上 下
3 / 7

兎の姫様  やっぱりあの方?

しおりを挟む
 僕は、執事っぽい兎の方に、抱き抱えられて姫様の元へ運ばれていった。

「姫様、大変お待たせしました。こちらが姫様がお望みになった兎です」

 赤い絨毯が敷かれている献上台の上にそっと置かれた。先程僕が目を覚ました場所とは違いここは、人工的な建造物である様だ。

 大理石のホールであり、奥の王座には、一人の女性が座っていた。何百匹のウサギが入口からの通路の両側を規則正しく整列して並んでいる。

ははへ大理石のホールであり、奥の王座には、一人の女性が座っていた。何百匹のウサギが入口からの通路の両側を規則正しく整列して並んでいる。大理石のホールであり、奥の王座には、一人の女性が座っていた。何百匹のウサギが入口からの通路の両側を規則正しく整列して並んでいる。

「はじめまして、神兎颯です。」

「神兎よ。よくぞ妾の元へ来てくれた。妾は月神 輝夜(げっしん かぐや)礼をいいます。いきなりこちらに来てさぞ驚かれているでしょう。妾が直接説明しましょう。」

 こくんと頷く。

「かぐや様、私は確か、日本で女性を助け様として、車の前に飛び出した辺りまで覚えているのですが…、.」

「はい、その度は妾の娘を助けて頂いてありがとうございます。」

 んっ、娘さん?と言うことはここは日本の洞窟か何か
かな?えっでも、普通に話聞いててたけど、輝夜様は、人間で、執事の兎さんと僕と普通に話しをしていることに???

「神兎よ。不思議な顔をしておるな。まずは、ここは地球ではないぞ。月だ。其方は、妾の娘を助けた後、亡くなってしまったのじゃ。誠に申し訳ない。此の度はそれのお詫びもかねて、妾の権限で地球の神に連絡して、月に転生させてもらったのじゃ。なにぶん月には兎以外の生命体がおらんでな。その姿、月兎に転生してもらったと言う訳じゃ。」

「えっ、ここは月何ですか。でも月って、洞窟のない、クレーターが広がる砂漠だったと思うし、ロケットで何度も月には行っている筈ですが、生命体がいると言う話は聞いたことがありません。まさか、火星などにいるエイリアンとかですか?それに僕死んじゃったんですか。」

 人間ならガックリと肩を下ろすとこだけど、そのままうずくまっている。

 あーもー何なんだよ。せっかく千尋ちゃんに告白して、幸せな絶頂だったのに。これからが幸せな時だったのに………。でも、輝夜様の娘さんの命が助けられたのなら、いいのかな。千尋ちゃんには申し訳ないな。せっかく付き合ったのに、彼氏が1日たたずに亡くなるなんて、とてつもない喪失感になってる筈だ。

 僕のことは気にせずに、次の恋と巡りあって幸せになって欲しい。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生して捨てられたけど日々是好日だね。【二章・完】

ぼん@ぼおやっじ
ファンタジー
おなじみ異世界に転生した主人公の物語。 転生はデフォです。 でもなぜか神様に見込まれて魔法とか魔力とか失ってしまったリウ君の物語。 リウ君は幼児ですが魔力がないので馬鹿にされます。でも周りの大人たちにもいい人はいて、愛されて成長していきます。 しかしリウ君の暮らす村の近くには『タタリ』という恐ろしいものを封じた祠があたのです。 この話は第一部ということでそこまでは完結しています。 第一部ではリウ君は自力で成長し、戦う力を得ます。 そして… リウ君のかっこいい活躍を見てください。

王都交通整理隊第19班~王城前の激混み大通りは、平民ばかりの“落ちこぼれ”第19班に任せろ!~

柳生潤兵衛
ファンタジー
ボウイング王国の王都エ―バスには、都内を守護する騎士の他に多くの衛視隊がいる。 騎士を含む彼らは、貴族平民問わず魔力の保有者の中から選抜され、その能力によって各隊に配属されていた。 王都交通整理隊は、都内の大通りの馬車や荷台の往来を担っているが、衛視の中では最下層の職種とされている。 その中でも最も立場が弱いのが、平民班長のマーティンが率いる第19班。班員も全員平民で個性もそれぞれ。 大きな待遇差もある。 ある日、そんな王都交通整理隊第19班に、国王主催の夜会の交通整理という大きな仕事が舞い込む。

