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第六十二話『僕は訪ねる』
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――今まで何度も見てきた古風な作りのドアの前に、僕は今一人で立っている。
時刻は大体五時を迎えるぐらい、前に一度『客の入りが少なくなって一息つける時間なんだ』とこぼしていた時間とほとんど同じだ。つまり今なら、貸し切りじゃなくてもほぼ貸し切りだといえるぐらいにはなる。……そうなれば、あるいは。
「……気張れよ、僕……」
頬を軽くぱちんと叩き、気後れしかけた心を引き締め直す。『あるいは』じゃない、なんとしてでも掴み取るんだ。それが、千尋さんの秘密を知った僕がやらなくてはいけないことだと思うから。
いつもは千尋さんが握るドアの取っ手に手をかけて、僕はゆっくりとそれを押し込む。カランコロンとドアベルが鳴って、カウンターに座っていた女性の目線が僕を捉えた。
「いらっしゃいませ――って、え?」
最初は少し高めだった声が、僕の姿を認識するなり低めに変わる。そして少し目を丸くすると、このカフェの店主――千尋さんのお姉さんはゆっくりと立ち上がった。
「どうした、今日は貸し切りの日じゃないぞ」
「貸し切りの日じゃなきゃ来ちゃいけないってわけでもあるまいし、別にいいでしょう? ……それに、聞かなくちゃならないこともあるので」
どこか不機嫌そうなお姉さんの声に笑顔で応えて、僕はいつも千尋さんと座るカウンター席に向かって歩いていく。思っていた通りほかにお客さんはいなくて、店の中には静寂が落ちていた。
「……いつものコーヒーでいいか?」
「はい、あれ好きなので。……と言うかお姉さん、あんまり機嫌よくありませんか?」
どこかむすっとしているような様子のお姉さんにそう聞いてみると、お姉さんの視線が僕の方から外れる。そのままコーヒーカップを手に持つと、今までよりさらに低い声で答えが返ってきた。
「ああ、お前が来たことで少しな。夜前の少し落ち着ける時間が今だってのに、そんなときに一番何か裏がありそうな奴が一人で訪ねてくればそりゃ警戒もするさ」
それだけ言い残し、お姉さんはコーヒーを入れるために厨房の奥へと消えていく。店内に一人取り残された僕は、のんびりと店の中の景色を眺めるぐらいしかできなかった。
と言っても、それだけで三十分ぐらいは過ごせてしまいそうなぐらいには内装は手のかかったものになっている。テーブルの配置や天井でぐるぐると回るファンにもそのこだわりが反映されている様で、まるでこのカフェ全体が一つの芸術作品として仕上げられているかのようだった。
よっぽど腕のいい建築士が手掛けてくれたのだろうなんてことを思いながら、僕はあちこちに視線をやる。……そうしていると、やがてお姉さんが厨房から戻ってきた。
「ほい、いつものコーヒー。……んで、今日は何しにここに来た?」
「早速踏み込んできますね……。まあ、何か用があるのは間違いないんですけど」
それも特大の爆弾、所によっては殴られても文句は言えないぐらいの代物だ。それをいきなり投下するのはなんだか気が引けて、僕は曖昧な笑みを浮かべた。
「用がある……なあ。ウチの可愛い妹とあんだけイチャイチャラブラブしやがる男とサシで会話するとか正直やってらんねえにも程があるんだが、そうするだけの意味があることなんだろうな?」
そうじゃなかったらこっちにも考えがあるからな――と。
小さく笑みを浮かべながら圧を駆けてくるお姉さんに、僕は曖昧な笑みを浮かべ続けるしかない。……今回は差し迫って聞きたいことがあるからよかったけど、普通にここでお茶していこうと気まぐれに思う日があったら僕は何かしらに巻き込まれてたんじゃないだろうか。
「お姉さんじゃなきゃダメですよ、あなた以外の誰にも務まりません。……千尋さんのことが大好きで仕方がないお姉さんだから、僕は貴女を尋ねに来たんですから」
そんなことを思いながらも、僕はまっすぐな視線をお姉さんに向ける。……すると、強張っていた表情が少しだけ緩んだように思えた。
「……まあ、それなら私以外に適任はいないな。私以上に千尋のことを想っている奴なんてこの世には間違いなく存在しないさ」
