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4話 あの時フラれた人
しおりを挟む城に戻りまず初めに行ったのは妃の結婚式が描かれた肖像画を使いに頼み部屋の壁に掛けてもらう事だった。
部屋に用意してもらった真ん中のテーブルに布貼りのトレーを置きその上にいくつもの種類の青い宝石が並ぶ。
それを肖像画を見比べながら一時間ほど時間をかけて2つの種類の宝石に的を絞る事ができた。
やはり鑑定するまでもないが王家のティアラに使われて青い宝石はサファイヤだろう。
深い青色のブルーサファイヤと、同じく全く似たロシア産のロシアン・サファイヤを妃に見せた。
「まあ、綺麗なサファイヤね」
妃の反応にグレイと一緒に安堵した。
「私が触っても?」
と妃が聞いたのでサファイヤを一つづつ彼女に渡す。
それを摘み彼女は光の反射具合を見るべく外の空の光にに向かい宝石をかざす。
すると彼女は残念そうに眉を伏せた。
「2つとも違うみたい。私の記憶だとあの青い石は確かこうやって光に当てると桃色が変わったわ」
そう言われ、宝石選びは再び振り出しに戻る事になった。
せっかく自信があったのに・・と落胆していると
「まあ、そう肩を落とされないで」
部屋に残ったグレイに声をかけられたがそれは彼も同じだった。
「休憩がてら紅茶でもお淹れします」
彼はそう言うと温かい紅茶とクッキーをテーブルに用意してくれた。
お茶は弱気になった心をほぐした。
「すごく美味しいです・・・」
そう呟くと馬車の時みたいにお辞儀をする。
「私、宝石を当てる事ができるか不安になってきました」
不覚にも彼の前で弱音を吐いてしまった。
しばし、お互い無言になったので彼に呆れられたかと思い「すみません」と小言で謝ったが彼は意外にも「なぜ、あなたは何度も謝るのです?」
と逆に問われた。
「だって私、庶民だし任された仕事も上手くいかなかった。
グレイ様がついていて下さったのにすみません」
とひたすら謝る。
自分でも分からないが彼に失望されるのが何故か怖いのだ。
せっかく妃の計らいで私につく事になって親切にしてくださったのに、頼りたいのに彼の面子を傷つけたからと嫌われたくないのだ。
ポロポロ流れる涙を自分でハンカチで拭う。
その様子をなぐさめる様に彼は
「私はあなたをただの庶民の娘と思ってはいませんよ。むしろ、これまで励みにしていたのです」
と告げる。
彼が自分を見つめる目は明らかにいつもの目と違って見えた。
それに「これまで励みにしていた」というのはどういう意味だろう。
そう疑問を抱き彼を見返して彼に「グレイさん、私を知っているんですか?」と問う。
「ええ。覚えていませんか?私の事」
そう彼は言うが全く覚えがない。
彼はこうしたら思い出すかもと片方の額に流した前髪を下ろし、モルクルとは別のシャープな眼鏡を掛け直す。
その顔をじっと見つめた。
最初は誰か心当たりはなかったが、しばらくすると1人の人物を思い出し驚いた。
「もしかしてあの時の失恋したお客様・・・」
「そうゆう風に覚えられてるのは癪ですが仕方ないですね」
バツが悪そうに彼は咳をして自分の過去の話をしてくれた。
今から3年ほど、まだエメと出会う前にグレイは執事長ではなく中堅の一執事だった。
仕事には従事で執事長に仕事ぶりを評価され充実した日々を送っていた。
よく気が利く様子は使用人男女共々知っていた。
グレイ・ジェイムズは元々先祖代々、王室を管理する仕事をする家計に生まれだ。
そういった家柄の生業で働いている執事やメイド、衛兵は自分以外にもいるのでことさら珍しくはなかった。
しかし、城の外から雇われた者もいる。
私には外から奉公しに来た気立てが良いメイドと評判を雇われた衛兵の仕事仲間がいた。
