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4話 先生、デートに行きましょう

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新しい作品を考える。
いつもやっている作業を過激にするだけの事がこんなにも難しいとは思わなかった。

『アクデキ』より過激にストーリーもしっかりしたものを企画書にまとめたつもりだ。

しかし、いつもキスや溺愛シーンくらいはストーリー上入れていたが頭で考えた濡れ場を編集に起承転結事細かに送るのはなんとも勇気がいる事か。

自分で考えたとわいえ編集さんに引かれないか心配して『アクデキ』を超えるを目標にしたという事を必死に伝えた。

しかし、そんな心配はいらなかったみたいで編集さんの反応は『これでいきましょう!』と出版会議に通すべく編集さんの熱を出したプレゼンに上に伝わったのかなんとか1冊出してみようという事になった。

(~~~♪)

久しぶりの執筆作業だ。
デスクのパソコンに向かって作業をしているとコーヒーを淹れてくれた榊原くんが
「先生、筆がノっていますね」
とカップとソーサーをデスクに置いてくれた。

「あ、そんなに私分かりやすかったかな?」
「鼻歌歌ってましたから」

それは少し恥ずかしい。

「あ、後気になったんですけど”それ”本当に開けなくていいんですか?」

と彼に聞かれてギクッとする。

彼が指差した”それ”は私がネットで購入したラブグッズだ。

「大丈夫!それくらいは小さいから自分で直せるし」

「本当ですか?」
悪戯っぽい呆れ顔で彼は憎まれ口を叩く。

「大丈夫!久しぶりに出版が決まったからご褒美に色々買ったの」

「ああ、アクセとかお菓子とかですね」
合点したように榊原くんは当たりでしょといった感じで聞く。

「・・・うん」
(当たらずとも遠からずだよ)
という心の声に鍵をかけた。

その側から榊原くんはいい事思いついたかのように
「そうだ、俺からも先生にプレゼントというかお祝いの意味を込めてこの間みたいに出掛けません?」

そう言われ一瞬固まってしまった。

「あ、変な意味じゃなくて・・・」
「うん。分かってるよ」

執筆ペースも問題ない。
今年の夏はバイトと企画書作りであまりどこにも行かなかったのだ。

「じゃあ、来週先生の行きたいところ行きましょう。
その日は俺のバイト代は無しって事で」

「でも、それじゃあ榊原君が厳しいんじゃ」

「俺だって先生以外のとこにもたまにですけど夜間このバイト何日かですけどしてますよ」
だからその日は俺に奢らせて下さい。と優しく彼は申し出る。

「よろしくお願いします・・・」

こうして榊原くんと私は来週、2人で出かける事になった。




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