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【雇用№002】王との謁見

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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「ようこそ参られた魔法少女 愛よ。
我はこの大陸の覇者 スティンベルグ2世である。
女神よりご神託があり、そなたを手助けするようにとのことであった。

魔法少女 愛よ 亜人族と人族との戦いに希望の光をもたらす女神の使者よ。

この地を旅立つにあたり、お渡ししたいものがある。
大臣!例のものを渡してくれ。」

「はい、王様。」

 と大臣はせかせかと布袋に各種の道具を持ってをわれ魔法少女の元へ持ってくる。

「その前に王様、私は宮間愛と申します。たしかに、職業は女神からのご連絡で会った通り、魔法少女となっておりますが、恥ずかしいので、その呼び方は止めて頂けると助かりますわ。出来れば、宮間とお呼び下さい。」

 と私は頬を真っ赤に染めて、王に抗議してみる。このくらいで失礼にはあたらないよね。大丈夫だよね。それにしても本当にやめてほしいわ。
 25才の大人の女性を魔法少女呼びは一体なんの拷問かしら。私、そんなに変なこともしてないよね。

 もしかして、小さい頃にセーラー○ーンやプリ○ュアの真似をして遊んでいたからなのかしら。でも、それでもよ、大人になってまで過去の負の遺産を出さないで欲しいわよね。

「あい、わかった。次からは 救世の使徒宮間殿とお呼びしよう」

 いや、そのこっ恥ずかしい称号呼び自体をやめて頂けると本当に助かるのですが。でもこれ以上は難しいな。周りの重鎮たちからも、王にお前ごときが口答えするなという目力(めじから)を感じるもの。

 それにしてもおかしいわね。あなた達人族を助けるために、女神より召喚されてきているのだから、立場的には王様より上で、歓待されるのかと思ったのだけど。違うのかしら。

「こちらが救世の使徒 愛様にお渡しするものとなっております。中をご確認ください。」

魔法少女は、大臣が持ってきた布袋を空けた。
中には、魔法少女のステッキ
    (ピンク色の上に先端がハートマーク)
    魔法少女の服
    (フリフリのついた
     ジャンパースカートにピンク色)

    ガラスの靴
     (羽根飾りがついている)

    魔法少女の帽子
    (ピンクをベースとしたとんがり帽子)
    ハート形の皮の盾
    500,000ループ
    布の袋
    携帯食料 2つ 

が入っていた。魔法少女 愛 は驚いた。
 ちょっとこのピンク色のベースの服は私には似合わないわよ。着せるんならもっと若い子に着せなさい。人前でコスプレするなんて私には絶対に無理よ。

 支給されているだけで、着なくてもいいわよね。そうよね。あくまで、準備されてただけで、本当に使う必要はないわね。

「はい、王様ありがとうございますわ。ですが、こちらは私には分不相応の品ですので返上致しますわ。」

と魔法少女関連の装備を全て大臣に返却しようとする。

「ふむ、気に入らなんだか?だが、その服は、一見、防具にならないように見えるが、高い防御力を誇っておる。鉄の剣の剣先など全く刃が通らんし、衝撃も吸収してくれる最高級の一品であるぞ。

 それにそれはそなたの身分を異世界から来た魔法少女であることを証明してくれるものになっておる。

 それを着ておらんと、各都市や村での、宿泊や旅の費用の受け渡しが出来なくなってしまうぞ。もう、各拠点に対しては、その服装のものに対応するよう言い含めてあるから。変更することも出来ぬし、また、莫大な国の予算がかかっておるからな。」


「いえ、気に入らないなんてとんでもないです。」
また、各重鎮たちからのお前は黙ってそれを着ろという重い視線が集まってくる。

「しかし、これはとても斬新で素敵な服装ですね。一体どなたがデザインされたものなんですか?それに、この服ではきっと私には着れませんわ。」

 それに、剣を通さない服って、いったいどんな服なのよ。というか、どうやって製造しているわけ、刃が通らないんじゃ、ハサミも針だって使えないじゃないのよ。

「女神様より、このように魔法少女の服や装備を整えなさいをご神託を受諾しましてな。服のサイズに関しても予め教えられているので、着られないこともあるまい。
 でも、そうか万が一着られないとなると困るな。大臣控室に案内して、救世の使徒様に魔法少女の服を着てもらいなさい。」

「かしこまりました。王様。さっ、愛様、こちらへどうぞ」

とメイドを3名連れて、控室に案内されてしまった。
しまった藪蛇だわ。

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