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第8章 変わってしまう日常編
【雇用№154】精霊樹の斧と魔霊樹討伐3
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「パパがそう言うなら分かりました。まずは魔族のお掃除からですね。腕がなります。」
なんだか、魔族を前にするとノエルがどんどん好戦的な一面を出してくるな。これが魔族だけなら、種族間の因縁の相手で良いんだが他の種族相手にもこれだと父親として参ってしまうな。
ティタニアも魔族相手にはこんな感じだったから、親譲りと種族の性質といえばそれまでかもしれないしな。ノエルか。僕が地球に戻れば今以上に窮屈な生活をおわせることになるから、僕なしでも、この幻想世界で生きてもらわないとね。
そうなるとティタニアの言っていた精霊の住む場所に行ってもらうのが一番か。今は、それには触れずに今を楽しく生きよう。僕がそれに向けて、ノエルが独り立ちできるように手助けしていけばいいだけの話だからね。
「うん、ノエルには期待してるよ。で、ノエル。もしだけどさ、魔族襲撃の兆候って分かるかな?」
「パパ、任せて下さい。魔族襲撃の兆候ですか?うーん、パパのお役に立ちたい所ではあるのですが、私はまだ魔族襲撃に立ち会ったことがありませんので、今回の件はお役に立てそうに、ありません。でも、転移ゲートが開くのであれば、その地点や周囲に高密度の魔力がある状態でないと難しいかと思います。」
ノエルがガッカリと肩を落とす。力にならないことがとても残念な様だ。
「ティタニアも分からなかったから、ノエルが分からないくても気にすることはないんだよ。」
僕はそっと優しくノエルの頭を指で撫でてあげる。
「ノエルどの程度集まったら、ゲートが開くかどうかっていうのは分かるかな?」
「それに関しても現状では、不明ですね。」
「了解。ならやることはいつも一緒だな。」
「はい」
「「観察・測定・考察での実験だな(ですね)」」
「となると、これからある一定区間の空間の魔力量を定刻に測定して」
「はい、それを記録し、臨界点もしくは転移ゲート先が転移ゲートの魔法を発動したら、ゲートが開くので。」
「その瞬間もしくは近しい時間帯の魔素の量を記録して何回か測定して、」
「転移ゲートに必要な魔力量を割り出して、」
「転移ゲートつまり魔族の襲撃日時を予測する」
「ですね。」
やることは決まった。正直今回の魔族襲撃に関しては、予測は諦めることにする。だって、観測データがさっぱりないのだから、予測もするも何もない。
いや、違う確か2回目の襲撃の時に転移ゲートの魔素を感知した筈。………確か値は90万だったかな。
僕たちは、話をする上で急いで農場に帰って行った。
「ノエル、パパがそう言えばスキルの魔素感知で転送ゲートを測定してたわ。確かあの時は90万の測定値が出た。魔族襲撃のアラートが発令した後での測定だから、数値が前後する可能性はあるけど。」
「なるほど、ならそれに近い値になったら警戒すれば良いという訳ですね。少なくともパパのお話からだと転移ゲートを開くには90万以上の魔素が必要であるということですから。それでパパ、今の現状ではどのくらいなのでしょうか?」
「ちょっと待ってね。『魔素感知』。あの時は確か転移ゲートが発生している城の上空のエリアを感知していた筈。今回も出来る限り似た様な範囲にしてっと。」
「パパ出来たら、条件の範囲を保存して、これから毎回同じ方法で観測出来た方が測定数値に根拠が出てきます。」
「うん、そうだね。ならこれをマジックプログラミングでコードに条件を全部出して行ってと。」
「どんな感じですか?パパ」
「ノエル今はね、今回設定した範囲では、73万4352魔素になっているよ。」
「そうなんですね。仮に、魔素が転移ゲート発足後0になっているとして、日割りで、現状の1日あたりの魔素の増分が分かりそうですね。大体21日で換算すると1日の増分が3.5万増える形ですね。」
「その仮定が考えると後どれくらいで魔族襲撃が起こるかは、90万-73.1万=16.9万になるだろ。16.9万を3.5万で割ると、大体約5日という計算になるな。5日か……5日だと流石に魔霊樹討伐は無理があったな。」
「パパそうですね。5日っと、実質魔霊樹にかかる時間が3日ですからね。大急ぎで向かって、終わったら大急ぎで戻って対策の準備をする。」
「うん、そうなんだよな。魔霊樹を明日伐採仮に出来たとしても多分一日もずれはしないだろうし。」
「そうですよね。それなら、向かい打ってから、次のスパンまでの時間で伐採した方が良いですよね。流石私のパパ英断でした。」
「いや、それほどでも」
僕はノエルに褒められて頭を掻いた。うん?なんか抜けていることが……。あっ、
「そうだ。ノエル。六芒星の魔法陣を空中の転移ゲートの魔素を対象に配置して、魔石に魔素を吸収させる方法はどうだろう?上手くいけば、魔素の量が減衰して、転移ゲートの発生を遅らせることが出来るんじゃないかな?」
なんだか、魔族を前にするとノエルがどんどん好戦的な一面を出してくるな。これが魔族だけなら、種族間の因縁の相手で良いんだが他の種族相手にもこれだと父親として参ってしまうな。
ティタニアも魔族相手にはこんな感じだったから、親譲りと種族の性質といえばそれまでかもしれないしな。ノエルか。僕が地球に戻れば今以上に窮屈な生活をおわせることになるから、僕なしでも、この幻想世界で生きてもらわないとね。
そうなるとティタニアの言っていた精霊の住む場所に行ってもらうのが一番か。今は、それには触れずに今を楽しく生きよう。僕がそれに向けて、ノエルが独り立ちできるように手助けしていけばいいだけの話だからね。
「うん、ノエルには期待してるよ。で、ノエル。もしだけどさ、魔族襲撃の兆候って分かるかな?」
「パパ、任せて下さい。魔族襲撃の兆候ですか?うーん、パパのお役に立ちたい所ではあるのですが、私はまだ魔族襲撃に立ち会ったことがありませんので、今回の件はお役に立てそうに、ありません。でも、転移ゲートが開くのであれば、その地点や周囲に高密度の魔力がある状態でないと難しいかと思います。」
ノエルがガッカリと肩を落とす。力にならないことがとても残念な様だ。
「ティタニアも分からなかったから、ノエルが分からないくても気にすることはないんだよ。」
僕はそっと優しくノエルの頭を指で撫でてあげる。
「ノエルどの程度集まったら、ゲートが開くかどうかっていうのは分かるかな?」
「それに関しても現状では、不明ですね。」
「了解。ならやることはいつも一緒だな。」
「はい」
「「観察・測定・考察での実験だな(ですね)」」
「となると、これからある一定区間の空間の魔力量を定刻に測定して」
「はい、それを記録し、臨界点もしくは転移ゲート先が転移ゲートの魔法を発動したら、ゲートが開くので。」
「その瞬間もしくは近しい時間帯の魔素の量を記録して何回か測定して、」
「転移ゲートに必要な魔力量を割り出して、」
「転移ゲートつまり魔族の襲撃日時を予測する」
「ですね。」
やることは決まった。正直今回の魔族襲撃に関しては、予測は諦めることにする。だって、観測データがさっぱりないのだから、予測もするも何もない。
いや、違う確か2回目の襲撃の時に転移ゲートの魔素を感知した筈。………確か値は90万だったかな。
僕たちは、話をする上で急いで農場に帰って行った。
「ノエル、パパがそう言えばスキルの魔素感知で転送ゲートを測定してたわ。確かあの時は90万の測定値が出た。魔族襲撃のアラートが発令した後での測定だから、数値が前後する可能性はあるけど。」
「なるほど、ならそれに近い値になったら警戒すれば良いという訳ですね。少なくともパパのお話からだと転移ゲートを開くには90万以上の魔素が必要であるということですから。それでパパ、今の現状ではどのくらいなのでしょうか?」
「ちょっと待ってね。『魔素感知』。あの時は確か転移ゲートが発生している城の上空のエリアを感知していた筈。今回も出来る限り似た様な範囲にしてっと。」
「パパ出来たら、条件の範囲を保存して、これから毎回同じ方法で観測出来た方が測定数値に根拠が出てきます。」
「うん、そうだね。ならこれをマジックプログラミングでコードに条件を全部出して行ってと。」
「どんな感じですか?パパ」
「ノエル今はね、今回設定した範囲では、73万4352魔素になっているよ。」
「そうなんですね。仮に、魔素が転移ゲート発足後0になっているとして、日割りで、現状の1日あたりの魔素の増分が分かりそうですね。大体21日で換算すると1日の増分が3.5万増える形ですね。」
「その仮定が考えると後どれくらいで魔族襲撃が起こるかは、90万-73.1万=16.9万になるだろ。16.9万を3.5万で割ると、大体約5日という計算になるな。5日か……5日だと流石に魔霊樹討伐は無理があったな。」
「パパそうですね。5日っと、実質魔霊樹にかかる時間が3日ですからね。大急ぎで向かって、終わったら大急ぎで戻って対策の準備をする。」
「うん、そうなんだよな。魔霊樹を明日伐採仮に出来たとしても多分一日もずれはしないだろうし。」
「そうですよね。それなら、向かい打ってから、次のスパンまでの時間で伐採した方が良いですよね。流石私のパパ英断でした。」
「いや、それほどでも」
僕はノエルに褒められて頭を掻いた。うん?なんか抜けていることが……。あっ、
「そうだ。ノエル。六芒星の魔法陣を空中の転移ゲートの魔素を対象に配置して、魔石に魔素を吸収させる方法はどうだろう?上手くいけば、魔素の量が減衰して、転移ゲートの発生を遅らせることが出来るんじゃないかな?」
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