寡黙なグレイ、姉御肌なメイドのセリーナ、ムードメーカーだが強さは衛兵の中でも際立ったダリルは
性格は違えど不思議とウマがあったのだった。
セリーナとグレイの出会いはグレイが執事長に呼ばれた為、後をつける為に中庭を通った際、どこから入り込んだのか1匹の猫がジャケットに張り付いて離れないところたまたま通りかかったセリーナが剥がしたのがキッカケで知り合った。
城の中で見ない顔にグレイは違和感を覚えた。
持ち場が違うのもあるが、城に長くから仕えてる自分が知らない事があるのは気持ち悪い。
そんな彼女の噂はメイドの中では有名だったらしい。
街から奉公に来た新人のセリーナはよくメイド長に気にかけられてると密かにメイドの中では噂になっていた。
グレイはその事を同僚から又聞きし、セリーナの有能ぶりに嫉妬したが彼女はメイド達の間で噂になってるという事をただの賞賛だけではない嫉妬だとみた。
自分の周りにそんな奴はいないが、少なからず元から王室に仕えている者は余所者が得た評価を面白く思わない奴らは一定数いる。
しかし、静かに猫を引き剥がし
「私がこの子を見ておきますから」
とグレイにそっと伝えた彼女に礼の一つも言えなかった。
悪い娘ではないようだ。
まあ、勝手に仕事に励むといい。
とグレイは思った。
しかし、それからも猫とグレイの格闘は続き、事あるごとにセリーナはその間に割って入り、グレイから猫を引き剥がす。
「君には本当によく世話になるな」
と彼女に言うとセリーナは
「猫に好かれるなんて羨ましいです。
きっとあの子達はグレイ様の側に行くと快適に過ごせると思ってるんですよ」
と笑った。
褒め言葉なのか分からないが生意気な言葉をかけられたが悪い気はしない。
親密さを彼女に覚え
「メイド長もグレイと呼ぶから様はよしてくれ」
と言うと「いいの・・?いや、いいんですか?」と彼女はつい砕けた口調を訂正した。
街から来た為、つい口調が戻ったのだろう。
「あと、敬語も無しだ。君は街から来たんだろう。
メイドが噂していたから知っている。
君はまだ入って日が浅いから息抜きも必要だろうから話し相手になってあげてもいい」
と言う申し出に彼女はポカンと驚いた。
「グレイ様は有能と聞いていたので恐れ多いです」
まだ、遠慮が解けない彼女に
「私は君の先輩にあたるんだが」と言うと彼女はまた萎縮した。
「まあいい、君が呼びたいように呼んでくれ」
そう言うと彼女は「分かりました。すぐに呼び捨ては無理ですがなるべく頑張ります」
それから、また猫からのアタックを彼女に助けてもらい、時折りセリーナと互いの話をするようになり、彼女からの呼び方がやっと「様」や「ですます」が抜けた口調でグレイに話す様になり穏やかな時間が流れた。
そうしてセリーナが来た夏から数ヶ月が過ぎ新年が明けた。
忙しく働いた後は2人して休憩がてら王族は通らない通路でセリーナが持って来たクッキーを食べながら2人だけで雑談ならぬ打ち上げもした。
この頃には既にセリーナには他のメイドの友人が出来ていたがグレイに絡む猫を剥がすのは相変わらず彼女だった。
「君が城にいる時期は後1年か・・・」
夏の昼下がり、セリーナと休憩中に話す。
「後1年は仕事するわ。城から出たら次は結婚しろって言われるから帰りたいか複雑よ」
「セリーナは結婚はしたくないのか」
「そうゆう訳じゃないけど親が決めた相手なんて好みかどうか分からないじゃない」
まあ、父も母もみんなそうして来たしと言う彼女をグレイはどこか救いたい気持ちになっていた。
そう。彼女に惹かれていたのだ。
相変わらずグレイには猫がまとわりつきその数は増え、セリーナもそんな数の猫を相手出来ずにいた。2人は休憩場所を屋内に変えようとしていたが
