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第8話 7月7日の七夕に・・・
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僕は誰もいない教室で、中学の時に来ていた剣道着に着替えていた。
ナナちゃんは女の子だからぴったり着れるんだ。成長がほぼ止まっているし、僕はまだまだ成長期なんだよね。3年もたったら、うん、やっぱり少し小さいな。足は結構見えているし、上はやっぱり袖の丈が短くなっている。
う~~~ん。ま~誰に見せるわけでもないし、ナナちゃんが見るだけなんだよね。仕方ないよね。
あっ、ナナちゃんは足袋を掃いていたけど、剣道って素足なんだよ。靴下とスニーカーでいくしかないよね。
着替えが終わった僕は、荷物を持って、噴水前に移動した。
「ナナちゃんお待たせ。着替えてきたよ。」
「あっ、着替え終わったんだね。どれどれ、ふふっ、トシ君中学の頃でも大きかったのにまだまだ成長しているんだね。剣道着の丈があってないよ。女の子に見せるには減点対象だね。」
と言って、笑っていた。
「でも、久しぶりのトシ君の剣道着姿恰好いいよ。」
ぽそっとナナちゃんが言った言葉は僕には聞こえなかった。
「で、準備はどうなったの?」
「じゃっじゃ~~~ん。って大分古いね。これみてよこれ。」
地面にある水道口の蓋を開けて、ぞろぞろと、巻き取り用のホースが続いて、正門に続く坂の所まで伸びている、ホースの先端には、散水用のエアノズルがついている。
なるほどね。それで、水を太陽の向きとは反対方向に噴射して、虹を作るわけだ。今は晴れていて太陽も出ているこれなら、簡単に水が作れる。
「ナナちゃん凄いね。これなら虹を作れるよ。これは学校の備品なの?」
「ええ、事務員のおじさんと仲良くなっておいてね。場所を聞いておいたんだ。じゃ、さっそく始めますか、私は蛇口を捻って水を出すから、トシ君はノズルで水を出す方向を調整してね。」
と、水道口に行って、何度も蛇口を捻るナナちゃん。袴姿でその作業はちょっとシュールだね。
っと、僕も自分が濡れないようにはやくノズルを空中に向けないと。
と思ったら、もう水が出てきたので慌てて、あらかじめ七不思議から、割り出しておいた位置に散水を始めた。初めはジェット上の水が出てきたので、シャワーのパターンに変えて、なるべく高い位置に向けて放水した。
霧状の水が、風によって、まかれ僕の所にも降ってきた。冷たくて気持ちいいな。と思っていると。
「トシ君だけずるいわ」
と言ってナナちゃんがこっちに近寄ってくる。確かに僕ら、初夏なのに、厚手の袴と剣道着来ているからね。
「あっ、涼しい」と言って、噴霧に顔を湿らせながらとびっきりの笑顔をするナナちゃんがいた。
「あっ、小さいけど、虹が出てきたよ」
虹のある方向を指さしながらナナちゃんが言った。
確かに、目的の場所に虹は出てきた。でも。。。。。なにも起こらない。
「おかしいわね。何も起こらないわ。どうしてかしら。。。」
となにやら、ナナちゃんが考えこんだ。
虹が小さいということなら、これ以上水の量を増やすことは出来ないので無理ななんだよ。
時刻に関しても条件は不明だし、そこら辺が関係してくるとお手上げだった。
「トシ君、もうしばらくこのまま様子を見ていよう。あとは、場所が少し違うかも知れないから、場所を少しずつずらして、やってみよう。」
その後10分経ち、20分経ち、1時間経ったけど何も変化はなかった。
「う~~~ん、何も変わらないわね。何がいけないのかしら。七不思議には、虹の根元で不思議なことが起こるって聞いているのに。その現象が起きないわ。。。。。」
「ナナちゃんもしかしたらだけど、虹の根元に誰かいないと起こらないんじゃないかな?」
「そうなのかしら?人とは書いてないのよね。でもやってみる価値はあるわね。考えつくこと出来ることをどんどんやっていきましょう。」
と顔を明るくして、ナナちゃんは虹の元へ走っていった。
