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「あーあ、やっぱり夢なんかじゃなかった」
「はい、じゃあ次は手を見せて、ふんふん」
「わたし、いったいどうしたらいいの?」
「すごいねー、ちゃんと吸盤も機能しているみたい」」
理香はすっかり黄色くなったわたしの手を触っている。
わたしの指先の丸い部分に自分の指先をぴとぴとくっつけては離している。
ああ、これって吸盤だったのね。
「ちょっと、理香。いっしょに心配くらいしてよ」
「えっ、なに?」
聞いてないよこの人。目が波打ってニヤついているし。
そんなにわたしを観察したいのか!?。
「脱げ!」ともいわれたんだけど、それは断固拒否。
「人類の発展のためならわたし脱ぎます」なんて言う訳ないでしょ。普通。
「はい、じゃあ次は舌出して」
「あい」
(一瞬の間)
「うわっ!」
なに?理香が椅子から転げ落ち、しりもちをついた。
「あははは、本当にすごいね。アマガエルだー」
何かとんでもないものを見た顔だけど、なんだったんだろう。
「今、気分はどうですかー?」
理香はルーペを覗き込みつつ、問診は続く。
「だ、大丈夫。あ、そうだ、多分、多分なんだけれど…」
わたしは昨日からずっと頭の中にあるものと対峙した。
「昨日ね、プールでアマガエルを飲み込んだみたい」
「ええっ、カエル飲み込んじゃったの?」
「そう、それだけじゃなくて、わたし、その、のみこんじゃったカエルのことが判る? 違う。カエルの記憶がある? うーなんかうまく言えないや。いいや、カエルそのもので『も』あるらしいの」
「自分が、美津季であり、カエルでもあるってこと?」
「うん…そうみたい」
そう、みたい。
認めたくはない、理解も全然出来ないんだけど、疑いなく、それはわたしの中にいる。
「ふふーん、どうもその、飲み込んだっていうカエルのせいだとしか思えないねぇ。変身」
理香は腕を組んで考え込む。
「でも何で変身しちゃうの?」
「それは今すぐにはわからないなー。カエルを口にしたときにカエルの遺伝子を取り込んだから? いやカエルだったっていう記憶があるんならカエルの霊? そんなの非科学的で許せない! どっちにしても今、現在の人知は超えてる。お手上げ」
理香は難しい顔をしながら、唸っている。
ほ、放棄するなー。アンタ見たがってた割に、いいかげんだなぁ。
「まあ、飲み込んだのがアマガエルで良かったじゃない。ヤドクガエルだったら、変身する前にどうにかなっちゃっていたよ、きっと」
──いや、そんなカエル日本にいないと思うし、第一、毒にあたってどうにかなっちゃう事と、カエルに変身する事をごっちゃにしないでほしい。
「って、何メモ取ってるの!? そこ!」
「いや、あのちょっと。カエル娘の観察記録を……」
メメタア!(擬音)わたしは理香に正拳突きを喰らわせた。
「ま、まさか、わたしをカイボーしたり、学会でストリップさせたり、血清作って売り出すとかしたいんじゃないでしょうね!?」
「カエル娘ならカイボーしてもいいってわけじゃないと思う。なんか、ご丁寧に解体が終わってから人間に戻っちゃいそうだし……」
「って、やる気満々だったんじゃないの!? ──って、記録映像も撮らない!」
いい加減突っ込むのにも疲れてくる。
「でも、なんで今、急に変身したんだろう……?」
アホなコントを終え、ちょっ落ち着いたわたしは、ずっと疑問だった事を口にした。
変身の原因はともかく、変身するためのきっかけが判れば、それを避けることだってできるはずだ。
「ふむ」
理香は考え込む。
「シャワー被っても変身はしなかった――。なのに、湯船を見たら変身した」
「そう。それから、今」
「プールを見たら変身した……」
「体に水がかかったわけでもないのに、なんで?」
「あー、もしかしたら……」
理香は言う。
「きっと、あなたが飲み込んだのがアマガエルだったからじゃないかな?」
「え?」
「アマガエルが体の色を変えるのは知っているよね?」
わたしはうなずいた。
確かに、それなら見たことがある。
「良く見る緑色じゃなくて茶色や水色に色が変わったりするってこと?」
「水色のは突然変異。色が変わるのは、緑色から、茶色や白っぽくなったりする事。色が変わるカエルは何種類もいるけれど、日本で一番はっきりと色が変わるのはアマガエルかな?」
お、ちょっとは科学的な感じ。
「で、アマガエルが色を変えるのは、目で見た自分の周りの景色に自分の色を合わようとする保護色。緑に囲まれていれば緑色に。河原やコンクリートなんかの所では白っぽくなる。で、ビッキーの場合も、それと同じように、回りの環境に合わせて、体が変わるんじゃないかな?」
「どういうこと?」
「目で見た環境に合わせて、それにふさわしい状態にスイッチするってこと。陸上だと人間、水中だとカエルってことかな、この場合」
「え、でも、それだったら、シャワーの時や、コップの水を見た時だって変身してしまいそうなものだけど……」
「うん、だから多分、自分の体が浸かれる量の水を見たときってことじゃない? 自分が水に浸れないのに変身するのは意味がないし」
「あ――、なるほど!」
これは、なんとなく理解が出来る。だって……
「昨日の話だとお風呂の湯船に飛び込みたくなったんでしょう? じゃあ、もしかして、今もそうなんじゃないの?」
「ううう、そうなの」
そのとおり。さっきから、プールに飛び込みたい衝動がわたしの体をそわそわさせている。
湯船と違って、広々としたプールはわたしの中のカエルちゃんの本能を誘惑して止まらない。
「目が虚ろだよ。ビッキー。ダイブしてみる? そこから」
「もう、背中を押さないでよ!」
下半身は今にも動き出しそう。わたしは、机に手を貼り付けて、カエルの欲望に抵抗する。
「おもしろ……」
「今、なんか言った!?」
「ううん。まあ、もし変身のスイッチが水を見ることなんだったら、もうすぐ元に戻るんじゃない? 昨日もお風呂から上がって二十分くらいで元に戻ったんでしょ?」
「うん」
あたしはうなずいて時計を見た。
やば。もうすぐ一時だ。昼休みが終わってしまう!
