13 / 15
13話 責める人々
しおりを挟む突然、稲荷様の一言に私を含め参加者一同は驚いた。
「どこだ、どこに蛇神はいるんだ?」
参加者は蛇の姿などどこにもいないと言っていた。
それはそうだ。
旦那様はちゃんと人の姿なのだから。
稲荷様が手にした扇が一箇所を指す。
すると皆が顔を見合わせてそちらに視線が集中した。
そこには村人の姿をした男性がいた。
(あれ?この人は旦那様じゃない?)
困惑して目を凝らすと瞬時に男性の姿は変貌を遂げた。
いつもの旦那様だ!
「うわあ、姿が変わった!」
「お前が蛇神か?」
「恐ろしい!俺たちを呪いにきたのか?消えろ!」
心にもない野次を口々に村人は旦那様に浴びせる。
「違います。旦那様は素晴らしい方です!」
ついに我慢ができなくなった私は彼を庇う為、
飛び出し旦那様と村人の間に割って入った。
「でも、奴は祟り神なんですよ」
「そうよ。すもも、その人を庇うなんて・・・」
村人や家族でさえも彼を非難する。
「旦那様は暴漢に襲われそうになった時、私を助けてくれました」
そう糾弾すると周りから一気にどよめきがした。
「まだお会いして数日も経っていないのに、旦那様は私を気遣ってくれる優しいお方なんです」
「すもも・・・」
この発言には後ろにいた旦那様も驚いていた。
「でも、祟り神なんでしょう?」
家族は納得できないのだろう。
1
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
王宮侍女は穴に落ちる
斑猫
恋愛
婚約破棄されたうえ養家を追い出された
アニエスは王宮で運良く職を得る。
呪われた王女と呼ばれるエリザベ―ト付き
の侍女として。
忙しく働く毎日にやりがいを感じていた。
ところが、ある日ちょっとした諍いから
突き飛ばされて怪しい穴に落ちてしまう。
ちょっと、とぼけた主人公が足フェチな
俺様系騎士団長にいじめ……いや、溺愛され
るお話です。
愛など初めからありませんが。
ましろ
恋愛
お金で売られるように嫁がされた。
お相手はバツイチ子持ちの伯爵32歳。
「君は子供の面倒だけ見てくれればいい」
「要するに貴方様は幸せ家族の演技をしろと仰るのですよね?ですが、子供達にその様な演技力はありますでしょうか?」
「……何を言っている?」
仕事一筋の鈍感不器用夫に嫁いだミッシェルの未来はいかに?
✻基本ゆるふわ設定。箸休め程度に楽しんでいただけると幸いです。
後宮退魔師(巫女)は魔(キョンシー)を愛す
麻麻(あさあさ)
恋愛
街一番の導師の2人娘の下の方の美雨(メイユイ)
は父と姉と後宮から依頼を受けて仕事をしていた。
依頼内容は不審死の末にキョンシー(死体人形)になった皇帝の弟の牢番での監視。
次の満月までに彼に正気に戻ってもらわないと彼を斬らなきゃいけない。
父と姉と交代で牢番をするが、気が弱いメイユイに2人は注意するがメイユイはキョンシーの事や死因が気になり。
この度、青帝陛下の番になりまして
四馬㋟
恋愛
蓬莱国(ほうらいこく)を治める青帝(せいてい)は人ならざるもの、人の形をした神獣――青龍である。ゆえに不老不死で、お世継ぎを作る必要もない。それなのに私は青帝の妻にされ、后となった。望まれない后だった私は、民の反乱に乗して後宮から逃げ出そうとしたものの、夫に捕まり、殺されてしまう。と思ったら時が遡り、夫に出会う前の、四年前の自分に戻っていた。今度は間違えない、と決意した矢先、再び番(つがい)として宮城に連れ戻されてしまう。けれど状況は以前と変わっていて……。
【完結】消された第二王女は隣国の王妃に熱望される
風子
恋愛
ブルボマーナ国の第二王女アリアンは絶世の美女だった。
しかし側妃の娘だと嫌われて、正妃とその娘の第一王女から虐げられていた。
そんな時、隣国から王太子がやって来た。
王太子ヴィルドルフは、アリアンの美しさに一目惚れをしてしまう。
すぐに婚約を結び、結婚の準備を進める為に帰国したヴィルドルフに、突然の婚約解消の連絡が入る。
アリアンが王宮を追放され、修道院に送られたと知らされた。
そして、新しい婚約者に第一王女のローズが決まったと聞かされるのである。
アリアンを諦めきれないヴィルドルフは、お忍びでアリアンを探しにブルボマーナに乗り込んだ。
そしてある夜、2人は運命の再会を果たすのである。
モブなのに、転生した乙女ゲームの攻略対象に追いかけられてしまったので全力で拒否します
みゅー
恋愛
乙女ゲームに、転生してしまった瑛子は自分の前世を思い出し、前世で培った処世術をフル活用しながら過ごしているうちに何故か、全く興味のない攻略対象に好かれてしまい、全力で逃げようとするが……
余談ですが、小説家になろうの方で題名が既に国語力無さすぎて読むきにもなれない、教師相手だと淫行と言う意見あり。
皆さんも、作者の国語力のなさや教師と生徒カップル無理な人はプラウザバック宜しくです。
作者に国語力ないのは周知の事実ですので、指摘なくても大丈夫です✨
あと『追われてしまった』と言う言葉がおかしいとの指摘も既にいただいております。
やらかしちゃったと言うニュアンスで使用していますので、ご了承下さいませ。
この説明書いていて、海外の商品は訴えられるから、説明書が長くなるって話を思いだしました。
アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
婚約破棄された侯爵令嬢は、元敵国の人質になったかと思ったら、獣人騎士に溺愛されているようです
安眠にどね
恋愛
血のつながらない母親に、はめられた主人公、ラペルラティア・クーデイルは、戦争をしていた敵国・リンゼガッド王国へと停戦の証に嫁がされてしまう。どんな仕打ちを受けるのだろう、と恐怖しながらリンゼガッドへとやってきたラペルラティアだったが、夫となる第四王子であり第三騎士団団長でもあるシオンハイト・ネル・リンゼガッドに、異常なまでに甘やかされる日々が彼女を迎えた。
どうにも、自分に好意的なシオンハイトを信用できなかったラペルラティアだったが、シオンハイトのめげないアタックに少しずつ心を開いていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる