179 / 188
第8章 変わってしまう日常編
【雇用№178】いざ神界へ
しおりを挟む
ゴッドテレポートで神界に到着した。
「あなた達は誰?どこから来たの?」
どうも女神フェリシアの自室に着いた様だ。バスローブを羽織って、椅子に座ってお茶とケーキを楽しんでいる。
侵入者に対して、警戒心を見せる女神フェリシア。
それもそうか。僕だっていきなり寝室に侵入者が現れたら、敵意を見せるな。
「まーどなたでも宜しいですわ。侵入者は即排除しますので。」
『ゴートゥ…』
まっまずい。開幕一番、予定していたことだけど、時間が無さすぎる。
「リュウ」
『スキル魔女の一撃』
予め準備はしておいたので、女神フェリシアに魔女の一撃を炸裂させた。
「君、今よ。」
「へ」
後1ワードという所で
「イタッイタタタタッ」
フェリシアはギックリ腰になり、あまりの痛さに椅子から転げ落ち、その衝撃で痛みがさらに走り両手で腰を抑えながらビクビクしている。
よかったー。なんとかスキルが効いて、魔族にも効いたから多分大丈夫だろうとは思っていたし、状態回復の魔法も効かないから瞬時回復も出来ないとは思っていた。
でも、仮にもポンコツでも神様だしね。万一効かない場合もあったからホント効いてよかったわ。
女神様ともあろうお方がなんとも目のやり場に困る姿をしている。椅子から転げ落ちた時にバスローブがはだけてしまい、チラチラと下着と生足、胸元が見えてしまう。
が、隣には愛ちゃんがいる。さりとて戦闘モードに入っている場で、敵から目を逸らす訳にもいかず凝視していたのだが、愛ちゃんが両手で僕の目を隠し、足を思いっきり踏んづけてきた。
「イタイ、痛いよ愛ちゃん。」
「リュウ君、ダメよ。いくら女神様とはいえ、あられもない身姿を見ちゃ。」
不可抗力なのに……。戦闘中なのに、仲間による暗闇攻撃で僕は戦闘不能に陥った。
「でっでも愛ちゃん。また女神があの魔法を使おうとしたら……」
「分かってるわ。それは私がちゃんと監視してるし。リュウ君は目を閉じてあっち向いててね。分かった?」
「はっ、はい」
その間も女神フェリシアは、ギックリ越しの痛みで床をのたうち回っていた。
「もう、一体私がなにをしたというの?いきなり腰は痛くなるし、侵入者は現れるし」
聞こえない声で女神フェリシアが小さく呟く。
「女神フェリシア様大丈夫ですか?」
「ゴート……」
痛みで忘れていたが侵入者を排除しようと再び死への誘いを発動しようとする。ただ、それは愛ちゃんが女神フェリシアの隣にいなければ成功したかもしれない。
「腰が痛いんですよね。さすりますね。」
愛ちゃんが魔法を発動しようとするフェリシアの腰をポンとさする。
「へ、痛い痛いからやめて。」
「あらあら女神様ごめんなさいね。少し摩り方が強かったみたいですね。」
「ゴート……」
以外そのやりとりが何度も続く……
僕はその間、後ろを向いていた為、後でしか現状を知る術がなかったのが悔やまれる。
何度目かなやりとりの後
「分かりました。魔法は唱えないから、さするのは本当にやめて下さる。」
「でも、女神様腰が痛いのでしょう?さすった方が痛みが和らぎますよ?」
「あなた方のお気遣いは十分わかりましたから、大丈夫です。」
「痛かったら遠慮なく言ってくださいね。」
「はい、その際はお願いします。」
なにやら女神フェリシアが項垂(うなだれ)れながら了承した。
「愛ちゃんそろそろそっち向いてもいい。」
「ちょっとまってね。」
愛ちゃんがささっと床に寝転がっているフェリシアのバスローブのはだけを治していく。フェリシアは怯えているみたいだが。
「さっリュウ君こっち向いてもいいわよ。」
了解が出たので女神フェリシアの方に体を向ける。
うん、女神が床にカーペットの上に転がっている。
「さっ、女神フェリシア様、準備が整いましたのでお話しましょう。私達のことは、改めて自己紹介しなくても大丈夫ですよね。」
「ええと……」
女神フェリシアが思案にくれている。まじまじと僕と愛ちゃんを床に転がりながら見つめてくる。
フェリシアさんや仮にも神様なのに見下ろしてごめんね。
僕たちが誰だかようやく分かったのか、女神の目に光が灯った。
「ようこそお越し下さいました。雇われ魔法少女の愛様と雇われ勇者の龍王様ですね。突然のご訪問で慌ててしまい、不作法を失礼します。今後は、事前にご連絡の上、日時、場所を決定後お越し下さい。本日はどのようなご用件で急遽お越しになられたのでしょうか?」
「あなた達は誰?どこから来たの?」