「なんだあ、この猫軍団は?俺も混ぜてくれよ」とまた見慣れない休憩中の衛兵が人懐っこい笑顔で近づいて来ると猫達は一斉に離れていった。
衛兵はそれに残念がっていたがグレイもセリーナもその姿がおかしかったのかクスクス笑いあった。
そうして彼、ダリルとも仲良くなった。
体格が良くよそから雇われた彼はムードメーカーだが衛兵としても有能でここだけの話、グレイは彼の恵まれた筋肉が羨ましく感じた。
休憩仲間は自然と3人になり、ダリルは猫に好かれる方法をセリーナに教わっていた。
グレイはこんな日が続くといいなと思う反面、セリーナが城から出ていく事が怖くなり、ダリルに相談しながらも彼女にやっと告白ができた。
セリーナは驚いたがグレイの告白を受けた。
休憩中はダリルも2人の邪魔はしなかったので中々3人でつるむ事は少なくなったが、恋人と友人として2人は大切な存在になって、やがてセリーナが街に帰る頃にプロポーズしようと人気店の宝石屋ウィリアムを訪れた。
(婚約指輪の人気商品も、彼女の好みもサイズも分かってる)
すぐに自分なら指輪の1つ選べると思ったのに店に入るとその自信は無くなった。
そんな時
「何かお困りであればお声がけください」
店の売り子が声をかけた。
「いや、買うのか迷っていて・・・。申し訳ない」
と頭を下げた。
「いえ、見ていくだけの方でも嬉しいです。何か見たい物があればケースからお出ししますので」
売り子はそう言うと後を向き雑務をする。
いざカウンター越しに向き合うと、客が気を遣って
商品が選べなくなると思い売り子はケースから離れた。
彼女なりの配慮だ。
しかしグレイには疑問がたくさんあった。
「この看板商品なんだが」と婚約指輪を指差し売り子に尋ねる。
「女性はやはりこういったタイプの指輪を渡されるとプロポーズを受けたくなるのだろうか」
と鴨同然な質問だが売り子は
「そうですね。指輪も大切ですが、何より殿方の気持ちに心打たれると思います。ちなみにこの他にもおすすめはあるのですがお相手様の指は何号か分かりますか?」
「ああ、把握している」
「まあ、仲が本当によろしいんですね」
なかなか把握してる方は少なくてと売り子は看板商品以外のおすすめを見繕いグレイに見せた。
小粒のダイヤと王道な形の看板商品とはまた違ったデザインの中にセリーナが好きそうと思われるスミレの花を象ったダイヤが隅に一粒載っているリングだ。
自然と「これを買う事にする」とグレイが口にすると売り子は「かしこまりました。イニシャルなどはリングに入れますか?1週間ほどお時間はかかりますが」と言われたのでお願いした。
指輪が決まって後はプロポーズするだけだ。
売り子が控えを渡し、また1週間後に店に来る事になった。
しかし、グレイが店に指輪を取りに来る事はなかった。
セリーナの奉公が予定よりも早く終わり、しばらくしてダリルも城を辞めて城を出ていった。
グレイは憔悴し、指輪の事はどうでも良くなった。
代金は後払いにしていたため指輪が完成し1週間はとっくに過ぎたため取りにいかないにしろ代金は小切手でも支払わなければならない。
普段はマメだがこの時だけはグレイは嫌々ながら筆を握り、事情を手紙に書き店に連絡を取り小切手を送ったが、事情を知った店側はあろう事か小切手を送り返して来た。
グレイの金銭的な蓄えのダメージには幾分か慰めになったが、いくら同情してもらったとはいえ店の売りあげが1つ無くなった事で人気店とはいえ悪い事をした気がした。
2回目にその宝石屋に来店したのは罪悪感からだ。
なにか1つくらいは商品を購入しようと思ったのだ。
重い足取りで扉を開けるとそこには先日の売り子がいた。
「まあジェイムズ様お久しぶりです。
小切手をお返ししたのですがそちらは届いておりますか?」
