したのでしょうか、裏ドラ乗らずですね」
「ざんくです……懐古回顧ですよ、裏で糸を引いていたのは」
「名前は聞いたことがありますが、百点棒が足りません、四千からで」
邪魔な情報が多い。知るべきキーワードはどれなのか。とりあえず片っ端から聞いてみよう。
「ざんくって何ですか?」
「三千九百点です」
外れ。
「カイコカイコってなんですか?」
「平安平穏党の前身ですよ。昔はそういう党名で活動してました」
当たり。それでいて驚き。平安平穏党といえば、あの五臓さん。扇子をバッと開いてふんぞり返っている彼が煙となって現れ、「どの牌を切っとるねん、アホ」と横やりを入れてきたので、想像の悪霊を左手で払いのけました。
「当時、呉服屋をやっていた織田さん一家は――」
ややこしいのですが、沖田さんは本名ではなく、裏町新選組での通称です。本名は『織田蘭丸』だそうで、織田で武士の家系ですから、信長さんと関係がありそう。
「懐古回顧党の運動に反対する活動をしていたようです。度重なる嫌がらせを受けていると、父親が警察へ相談に訪れています。警察の扱う事案やないですし、形式上の手続きで済ませたようですが、薫さんから話を聞いて、私の方で過去の映像を可能な限り追ってみたら……確かに営業妨害してたんは党と関わりのある連中やと判明しましたけど、最初の頃はともかく、途中からは直接的に仕掛けて来んかったみたいです。沖田さんを誘拐しようとしたのも、全くの別人です」
「たまたま無関係な、身代金目当ての犯行だったのですか?」
私が聞きました。
「その一件だけなら面倒事に不運が重なっただけとも考えられますが、不買運動なんかも扇動してます。酷いのになると放火未遂もあったようで、ボヤで済んでますから、これまた犯人が分からんと、逮捕には至ってません」
「酷い。誰がそんなことを!」
怒りで私の方が発火しそうになりました。大変に腹が立ったので、コーヒーを飲んでおきます。
「裏事情までは、いくら記録を追っても分からんのです。ただ、その後に沖田さんの父親である三左さんと、香月さんが一緒になって活動していたのは間違いありません。そうでしょう、香月さん?」
切目さんの問いかけに、香月さんは当時を思い起こしたのか、首を少し斜めに上げて、汚れた灰色の壁を見つめました。それから対面に座っている沖田さんに視線を移し、瞳がわずかに霞み、憐憫の情を誤魔化すかのように麻雀牌をジャラジャラと両手で混ぜています。
「織田さん一家を追い出したのは真実と嘘を織り交ぜた、噂話が原因でした。三左さんの妻がアヤカシであると、そればかりか、災いを振りまく鬼であると」
香月さんの告白に、いったん会話が途切れました。
鬼といえば、節分の日。
学校の先生が鬼役になって、みんなで豆をぶつけたっけ。あれは行事だから無礼講だけど、潜在的に鬼は災いであると認識されやすいのかも。
全員が黙ったまま、山から牌が拾われ、場に捨てられて、三周くらい回ったあたりで、
「母は、危険な存在だったのでしょうか」
沖田さんが山から牌を取って、呟きました。
「たとえ鬼であっても、そのような力はなかったかと。ですが人も、時にはアヤカシも、身近に起きた不幸や不遇を誰かのせいにしたくなるものです。悲しいことではありますが」
お婆ちゃんが言っていた、失敗の原因をタヌキのせいにした話を思い出します。それがアヤカシを生む要因になった側面もあるけれど、だからと言って。
「このような世迷言の起因ですが、三左さんによると、回顧党から選挙協力の打診があったそうです。自分の投票先は自分で選ぶと突っぱねたら、店に嫌がらせをする客が頻繁に来るようになったと」
「そんなつまらないことで、店に嫌がらせをするなんて!」
私が怒声と共に真っ白い牌を強打しながら捨てると、即座に正面の切目さんが「パン」だの「ポン」だの言って、よく分からないまま、私の白い捨牌が攫われました。
「当時の五臓さんは表には出ていませんでしたが、裏で権力を握っていたのは間違いありません。政党の黎明期でしたから、今よりもやり方が更に強引で、それで三左さんと協力して――五年ほどの活動になりましたが、最終的には回顧党を解散させたのです」
「ああ、良かった。勝ったんですね!」
「勝ったのはいいのですが、三左さんは政治活動に身を投じるあまり経営が疎かになり、経済的に困窮しました。できる限りの経済的な援助をすると提案しましたが……誇り高い人で、自分の力で店を盛り立てると、お金を受け取ってくれませんでした」
「……父らしいです」
沖田さんの口調は寂しくも、諦めを含んだ、慈愛で包むような。
「僕から手紙で状況を尋ねても、気にするな、としか書いてこなかったんです。微かに記憶に残っている父も、やっぱり頑固で、だから僕らを、家族を呼び戻さずに……それでも、僕は」
ここで沖田さんが黙ったので。
また、四人が順番に牌を捨てる音だけ。
切目さんは水を飲み、香月さんも水を飲み、私は何を考えるでもなく自分の牌を見つめました。だんだんと模様が家紋のように見えてきて、視界がボヤけます。
「父は、最後に何か言っていましたか?」
再び、沈黙を裂いた沖田さんの言葉に、香月さんは溜息をこぼしました。
「しばらく故郷に帰っていたので、会っていませんでした。私も活動に疲れてしまって、家族に会いに月へ帰り、それから音兎を連れて京都に戻ったら、三左さんの店はなくなっていました。本当に……申し訳ないことを」
深々と、頭を下げました。
「香月さんのせいでは、ありません。僕が……もっと早くに帰るべきだった」
「そう言っていただけると救われますが、責任を痛感しています。今日ここで息子さんに会えたことに運命を感じていますし、嬉しく思います」
沖田さんとの関連性が見えてきました。沖田さん一家を妨害したのは、ここでも五臓さんで、その五臓さんは香月さんと長年の因縁があり、音兎ちゃんの騒動にまで発展しています。
その音兎ちゃんは、香月さんが京都に連れて――
「差し支えなかったら教えて欲しいのですが、香月さんと音兎ちゃんって、どういう間柄なんでしょうか?」
「姪です。月に実家がありまして、京都観光の際に舞妓に憧れたらしく、私が組合に紹介しました」
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