もちろんお前よりも私の方が上だ、とお姉さんは指先を突き付けながらそう付け加える。僕が千尋さんに抱く『好き』とお姉さんにとっての『好き』はまた形が違うものな気がしないでもないけれど、今それを言うのが野暮なことぐらいは僕にでもわかった。
お姉さんは、千尋さんのことを心から思っている。一片の偽りもなく欺瞞もなく、ただ千尋さんのことが好きで大切だという思いがその根底にはある。……初めて僕とお姉さんが相対した時に繰り広げられたやり取りを、僕は未だに覚えていた。
きっとお姉さんは、千尋さんを守ろうといろんな手を尽くしている。何からとかなんでとか、そういう細かい理由は分からない。……というか、それこそが今聞きたいことなのだ。
だから、僕はポケットの中から一枚のメモを取り出す。お姉さんのスタンスが変わっていない以上、このメモのことを相談するのはお姉さんが適任だ。……裏を返せば、お姉さんでダメならば僕は完全に手詰まりに陥ってしまう。
「ほかのお客さんが来てもあれですし、早めに本題に入りますね。……このメモの、事なんですけど」
ゆっくりとした口調で、しかし迅速に話を進めながら、僕は千尋さんの家でたまたま見つけたメモをカウンターの上に差し出す。……その仕草を見て、お姉さんは怪訝な表情を浮かべていたが――
「……ん、な……ッ⁉」
そのメモの文面に視線が言った瞬間、お姉さんの表情が大きくこわばる。そのメモから視線を外せないとでもいうかのように、お姉さんはしばらく硬直しっぱなしだった。
一分――いや、もっとそれ以上に長い時間を要して、お姉さんはようやくカウンターから立ち上がる。まるですごく大変なことであるかのように体を動かすと、お姉さんはカフェの入り口に向かって歩いて行った。
「……あの、お姉さん?」
その姿に異様な雰囲気を感じ取って、僕は思わず声をかけてしまう。……その声を聞きつけて振り向いたお姉さんは、まるで感情を意図的に押し殺しているかのように冷たい表情をしていて――
「悪い、今日は店じまいだ。……なんでよりにもよっておまえがこんなもんを持ってるのか、洗いざらい全部聞かなきゃいけないからな」
――僕の問いに答えるお姉さんの声は、まるで凍り付いたかのように平坦だった。
時刻は大体五時を迎えるぐらい、前に一度『客の入りが少なくなって一息つける時間なんだ』とこぼしていた時間とほとんど同じだ。つまり今なら、貸し切りじゃなくてもほぼ貸し切りだといえるぐらいにはなる。……そうなれば、あるいは。
「……気張れよ、僕……」
頬を軽くぱちんと叩き、気後れしかけた心を引き締め直す。『あるいは』じゃない、なんとしてでも掴み取るんだ。それが、千尋さんの秘密を知った僕がやらなくてはいけないことだと思うから。
いつもは千尋さんが握るドアの取っ手に手をかけて、僕はゆっくりとそれを押し込む。カランコロンとドアベルが鳴って、カウンターに座っていた女性の目線が僕を捉えた。
「いらっしゃいませ――って、え?」
最初は少し高めだった声が、僕の姿を認識するなり低めに変わる。そして少し目を丸くすると、このカフェの店主――千尋さんのお姉さんはゆっくりと立ち上がった。
「どうした、今日は貸し切りの日じゃないぞ」
「貸し切りの日じゃなきゃ来ちゃいけないってわけでもあるまいし、別にいいでしょう? ……それに、聞かなくちゃならないこともあるので」
どこか不機嫌そうなお姉さんの声に笑顔で応えて、僕はいつも千尋さんと座るカウンター席に向かって歩いていく。思っていた通りほかにお客さんはいなくて、店の中には静寂が落ちていた。
「……いつものコーヒーでいいか?」
「はい、あれ好きなので。……と言うかお姉さん、あんまり機嫌よくありませんか?」
どこかむすっとしているような様子のお姉さんにそう聞いてみると、お姉さんの視線が僕の方から外れる。そのままコーヒーカップを手に持つと、今までよりさらに低い声で答えが返ってきた。
「ああ、お前が来たことで少しな。夜前の少し落ち着ける時間が今だってのに、そんなときに一番何か裏がありそうな奴が一人で訪ねてくればそりゃ警戒もするさ」
それだけ言い残し、お姉さんはコーヒーを入れるために厨房の奥へと消えていく。店内に一人取り残された僕は、のんびりと店の中の景色を眺めるぐらいしかできなかった。