理香の言うとおりならちょうどいい頃合のはず。
もどれもどれもどれーっ。
わたしは必死になって心の中で念じた。
どくん
「来た」
願いが通じたのか、やっと変身が始まった。
「ほーこうやって人間にもどるのか。こりゃおもしろいねえ」
「関心するなよぅ」
例のぞわぞわした余韻にふるふるしながら、わたしは理香に文句を言った。
変身が終わって、一息付く暇も無い。
わたしたちは、教室に早足で向かいながら話をした。
「結局、めぼしい収穫無し?」
「いや、そんなことないよ、きっとこれは学会にセンセーションを」
「ばかたれー」
「まあ、わたしという立派な証人が出来たわけだし、今度はしかるべきところにつれていってあげるって」
「しかるべきところって?」
「そりゃあ、医者だか、製薬会社だかのところに、だよ」
「なんか全然頼りになってないよ――! 理香」
「とにかくさー、変身のキーだけはわかったわけだから、お風呂はシャワーで済ますとか。当分はなんとかなるでしょ」
「って、ならないよー。わたし水泳部だ……」
そこまで言ってわたしは、急停止した。
「今日、記録会!?」
「はい、じゃあ次は手を見せて、ふんふん」
「わたし、いったいどうしたらいいの?」
「すごいねー、ちゃんと吸盤も機能しているみたい」」
理香はすっかり黄色くなったわたしの手を触っている。
わたしの指先の丸い部分に自分の指先をぴとぴとくっつけては離している。
ああ、これって吸盤だったのね。
「ちょっと、理香。いっしょに心配くらいしてよ」
「えっ、なに?」
聞いてないよこの人。目が波打ってニヤついているし。
そんなにわたしを観察したいのか!?。
「脱げ!」ともいわれたんだけど、それは断固拒否。
「人類の発展のためならわたし脱ぎます」なんて言う訳ないでしょ。普通。
「はい、じゃあ次は舌出して」
「あい」
(一瞬の間)
「うわっ!」
なに?理香が椅子から転げ落ち、しりもちをついた。
「あははは、本当にすごいね。アマガエルだー」
何かとんでもないものを見た顔だけど、なんだったんだろう。
「今、気分はどうですかー?」
理香はルーペを覗き込みつつ、問診は続く。
「だ、大丈夫。あ、そうだ、多分、多分なんだけれど…」
わたしは昨日からずっと頭の中にあるものと対峙した。
「昨日ね、プールでアマガエルを飲み込んだみたい」
「ええっ、カエル飲み込んじゃったの?」
「そう、それだけじゃなくて、わたし、その、のみこんじゃったカエルのことが判る? 違う。カエルの記憶がある? うーなんかうまく言えないや。いいや、カエルそのもので『も』あるらしいの」
「自分が、美津季であり、カエルでもあるってこと?」
「うん…そうみたい」
そう、みたい。
認めたくはない、理解も全然出来ないんだけど、疑いなく、それはわたしの中にいる。
「ふふーん、どうもその、飲み込んだっていうカエルのせいだとしか思えないねぇ。変身」
理香は腕を組んで考え込む。
「でも何で変身しちゃうの?」
「それは今すぐにはわからないなー。カエルを口にしたときにカエルの遺伝子を取り込んだから? いやカエルだったっていう記憶があるんならカエルの霊? そんなの非科学的で許せない! どっちにしても今、現在の人知は超えてる。お手上げ」
理香は難しい顔をしながら、唸っている。
ほ、放棄するなー。アンタ見たがってた割に、いいかげんだなぁ。
「まあ、飲み込んだのがアマガエルで良かったじゃない。ヤドクガエルだったら、変身する前にどうにかなっちゃっていたよ、きっと」
──いや、そんなカエル日本にいないと思うし、第一、毒にあたってどうにかなっちゃう事と、カエルに変身する事をごっちゃにしないでほしい。
「って、何メモ取ってるの!? そこ!」
「いや、あのちょっと。カエル娘の観察記録を……」
メメタア!(擬音)わたしは理香に正拳突きを喰らわせた。
「ま、まさか、わたしをカイボーしたり、学会でストリップさせたり、血清作って売り出すとかしたいんじゃないでしょうね!?」
「カエル娘ならカイボーしてもいいってわけじゃないと思う。なんか、ご丁寧に解体が終わってから人間に戻っちゃいそうだし……」