どうも女神フェリシアの自室に着いた様だ。バスローブを羽織って、椅子に座ってお茶とケーキを楽しんでいる。
侵入者に対して、警戒心を見せる女神フェリシア。
それもそうか。僕だっていきなり寝室に侵入者が現れたら、敵意を見せるな。
「まーどなたでも宜しいですわ。侵入者は即排除しますので。」
『ゴートゥ…』
まっまずい。開幕一番、予定していたことだけど、時間が無さすぎる。
「リュウ」
『スキル魔女の一撃』
予め準備はしておいたので、女神フェリシアに魔女の一撃を炸裂させた。
「君、今よ。」
「へ」
後1ワードという所で
「イタッイタタタタッ」
フェリシアはギックリ腰になり、あまりの痛さに椅子から転げ落ち、その衝撃で痛みがさらに走り両手で腰を抑えながらビクビクしている。
よかったー。なんとかスキルが効いて、魔族にも効いたから多分大丈夫だろうとは思っていたし、状態回復の魔法も効かないから瞬時回復も出来ないとは思っていた。
でも、仮にもポンコツでも神様だしね。万一効かない場合もあったからホント効いてよかったわ。
女神様ともあろうお方がなんとも目のやり場に困る姿をしている。椅子から転げ落ちた時にバスローブがはだけてしまい、チラチラと下着と生足、胸元が見えてしまう。
が、隣には愛ちゃんがいる。さりとて戦闘モードに入っている場で、敵から目を逸らす訳にもいかず凝視していたのだが、愛ちゃんが両手で僕の目を隠し、足を思いっきり踏んづけてきた。
「イタイ、痛いよ愛ちゃん。」
「リュウ君、ダメよ。いくら女神様とはいえ、あられもない身姿を見ちゃ。」
不可抗力なのに……。戦闘中なのに、仲間による暗闇攻撃で僕は戦闘不能に陥った。
「でっでも愛ちゃん。また女神があの魔法を使おうとしたら……」
「分かってるわ。それは私がちゃんと監視してるし。リュウ君は目を閉じてあっち向いててね。分かった?」
「はっ、はい」
その間も女神フェリシアは、ギックリ越しの痛みで床をのたうち回っていた。
「もう、一体私がなにをしたというの?いきなり腰は痛くなるし、侵入者は現れるし」
聞こえない声で女神フェリシアが小さく呟く。
「女神フェリシア様大丈夫ですか?」
「ゴート……」
痛みで忘れていたが侵入者を排除しようと再び死への誘いを発動しようとする。ただ、それは愛ちゃんが女神フェリシアの隣にいなければ成功したかもしれない。
「腰が痛いんですよね。さすりますね。」
愛ちゃんが魔法を発動しようとするフェリシアの腰をポンとさする。
「へ、痛い痛いからやめて。」
「あらあら女神様ごめんなさいね。少し摩り方が強かったみたいですね。」
「ゴート……」
以外そのやりとりが何度も続く……
僕はその間、後ろを向いていた為、後でしか現状を知る術がなかったのが悔やまれる。
何度目かなやりとりの後
「分かりました。魔法は唱えないから、さするのは本当にやめて下さる。」
「でも、女神様腰が痛いのでしょう?さすった方が痛みが和らぎますよ?」
「あなた方のお気遣いは十分わかりましたから、大丈夫です。」
「痛かったら遠慮なく言ってくださいね。」
「はい、その際はお願いします。」
なにやら女神フェリシアが項垂(うなだれ)れながら了承した。
「愛ちゃんそろそろそっち向いてもいい。」
「ちょっとまってね。」
愛ちゃんがささっと床に寝転がっているフェリシアのバスローブのはだけを治していく。フェリシアは怯えているみたいだが。
「さっリュウ君こっち向いてもいいわよ。」
了解が出たので女神フェリシアの方に体を向ける。
うん、女神が床にカーペットの上に転がっている。
「さっ、女神フェリシア様、準備が整いましたのでお話しましょう。私達のことは、改めて自己紹介しなくても大丈夫ですよね。」
「ええと……」
女神フェリシアが思案にくれている。まじまじと僕と愛ちゃんを床に転がりながら見つめてくる。
フェリシアさんや仮にも神様なのに見下ろしてごめんね。
僕たちが誰だかようやく分かったのか、女神の目に光が灯った。
「ようこそお越し下さいました。雇われ魔法少女の愛様と雇われ勇者の龍王様ですね。突然のご訪問で慌ててしまい、不作法を失礼します。今後は、事前にご連絡の上、日時、場所を決定後お越し下さい。本日はどのようなご用件で急遽お越しになられたのでしょうか?」
0
お気に入りに追加
208
あなたにおすすめの小説

異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?


夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる