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3章
3-8 美女に送る東方美人(ドンファンメイレン)と酔貴妃(スイキヒ)
しおりを挟む「本当にお邪魔してすみません」
謝ると昨日話したイケメン店員が
「お客様、昨日の。いえあの、まさかまたうちの子が」
と何かしたかと怯えていた。
「いえ。今日は何もしてません」
返事すると彼は安堵した表情になった。
「飲み過ぎてふらついていてつまずいたらミンミンがここに連れてきたんです。
こちらこそ情け無い」
そう言うと店員は
「いえ、今日は中秋節ですもんね」
と同調される。
「店員さんもお酒飲まれるんですね。意外です」
「その話になるとよく言われます。たまにしか飲みませんが日本は酒の種類が豊富で美味しいのですよ」
談笑してると
「ご飯出来ましたよ」
と店員さんとかわいい黒髪の女の子が器を持ってきた。
しばらくし、皆の名前が分かった。
「わあ、月見うどん」
晩ご飯が和風なのも意外だ。
意外といえば横にいる女の子は誰だろう。
猫と一緒のミンミンちゃんという名前らしいが
サイドをお団子にして漢服の上にエプロンをしている。
なんとなくつり目が可愛いと見ているとある憶測を生み出した。
(もしかしてリューシェンさんと迎さんは夫婦かもしれない!あれ、でもそうなると迎さんの苗字は変わってるはず)
もしかして職場では旧姓を名乗ると決めているのかもしれない。
いや、でも夫婦自営でそれやってる人知らないしと考えていると、食後に月餅も出てきた。
リューシェンさんは「お茶淹れますね」
とコンロに向かう。
彼も迎さんも2人とも落ち着いている。
そして真ん中には2人の子である女の子。
一家団欒ってこうゆう事だ。
でもそれを見ても羨ましいとは思わない。
「最低、私」
そう呟くと側にいたミンミンちゃんに聞こえたのか
「和葉さんも偉いのね。
格好いいのね」
と慰められた。
ジッとミンミンちゃんを見ていると「どうしたの?」
と聞かれた。
「ううん。お父さんとお母さん素敵ね」
そう言うと彼女は「夫婦?」
と驚く。
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