「って、やる気満々だったんじゃないの!? ──って、記録映像も撮らない!」
いい加減突っ込むのにも疲れてくる。
「でも、なんで今、急に変身したんだろう……?」
アホなコントを終え、ちょっ落ち着いたわたしは、ずっと疑問だった事を口にした。
変身の原因はともかく、変身するためのきっかけが判れば、それを避けることだってできるはずだ。
「ふむ」
理香は考え込む。
「シャワー被っても変身はしなかった――。なのに、湯船を見たら変身した」
「そう。それから、今」
「プールを見たら変身した……」
「体に水がかかったわけでもないのに、なんで?」
「あー、もしかしたら……」
理香は言う。
「きっと、あなたが飲み込んだのがアマガエルだったからじゃないかな?」
「え?」
「アマガエルが体の色を変えるのは知っているよね?」
わたしはうなずいた。
確かに、それなら見たことがある。
「良く見る緑色じゃなくて茶色や水色に色が変わったりするってこと?」
「水色のは突然変異。色が変わるのは、緑色から、茶色や白っぽくなったりする事。色が変わるカエルは何種類もいるけれど、日本で一番はっきりと色が変わるのはアマガエルかな?」
お、ちょっとは科学的な感じ。
「で、アマガエルが色を変えるのは、目で見た自分の周りの景色に自分の色を合わようとする保護色。緑に囲まれていれば緑色に。河原やコンクリートなんかの所では白っぽくなる。で、ビッキーの場合も、それと同じように、回りの環境に合わせて、体が変わるんじゃないかな?」
「どういうこと?」
「目で見た環境に合わせて、それにふさわしい状態にスイッチするってこと。陸上だと人間、水中だとカエルってことかな、この場合」
「え、でも、それだったら、シャワーの時や、コップの水を見た時だって変身してしまいそうなものだけど……」
「うん、だから多分、自分の体が浸かれる量の水を見たときってことじゃない? 自分が水に浸れないのに変身するのは意味がないし」
「あ――、なるほど!」
これは、なんとなく理解が出来る。だって……
「昨日の話だとお風呂の湯船に飛び込みたくなったんでしょう? じゃあ、もしかして、今もそうなんじゃないの?」
「ううう、そうなの」
そのとおり。さっきから、プールに飛び込みたい衝動がわたしの体をそわそわさせている。
湯船と違って、広々としたプールはわたしの中のカエルちゃんの本能を誘惑して止まらない。
「目が虚ろだよ。ビッキー。ダイブしてみる? そこから」
「もう、背中を押さないでよ!」
下半身は今にも動き出しそう。わたしは、机に手を貼り付けて、カエルの欲望に抵抗する。
「おもしろ……」
「今、なんか言った!?」
「ううん。まあ、もし変身のスイッチが水を見ることなんだったら、もうすぐ元に戻るんじゃない? 昨日もお風呂から上がって二十分くらいで元に戻ったんでしょ?」
「うん」
あたしはうなずいて時計を見た。
やば。もうすぐ一時だ。昼休みが終わってしまう!
理香の言うとおりならちょうどいい頃合のはず。
もどれもどれもどれーっ。
わたしは必死になって心の中で念じた。
どくん
「来た」
願いが通じたのか、やっと変身が始まった。
「ほーこうやって人間にもどるのか。こりゃおもしろいねえ」
「関心するなよぅ」
例のぞわぞわした余韻にふるふるしながら、わたしは理香に文句を言った。
変身が終わって、一息付く暇も無い。
わたしたちは、教室に早足で向かいながら話をした。
「結局、めぼしい収穫無し?」
「いや、そんなことないよ、きっとこれは学会にセンセーションを」
「ばかたれー」
「まあ、わたしという立派な証人が出来たわけだし、今度はしかるべきところにつれていってあげるって」
「しかるべきところって?」
「そりゃあ、医者だか、製薬会社だかのところに、だよ」
「なんか全然頼りになってないよ――! 理香」
「とにかくさー、変身のキーだけはわかったわけだから、お風呂はシャワーで済ますとか。当分はなんとかなるでしょ」
「って、ならないよー。わたし水泳部だ……」
そこまで言ってわたしは、急停止した。
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