と言っても、それだけで三十分ぐらいは過ごせてしまいそうなぐらいには内装は手のかかったものになっている。テーブルの配置や天井でぐるぐると回るファンにもそのこだわりが反映されている様で、まるでこのカフェ全体が一つの芸術作品として仕上げられているかのようだった。
よっぽど腕のいい建築士が手掛けてくれたのだろうなんてことを思いながら、僕はあちこちに視線をやる。……そうしていると、やがてお姉さんが厨房から戻ってきた。
「ほい、いつものコーヒー。……んで、今日は何しにここに来た?」
「早速踏み込んできますね……。まあ、何か用があるのは間違いないんですけど」
それも特大の爆弾、所によっては殴られても文句は言えないぐらいの代物だ。それをいきなり投下するのはなんだか気が引けて、僕は曖昧な笑みを浮かべた。
「用がある……なあ。ウチの可愛い妹とあんだけイチャイチャラブラブしやがる男とサシで会話するとか正直やってらんねえにも程があるんだが、そうするだけの意味があることなんだろうな?」
そうじゃなかったらこっちにも考えがあるからな――と。
小さく笑みを浮かべながら圧を駆けてくるお姉さんに、僕は曖昧な笑みを浮かべ続けるしかない。……今回は差し迫って聞きたいことがあるからよかったけど、普通にここでお茶していこうと気まぐれに思う日があったら僕は何かしらに巻き込まれてたんじゃないだろうか。
「お姉さんじゃなきゃダメですよ、あなた以外の誰にも務まりません。……千尋さんのことが大好きで仕方がないお姉さんだから、僕は貴女を尋ねに来たんですから」
そんなことを思いながらも、僕はまっすぐな視線をお姉さんに向ける。……すると、強張っていた表情が少しだけ緩んだように思えた。
「……まあ、それなら私以外に適任はいないな。私以上に千尋のことを想っている奴なんてこの世には間違いなく存在しないさ」
もちろんお前よりも私の方が上だ、とお姉さんは指先を突き付けながらそう付け加える。僕が千尋さんに抱く『好き』とお姉さんにとっての『好き』はまた形が違うものな気がしないでもないけれど、今それを言うのが野暮なことぐらいは僕にでもわかった。
お姉さんは、千尋さんのことを心から思っている。一片の偽りもなく欺瞞もなく、ただ千尋さんのことが好きで大切だという思いがその根底にはある。……初めて僕とお姉さんが相対した時に繰り広げられたやり取りを、僕は未だに覚えていた。
きっとお姉さんは、千尋さんを守ろうといろんな手を尽くしている。何からとかなんでとか、そういう細かい理由は分からない。……というか、それこそが今聞きたいことなのだ。
だから、僕はポケットの中から一枚のメモを取り出す。お姉さんのスタンスが変わっていない以上、このメモのことを相談するのはお姉さんが適任だ。……裏を返せば、お姉さんでダメならば僕は完全に手詰まりに陥ってしまう。
「ほかのお客さんが来てもあれですし、早めに本題に入りますね。……このメモの、事なんですけど」
ゆっくりとした口調で、しかし迅速に話を進めながら、僕は千尋さんの家でたまたま見つけたメモをカウンターの上に差し出す。……その仕草を見て、お姉さんは怪訝な表情を浮かべていたが――
「……ん、な……ッ⁉」
そのメモの文面に視線が言った瞬間、お姉さんの表情が大きくこわばる。そのメモから視線を外せないとでもいうかのように、お姉さんはしばらく硬直しっぱなしだった。
一分――いや、もっとそれ以上に長い時間を要して、お姉さんはようやくカウンターから立ち上がる。まるですごく大変なことであるかのように体を動かすと、お姉さんはカフェの入り口に向かって歩いて行った。
「……あの、お姉さん?」
その姿に異様な雰囲気を感じ取って、僕は思わず声をかけてしまう。……その声を聞きつけて振り向いたお姉さんは、まるで感情を意図的に押し殺しているかのように冷たい表情をしていて――
「悪い、今日は店じまいだ。……なんでよりにもよっておまえがこんなもんを持ってるのか、洗いざらい全部聞かなきゃいけないからな」
――僕の問いに答えるお姉さんの声は、まるで凍り付いたかのように平坦だった。
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