ナナちゃんが虹に近づくとある距離までいくと不思議な現象が起こりだした。。。。
ナナちゃんは女の子だからぴったり着れるんだ。成長がほぼ止まっているし、僕はまだまだ成長期なんだよね。3年もたったら、うん、やっぱり少し小さいな。足は結構見えているし、上はやっぱり袖の丈が短くなっている。
う~~~ん。ま~誰に見せるわけでもないし、ナナちゃんが見るだけなんだよね。仕方ないよね。
あっ、ナナちゃんは足袋を掃いていたけど、剣道って素足なんだよ。靴下とスニーカーでいくしかないよね。
着替えが終わった僕は、荷物を持って、噴水前に移動した。
「ナナちゃんお待たせ。着替えてきたよ。」
「あっ、着替え終わったんだね。どれどれ、ふふっ、トシ君中学の頃でも大きかったのにまだまだ成長しているんだね。剣道着の丈があってないよ。女の子に見せるには減点対象だね。」
と言って、笑っていた。
「でも、久しぶりのトシ君の剣道着姿恰好いいよ。」
ぽそっとナナちゃんが言った言葉は僕には聞こえなかった。
「で、準備はどうなったの?」
「じゃっじゃ~~~ん。って大分古いね。これみてよこれ。」
地面にある水道口の蓋を開けて、ぞろぞろと、巻き取り用のホースが続いて、正門に続く坂の所まで伸びている、ホースの先端には、散水用のエアノズルがついている。
なるほどね。それで、水を太陽の向きとは反対方向に噴射して、虹を作るわけだ。今は晴れていて太陽も出ているこれなら、簡単に水が作れる。
「ナナちゃん凄いね。これなら虹を作れるよ。これは学校の備品なの?」
「ええ、事務員のおじさんと仲良くなっておいてね。場所を聞いておいたんだ。じゃ、さっそく始めますか、私は蛇口を捻って水を出すから、トシ君はノズルで水を出す方向を調整してね。」
と、水道口に行って、何度も蛇口を捻るナナちゃん。袴姿でその作業はちょっとシュールだね。
っと、僕も自分が濡れないようにはやくノズルを空中に向けないと。
と思ったら、もう水が出てきたので慌てて、あらかじめ七不思議から、割り出しておいた位置に散水を始めた。初めはジェット上の水が出てきたので、シャワーのパターンに変えて、なるべく高い位置に向けて放水した。
霧状の水が、風によって、まかれ僕の所にも降ってきた。冷たくて気持ちいいな。と思っていると。
「トシ君だけずるいわ」
と言ってナナちゃんがこっちに近寄ってくる。確かに僕ら、初夏なのに、厚手の袴と剣道着来ているからね。
「あっ、涼しい」と言って、噴霧に顔を湿らせながらとびっきりの笑顔をするナナちゃんがいた。
「あっ、小さいけど、虹が出てきたよ」
虹のある方向を指さしながらナナちゃんが言った。
確かに、目的の場所に虹は出てきた。でも。。。。。なにも起こらない。
「おかしいわね。何も起こらないわ。どうしてかしら。。。」
となにやら、ナナちゃんが考えこんだ。
虹が小さいということなら、これ以上水の量を増やすことは出来ないので無理ななんだよ。
時刻に関しても条件は不明だし、そこら辺が関係してくるとお手上げだった。
「トシ君、もうしばらくこのまま様子を見ていよう。あとは、場所が少し違うかも知れないから、場所を少しずつずらして、やってみよう。」
その後10分経ち、20分経ち、1時間経ったけど何も変化はなかった。
「う~~~ん、何も変わらないわね。何がいけないのかしら。七不思議には、虹の根元で不思議なことが起こるって聞いているのに。その現象が起きないわ。。。。。」
「ナナちゃんもしかしたらだけど、虹の根元に誰かいないと起こらないんじゃないかな?」
「そうなのかしら?人とは書いてないのよね。でもやってみる価値はあるわね。考えつくこと出来ることをどんどんやっていきましょう。」
と顔を明るくして、ナナちゃんは虹の元へ走っていった。
ナナちゃんが虹に近づくとある距離までいくと不思議な現象が起こりだした。。。。
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