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13話 ミアのドレスと魔法使い伯爵からのプロポーズ
しおりを挟む「あら、他にも馬車が来てるなんて私達以外にもお客様がいたのかしら?」
と彼女は横にいる金髪の男性に声をかけた。
セオ様だ!
そんな2人を見て店の店主は
「いえ、これはドレスを納さめくださった職人が本日来られてまして」
とノアを2人に紹介する。
「初めまして、ドレスの宝石部分の装飾を担当させていただきました」
と彼が悪魔で職人を名乗り挨拶をするとミアはドレスと同等に彼に見惚れていた。
「素晴らしいわ、セオ様見て!私がイメージしていたよりも素敵な仕上がりよ!」
とミアの喜びようにセオ様も喜んでいた。
「何の宝石かしら?」
と彼女は妖しく華麗に光るドレスに興味津々だ。
「こちらは魔性石(ましょうせき)という希少価値のある石を砕いた物を付けています。
石には身につけた人の本質を映すと言われていますので会場で映えるドレスになりますよ」
と言われミアはますますドレスを気に入ったようだ。
「ミア、試着はしないのか?」
セオ様はミアのドレス姿が楽しみなのだろう。
しかし彼女は
「セオ様や家族には会場で初めて見てほしいの。
試着は最初にしたし、サイズは大丈夫よ」
結婚式は素晴らしいものになるわと笑い合う2人が眩しかった。
商談が終わりノアは金貨を持ち馬車に戻ってきた。
「ルナ、どうしたんだ。まさか、また体調が優れないのか?」
と心配する彼に苦笑いをする。
「いえ、2人が祝福されていると思うと少しだけ羨ましいのです。
私は家族に別れを告げられこの地に来たのですから」
と言うと彼は苦い顔をした。
「すまない、ルナ。僕も両親はいない。でも式は町中の魔法使いを呼んで行おうと思う。
約束するよ、君を飽きさせる事はない素敵な式にするって」
そう笑う彼に頼もしさを感じ
「はい。期待しています」
そう生意気に答えると彼が笑ったので2人で笑いあった。
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