幼馴染が、何か変です。~いままでの『日常』が一瞬にして『非日常』に変わった日~

true177
恋愛
(こんなの、おかしいよ……)  永島 純(ながしま すみ)は、逃れることのできない迫りくる凶器とそれを握っている人物をじっと見ながら、心でそう訴えていた。 ――――――――――  いつもと変わらないまま卒業式を迎えるはずだった純と、小学校のころからの幼馴染の浦前 恭平(うらまえ きょうへい)は、ひょんなことから事故に巻き込まれる。  トラックにぶつかられたところで意識がプツリと切れてしまった純。しかし、周りの声で気が付くと、そこはいつもと変わらない教室だった。  もしかしたら純が見ていた単なる悪夢だったのかもしれないし、そうでないのかもしれない。  そして翌日。  純は、学年が上がるにつれて心の中に徐々に浮かび上がってきたある感情を、恭平にぶつけたいと思っていた。そしてその時は、卒業式で中学校最終日の今日しかない。  学校終了後、純は学校の裏に恭平をやや強制的に連れて行った。そして、自分の感情を全て恭平に暴露した。それを聞いた恭平は……。 ※内部進行完結済みです。

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

【完結】窓際一番うしろの席

柚鷹けせら
ファンタジー
その日、大羽恒介(おおばこうすけ)が出逢ったのは自分の卒業を忘れた少女の幽霊だった――。 小説家になろう様で掲載していた同タイトル・別名義の物語です。 全6回。

虚無からはじめる異世界生活 ~最強種の仲間と共に創造神の加護の力ですべてを解決します~

すなる
ファンタジー
追記《イラストを追加しました。主要キャラのイラストも可能であれば徐々に追加していきます》 猫を庇って死んでしまった男は、ある願いをしたことで何もない世界に転生してしまうことに。 不憫に思った神が特例で加護の力を授けた。実はそれはとてつもない力を秘めた創造神の加護だった。 何もない異世界で暮らし始めた男はその力使って第二の人生を歩み出す。 ある日、偶然にも生前助けた猫を加護の力で召喚してしまう。 人が居ない寂しさから猫に話しかけていると、その猫は加護の力で人に進化してしまった。 そんな猫との共同生活からはじまり徐々に動き出す異世界生活。 男は様々な異世界で沢山の人と出会いと加護の力ですべてを解決しながら第二の人生を謳歌していく。 そんな男の人柄に惹かれ沢山の者が集まり、いつしか男が作った街は伝説の都市と語られる存在になってく。 (

真夜中ロンドで逢いましょう

七森陽
ファンタジー
訳ありと思しき第三王子アーベルとの婚姻が決まったエルナ。 意を決しその邸宅に行くと、そこにはすでにアーベルに溺愛されたニナという声のない少女が居た。 主人公になれないと悟ったエルナは、夜ごと潜り込む夢の中で、とても綺麗な青年に出会う。 毎度ふたりで過ごす無言のワルツの夜は、エルナの心を少なからず癒していたが。 その青年は話をしてみるととんだ意地悪な男だった…。 現実で幸せを諦めたエルナの心を、これでもかとかき乱す夢の中の青年。 夢だと判っているのに。 どうしても惹かれていくのを止められない。

みんな一緒

101の水輪
青春
卒業式シーズンである。思い出を胸に、今年も多くの者が巣立っていく。ただ昨年までの式と大きく違うのが、マスクの取り扱いだ。つけるかつけないかは本人に任されてるが、これこそが日本人が一番苦手とするところだ。心彩自身はマスクをつけて出たい。しかしクラスメイトがとった行動は。101の水輪、第32話。なおこの作品の他に何を読むかは、101の水輪トリセツ(第77話と78話の間に掲載)でお探しください。

処理中です...