1 / 10
風土病にはご用心
しおりを挟む
「いただきまーす」
ベジタル家は朝から大忙し。パン焼いて、唐揚げ揚げて、と天ぷらも揚げて、朝からそんなヘビーなもの食べて大丈夫って感じだよ~
「アカネちゃん、パンがなくなりそうだから、今焼いてるやつ取って来てくれる?」
「はーい、お母様」
~~~以下、これまでの概略~~~
私の名前はベジタル・アカネ。日本に住んでる時の名前は、黒沢茜(クロサワアカネ)、男の子。不幸なことがあって、こちらの世界に転生してきたんだけど、今どきで言う悪役令嬢のレディアント・ガーネット嬢に転生したんだよね。
王子様と婚約してたらしいんだけど、おいたして、婚約破棄されて辺境に売り飛ばされた所に私が転生してきたんだよ。魔法の使える世界も驚きだったけど、憧れの女の子になれた私はガーネットには悪いけど、とても感謝している。
~~~詳細は本編をお読み下さい~~~
私は熱々のオーブンから焼き立てのパンを取り出して、お皿に並べ食卓へ運んだ。
「はい、追加のパンですよー」
持ってきた熱々のパンは、お父様やマッシュ兄さんにまたたくまに持って行かれた。
それを二人は美味しそうにもぐもぐと食べる。
「うっぐぐぐ。」
お父様が苦しそうに喉を押さえ、床に倒れてしまった。
「父さん」
「あなた、はい、お水よ。」
お母様はパンを喉に詰まらせたせいかと思い、コップに水を入れて持っていった。
「母さん。違う、喉が…喉が焼ける様に痛い……。」
???どういうことなのかな?普通は、お餅や飴を喉に詰まらせるのを想定するんだよね。喉に食べ物が詰まって、空気の通り道がなくなり、窒息するから。
でも、お父様は、喉が詰まっている訳ではない?詰まっているなら、話すことはできないものね。空気を通して、音を発することで話してるんだから。
「ちょっとあなた、手を離して見せて!」
お父様は、苦しみながらも喉に当てている手を離した。喉は、真っ赤にはれ、ブツブツと腫れ物が出来ている。これは何?この世界特有の病?
「うわっ、何これ。母さん大丈夫なの?」
「マッシュ…少し不味いかもしれないわ。」
お母様が、お父様の額に手を当てる。
「やっぱり熱も高いわね。」
さっきまで普通に食べてたのに、そんなに悪化するのが早いものなの?
「母さん、一体なんなの?」
「お父さんを床に寝かしとく訳にはいかないわね。マッシュ寝室まで運んでくれる?アカネちゃんは、桶に水を張って、タオルと一緒に持ってきて。キャロットちゃんは、コップとお水をお願いね。」
「「「はい、マム」」」
揺るぎないお母様の判断に皆が従って動き出す。
ベジタル家は朝から大忙し。パン焼いて、唐揚げ揚げて、と天ぷらも揚げて、朝からそんなヘビーなもの食べて大丈夫って感じだよ~
「アカネちゃん、パンがなくなりそうだから、今焼いてるやつ取って来てくれる?」
「はーい、お母様」
~~~以下、これまでの概略~~~
私の名前はベジタル・アカネ。日本に住んでる時の名前は、黒沢茜(クロサワアカネ)、男の子。不幸なことがあって、こちらの世界に転生してきたんだけど、今どきで言う悪役令嬢のレディアント・ガーネット嬢に転生したんだよね。
王子様と婚約してたらしいんだけど、おいたして、婚約破棄されて辺境に売り飛ばされた所に私が転生してきたんだよ。魔法の使える世界も驚きだったけど、憧れの女の子になれた私はガーネットには悪いけど、とても感謝している。
~~~詳細は本編をお読み下さい~~~
私は熱々のオーブンから焼き立てのパンを取り出して、お皿に並べ食卓へ運んだ。
「はい、追加のパンですよー」
持ってきた熱々のパンは、お父様やマッシュ兄さんにまたたくまに持って行かれた。
それを二人は美味しそうにもぐもぐと食べる。
「うっぐぐぐ。」
お父様が苦しそうに喉を押さえ、床に倒れてしまった。
「父さん」
「あなた、はい、お水よ。」
お母様はパンを喉に詰まらせたせいかと思い、コップに水を入れて持っていった。
「母さん。違う、喉が…喉が焼ける様に痛い……。」
???どういうことなのかな?普通は、お餅や飴を喉に詰まらせるのを想定するんだよね。喉に食べ物が詰まって、空気の通り道がなくなり、窒息するから。
でも、お父様は、喉が詰まっている訳ではない?詰まっているなら、話すことはできないものね。空気を通して、音を発することで話してるんだから。
「ちょっとあなた、手を離して見せて!」
お父様は、苦しみながらも喉に当てている手を離した。喉は、真っ赤にはれ、ブツブツと腫れ物が出来ている。これは何?この世界特有の病?