と何事もなかったかの様に彼女は今日は何かお探しですかと尋ねる。
「いや、小切手は頂いて欲しかったがお返し頂いたからせめて買い物をしようかと来た次第で・・・」
と言うと
「よしてください」と売り子は笑った。
そして彼女はグレイに見てほしい物があると言ってあるガラスケースを指を差した。
「こちらが以前ジェイムズ様にご購入頂いて作った指輪です」
そう言われ初めてそこで完成した指輪を見る。
やはり初めて見本を見た時と同様可憐な美しさがある。
「ジェイムズ様が商品の受け取りはしないとの事でしたので私達も代金は頂かないにしてもこちらの完成した指輪をどう扱おうかと話していたのです」
「すまない」
と彼女に謝ると咳払いをし彼女は話を続けた。
「しかし、この様な事は商売をしているとごく稀にあるのです」
「そうなのか!?」
指輪を買ってプロポーズに失敗した男性がいるとは思ったが、自分も合わせ現実にあった話に驚きを隠せないでいた。
「ジェイムズ様、本当にこちらご購入はされないんですよね」
やはり感じが悪かっただろうかと罪悪感が芽生えたがセリーナに振られた以上指輪を引き取る事は考えられず静かに頷いた。
すると彼女にため息をつかれると思ったが返ってきたのは
「よかった~」という安堵の声だった。
聞き間違いかと思ったが彼女は尚話を続ける。
「実はこのスミレモチーフのイニシャル入りの見本の数を増やそうかしらと親に頼んでも作ってくれないんです。
ジェイムズ様にに見せた物も入れてない見本も、あれしかご用意できなかったのですがやはり現物があった方が店側としてもイメージをお伝えする事ができますもの。
助かります」
と言われ拍子抜けした。
「ジェイムズ様がよろしければぜひこの指輪を店としても見本にしたいのですがどうでしょう」
と彼女に前のめりで尋ねられ、これには
「構わない」
とせっかく作って貰った指輪が見本になるのは癪だが勝手を言い代金を返してもらっている以上、反発する失礼な客にはなりたくなかったため売り子の要望を飲んだ。
すると彼女の顔が緩んだのが見えた。
交渉上手な子だ。
「ほかにもこういった理由で見本になった物はあるのか?」
と何気なく聞いたが
「ありますよ。こちらやあちらもそうですね」
と次々彼女がガラスケースを指差すのを見て居た堪れない感情になりため息がつく。
そんな彼を見て、ふと彼女は一息つき思い出した様に話した。
「確かに同じ様な理由で指輪を受け取りに来ないお客様もいますが数年後また婚約指輪を買いに訪れる方はいらっしゃいますよ」
と以外な事が聞けた。
実に男どもは懲りない。
いや、希望が持てる話ではあるがと感じた。
「ジェイムズ様もまた何かの縁で指輪を買う機会があればご贔屓に」
とお辞儀をする彼女は生意気だったが売り子として
の接客トークを交えた励ましのつもりなのだろう。
「機会があれば、だがね」
そう言って店を出た。
ただそれだけだったがセリーナが城で出て行って以来、適当にあしらっていた猫達にしばらくしたらもっと構ってやろうという気がした。
グレイの長い回想が終わった。
「気づきませんでした。辛い事を重い出させてすみません」
グレイの正体を知ったエメは彼に謝った。
「格好も今とは違う格好ですし、ジェイムズは苗字ですので無理はありません。それに、今までこうしてやっていけるのはあなたのおかげですよ」
と思ってもいない言葉をかけられた。
「買い被りすぎですよ。私は普通に接客しただけです」
と首をブンブンと振って否定したが彼はクスッと笑い
「はい。そうゆう事にしておきます」
といつもの顔から想像出来ない優しい笑顔で微笑んだ。
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