「うわっ、何これ。母さん大丈夫なの?」
「マッシュ…少し不味いかもしれないわ。」
お母様が、お父様の額に手を当てる。
「やっぱり熱も高いわね。」
さっきまで普通に食べてたのに、そんなに悪化するのが早いものなの?
「母さん、一体なんなの?」
「お父さんを床に寝かしとく訳にはいかないわね。マッシュ寝室まで運んでくれる?アカネちゃんは、桶に水を張って、タオルと一緒に持ってきて。キャロットちゃんは、コップとお水をお願いね。」
「「「はい、マム」」」
揺るぎないお母様の判断に皆が従って動き出す。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
俺の娘、チョロインじゃん!
ちゃんこ
ファンタジー
俺、そこそこイケてる男爵(32) 可愛い俺の娘はヒロイン……あれ?
乙女ゲーム? 悪役令嬢? ざまぁ? 何、この情報……?
男爵令嬢が王太子と婚約なんて、あり得なくね?
アホな俺の娘が高位貴族令息たちと仲良しこよしなんて、あり得なくね?
ざまぁされること必至じゃね?
でも、学園入学は来年だ。まだ間に合う。そうだ、隣国に移住しよう……問題ないな、うん!
「おのれぇぇ! 公爵令嬢たる我が娘を断罪するとは! 許さぬぞーっ!」
余裕ぶっこいてたら、おヒゲが素敵な公爵(41)が突進してきた!
え? え? 公爵もゲーム情報キャッチしたの? ぎゃぁぁぁ!
【ヒロインの父親】vs.【悪役令嬢の父親】の戦いが始まる?
転生して妖精になったので楽しむ事にした
青い牡丹
ファンタジー
普通?の男、高島幸成(たかしまゆきなり)が交通事故にあい、神様に転生を勧められる、そして転生する事を選ぶ。
ガチャを引き転生する種族は人間ではなく妖精だった!
そんなこんなで妖精ライフを楽しもうとする話。
最強九尾は異世界を満喫する。
ラキレスト
ファンタジー
光間天音は気づいたら真っ白な空間にいた。そして目の前には軽そうだけど非常に見た目のいい男の人がいた。
その男はアズフェールという世界を作った神様だった。神様から是非僕の使徒になって地上の管理者をしてくれとスカウトされた。
だけど、スカウトされたその理由は……。
「貴方の魂は僕と相性が最高にいいからです!!」
……そんな相性とか占いかよ!!
結局なんだかんだ神の使徒になることを受け入れて、九尾として生きることになってしまった女性の話。
※別名義でカクヨム様にも投稿しております。
魔力値1の私が大賢者(仮)を目指すまで
ひーにゃん
ファンタジー
誰もが魔力をもち魔法が使える世界で、アンナリーナはその力を持たず皆に厭われていた。
運命の【ギフト授与式】がやってきて、これでまともな暮らしが出来るかと思ったのだが……
与えられたギフトは【ギフト】というよくわからないもの。
だが、そのとき思い出した前世の記憶で【ギフト】の使い方を閃いて。
これは少し歪んだ考え方の持ち主、アンナリーナの一風変わった仲間たちとの日常のお話。
冒険を始めるに至って、第1章はアンナリーナのこれからを書くのに外せません。
よろしくお願いします。
この作品は小説家になろう様にも掲載しています。
異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。
そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。
【カクヨムにも投稿してます】
兄がやらかしてくれました 何をやってくれてんの!?
志位斗 茂家波
ファンタジー
モッチ王国の第2王子であった僕は、将来の国王は兄になると思って、王弟となるための勉学に励んでいた。
そんなある日、兄の卒業式があり、祝うために家族の枠で出席したのだが‥‥‥婚約破棄?
え、なにをやってんの兄よ!?
…‥‥月に1度ぐらいでやりたくなる婚約破棄物。
今回は悪役令嬢でも、ヒロインでもない視点です。
※ご指摘により、少々追加ですが、名前の呼び方などの決まりはゆるめです。そのあたりは稚拙な部分もあるので、どうかご理解いただけるようにお願いしマス。
悪役令嬢は所詮悪役令嬢
白雪の雫
ファンタジー
「アネット=アンダーソン!貴女の私に対する仕打ちは到底許されるものではありません!殿下、どうかあの平民の女に頭を下げるように言って下さいませ!」
魔力に秀でているという理由で聖女に選ばれてしまったアネットは、平民であるにも関わらず公爵令嬢にして王太子殿下の婚約者である自分を階段から突き落とそうとしただの、冬の池に突き落として凍死させようとしただの、魔物を操って殺そうとしただの──・・・。
リリスが言っている事は全て彼女達による自作自演だ。というより、ゲームの中でリリスがヒロインであるアネットに対して行っていた所業である。
愛しいリリスに縋られたものだから男としての株を上げたい王太子は、アネットが無実だと分かった上で彼女を断罪しようとするのだが、そこに父親である国王と教皇、そして聖女の夫がやって来る──・・・。
悪役令嬢がいい子ちゃん、ヒロインが脳内お花畑のビッチヒドインで『ざまぁ』されるのが多いので、逆にしたらどうなるのか?という思い付きで浮かんだ話です。
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる